2013年7月31日水曜日

寄り道ファミリ

 ひらたくいうと、女子高生4人の日常もの。けどちょっと違う。疑似家族もの、というほどでもない。ひとり、学校の宿直室に暮らしている梁井史夏が、クラスの友達や先輩たちと一緒に家族ごっこをする、そういうお話なんですね。彼女らはお父さんお母さん、姉、妹の役割を演じるでもなく演じて、けれどその役割に捉われすぎるということもなく、友達としての関係を保っている。友人としての仲のよさをベースにして成立する家族ごっこ。寂しくて甘えたり、先輩としてなのかあるいは父や母としてなのか、後輩すなわち娘たちの面倒見たりね、そうした様子がほのぼのとしてあたたかく、見ていて非常に微笑ましい。この微笑ましさ、これが強みであるのだと思うのですよ。

微笑ましさの理由、それは、なんだかんだいって彼女ら全員がまだ大人でないからなんだと思うんですね。姉、梁井史夏。妹、妹尾さな子。お母さん、栂夕希。お父さん、斧田彩音。家族といっても、放課後、皆が史夏の部屋に集まっている間だけのこと。部屋から出ると、家族という設定が気恥ずかしくなって、ちょっと他の人には知られたくない。年頃の女の子がお父さんとかって呼ばれるのは恥ずかしいよね。家族というのは仲間うちだけのこと、秘密にするほどではないんだけど秘密にしときたい。そういうナイショな感じがいい。お父さんだお母さんだいっても、またそれっぽく振る舞おうとしてみても、それなりの経験があったりお金があったりするわけじゃないしね、ましてやなにか責任ある立場というわけでもないしね。どんなにうまくやったとしても、真似事っぽさが抜けない、そのぽくないところが可愛くて、いうならば彼女らの若さ、まだ幼なさを残している、そうした感じを強調することにもなって、すごく見守りたい気持ちになる。ええ、微笑ましいんです。

家族ごっこをやってるのは、海外にいる家族と離れて暮らしている史夏、この子が寂しがっているのを見かねて、なんですね。ホームシックならぬファミリーシック、そんな史夏を元気づけようと妹役を買って出たさな子。いや、この子は現実の兄貴を諦めて、理想の姉を求めていた。理想を史夏に見て、お姉ちゃん妹の関係に潜り込んだ。元気づけたいという気持ちと、自分の望んだもの、両方を一度にかなえようとする、そういううまくやっちゃうところがさな子の魅力なんだと思っています。

誰もが家族の役割を無理して演じてるわけじゃない。だから見ていてしんどくならないんでしょう。さすがにお父さん役には抵抗のあった彩音だけど、別に男っぽく振る舞う必要なんてなくて、女の子、割と繊細だったりしますよね、この子、そうした部分をちゃんと残しながら、お父さんというポジションに収まってる。お母さん役の夕希も、ご飯作ってあげたり、いろいろ細々家事の手伝いしながらも、無理にやってるわけじゃない。好きでやってるところがある。適材適所といってもいいのか、自分の立ち位置を楽しんでる節が見てとれて、お母さん的役割を、お母さんだからやるんじゃなくて、夕希の自然体でやっている。この家族ごっこという不自然が、なぜか自然と感じられる、そんな彼女らのありかた、それも大きな魅力になっていると感じるのですね。

高校生というちょっと特別な時期を、家族として、友達として送る彼女らは、なんだかただの友達というには親密で、すごく特別なんですね。夏、学校に泊まったり、雨に降られたらお風呂に入ったり、屋上で見る花火もまたすごくスペシャルで、特別な時間を特別なステージで特別な相手と過ごしている。そうした情景が時に夢のようで、なんて素敵な青春なのだろう。気負うでもなく、またそれを過剰に劇的なものとするでもなく、とにかく自然なものとして等身大に描いている。その様がまた素晴しく、どうにもこうにも心魅かれてならないのです。

  • タダタグ『寄り道ファミリ』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年7月30日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年9月号

『まんがタイムオリジナル』2013年9月号、先日の続きです。

『かでん屋さんの基礎知識』は、チラシを軸にした価格戦略? 他店のチラシを持ってきたらそれより安くしますという、よくある広告の文句ですよね。それでチラシを持ってきたら、それは売り切れですと返す。ほんとなのかい!? そういえば昔、よそはこの値段でしたよっていったら、ああ、あれはまともな仕入れじゃないんですよ、バッタ屋ですバッタ屋、みたいなこといわれて不愉快に思ったこともあったなあ。ともあれ、チラシを中心としながら、タイムサービスなどなど、お客さんの興味を引いて、とにかく店まできてもらえるよう工夫する。そうした様子がうかがえて、なるほどとうなづきながら、そして園宮のとにかくチラシの内容を覚えろという繰り返し、面白さもしっかりあって、最後まで楽しく読めました。

『機動教師アルファさん』、物理教師森部有葉が楽するために作ったロボットアルファは、作者に似てぐーたら。授業をするため教室にいくのも、自分の足で歩かない。どうも悪いところばかり似ているといった感じで、あのお疲れちゃんは確かに打撃力ありそうですよね。とりあえずムカっとくる、そんな一言、アルファに悪気がないのがよかったですよ。しかし、物理以外の教科も教えられるなど、有能なアルファ。ロケットパンチなんかもついていて、無駄に高性能。そう思ったら、計算はスマホの電卓を使うのか。面白かったのは、小型化しても軽量化は難しい。そういいながら、ミッちゃんよりかは軽い。微妙な心の隙間をつく、ちょっとにやりとさせる、そんな笑いがあるところ、悪くないなって思ったんですね。

『ぎんぶら』、最先端ファッションの星、リパレコを訪れた面々。シーンのトップをいくモードはもはや地方の奇祭レベルだっていうんですが、そこに加えて市長のパナエ・モリ、この見た目は反則じゃないのか? 見た瞬間に吹き出してしまう、そんな威力を秘めたキャラクター。いやほんと、まんまじゃないですか。その後の展開も、普段モテない人間がたまにモテると勘違いする、そういうのがばっちり描かれて、いやもう、そうなんだよなあ、人間っていうのは悲しいものですね! それだけに最後の落ち、これが哀れで哀れで、ほんと、いつまでも夢の状況は続かないんですなあ。

『ヒミツの家光』は、鷹司の姫が乗り込んできたことで、ちょっと変化した家光ですね。これまで十兵衛に甘えていた、そんな家光なのに、ずいぶんとしっかりとして、結婚話、こればかりは自分で解決しなければ、ほんと、変わってしまわれたものです。ちょっとシリアスですよね。おキヌの店に入りびたる孝子を訪れて、勝負をしないかと持ち掛ける。ひとえにおキヌへの恋心がため。キヌはキヌで、おっかさんに自分の気持ちはどうなのかと問われて、こいつはひとつの正念場でありますよ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第9号(2013年9月号)

2013年7月29日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年9月号、昨日の続きです。

『ハレハレハレルヤ!』、みんなで遊園地にいくというんですが、皐月が超ハイテンション。テーマパークにいこうとしたら、そのたびにトラブルに見舞われていけなかった。だから、今日がはじめてのテーマパークだっていうんですね。余裕で皐月の状況解説してるしな乃も眠れなかったようで、目の下にくまを作ってる。ええ、すごく楽しみだったっていうのが伺えます。今回は、皆の苦手、それが地味に描かれて、怖い乗り物がイヤな泉、高いところが駄目なみずほ、ああもちろん迷子にもなる、そしてお化けが怖い皐月などなど、いろいろあるんだけど、その時々に伺える表情、それが実に可愛くて、また楽しそうな様、それがなによりだったんですね。コーヒーカップ、ああ、これはきっとやらかすな、そう思ったら案の定で、ほんと期待を裏切らない。最後の最後、あの落ちもですね、まさに期待どおり。よかったですよ。

『あまゆる。』、テスト勉強ですね。のっけから、ハル、どんな夢を見てるんでしょう。テストでアヤに完勝、それでなんでもいうこと聞いてもらう、可愛い格好をさせようというんですね。どんだけ都合のいい夢なんだ。で、夢から覚めてもこの状況は継続して、もうすぐ夏休み、どこかに遊びにいきたい、アヤの家にいきたい、なんていうんですね。それで条件が提示されて、期末試験で勝てたらいい、夢の再現ですよ。ハルは勝ったつもりでいますよね。しかしハルの勉強風景、いろいろ理由つけてサボろうとする、いやもう、これがこの子らしさなんでしょうね。ユウは、サボりの誘惑に勝てる自信がない。残されたマオは、結構しっかりしてるんですけど、それでもハルの誘惑に取り込まれて、いやもう、どんだけハルは有能なんだ、息抜きにかけては。ハル、全体に駄目な感じではあったんですが、テストの結果も、いつもよりよかったものの目標には届かず、けどアヤのはからいで家に遊びにくること、許してもらえた。ええ、夏休み、楽しみですね。

『フレラジ☆』、想像以上に真面目な仕事ものだったーっ! 声優を題材として、その仕事のもろもろ、うまいこと取り上げてる、そんな風に感じましたよ。帰国子女の葵、漢字が苦手だから、台本や質問状、貰ったらすぐふりがなを振るようにしてる。おおー、真面目だー。山吹さんも漢字が苦手で、体育会系だから……、じゃなくて、理系学科だからっていってるんですね。今回は雑誌の取材、写真を取って、それからインタビューに答えて、ラジオだけじゃない、いろんな仕事があること描いて、そして仕事の後、葵とブキさん、ふたりが話す。なんで声優を目指したか、そのきっかけとかね、なるほど、いろいろあって面白い。メインの登場人物、4人いて、それぞれに違った性格を与えつつ、履歴来歴も違えて、そのバラエティー、実にいい感じです。

『ふわふわパティスリー』、めちゃくちゃ面白かったです。とにかくやりとりがおかしくてですね、ケーキ屋にきたお客さん、甘くないのありますかという問に、近所の蕎麦屋を教えるとかさ、実にナイスセンスですよ。今回は夏向きのケーキがテーマですね。さっぱりとしたもの、涼しげなもの、そういうのを求めてくるお客さんが多いだろう季節に、濃厚なウィーン菓子がマイブームといってそればっかり作る店長。このやる気があるんだかないんだか、そういう自由さが素晴しいです。そしてやっぱり菫がやばい。女子校のプールの水とか、正気の発想じゃない。ほんと、合間合間に強烈なインパクトをともに差し挟まれる非常識発言、それがもう最高で、見た目には穏やかで綺麗、そんな感じの漫画なのになあ! 途中めちゃくちゃになるのに、結果オーライでいい感じというの、それもまたよいですよ。

ネガ→ポジ』、雨の日ですね。相合傘は恥ずかしい、小雨だから走って帰る、そういった矢先にゲリラ豪雨になるっていうんですね。綾乃の運の悪いこと。けど、今じゃこういうの、普通にありえるから嫌だよなあ。寮に帰ってみれば、バスタオルが雨で全滅してるとか、ほんと、綾乃には逆風が吹いていて、雷が怖い、雨だから出歩きたくない、それでせっかくご飯を皆で作ったのに、停電で炊飯器がとまる。で、これに加えて雨漏りまで、まさに逆境。寮長さんを呼びにいこうとした音々が、風のせいで前に進めないなどなど、ほんと、なかなかの非日常、大変そうで、けどその様子が面白かった。最後の、怒りながらも一緒に遊びたい知沙、これもまたナイスでした。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第9号(2013年9月号)

2013年7月28日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年9月号、発売されてます。表紙は『GA — 芸術科アートデザインクラス』。如月とノダミキが、青空の下、暑さにも負けずに溌剌としている、そんなイラストであります。濃い影が日射しの強さ感じさせて、また色も息苦しさ感じさせるほどに濃密で、ああ、夏、夏を感じさせるイラストです。如月の手にはボトルのミネラルウォーター、ノダミキは無人販売のスイカを今まさに買わんとしていて、キャプションはやがて、夕立が来る前に。ああ、この少し赤みを帯びた光、それは夕方にさしかかろうとする、そんな時刻の光なんですね。

GA — 芸術科アートデザインクラス』は夏過ぎて秋の情景、学園祭の準備で慌しい校内であります。面白いことやりたい、そんなこと思っているいつもの面々ですが、クラスの出し物は作品展示。こんなことだから、美術部に引き込まれてしまうんですよね。とびだす立体アート展。いやほんと、これは面白い。絵に描かれた手かと思ったら、本物だった。ほかにもいろいろトリックアートが用意されてて、背丈の変わる部屋や崩れる足元、ありそうでないオブジェなどなど、いやほんと、面白かったです。わいわいと賑やかに作る、それが面白いというのもありますが、次回、どうも続きがあるようで、いやほんと、トリックアート、これが一般来場者に牙をむく!? ほんと、すごく楽しみであります。

『ひふみよ』、ゲストです。寮制の女子校に通うことになった女の子いちかが、ちょっとこれまでの学校とは違う距離感に戸惑いながらも、友達作っていく、そんな感じの漫画でしょうか。いちか、他には、にいか、みな、しあと続いて、なるほど、数字になってる。それがタイトルの由来か。にいこが、犬っぽいんですね。尻尾が描かれてる。これは比喩的なものなのか、それとも本当に生えてるのか。ともあれ、距離のやたら近い、そんなにいこに驚かされたり、ドギマギさせられたり、どうやって仲良くしようかと思ったら『わんこのきもち』なる本をすすめられたり、とにかく犬っぽい子なんですね。ちょっとスキンシップ過剰かも知れないルームメイト、いちかとにいこの関係をメインに描いて、にぎやかであります。

『ぱわーおぶすまいる。』、こちらも文化祭ですね。クラスでなにをやるか。それを決めようというクラス会、ちっとも静まらない状況を前に、委員長みくは自分のやりたいことを勝手に提示して勝手に決定しようとするんですね。うん、これナイスだ。なにをやるかは、お好み焼きとメイド喫茶に決まって、って、ほとんどみくのための舞台といっていいような状況ですね。メイドの衣装は環がなんとかする。それで女子はメイドに男子はバトラーになるんですが、ああ、宗馬、モテモテじゃないか。環に豊塚にまゆさんにみくに上山。ここで、みくの陰謀なのか? いや違うか、環の数え間違いだ。宗馬がメイドやることになって、いやほんと、環が本気になるは上山もその気になるは、なんともいえんカオスな状況。面白かったですよ。

『ののかノート』、お姉ちゃんが強烈で、ほんと、実にいい。ののかを必死に可愛がる。ののかに友達ができたと見れば、友達を踏み台に結婚に漕ぎ着けるつもりだろうと難癖つけてくる。妹大好き、そういうにはちょっと異常な愛を向けてるお姉さんなんですね。しかし、ののかがなんにもできなかったり、やたらポンコツだったりするの、まあもともとの天使のころから駄目な子だったわけですけど、とりわけ今に関していえばお姉ちゃんの過保護がいかんのじゃろう。そうした状況を改善せんといかんと、玲緒奈、お姉ちゃんに意見するんですね。そうしたら、お姉ちゃん、結構シリアスな悩み抱えてる? あるいはののかの秘密を知っている? そうしたところ見えて、またちょっとずつ状況改善に向かい出した雰囲気も見えてきて、面白い。ののかの独り立ち、天使に戻る日、それまでの道のり、興味深い、そう思ったんですよ。

『しずくマリアージュ』、ゲストです。恋愛ものでありますよ。友達? 幼なじみ? 晴彦は雪のことを好いていて、かと思えば雪はなんとも思ってない。むしろ妹雫の恋愛を応援していて、ええ、雫は晴彦のことが好きなんですね。雪と晴彦は高校生、雫は中学生なんですが、同じ敷地にある校舎、中高一貫校かな? ともあれ、晴彦は雫にロックオンわけであります。けど、晴彦は姉雪のことが好きだから、できれば雫を避けたい。お弁当を一緒にという雫対策で、同じクラスのヤナディなる男と一緒に食べるといったら、このヤナディがやたら危ないやつで、中学生が好きなのか、さらにはブラがどうたらこうたら聞いちゃうのか。そりゃ雫も涙目で逃げ出します。で、三角関係ならぬ四角関係ができあがる。晴彦のことが好きな雫をヤナディが狙ってる。晴彦は雪のことが好き。そして雪は、どうもヤナディの変態発言にときめいているんですね。なんともいわれん奇妙でややこしい状況。いや、状況はむしろわかりやすいけれど、雪がヤナディにひかれる気持ちがわからん。ともあれ、ややこしい恋愛状況を面白おかしく描く、そうした漫画でありますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第9号(2013年9月号)

引用

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第9号(2013年9月号),表紙。

2013年7月27日土曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年9月号

『まんがタイムオリジナル』2013年9月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』山下サンの水着姿ですよ。けど、色っぽいとかいうよりも、なんだかワイルド。海からまさにあがってきたところといった感じ、左手には師長顔のタコを掴んでいるんですね。他に『らいか・デイズ』らいかも水着、両手に焼きそば、新作『カフェぽぽのチノちゃん。』、チノも水着でウェイトレスやってます。

小森さんは断れない!』、大谷君が出てきたとき、どういう風になるのかなと思ったりもしましたが、いいですね、すごくいいですよ。頼まれたら断わらない小森さん、頑張る小森さん、そんな彼女の憩いはめぐみやまさ子であったわけですけど、ところが大谷君、彼の存在がですね、意外や大きいわけですよ。今回なんか典型的だと思う。プール掃除。小森さんの得意と、大谷君の得意、それぞれが違ってるとちゃんとわかる。小森さんがちょっと苦手な部分を大谷君がうまいことフォローしてくれたりしてね、それで小森さんも大谷君のこと結構意識してたりね、いやもう、大変よかったわけです。まさ子のことも描かれて、あの泳げるようになったってこと、それでちょっと考え方変えたっていうところ。ほんと、こういうの、すごく染み入ります。

『よゆう酌々』、戸田くんの前のお店の社長令嬢、長浜泉さんがみもりにやってきた! いや、これからくる! っていうんですが、戸田くん曰く、そこつで運のない人だったとのこと。ああー、いきなり中川さんに出会って、彼女の案内でみもりにくることになった、これも彼女の不運あってのことだったのか。いやほんと、4時間歩かされてようやく到着して、もうボロボロっていうんですね。しかし健気なお嬢さんじゃないですか。戸田くんのことが好きなのね。何かされたがったりしてるみたいですけど、けど戸田くんはさっぱりそういう気がないのなあ。ほんと、戸田くんがよくお嬢さんのことを見ていた理由も判明したしで、けどそれで諦めたとは思えなんですよね。しかしこの漫画、ポンコツ女子の博覧会といった様相見せていますが、最高ですよ。素晴しいですね。

あねぐるみ』、面白いなあ。部署再編! っていうので、一部で大騒ぎ。企画一課と二課が合併するということになって、関係ないはずの総務所属のタケローだけど、無関係とは思えない。いやもう、姉ちゃんか北見課長か、どちらが新課長になるのだろうとあれこれ思惑交錯して、そして環境の変化に弱そうな錦さんは落ち込んで、それでタケローを自分の入れ替わりに企画に送り込んで逃げようとする、その策略とか、もう最高でしたよ。役員室での話し合い、タケローの処遇なんかも最高で、その結果が企画部総務係の新設ときた。いやほんと、これどうなるんだろう。めちゃくちゃ面白かったですよ。

『カフェぽぽのチノちゃん。』、駅ナカのカフェが新しくできたんですね。店長馬場茜は接客が苦手。なので、バイトの村長千乃が頼りなんですが、このチノって人、やたら強引で、沼田数守、都会から帰ってきた彼を無理矢理に客にしてしまうっていうんですね。この人もカフェスタッフ。大手カフェに勤めてた時はキッチン担当だったというけど、茜が絶対に厨房は譲らない。メンバーが揃ってからが面白かったですよ。お茶を飲みにくるといっていたチノの母がこない。川瀬さん家で捕まって茶ぁ飲んでたっていうんですね。で、その川瀬さん。カフェにまでお茶を持ってくる。この、川瀬さん、営業妨害です! の連続が実に面白かった。ええ、期待しますよ、すごくいい感じでした。

『鈴木くんさん』、人気あるのかな! いい感じですよ。前回、女鈴木、男鈴木ともに茶道部に入ると決めて、女鈴木はお菓子が、男鈴木は部長が目当てなんですね。で、その部長、茶道部部長は花入ナツメ、その友達珠算部部長は見取タマ。珠算部としては、男鈴木を欲しいんですね。それでずっと男鈴木のこと考えたら、なんだか好きになってしまった。それからのややこしいの、もうめちゃくちゃ面白い。茶道部には女の子が多いから相談してみたらと誘われて、出会ったのが女鈴木。彼女に1年の鈴木リンが好きといいかけたところで男鈴木がやってきて、それでどうして女鈴木のことが好きなんていっちゃうかな。驚きの誤魔化しやって、それで女鈴木が困ってしまったり、恥ずかしさのあまりタマ部長、泣いてしまって、それがまたややこしさ加速させてみたりして、もう、ほんと、最高ですよ。めちゃくちゃ面白い。で、肝心の男鈴木は、ほう、百合もいける口ですか。ほんとにこれは結果オーライだったのか? 実に謎、わけのわからん展開だけど、これこそが肝でしょう。素晴しかったです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第9号(2013年9月号)

