2017年2月5日日曜日

『まんがタウン』2017年3月号

『まんがタウン』2017年3月号、一昨日の続きです。

『ちこはゲーセン一番星!』、これ、ほんと、よくできてる。今回はメダルゲームを扱いまして、へー、メダルの持ち出し、これ、風営法で禁止されてるんだ。風俗営業法。その風俗という単語にビビるちこがナイスですね。ええ、よくある誤解なんだと思うんですけど、その勘違いをうまく表現して笑いに変えてたと思います。メダルゲームについて、その面白さを理解できないちこ。この子に一度遊んでみろと誘ってみる。メダル渡されて、まずはちびちびと遊んでみたちこ。当たりが出そう、あ、当たったー! と、それでもう夢中になって、ええ、その様子はなんだか微笑ましくて、楽しそうで、すごく魅力的で、なんですけど、射幸心のトリコになってと後ろで見守ってるチーフがちょっと切なさ感じさせました。しかし、ちこさん、見事に楽しんで、あ、これは釣りのゲームか。あれ、すごいよね。こないだ見たやつは首長竜釣るやつだったんだけど、そうか、あれ、メダルゲームなんだ。遊んでいれば子供から、また大先輩から声援もらったりアドバイスもらったりと、そうしたコミュニケーションもまたよくて、ええ、ゲームセンターの楽しみの一端、確かに伝わってきました。しかしこれでおかしいの、ああ、ちこさん、パチンコいっちゃったの。ほんと、期待を裏切らないよい子ですよ。でも、まあ、これで、パチンコにははまらずにすんだんだから、よかったんじゃないでしょうか。

『新婚のいろはさん』。始君はいろいろ面倒臭い人なんだなあ。やりたいこと、欲しいものがあっても、それを素直に表出しない。でも、そのアピール、わりかしあからさまだから、まあ悪いやつじゃないからなあ、むしろこの性格は可愛くさえあるのかも知れません。そんな彼の今回の興味は、ラーメンです。ラーメン専門店に興味あり。でも、その興味アピール、ライスがないなんだ。で、いろはさん、始君の要望、ちゃんと受けてくれて入店したら、いやあ、どんだけまっしぐらなの始君。周囲を見てない。話も聞いてない。それくらいラーメンに夢中。よっぽど好きないしは興味ひかれたんでしょうなあ。店ラーメンとインスタントラーメンは違う論、これは納得。そして家ラーメンの魅力なんかも語られまして、ああ、お昼のご家庭母親ラーメン! これ、確かにそうだわ。わかるわ。でもうちはハムとちくわ、入ってなかった! でもってふたりの会話、春江おばさん。なるほど、ちょっとの会話に見えてくる感情の機微。確かにいい話。いいエピソードでした。

『中年マンガ家ですが介護ヘルパー続けてます』。これ、なかなかの驚き展開。介護の仕事の大変さを思い知った前回。介護の仕事を続けるかどうするか、と迷いながら、いろんな仕事を並行させていたというの、いや、もう、びっくりしましたよ。へー、保育施設でもヘルパーを。しかも発達障害児専門の場所みたいで、ああ、そうだ、確かに言葉で伝えられないから行動で訴えるって、あるよなあ。また障害の程度もそれぞれで、背負ってる事情も様々で、ああ、これ、大変だろうなあ。実際大変そうなその様子。見てるだけで自分には無理なんじゃ? そう思えてくる。でも、こうした状況、ベテランともなるとやっぱり違うのか。なにかノウハウあるのだろうなあ。いろいろな現場があるということ、こうして伝えてもらえるのはとてもありがたいと思えます。本当だったら自分も経験する機会があったらいいのだろうけど、なかなかそうそう簡単にはいとはいかない。だから、知らないことをこうして伝えてもらえるのは、私にとってとてもいいことだと思うのですね。

『ほぼほぼ商店』、ほんと侘しい話でありますよ。商店街がさびれてしまって、なんとかしないと! というんだけど、若い人頼り、その若い人というの、本保商店のふたり、太郎と奥さんしかいないってんだから、これ、もう、危機的じゃん! 危機感は皆が感じている。しかし誰よりも切実に感じてるのは、きっとこの夫婦だろうなあ。この奥さん、結構有能そうですよ。地域の人口分布と人の流れの調査。市の統計とか見てるのかなあ。漫然と動かない。きちんとデータをもとに考える。ああ、素晴しい。かっこいいです、奥さん。利己的な様もまた魅力的です。そしてお客さんの口コミに頼ろうとする。黒瀬と三葉。ふたりとも可愛いなあ。お客がこないと店がつぶれる、そういって客引き頼むんだけど、いやあ、人の危機感にのっかっちゃ駄目ですよ。三葉の客引きは正攻法。じゃあ黒瀬は、というか太郎なのかな? のれんで自分サイドの陳列、見えないようにして、しかもそののれんに書かれているのが「男の子コーナー」。あ、あやしい。しかし、これ、男の子たち、大きな男の子ね、めちゃくちゃ興味そそられてて、さらには黒瀬くん、SNSに、ここの店すごいの置いてるって書いちゃって、おお、見事な宣伝してくれましたね。って、半分釣りじゃねえか! こうして徐々に知られていくことになったふたりの店。でも、今のところ商店街の復興までには繋がってない。ええ、こっちはちょっと無理っぽいですよね。ふたりでなんとかするの、高難度すぎですよ。

  • 『まんがタウン』第18巻第3号(2017年3月号)

0 件のコメント: