2017年2月2日木曜日

『まんがホーム』2017年3月号

『まんがホーム』2017年3月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、らいかが手にハートのかたちのチョコレート持っていまして、もらってくれる? ということは、こっちには竹田がおるのかな? バレンタインデーですね。『まんがの装丁屋さん』もチョコレート。女子ふたりが交換しているのを、後ろから物欲しそうに見ている麦です。『宇宙ファラオ☆パトラちゃん』もチョコレート、これは自分で食べてますね。『孔明のヨメ。』は、月英さんは孔明に、孔明は月英さんに、チョコレートと花束贈りあっておりますよ。そして『敗者復活戦!』、ニーナと夕記、チョコレート持ってるんですが、ちんまり無難にプレゼント包装してる夕記と、ものすごくでっかいチョコレート、どんと持ってるニーナ。ああ、ニーナ、この飾らなさが素敵ですよ。それは美徳なので、よくよく育てていってください。

『孔明のヨメ。』、いよいよのんびり日常描いて、って雰囲気ではなくなってきましたね。曹操が烏丸に遠征。その隙をついて天子さまをお救いする、と息巻いているのは我らが劉備ですよ。しかし、自分の持てる兵力は二千あまり。これでは少なすぎる、ということで、劉表を巻き込んでいこうというんですね。劉表本人が年とくれば、その跡継ぎを引っ張り出そう。跡継ぎ問題も一緒に片付けられたら一石二鳥だ。これ、劉備の人柄なども描きましてね、一旦冷徹と思わせてからその人情に触れさせる。なるほど、仁愛の人ということなのですね。これが徐庶の側の話とすれば、孔明の側でも少し動きがありまして、あのトレードマークみたいになってる羽の扇、白羽扇ですよ。ついに完成しました。ほう、こういう描かれかたするということは、この時代にこうした扇は一般的ではなかった、そういうことなのでしょうか。本当にこれが使われていたかどうかはさておいても、今となっては孔明のイメージというとこれなくしては語れない。もしかしたら、うまく史実にフィクションを合流させてきたのかも知れませんね。

『スナックあけみでしかられて』、なるほど、2月にはいるとお客さんが親切になる。花くれたりね、プロテインくれたりね。しかし、なんで? ああ、チョコレート。ちゃんと用意しますよ、そういうあけみさんに、反応が主にふたつ。もらってばかりじゃ悪いという余裕組。そして、もらえるひとつを確実なものにしたいという余裕皆無組。ああ、格差だ……。バレンタインだ、告白だ、そうしたもろもろから開放された女性陣はすかっと明るく気持ちいい。と思えば、あけみさんはチョコレートに苦い思い出があって、と、ほんと内気な子だったんだねえ。乃里ちゃんの、あけみさんにチョコあげたい、友チョコが楽しみ、そうしたイベントを楽しむ気持ちの見えるのがね、キラキラしてて素敵でした。これね、大人たちの苦笑せざるを得ない様子、それとものすごい対照なしていて、いやほんと、ものすごかったです。

『マツ係長は女ヲタ』は、マツ係長をマッたんと呼ぶ中学生登場ですよ。ツルさん。マツ係長に親しげに話しかける彼に、マツ係長は最敬礼。いったいどういう関係!? ウメ君、いろいろぐるぐる考えてたけど、缶バッジが答えを教えてくれた。ドルヲタ仲間。あの熱が引いていくウメ君描写がおかしかったです。しかも、ツルさん、マツ係長からウメ君のこといろいろ聞いてるって教えてくれて、もうね、色の恋のじゃない、沼に引き込む算段、中学生に話してるんだ! 今回の見どころ、メンバー格差とかしろたん推しは我慢強いなどなど、いろいろあったんだけど、やっぱり一番はマッたん、無職と思われてたってとこでしょう。いつも現場いるから! 働いてないのかと思ってた! いかすよ、めちゃくちゃ面白い。しかもドルヲタの間ではしろたんデータベースとして、その名を轟かせているのか。すごいな。ほんと、過剰、やりすぎ、そんなマツ係長の魅力、よくよく出ていました。そしてツルさん、ウメ君の気持ちに切り込む? って、ここは大人のいろいろややこしいところ、それがねよくよく出ましたね。

『座敷童子あんこ』、旅先で出会った座敷童子、あんこ。家でごろごろ、お菓子が大好き。とりわけ餡こが大好き。なるほど、イケメンも大好き。そんなあんこのいる日常のほのぼの。楽しく読みましたよ。お母さんが見つけてきたケサランパサラン。ライバル意識を燃やしているあんこが、排除するでなく、穏便に引き取り願ってるっていうね、そのためには好物のドラ焼きまで提供するっていうのがおかしかったです。他にも、赤い座敷童子は凶事の前触れ、って、へー、そうなんだ。知りませんでした。幸太郎、母、あんこから、どちらの男がタイプかと聞かれる。あれ、とてもいい。面白い。女心2題も実にいい。ええ、お母さん、魅力的。いいキャラクターですよね。そして最後に出てきた幸太のおさがり。ほんと、チャーミングなお母さんです。

  • 『まんがホーム』第31巻第3号(2017年3月号)

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