2013年7月26日金曜日

艦隊これくしょん ~艦これ~

 『艦これ』、大人気ですね。なんか20万アカウントを突破したとか? 初期からプレイしてきた人には、さぞや感慨深いものがあるのではないかと思いますが、いやはや、自分は一番新しいサーバ、舞鶴鎮守府ができてからのユーザーなので、いわゆるにわかというやつです。しかしサービス開始の当初には、こんなに広がるとは思いもしてませんでした。小林徹郎さん。かなり初期のころからプレイなさってまして、なんか艦艇の名前がぼちぼち出てくるものだから、おや、艦隊戦のゲームがあるのかな。えらい地味だなあ、そう思ってたら、どうもちょっと違うみたい。ええ、艦艇擬人化、戦艦やら空母、巡洋艦が美少女になりました! っていうんですね。えーっ!? なるほど、プレイする人が出るのも理解できる。けど、それでも最初は知る人ぞ知るみたいな感じだったと記憶しています。

pixivを人気のバロメータとして使うことができるみたいですね。関連イラストがどれくらいあるか。ええ、初期の頃、pixivをチェックして、まだまだイラスト少ないなあ、みたいにいってる人がいたんです。それが段々に盛り上がってきて、イラスト数も増えはじめ、プレイヤーの量に対応できなくなってアップアップしてたサーバも増強されて、そしてついに爆発的にユーザーが増えて今にいたる、といった感じみたいです。

『艦これ』は、いわゆるブラウザゲームです。Adobe Flashをプラットフォームにしてるから、WindowsでもMacintoshでも遊べる。iPadで遊べないのは残念だなあ(やり方はいろいろありますけどね)。ともあれ、ブラウザゲームないしソーシャルゲームといった類のものは、金がめちゃくちゃかかるという印象があります。強いカードがないと勝てないし面白くない。強いカードを入手するには、ガチャといわれるシステムで、数百円払ってくじ引きするしかない、みたいな感じですか? とにかく、ものにもよりますが、今月何十万円使ったぜ! みたいな発言を目にするたびに、なにがあってもソーシャルゲームには手を出すまい、そう思ってきたわけですが、どうも『艦これ』は違うらしい。あまり金を使う状況がないらしくって、アイテムは別に金を払わなくっても手に入る。課金アイテムもあるけど、別になくってもなんとでもなる。効率を考えたらお金払ってドックを拡張した方がいいんだけど、別に必須というほどでもない。ええ、無課金者にやさしい設計になってるんですね。

なので、サーバに負荷がかかってリクエストさばけなくなっても、プレイヤーはわりと鷹揚にかまえていて、運営を責めたりするようなことがなかった。むしろ、リソースが少ないのに頑張ってると応援している、そういう雰囲気があったらしい。中には、課金の必要性の少なさを問題視して、むしろもっと払わせてくれみたいな意見もあったとか。とにかく、そうした噂を聞いて、これなら不参加の誓いを破ってもいいかも知れない。そう思っていて、後は参加するタイミングをいつにするかだけ。それで先日登録しようかと思ったところ、近々舞鶴サーバの稼動が予定されているらしい。ああー、じゃあ舞鶴にしよう。近所だからな。かくして、舞鶴サーバの稼動を待って参加したのであります。

ゲームとしては単純なんですよ。艦隊戦に勝利したらカードがもらえる、かも知れない。くじ引きですよね。こいつでもって艦娘をゲットする。他に工廠で生産するって方法もあるのですが、とにかく艦娘を増やす、それでもって艦隊を編成する。出撃を繰り返して、艦娘を育てて、より強い敵のいるマップを目指して進攻していく、そういうゲームなんですね。ただ、戦闘がですね、ほぼ自動なんですよ。プレイヤーの介入できる部分が少ない。びっくりしました。ロストもありうるゲームだって聞いてましたから、ええーっ、このシステムでロストありって、どんなに厳しいの!? なんて思ったんですが、ロストするにはよほど艦娘を酷使しないといけないことがわかったので、ふう、安心しました。

戦闘に関係することでプレイヤーにできることといったら、艦隊を編成する、装備品を整える、出撃マップを選ぶ、陣形を選ぶ、日中の戦闘で敵を壊滅させられなかった場合、夜戦に突入するかどうか選ぶ、戦闘終了後、進撃するか撤退するか選ぶ、くらいなんですね。他にもいろいろあるんですが、他プレイヤーと戦う演習とか、艦娘たちをお使いにいかせる遠征とか、それらを使ってレベルを上げたり、戦闘や修理、生産をするごとに失われる物資を補給しつつ、マップを攻略していく。そういうゲームなんです。

しかし、それだけのことがこんなに面白いとは思わなかった。プレイ前に聞いてたんですよ。結局ゲームとしての面白さを大切にしたところが人気の秘密だよな、みたいな話。だからさ、艦隊戦でのプレイヤーの介入できる余地のないのを知った時に驚いたんですね。こんなオート戦闘が面白いのか? 面白いんですね。撤退のタイミングを誤ると艦娘を失うかも知れない。夜戦にしても、突入することで逆転できることもあれば、むしろ避けることで戦術的勝利を得ることもできたりするなど、進むか退くかの駆け引きで勝敗が決したりするんです。これがなかなかの面白さで、また艦娘をコレクションする、図鑑が埋まっていくその面白さもある。艦種が増えて、重巡洋艦やそれ以上になると消費する物資の量が一気に増えるから、調子に乗ってると物資が不足してなにもできなくなる。そのマネジメントも面白い。ええ、考えて、予定たてて、実行して、結果を得る、それが面白さの理由なんでしょうね。

時間かけようと思ったら、いくらでも時間をかけられるゲームです。けど、最低限の任務をこなす程度でいいなら、そんなに時間をかけなくてもいい。別に任務も強制じゃないんだし。プレイする量を適当に調整できるところも魅力だと思います。自分は今は多めに時間をとってますが、じきに落ち着くでしょう。また、朝の忙しい時間に、ご飯食べながら、適当に演習を実施して、第2第3艦隊をお使いに出してというのも可能。遠征は時間がかかるから、完了までは放っておける。実際、これ、最終的には、強い艦艇を揃えて、一気に攻めて、資源空っぽになって、また傷付いた艦の修理にもやたら時間かかるから、主力の修理終了を待ちつつ、適当に遠征に出て放置、そんな感じになりそうです。

あんまり時間かけたくない、かけなくてもいい、そういうところもうける理由だったりするのかな? ともあれ、しばらくプレイしそうな感じですよ。

2013年7月25日木曜日

Hydrangea, taken with GR DIGITAL IV

Hydrangeaげつまつ! GR BLOGのトラックバック企画、提出の締め切り日がまいりました。今月のテーマはブルー、色であり、あるいはその憂鬱なブルー、などなど、いろいろと解釈できそうなテーマであります。けれど私は、いつもいっていますように、いつだって即物的に、いつだってストレート直球で、ブルーというんだから青、色が青いものをピックアップするのでした。トラックバック企画「ブルー」に参加します。

青といいますと、自分の場合、まずもって花でありましょう。季節の花、もう時期は過ぎてしまったでしょうけど、あじさいなんかを思いつきます。それから、そのへんで撮った名前を思い出せない花。駄目だ……、駄目になった……。

先日、万博記念公園にいったのですが、そこで撮った太陽の塔、ブリーチバイパスだと不思議とブルーだったので、これもセットにしてみました。

Hydrangea

Flower

Tower of the Sun

Tower of the Sun

Tower of the Sun

2013年7月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2013年9月号

 『まんがタイムきららフォワード』2013年9月号、発売されました。表紙は『となりの柏木さん』。青空の下、ティナと柏木さんがこちらを見ている、んですが、なんでか見上げている構図であります。背に光源を置いたふたり、見上げる誰かは木陰にでもいるのでしょうか? そうした雰囲気感じさせるイラストであります。

『ここが限界のオーバル学園』、新連載です。のっけから巨大な怪物相手に砲撃戦繰り広げる、そんなシーンから開始されるのですが、人類側は圧倒的に不利な状況に立たされているようで、砲を撃ち込もうとも空間を曲げられて無傷、戦槍なる兵器、軌道上からの熱核レーザーを受けてもなお無傷でいるというんですね。この敵、γ廃思物というものらしい。現実に干渉するなにか。人類に打てる手はないといった状況で、そいつの迎撃を任されるのが、オーバル学園の学生たち。魂に干渉する芸術、すなわち音楽を武器として演争する、敵を倒すというんですね。オーケストラで戦う女の子たちの物語。けど、第1話にして敵の迎撃を失敗!? 少々緊迫する状況で第2話に続きます。

夢喰いメリー』、タカもどうやら無事のようです。ですが、もうじき体育祭。いやね、この人のいうことがおかしくって、体育が嫌いなんじゃない、運動が苦手な人を見下す連中が嫌いなのさ! って、あー、よくわかる。実際、運動が嫌い、体育が嫌いという理由をつきつめれば、タカのいうこれにいきつく人は多いんじゃないかと思うんですね。さて、体育祭では仮装リレーで女装すると決まって、夢路、豆やん、そして白儀が朝練する。いい感じに日常に回帰してきた、そう思わせて、けど波乱はつねに近くにあって、メリーはちょっと感じとってるみたいですね。この体育祭のリレーに青春をかける坂上のエピソードも加え、けどこれ、白儀がらみの展開になっていくんだろうな。気になるところであります。あと、メリーさん、コート脱ぐと凶悪だなあ。あの華奢さは最高です。

となりの柏木さん』、父の計らいで柏木さんを遊園地に誘うきっかけを得た桜庭くん。ペアチケットを2枚入手、つまり4人分あるということなんですが、それでもって最初にデートしようと誘うのが和樹って、いやはや、さすがの桜庭くんです。断る。うん、断るわなあ。ふたりでいくのは、桜庭くん的に難易度が高い、だからあくまでもダブルデートなんだそうだけで、誘うのも和樹経由、清花経由なんですね。もっとがんばれよ! みたいには思うけど、こうだからこそ彼らしいとも思うわけで、また柏木さんも、最初は清花と一緒ならとかいうんだけど、いきたいかどうか、そう聞き直されたら、いきたいと答える。ふたりとも、もうちょっとが踏み込めないんですね。けど、それが彼ららしいんだと思う。ゆっくりでも進んでる。そうしたスローな恋愛のありかた、それが彼らのらしさなんだと思うんですね。

『しつけ係はじめました』。ダメ人間、春原ケントを更生させるべく天界から派遣されてきた天使のラブのお話。ゲーム優先でバイトをずる休みするような男なんですが、そんな彼を更生させることができるのか? ダメ人間にもレベルがあって、レベルが99に達すると自転車発電所に強制送致されて、一生自転車をこがないといけない。そしてケントはすでに98にまできてるというんですね。レベルを下げるために天界の課題をこなさないといけない。けれどケントは朝もろくに起きられない、そんな人間で……。うん、強制送致でいいんじゃないかな。とりあえず、ケントを応援したくなるような、そんななにかがあったらちょっとは違ったかも、そう思えたりしたのが実感でありました。また、ラブの所属している組織、天使によるダメ人間の為のダメ人間を更生する委員会。こいつがダメ人間をわざわざ更生させようとする理由、なんかあったりするんでしょうか。そのあたりが見えてくると、やっぱりちょっと違ってくるかも知れないと思いました。

据次タカシの憂鬱』、据次タカシ、正社員に抜擢されていよいよ彼の覇道もひとつの転機を迎えるか!? というような話じゃなくて、ああ、本心では嫌なのね。うん、知ってた。で、会社のためと考えると断りにくいのね。しかし、どんどんタカシの背を正社員、しかもあの社長の世話係にする方に押していく周囲の状況、店に呼び出されたら正社員になったことを祝うパーティが開かれてるとか、もう、大変でおかしかった。しかし、この状況で、いくみの行動がいったいどういう展開を生むのか、いや、わかながタカシのことが好きと勝手にいってしまうという、ナイスなんだかどうだかさっぱりわからない状況になって、これを聞いてタカシはどうする? いやほんと、なにかうまい、そんな落としどころに決着するんだとは思うんですが、それがどういうものなのか、まったくさっぱり予想もつかない。ほんと、楽しみでありますよ。

2013年7月23日火曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年9月号

『まんがタイムスペシャル』2013年9月号、昨日の続きです。

『ナースドールまりあ』。大学の保健室に常駐してるまりあ、なんだかんだで人気なんですね。今回は料理同好会にお邪魔して、四郎のためにクッキーを作る。えりなから、まりあが結構モテていることを聞かされショックを受ける四郎。これは、自分はモテないのに!? そういうショックと、まりあの人間関係が広がって、なんだか寂しい、そうした気持ちがまざってるようで、まりあからしたら四郎しかないのにね、なんだかちょっとすれ違ってる気持ち、そいつがちょっぴり切なくて、けどなんだかとてもよいんですね。

『ピンポン☆ブー』、景二がクイズをはじめることになった理由が語られて、閑羅屋世一なるものに誘われたのがきっかけ。まったく知らない相手だったけど、突然の電話、突然のお誘い、歴史に詳しい景二を見込んでクイズ大会に参加させたっていうんですね。しかし、世一がいつも1番、景二は2番。ふたりは違う学校に進んで、一緒に戦うことはできなくなったけど、しのぎを削りあうライバルとしてクイズ甲子園に臨むことはできる。景二のクイズにかける気持ちの根っこが見える、そんな感じのするいいエピソードでしたよ。

『すしっ娘』、さよりの修行ですよ。店の掃除、配膳、接客もろもろやることになって、ああ、当然厨房になんて入れない。大変だからすぐ辞めるんじゃないか、そんなこといわれたり、また頑張りが結果に結び付かなくて、お客からもいろいろいわれて、悔しく思ったり、とにかく謝ったり。それでもくじけないさよりと、なんだかんだいいながら応援してくれている大将とその息子、その心遣い、よかったと思いました。地味な漫画なんですが、こういう地味さは好きです。真面目な感じ、続いて欲しいと思います。

『アテナの初恋』、実にいい感じですよ。アテナ様、私服で誰かと待ち合わせ、って、アポロンか! デートじゃないらしい。アルテミスの誕生日プレゼントを探すために、月に一度の市場にふたりでいったっていうんですね。しかし、アルテミス、いつも男みたいな格好っていうけど、可愛いよね。そんなアルテミスがもっと可愛くなったりするのか!? だって、今回のちょっといつもと違うアテナが新鮮で、やたら可愛くて、いやほんと、あの服を選んでね、あわせてみたりしてね、その様子などとてもよかったのですよ。しかしその影でヴィーナスがちょっと寂しがっていたり、アルテミス、ひょうひょうとしてるように見せながら実は崖っぷちと気にしてたり、面白かったです。いい友人たち、そして最後のアルテミス。いや、うん、可愛いですよ。今度、もっといろんなバリエーションも見せてください。

『メェ〜探偵フワロ』、うっひょー、あいつが帰ってきやがったよ。いつぞやの詐欺師青年。そいつが姿を変えて、ラウールという名前でもって、この村に引っ越してくることになって、小説家をしているとのこと。これは詐欺じゃないのかな? 本当に出すだけは出してるのかな? ともあれ、自費出版で100万部、ライバルといってのけるフワロ氏が素敵でした。ラウールの目的はレモンさん。けど村の娘どもが群がって、肝心のレモンさんはそのつもりまったくなしってところ、実にいい感じ。アーサーを叱咤するフワロ氏も面白ければ、ゲームに勝って、それでラウールに与えた罰ゲーム。これ、なにが最大のダメージになるのかわかってやがんだな。ほんとおかしかったです。しかし、それ以上にすごかったの、村娘たちの調査能力、あの躊躇なさとでもいいますか、こうした生っぽさが最高ですね。めちゃくちゃ面白かったです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第9号(2013年9月号)

2013年7月22日月曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年9月号

『まんがタイムスペシャル』2013年9月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』、リコなんですが、水着姿、水からあがったところでしょうか、タオルをかぶるようにして髪をふいて、そのタオルの下からはこちらを見つめる、そんなリコの表情がのぞいている。そのまなざしが素敵なんですよ。水着も、セパレートながらフリルやリボン多め、色気よりも可愛さ重視といった様子。小柄の花の模様も美しく、実に愛らしいリコであります。

『じごくプリンセスえんまちゃん』、新作ゲストです。ひらふみなんですね。全然気付きませんでした。探偵事務所の所長天地莉乃のもとで働くのはアシスタントの魔理王。これ、名前の漢字に意味があるのか、たまたまそういう字があてられてるってだけなのか、ちょっと謎です。さて、空から落ちてきた女の子。ええと、天井ぶち破って。その子は沙舎利、シャーサと名乗って、空を飛んでいたところ、なにかにぶつかって落っこちたらしい。この子のかぶっている一つ目の帽子、こいつは帽子の執事、シャーサが次期閻魔候補だっていうんですね。謎の女の子、シャーサが暇な探偵事務所で壊した屋根の弁済のため暮らすことになりました、そういう話なんですね。事件が起こった時などは、サーシャの持つ閻魔帳、それが役立ったりするのでしょうか。

『スーパーメイドちるみさん』、あちこちで人間関係の清算、というと穏やかじゃないですが、いろいろと決着していくことがらが増えている昨今。ついに紅林麗子の番が決ましたね。地区大会で優勝できたら大樹に告白する。そういっていた麗子だけど、前日の夜、読み合わせに付き合ってくれた大樹に、好きだと告白するんですね。素敵な笑顔だ! 大樹は一瞬当惑して、しかし、慌てた麗子、この後どうなるのだろう。この経験が演技になにかプラスの効果を与えたりするのでしょうか。そして大樹、多分そうなるんだろうなと決めつけてもう書いてしまいますが、紅林のどこに文句があるってんだ! 麗子さま、最高だろ! 次回が楽しみです。

『銀河系女子高生ありすちゃん』、地球は宇宙の観光地。なので宇宙人などいろいろ地球にやってきてるというんですが、痕跡を残してはいけないのがルール。そう説明するありすちゃんが、もうルールギリギリだというの、それをひやひやしながら見守ってるゆせがいいやつです。さてさて今回はお祭り。綿菓子で星を創るコツとか、そしてゆせの金魚すくい。これめちゃくちゃ面白かった。最後のつっこみ、あれが実に効いてましたね。最後には花火を楽しんで、地球で出会ったものに、かつて地球を訪れた人たちの、確かにいたという証があるのかも知れないとありすちゃんが思う。それに対する春菜とヨータの答、それが実によかったんですね。

『恋愛ラボプチアンソロジー』、参加者は吉村佳、えのきづ、ひらふみ、はなこ、津々巳あや、とく村長であります。『恋愛ラボ』の舞台に自身の持ち味をあわせて、面白く仕上げられたアンソロジーが揃って、よかったですよ。『恋愛ラボ』っぽいなあ、そう感じられたのは、はなこによるもの。あのマキオの威力にげっそりのリコ、それを熱中症みたいと指摘する、そのノリは実に面白かったです。ちょびっとおどろおどろしいものあったり、必死さがまた違った方向に突出してるものあったり。そしてエノ先輩のお兄さんの話。あの危機回避、いやほんと素晴しい。ものすごく面白かったです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第9号(2013年9月号)

2013年7月21日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年9月号

『まんがタイムきららミラク』2013年9月号、先日の続きです。

幸腹グラフィティ』はリョウの試験対策です。前回の小テストが追試だったので、今回は頑張りたい。そういって、夜を徹して勉強をしている。あまりの眠さに勉強しないといけない教科を間違えたり、またテスト当日も調子が出なかったりと、いったいなにをしてるんだろう。焦ってるんですね。きりんはバスケ部で、毎日が充実している。なのに、自分は当初のやる気もどうしたものか、こうありたいと思っていた自分とは、ずいぶんかけ離れてしまっていると感じてしまってるんですね。だからせめてやるべきことをと勉強頑張って、けど、どう見ても空回りしてる。ほんと、自分ひとりができてない、自分だけが遅れてるんではないかと不安になって、けど、そうした時にユキ先生と話をして、自分だけがそうと思いがちになるけれど、意外とそうじゃないものよ? こういう風にいってくれるのは、ユキ先生、やっぱり大人で、それだけ視野を広く持ってるってことなんだろうな。そしてきりん、心配してくれていた。ユキ先生がいってたように、誰しも同じだってこと。それを確認できて、リョウも落ち着きを取り戻して、こういう経験するたびに、人はちょっとずつ大人になっていくのかも知れませんね。

『となりの魔法少女』、夏といえば肝試し、というので、幽霊が出るというスポットにいこうというんですね。発案者はウサ。まあ、いつもどおりですよね。けぇを筆頭に、あきとふたりで抵抗するんですが、うまいこといいくるめられて、結局いくことに。まあ、いつもどおりですよね。しかし、ウサ、酷いやつ。やらんでいいのに、わざわざけぇのこと怯えさせてみたり、いやほんと、ろくでもない。しかし現場にいってみて、噂の出所はっきりさせて、いえねこれで最後にこの生きてたと見えた少年、それが幽霊だったのですってやるのかと思ったら、そうじゃなかったんですね。魔法とか、そういうものを扱っていながら、幽霊に関してはきれいにすっきりとさせて、この感触はナイスでしたよ。面白かったです。

『ラスボス兄貴』、相変らず面白いなあ。ちょっと人間関係がごっちゃになるけど、大丈夫、ちゃんと柱に人物紹介があるから、ざっと確認すればすらりとわかる。おおまかにわけて、妹組、兄貴組、兄貴大好きトツガヤ組とあって、各組内にもそれぞれ個性的な面々が、自分の意思でもって動き、自分の人生を生きている。琴子、ラブレターもらってみたりね、トツガヤ、作戦が功を奏して、兄貴仁に興味を持ってもらえたりね。恋愛をめぐる女子たちの心の動き、その模様が、実にほのぼのだったり、ちょっぴり切なかったりと、そうしたところがよいと思うんですね。しかしほんと皆かわいい。迷いながらだったり、怖れながらだったり、それでも自分の気持ちを確かめ確かめ進もうとする、そうした彼女らは輝いてるって思うんですよ。

『こばとスマイル』、実にほのぼのですよ。一緒に暮らしているりことこばと。りこのいきなりの寝坊した、遅刻する、その焦りの顔が面白くって、焦ったもんだからこばとのお弁当をキッチンに置き忘れるやら散々で、とにかく学校にいく前に保育園に送っていく、その後学校に急いでと、ほんと大変そうなのであります。りこの友達、沖代三咲と滝宮志穂がこばとに会いたがって、そうしたらばっちり人見知り。でも、志穂のお菓子と三咲の人柄? そいつでもってこばとと仲良くなって、それからの遊びの風景、すごく楽しそうで実によかった。見てるこちらもなにか嬉しくなってくるような、そんな感触があったんですね。運動苦手な志穂、お菓子を四次元的に出してくる志穂、かなり気にいりました。しかし、気にいったといえばこばとです、三咲と志穂のこと気にいって、なんか好きになっちゃって、次に会った時には人見知りというより、なんか照れちゃってね、それが可愛いんですね。ほのぼの、楽しそう、それがすごくいい。これは期待されますよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第9号(2013年9月号)

2013年7月20日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年9月号

『まんがタイムきららMAX』2013年9月号、昨日の続きです。

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』、晶ちゃんはほんと朝岡先輩のことが大好きだな、はいいんだけど、扉絵がすごいよ。アグレッシブ枕投げ、どころか、枕殴り合いじゃないか。相手の打ち込み、その下を潜りつつ繰り出されるカウンター。凶悪です。さて本編は、陸上をはじめたきっかけですよ。椿のきっかけ、ほんとよいなあ。ダイエット。そうだったなあ、というか、今から考えると、半分騙されてたような気がする。晶のきっかけは、小学校の頃のマラソン大会。勝てない、嫌い、そう思ってたのに、友達ふたりに勝っちゃったのか。って、短距離組のふたりですよ。苦手と思ってたのに、思わずいい結果を出せて、母にも誉められて、と、ここで母と出てくるところが、いかに晶ちゃんの中で母のバリューが大きいか感じとれますね。きっかけ、目標、陸上を続ける理由。晶の疑問、皆への聞き取りを通して、解決に向かっていく。それは、ほんと、陸上に限らず、なぜ自分はそれを続けるのか、あらゆる営為に通ずる答を導き出す、根源的な問であったと思うんですね。ところで、恵と崇子、このふたりも面白いなあ。晶パパと取り引きしたり、クロールで流れたり。ほんと、地味なところで大活躍です。

『うにうにうにうに』、めちゃくちゃ面白いな。ユキもいわなもお出かけ、うにひとりでお留守番となったら、早速家を出ていくつもりになってるっていうんですね。けど計画は頓挫。知らない誰かが帰ってきた。うにからしたら、知らない人間を家にいれるわけにはいかない。その誰かからしたら、知らないやつが自分の家の中に入り込んでる。いやほんと、こういう状態になったら、どうやって誤解をといたらいいんだろう。なかなか経験することじゃないでしょうけど。しかしこの人、やまめ、いわなの姉でやまめと名乗った時のうにの反応、そんなとってつけたような名前、淡水魚ならいいと思って!! これが最高で、いやもう、なんべん見ても面白い。やまめはやまめでうにのいうこと信じないしで、ほんと、このふたりもなかなかに面白い関係になっていきそうです。最後の確保されるうにも素晴しかった。めちゃくちゃ面白かったです。

『らぶ・おーる!』、これ、ほんとよいなあ。ついにしゃぼんとの対決。1セット11点先取、けれど珠華は1点取れれば勝ちという、破格のハンデ戦。初心者ながらも練習してきて、1点くらいなら取れるだろう、そう思ってたら、見事に取れない。あの、速い玉が続いて、ゆっくりのがきた、返せると思ったらカットだった。ボールが落ちてしまって、返せない。上級者に初心者が勝てるわけない、そういった現実を見せつけつつ、珠華の意外な表情、それが思い出させたしゃぼんの過去、しゃぼん一瞬の気の迷いがもたらしたチャンスを見事に拾って1点取ることができた。こうした展開はある意味、こうでないといけないといわざるを得ない、でないとはじまるもんもはじまらんですからね、だから意外性を感じたりとかはなかったのですが、この後にしゃぼんの負けず嫌いが発揮されたり、そして珠華の希望などなど、エピソードにキャラクターの持ち味をうまくのせてみせて、それが面白み、よさとなっていたと思いました。しかししゃぼん、なんだかんだいって可愛い人だと思いますよ。それと綾ちゃん、この人も素晴しいです。見た感じはおっとりさんなのに!

『ソラミちゃんの唄』、もう、面白いなあ。今回はネモが主役! いきなりなんだか小さくないかという疑問からスタートして、ええ、違う人でした。根本遥の代理人、月子と名乗るお嬢さん。ついにネモの背景が明らかになるというんですね。ネモ、資産家の一人娘。両親に、ネモがソラミの家に入り浸ってるとバレてしまって、そのことのお詫びにということで、食事に招かれるんですね。車の走行距離でバレるとか、男関係を疑われて地獄絵図とか、そうした騒動があった後だから、それほど大変なことにはならないかな、なんて思ったら大間違い。ああー、ネモ、ソラミのところにいくのはやめなさいとなるのか。迷惑かけるからか、それとも望ましくない友達だからか、どうも前者っぽいんですが、うん、ちょっと安心した、けど親のいうことに逆らえないネモ、一旦は会わないことを受け入れてしまうんですね。でもそんなん嫌に決まってる。ソラミたちも抵抗して、ネモも自分の意見を親にいうことができて、ほんと、この漫画は、ちょっとずつ駄目なところを持ってる子らが、ちょっとずつ影響したりされたりして、一歩ずつでも進んでいくのだなあ、そう感じられて、またお母さんも含め自分のすべきこと、それをやろうとしているところ、それがよいなとあらためて思えたんですね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第9号(2013年9月号)

2013年7月19日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年9月号

『まんがタイムきららMAX』2013年9月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、海にいったみたいですよ。アローハー! しのとアリス、ふたりの表紙。ふたりともに髪にハイビスカス飾ってね、それが可愛い。それにしのの耳に貝をあててるところ、海の音を懐かしんでるんでしょうか。しかし、ふたりともに水着、それはいいんですけど、しのは意外やスタイルよいお嬢さんなんじゃなくって? お姉さんがモデルだものなあ。なんて思わされる素敵さでしたよ。残る三人の水着姿は本編扉絵で見られますよ。本編だって海回です。

ご注文はうさぎですか?』、面白かったなあ。チノたち中学生組の進路問題。ココアたちの学校に進むか、それてもリゼたちの学校にするか。それを話してるんですけど、マヤはリゼの学校、ごきげんよう症候群のお嬢様学校に興味があるのかな? 学校帰りにリゼを強襲するんですね。それと扉ですよ、リゼに飛び込むようにおぶさるマヤ。可愛いなあ、ふたりとも。まるで姉妹のようです。さて、本編はなんでか尾行回に展開して、リゼマヤは神出鬼没の青山ブルーマウンテンを尾行して、そのラブラブリゼマヤを危機感いっぱいで尾行するのがシャロ。そのシャロを観察するのが青山さん。しかし、これで終わらなくって最高でした。マヤを尾行しているチノメグ。これで終わりかと思ったら、さらにこのふたりを追うココア千夜という、もうなんだろう、この連鎖。ココア千夜のぜぇはぁはぁとか、もうどうしたらいいかわからない。やばいわ。めちゃくちゃ面白いわ、外聞悪いわ、最高でした。それで、マヤがリゼに会いにいった理由がわかるんですね。ああ、マヤはリゼの学校にいきたかった、興味があったんじゃなくて、リゼの学校にいくかも知れないというメグのこと気にしてたんだ。同じ学校にいきたかった。けどもし違う学校にいくことになったら、私たちどうなるんだろう。そうした不安を覚えて、リゼに会いにいったんですね。リゼの答が素晴しかった。マヤの前に広がる光景、色んな制服がたくさん。学校が違っても、学年年齢が違っても、関係ないのかもねって、そうしたことが自然と感じられるエピソード。素敵だったと思います。そして、最後に駄目押しのティッピー、さらに父。進路問題をスタート地点にして、途中コメディタッチで展開させながら、すべての要素をひとつにまとめて奇麗に整えて幕をひいた。その構成も見事で、面白い、けどただ面白おかしいだけじゃない。そのバランス感覚、とても美しかった。描かれた皆の感情、気持ちの近付き触れて、揺れて凪ぐ、その様など大変に美しかったです。

『ホイップノート』は産休中の東先生とその子供さん、およめさんクラブに顔を出して、うわあ、赤ちゃん、めちゃくちゃ可愛いな。3ヶ月、首がすわりはじめたくらいっていうんですが、それにしても可愛すぎる。目の表情、口元に髪のふわっとした感じも、ほんとすごいな。現実の赤ちゃんって、こんなに可愛くないよね? そう思うほど。ほんと、天使のようですよ。で、赤ちゃんを預って世話するんだけど、るいせが優秀なのね。なるほど、弟桜太の時の経験からかあ。っていうんだけど、ああー、チュウはいけないよ。虫歯の菌が移ってしまうよ! しかし流星と書いてメテオ、いきなりの攻撃がすかって慌ててる先生が面白かったですよ。おむつ替えで大打撃受けてるさくらレコ組もいい感じ。いや、まあ、自分の子供を持つころには、なんでもない、平気の平左になっとりますでしょうなあ。

『そよ風テイクオフ』、ゲストです。ふくろうを連れた女の子がひとり、学校へと続く坂を駆けていく。転校生の風牧紅羽。鳥と会話ができる? なんとなくいってることがわかるっていうんですね。ふくろうのジョー。やたらよくできたやつで、礼儀正しい、主人の面倒もよく見る。と、そんな彼女彼に興味を持ったのが桐江とこころ。ふたりに案内されて校内をまわるのですが、旧部室棟でみつけたのが工作機械がたくさん揃ってる部屋だっていうんですね。もと飛行部。有人動力飛行機を作ってコンテストに出てた過去がある。なるほど、この子らがこの部を引き継いで、コンテストにチャレンジするわけですね。飛行機を作って飛ぶ、決して簡単じゃないことを実現可能にするために登場人物がデザインされている、そんな感じですね。紅羽はハンググライダーの経験者、飛ぶことに躊躇がない、実際に飛んでみせたりするんですね。そしてこころは設計士の娘、ただ娘というだけじゃなく、本人も設計の心得があるようで、なるほど、あとは部を再建するだけといった感じ。ハンググライダーで飛んでいるところ、あの街を見下ろしている絵、海へ向かう絵、よかったですよ。ロマンが感じられる、そんな感触がありました。

『髪長の女』、機械の新しい物件です。長い髪が美しいお嬢さん、けど、邪魔らしい。というか、暑そう。まゆさん、夏になると髪を切りたくなる。そんなまゆに必死に抵抗するのがこはるさん。まゆの髪は綺麗じゃん! 好きなのか、まゆの髪が。あるいはまゆが。切っちゃうなんて軽くいってしまうのがのあさん。おやすく、無料でっていうんですけど、おうちが美容院とかそういうのかな? まゆの髪を伸ばしてきた理由、それが面白かったですよ。別に理由はないんですね。なんとなくなんですね。きっかけもないし切る機会もなかった。そのきっかけとして、のあから失恋という案が提示されるけど、ダメージ受けるのがこはる。なるほどまゆが好きなのか。しかしその夢叶わないと見るや、翌日ベリーショートにしてくるっていうんですね。はたしてこはるの恋が実る日がくるのか。そして来月もベリーショートのままなのか。これは大いに興味深い物件です。

『あかりのみみはなんのみみ』、ゲストですよ。ちょっと不思議な話。年頃になった女の子には動物の耳がはえる。大人になれば消えてしまう耳は、少女たちが一番キラキラしてる時期、その証しなのだ、なんていうんですね。なのにヒロイン天野あかりには耳がはえてこない。友達いっちゃんは小学生のころに立派なウサギの耳がはえた。ほかにも犬や猫、たぬきなんかもある? とにかく、いわゆるけもみみなのです。耳がはえなくて落ち込むあかりを元気づけたいと、いっちゃん、耳について研究する部活を立ち上げようとする。耳研究部略してみみけん。3人必要なところ、最後のひとりに学園アイドルを自称するナナちゃん引き込むことでクリアして、しかしそれにしてもなんだか不思議なテイスト感じられる漫画であります。ちょっと気になったんですけど、あかりは人の耳が見えてるんですが、けもみみ少女たちは人の耳のあった位置、それが髪に隠されて見えなくなってる。どうなってるんでしょうね。すごく気になります。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第9号(2013年9月号)

2013年7月18日木曜日

『まんがタイムファミリー』2013年9月号

『まんがタイムファミリー』2013年9月号、昨日の続きです。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』、ヒロイン黒中みどり、このクロナカという名字、さらにはみどりという名前にも意味を持たせてあったんですね。さて、図書室からまたルネサンスに旅立ってしまったみどり。ダ・ヴィンチに出会ったのはいいけれど、3年たって若返ってしまっていた。髭の効果なのか。今回は基本的なダ・ヴィンチやルネサンスという時代の説明? そんな感じがあって、ダ・ヴィンチというの、ヴィンチ村のレオナルドって意味とか、それからレオナルドのポジションですよ。絵で有名、技術者としても一流、万能の天才というのも、レオナルドはきっちり自負していて、いやまあ、そうだろうなあ。また書庫についても、この当時の図書館っていうのは富を象徴するものであったり、とにかく本は高価で入手困難だったっていいますからね。みたいなことに触れられて、そう思ったところで再び現代の図書室に戻ってきてしまう。本、その価値みたいのががっちり描かれてもいいなあ、みたいに思ったところで、なんでだか一冊の本を巡る殺人事件なんてのを思い出してしまった。いや、時代が違います。

博士の白衣女子攻略論』は、白銀くん学会へゆく、ですよ。いやハカセも主任もいくんですが、とにかく白銀くんです。眼鏡、チェックのシャツの男子学生たち。そこに昔の俺を発見してしまうんですね。いやほんと、そこで出会った学生時分の友人、眼鏡でスーツ。なるほど、白銀くんは、過去の自分を振り捨てたくてしかたないんだなあ。一種の自意識だったり、ある種の反抗期だったりするのかもなあ。で、菓子折りもらって、職場のみやげにしろっていわれるんですが、ああ、そうだよなあ、白銀くんはこういう普通のことをやりたがらない。こういうちょっとのことで、全然違ってくるのに。というわけで、今回はちょっと白銀くんの扱いがよかったように思います。残念な彼でも、こうしてちょこちょこ気をまわしたら違ってくる、そういうことなんでしょうね。自戒しますわ。

エッセイですよ。「わかっちゃいるけど捨てられない」。参加者は水井麻紀子、コナリミサト、幌倉さと、小鳥遊正璽、クール教信者、駒倉葛尾です。しかし、皆さん業が深い。旧世代ゲーム機、アイスの棒、古いパソコン、ぶたのぬいぐるみ、大量の本、その他もろもろ、といった感じで続くのですが、いやもう、自分もたいがいですが、ほんと、捨てられんもんは捨てられんのだから困る。ゲーム機、全部残してる。パソコンも全部残してる。子供時分のぬいぐるみも捨てたことなければ、そして問題は本ですよ。大量の本。タンスが開けない、押し入れ満腹、お手上げですよね。ほんと、どうしたらいいんだろう。正直、もう完全に電子書籍に移行したい。本を探すのに2時間かけるくらいなら電子で買い直すっちゅうねん! みたいなありさまです。でも、アイスの棒ってのはすごいよな。この人、コナリミサトは私を遙かに超越していると自信を持っていえますよ。ところで断捨離に怯えてるの、うん、わかる。実は私も怯えてました。今ではすっかり断捨離アンチであります。

『パパとあそぼう!』、いいですね。仕事が忙しくて娘と会わない生活をしていたら、他人扱いされるまでにいたった。いや、これ、実際にあるらしいけど、悲劇ですなあ。娘さくらの勘定に入ってない父。さくらと留守番するっていったら、むりといわれる父。いやほんと、交換条件、おこさまランチとケーキを引き換えにしないと一緒にいられない? というか、父も父でたいがいだ。最後まで他人扱いだった父。ほんと、面白かったですよ。

『かしこみかしこみ』はいいですよ。今回は夏ということで肝試し。あそこの神社は怖くないっていわれて、なんとかして怖がらせてやるという奏衣さま。いろいろ作戦考えた結果、なにもしないのが一番怖いっていうのが素晴しい。狛犬もいなくなってる! って、桜と橘、じっとしてないもんなあ。しかし面白かったのは、参加者がこっそり増えてる。けど、山椒がですねいってた、増えるのは別にいい、いなくなる方が怖い。ああ、皆の安全を思っておるのだなあ。こういうなんでもないところに、安息、安全を願ってる、そうした心持ち感じられてよいなって思うんですね。そして最後。あの奏衣さまのいたずら? ほのぼので最高ですよ。

『地味なコ、派手なコ』、夏祭りに皆でいきました。しかし今回、西條サン、地味活とか忘れてますよね。一応意識はしてるみたいですけど、勝ってそんなにガッカリしたコは初めてだよはほんと笑ってしまいました。けどさ、積極的に盆踊りに参加して、太鼓とか叩いちゃって、ほんとすごく楽しんでる。千草もね、一緒に楽しんで、西條サンと一緒に踊っている、あのコマのしあわせそのものといった感覚は、なんだろう、じんわりと胸に沁みるものがありました。神頼み、そんなものは信じないっていう弟千蔓。彼に、お願いごとするためにお参りするんじゃないっていう西條サン。このくだりもすごくよくって、千草の内心、それが本当に素敵でした。西條サンが変えた、そうしたものもあるんでしょう。ふたりはいい友達だなって思わされるエピソード、素晴しかったです。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第9号(2013年9月号)

2013年7月17日水曜日

『まんがタイムファミリー』2013年9月号

『まんがタイムファミリー』2013年9月号、発売されました。表紙は夏祭ですね。『ぽちゃぽちゃ水泳部』がメイン、綿菓子やらリンゴ飴、チョコバナナ、ラムネなど両手いっぱいに持ったカツ代とたこやき食べてるあゆたん。ふたりともに可愛い浴衣、カツ代がピンク、あゆたんは青、よく似合っていて素敵です。他には『小森さんは断れない!』しゅりが金魚すくいに興じていたり、そして『本の街の看板娘』みすずがフラッペ食べてたりしますよ。

『教壇のポラリス』、いいですよ、面白い。夏の北海道。東京からきた先生は涼しく感じるでしょう? そう思ったのに、まったくのグロッキー。ああー、エアコンがないと駄目なのね。夏、ということで夜にはみんなでお祭りにいって、屋台まわってと楽しそう。先生は見回り、仕事なんですね。天文同好会の皆が一緒に楽しそうにしてるのを見て、仲良しですねという先生。学校からも認められてく、そういう風に思えてちょっといい場面だったと思います。そして天文台へ。 天川先生、学生のころ、手にできなかったものを、この同好会で取り戻していくのかも知れませんね。生徒たちが楽しそう、先生も楽しそう。あの花火に照らされた先生の笑顔、ほんと素敵でした。

『カラフルぶらぱん』、面白いよ。連載になったんですね。女装してランジェリーショップで働いている夏、彼の女の子を見る目が、完全に下着店店員のそれで、ちらっと見えたレースからメーカー、モデル、サイズまで見抜き、さらには体形からカップサイズが違ってるとまでいってのける。理想の胸についてとかもね、男の理想とするそれではない。がんがん女子化が進んでいくんですね。そして店でのやりとりもいい感じで、さっぱり女子アキがナツにつられて赤面とかね、青春ですね。で、作谷氏、見事な変態枠ですね。いい感じです。ナツ、気が弱い、女子が苦手、そういってますけど、デリカシーといいますか、そういうのはきっちりあって、よいですね。蛍光灯になってからというのも面白い。なるほど、多田野にはケイコって名前で通すことになるのかな?

『2倍まもります!』。左佐さん、最高です! 会長の水着が無駄になるところまで、実にいい感じでした。

『純情小町』、いい感じに茶道部の活動描いて、いやもういい感じ。子供会でお茶会を開くのですが、わいわいと集まってきた子供たちに緊張して舞いはじめようとするゆっきー。いやもういいお嬢さんです。と思ったらゴンドラ! ライトアップ庭! ええ、いつもどおりのゆっきーで素敵です。先輩たちも、小学生を和菓子マニアの世界に引き込んでたり、150万の茶器を守るため張り込んでたりと、いい感じ。けど、本番はここからですよ。郁のお点前。きっちり切り柄杓を決めてね、ああ、稽古がんばってたんだ。すごく好感持てる。それにゆっきーも、やたら出来のいい茶道クラブの子ら、茶器について話しかけられた郁にさっと助けの手を差し延べて、優秀だなあ、ゆっきー。郁とゆっきー、ふたり、助けあいながら、お茶を楽しんでいる。学んで、よりよくできるよう練習して、それで多くを得る、その様子。とても素敵でありました。

『軍神ちゃんとよばないで』、新作ゲストですね。主人公は子供時代の上杉謙信、虎千代だっていうんですが、この人、姫様なんですね。そういや、謙信って女性説とかありましたよね。どうもそれを下敷にしている模様? 扉では凛々しい姫ですが、実際のところはどうにもだらけているようで、二度寝当たり前、って、これ夜通し飲んでたのか? 昼間もずっとごろごろしている、本気出すのは明日どころか来月から。しまいにはわらじの履き方を忘れる始末。こんな駄目姫様、嫁ぐ気もさらさらない模様、高望みしてるんだかはぐらかしてるんだか、まったくもって不明ですが、けど事情知らない家来衆からしたら、暴れん坊だの才ある若武者だの、勝手な想像膨らんでしまって、えらいことになってしまってるんですね。穀潰しといわれ、尼寺へ行け尼寺へ、出家させるべく寺へ送られてしまうのですが、住職がさじを投げるレベルの駄目娘。返品されてと、とにかくいろいろあかん娘のお話。いや、なかなか面白そうですよ。続きが楽しみです。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第9号(2013年9月号)

2013年7月16日火曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年9月号

『まんがタイムきららミラク』2013年9月号、発売されました。表紙は『桜Trick』、アニメ化決定、先月に続いて駄目押しするみたいに全面に押し出されて、描かれるのは春香と優、ふたりの水着姿であります。ふたり身を寄せ合って、そういうには明るすぎる、元気で屈託がない、そんな感じであるんですが、見ればふたり小指を繋ぎあっているんですね。表向きはそうとは見せない、普通に仲のいい友達なんだよといった雰囲気を出しながらも、実はそれよりも深い、一歩踏み込んだところで気持ちが繋がりあっている。そうしたふたりの心の動き、意識を表すかのようで実にいいですね。それと、背景のブルー、その周囲に白い余白がある、その印象、それもまた鮮やかで素敵です。

桜Trick』は、美月と理奈、ふたりの卒業を皆で祝おうというパーティ開かれて、春香たち、そして生徒会の後輩澄が園田家にてお出迎えするんですね。驚きのバケツプリン、抹茶プリンで美月大喜び、って、どんだけこの人抹茶やらプリンやらが好きなんだろう。さてさて、美月ついに踏み出しましたね。優と春香が一緒にキッチンに。ということは! ふたりきりにしてはならないと乗り込んで、いやもうなにがどうなってるやら、美月、春香のことが好きだっていっちゃうんですね。いやいや、きましたよ。想像以上に直球ですよ。けど、ほんと、ずっと黙ったままでいくのかな、そんな心配してたから、美月の告白、応援しますよ。ほんと、しかしどうなるんでしょうね。失恋なのかなあ。

『寄り道ファミリ』、夏休みに入って、お母さんはグアム旅行。家族ごっこも若干揺らいでる? このお父さんお母さんと娘たちという関係と友達同士という関係が、揺らぎながら共存してるのが面白くて、今回はとりわけその傾向が強く感じられたように思います。あの、日焼けして帰ってきたお母さんと皆の距離とかね、さな子の現金さとかね、実に面白かった。皆でさな子の家にいった時、兄貴の扱いとかも。実の家族には厳しいなあ。そして海。知らずナンパを撃退していた「お母さん」、ほんといい感じ。ちょっと子どもに戻ってるお父さんお母さんって、そりゃ大人というには若すぎるものね、そうした様子も最高でした。

『夜森の国のソラニ』、またも卒業か! 王子を連れ出す赤衣。いったいどうしたのか、皆で尾行するんですが、ああ、これでソラニの罪、前科3犯になってしまったわけですね。ともあれ、王子の生い立ち。これまで語ってこなかったこと、それが語られて、優勝劣敗の掟、その不安につぶされてしまっていたんですね。けど、狼人に負けて、そして赤衣のことも。王子は夜森にきて、ほんとよかったんだなあ。そして赤衣の告白。ああ、美しい人だなあ。王子の気持ちと赤衣の気持ち、それが出会って、ふたりは目覚めて、ああ、現実でもふたりが出会えるといい、そう願わないではおられない、そんな素敵なエピソードでした。そしてソラニのこと。なにかを思い出そうとしてる。ああ、続いてなにか動きがありそうでざわざわと胸が騒ぎます。

『ブラックスターガールズ』、ゲストです。由月ユミ、このところ誰かにずっと見られてる気がする。見られてるんですね。困ってる人がいると助けないではおられない、そんなお嬢さん。その資質を見込まれて、岸梨星なる女の子にスカウトされたんですね。正義のヒーローになって欲しい。街に出没する怪人を倒して欲しい。って、この怪人、心の弱い人を怪人に変えてしまうのか。思った以上にやばいやつだな。最初は全然信じなかったユミだけど、実際に怪人に出会って、一撃食らわされて、これが本物と思い知る。それでも勝目はなくって、ユミと梨星、ふたりはどうなる? その危機を謎のヒーローに助けられるんですね。と、この第一回は導入のさらにその前って感触。ヒーローにユミたちは合流するのか、それとも独自のヒーローをはじめるのか、それともずっとヒーローに助けられるのか。それを知るには続きを待たねばならない。ええ、待ちたい所存です。

『流星ガールフレンド』、ゲストです。佐藤先輩と付き合いたい、そう流れ星に祈った女の子、小野瀬美帆のもとに落ちてきたのが流れ星の叶。願いごとを聞き届けようというんですね。けど、叶、どうもこうも危ない言動が多くて、洗脳だとかいっちゃってる。また会話もどうにもこうにも噛み合わない感じで、佐藤先輩、ええと女の人です、先輩への恋も叶う? 叶わない? 叶ってないなあ。けど、叶は美帆の願いを叶えないことには帰れない。だから、自分が佐藤という名前になって、美帆と付き合うことで願いを叶えたことにしよう、そんな強引な展開。けれど、叶の無茶さ、美帆との距離を縮めていくのか? やりとりなどはなかなかに面白くて、今後ふたりの関係、それが深まるのかそうじゃないのか、そうした気持ちのゆくえなんかも気になりますね。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第9号(2013年9月号)

2013年7月15日月曜日

日本列島プチ改造論

 長いこと本を読むのが億劫に感じられて、なかなか読まず、ともない買わなくなっていたここ数年なのですが、最近また読めるようになってきました。これ、iPad導入して、電子書籍環境が整ったからなのですが、まずはライトノベル『はたらく魔王さま!』にはじまって、ええ、文字の本、電子書籍で読むの、なかなかに悪くない感触です。次々気になる本を集めはじめて、まとまった時間のある時は『魔王さま!』、ちょっとしか時間のない時は『GJ部』を読んで、そしてとりあえず時間もないし集中できる雰囲気でもないしという時はパオロ・マッツァリーノの『日本列島プチ改造論』を読んでいます。

電子書籍がいいのは、とりあえず読書端末、自分の場合はiPadですね、これだけ手元に置いておけば、好きなタイミングで好きな本を読むことができるというところかと思います。例えばこれが本なら、3冊並行で読むなら、その3冊を常に持っておかんといけませんでしょう。文庫なら3冊持っても軽いもの、むしろiPadの方が重い、てなくらいのものですが、iPadはもともとTwitterやwebでの検索用途に手元に置いているわけで、余計に増やすわけじゃない。また、外出時にはiPhoneで読める。最後に開いていたページを同期してくれるから、そのまま続きを読める。便利ですよ。やっぱり、基本的にいつも持ち歩いているもの、それで読めるというのがいい。それこそiPodを使いはじめた時に感じた、ライブラリを手元にまとめて持ち運べる、そのメリットを本についても同様に感じているといってもよいかと思うんですね。

さて、『日本列島プチ改造論』ですよ。2009年の本ですね。以前に感想を書いていることからもわかるように、ハードカバー版も持ってます。なのにあえて電子書籍の文庫版を購入した。それは、パオロ・マッツァリーノの文庫版加筆、それを読みたいな、そう思ったからなんですね。2009年から2012年、3年の月日でなにがどう変わったか、あるいは変わっていないのか。パオロ・マッツァリーノがどう考えているのか、それが知りたかった。それに同意できるかできないか、それはわからないですけどね、少なくともこの人の意見は考えるヒントになる、そう思っておるわけです。

読みたかったのは加筆で内容に関してはむしろ昔の本だから、そう思っていたんですが、意外やといってもいいのかな、この本のもとになった連載、それがちょうど第一次安倍内閣の時だったっていうんですね。ああ、そういうことがあったか、こういう状況だったか、意図せず振り返る機会となって、これはちょっとタイムリー。2006年10月から2年間。もう6年とか経っちゃったわけですが、これだけの時間が過ぎてさすがに古びたなあ、今から思うとさすがにどうだろう、そう思うこともあったりするし、逆に当時から疑問に感じていたものが、加筆でああそうだねと納得いったものもあって、こういう時事的なエッセイ、深く考察というより、私はこう思うという感じの読み物でも、読み返すことで得られるものってあるんだな。そう感じています。

ああ、そうそう、最初にいっていた時間もないし集中できる雰囲気でもないという条件で読むというの、どういうことかといいますと、情緒とかどうでもいいから、情報、意味さえとれれば構わない、そう思ってるってことですね。短いweb連載のまとめだから各トピックもすぐ読み終わるから、なおさら都合がいいんですね。

2013年7月14日日曜日

パネルでポンDS

 『パネルでポン』、リバイバル! ニンテンドー3DSを買ったら案の定DS Liteを使わなくなってしまい、そのまま死蔵するのももったいないからというので、母に与えてみたんですね。ええと、昨年の10月くらい。3DSを買ってから1年半ほど放置されてたわけだけど、まあとにかく母に与えたんです。ソフトは『パネルでポンDS』と『ご当地検定DS』を渡して、とりあえず『パネルでポン』をやってみたらいいんじゃない? 持ち方教えて、ルール教えて、あとは放置。そうしたら毎日毎日プレイし続けて、最初はエンドレス、気付いたら自分の残した記録をずっと上回られてしまっていたのでした。

けど母は基本的に連鎖を理解していない。いや、連鎖の理屈はわかってるんですが、どういう風に準備して、どういう風に組み立てていくか、そういうことをまったく考えていないんですね。それでもエンドレスやってるうちは問題にならなかった。とにかく消せばいいだけだから。母は4個消し5個消し、さらには最大7個消しとか、そういうのを狙う人で、連鎖を意識しないかわりに数を消していく、そういう感じのプレイスタイルであったわけですね。

ステージクリアを先日すすめたんです。とにかくやってみればいいと。各ステージの1から9までは、規定ラインまでパネルを消せばクリア。けれど各ステージ最後の10となるとそれでは駄目で、4個消し以上あるいは連鎖をできないとクリアできないようになっている。それでも順当に進んで、さすがに長くエンドレスをプレイしてきただけはありますね、ほどなく最終面の6-10まで辿りついたんですが、これがどえらい難しい。ほぼパネルが積み上がった状態ではじまり、ものすごいはやさで上がっていく。これをクリアするには、とにかくパネルを消して、時計をストップさせるしかない。時間を稼ぎながら、とにかく消す、できれば連鎖を作っていくことが重要というわけです。最初母は上の方から消していたんですが、これだと連鎖が発生しません。だからとにかく下から消していけとアドバイスしたら、1時間もたたないうちにクリアしてしまっていました。運次第ですが、自然発生する連鎖も結構ありますからね。

その後、ステージクリアは普通にこなせるようになったらしく、続いてオジャマアタックなんかもプレイ。今日はパズルをすすめてみました。それぞれにちょっとずつ違う面白さがある。それぞれプレイすることで、また違ったテクニックを磨くことができる。そんな感じで、すっかり母に技術で抜かれてしまった、そんな感じです。まあ、アクティブ連鎖などは自分の方ができるんですが、今プレイすると反応速度や、消せそうなパネルのパターン把握は母の方が速そうに思われて、ええ、ゲームはいくつからでもはじめて、いくつからでも楽しめるんだなと思わされています。とにかく毎日繰り返しプレイすることが重要だって実感させられますよ。

2013年7月13日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年8月号

『まんがタイムジャンボ』2013年8月号、昨日の続きです。

『お隣さんゲーム』は、舞子の圭介に対する気持ちがこれでもかというくらいにあからさまで、自分ちの姉妹のみならず隣家の兄弟にまで知れわたってる。なのに圭介だけが気付いてない。舞子が散々からかわれたり面白く、また調子のいい楓にはやたら冷たいなど、基本的なところしっかり押さえながら、あの最後のお姉ちゃんの誤解とかね、強烈なインパクト与えて、面白かったです。誤解がですね、それこそ舞子ならやりかねないと思われてる、そういう状況を物語っている、そう思わせるようなリアリティが、共感性があったんですね。ええ、舞子ならやりかねない、そういう共通認識をこちらにも持たせる、そんな準備ができていたんでしょうね。

『先生だって嘘をつく。』、最終回でした。大神のことを騙していたというメリー。一度は意気消沈するも、大神、きっちり自分の気持ち明らかにして、追い掛けて、いやもう、こうなるしかないよな、そう思わせるようなラストにちゃんと辿り着いたんですね。最初、メリーのこと、信じきれなかった大神はちょっとかっこ悪かったのかも知れない。けど、最後にはしっかり腹据えて、校長に、全校に自分のメリーとの関係明かして、ほんと、やっぱりこうでないと! そう思わされたいい最終回になりましたよ。恋愛したらクビのなんのというのも、校長夫妻の賭けのネタにされてたという、だからクビとかありませんでしたという、ええ、後腐れのないいい決着、楽しいコメディでありました。

エッセー企画「感動!感激!運命の出会い」。参加者は津々巳あや、火ノ鹿たもん、神堂あらし、とく村長であります。『モンスターハンター』、手塚治虫をはじめとする漫画、『ドラクエ4コマ劇場』、そしてバンドellmer、いろいろ語られて、自分の漫画のキャリアに影響したり、ペンネームの由来にするほどだったり、なるほど面白いです。とく村長のellmerとの出会い、これもまたいい感じ。自分にもこういったことはあったんですよ。酔いがさめるという、その気持ちもわかります。しかし、ジャンルに対する意識、それがまるごと変わったというのもすごいことだと思いましたよ。

『テイクアウト!』はこのみが風邪をひいたっていうんですね。今日は学食で特別メニューが出る日だというのに……。なんとしてもいきたい、そう思ったけど、お父さんとの誓い、家訓でもって考えを改めた。なるほど、このみの食いしん坊な性格はお父さんゆずりなのかも知れませんね。それで楓がこのみの家を訪れて、風邪の時、楓の家ではどういうものを食べるのか? チキンスープにエッグヌードルやクラッカー。ああ、エッグヌードルっていいなあ。ちょっと食べてみたい。ともあれ、それを作ることになるんですが、ペンダントがまさかの監視装置。嫌がってる楓がほんとによかったです。今回はこのみのために楓がなにかできた、そう思える回でした。充実してた、そう感じて、楓にとってもいい一日だったんじゃないかなあ。そう思いましたよ。それと最後の落ち、ステーキですよね、いや、ほんと、この期待はずれもナイスでしたよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第8号(2013年8月号)

2013年7月12日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年8月号

『まんがタイムジャンボ』2013年8月号、発売されました。表紙のテーマは浴衣で夏祭りであります。『レーカン!』天海さんが花火をバックに浴衣姿を披露。朝顔の柄、手には水風船。きれいな表紙、イラストでありますよ。他に『ひみつのマンガ道!』、『じょしもん』、『花の任侠物語しずか』のカットもございます。

『ほのかミステリーノート』、ゲストです。私立木花学園、名門女子校にて校内平和を守るお嬢様、佐久夜穂華とその助手、渡村潤。不審人物が出たと潤が連絡入れたら、割烹着姿でお嬢様が駆け付ける。調理実習だったっていうんですね。ちょっと自信がなさそうな女の子、潤。地味でさえないとかいってますけど、充分可愛いですよね。対しお嬢様、佐久夜穂華。こちらは理事長の孫であり、さらに校内に豪華な個室を持っている。そんな人なんであります。あだ名はシャーロッ子。ううむ、それはあんまりかも知れん。学園に通うお嬢様を守るため、事件解決に乗り出す穂華。自身もお嬢様だというのに。事件自体は、そんなに深刻なものではなかったんですが、見事解決。勢いも自信もある、そんな凛々しいお嬢様と、助手に抜擢された潤、ふたりのコンビネーション。それがよかったですよ。潤、もっと自信を持てるようになるといいなあ。

ちっこいんちょ』、夏ですね。扉絵のいいんちょが可愛くて、いいお嬢さんでありますよ。夏休みになったので夏らしく、夏季集中セミナーに! っていうんですが、まあ、普通はそうじゃないですよね。プールにいこう。そうなると水着。そうなるとダイエット。若い子はムリに減らしちゃダメといういいんちょがいいですよね。おばあちゃん扱いされてますけど。水着を買いにいくのにいいんちょをつきあわせるテクニック。いいんちょの注意をかわすのもね、ほんと、いいんちょ、よく理解されてると思いましたよ。そしてプール当日。被服部謹製の水着が小さくてっていうね、それで照れてちゃんと着られないいいんちょがナイスでした。

『ピンポン☆ブー』はスペシャルからのゲストですね。登場人物きっちりわかりやすく紹介しながら、内容もまたよかったです。今日のアタシはいつもと違う、そういうみうの問い掛けにウエストが2cm増えたという景二、それに対するみうの反応など、実に面白かった。近似値クイズで負けないために、物の数値を見るだけでわかるようトレーニングとかしてる模様。それで、見ただけでスリーサイズがわかる。身長も体重もわかる。そういう景二に怖れるみうが可愛い。躊躇なくみうのスリーサイズ聞き出そうとする佐原に答えた景二のサイズ、もう、ほんと、いいキャラクターたちだと思います。ああ、アスピーテ、いいじゃないか! 最後にちょっとみうと景二がいい感じになってるの、これもまたよかったです。

『ひみつのマンガ道!』、ゲストですね。『アイして♥やえば』の人ですね。漫画がつなぐ女の子たちの友情もの? バトル漫画が好きな真由と、その漫画を描いている西園寺桜子。桜子は取材も兼ねて転校、今日から新しい学校に通うことになるのですが、もともとがお嬢様学校、しかもかなり優秀でないと入れないようで、すごいすごいと皆遠巻きにして見守るばかり。友達を作りたいのに、全然うまいこといかないっていうんですね。あの、教科書を見せてもらって仲良くなろうと思ったのに、隣の人がいませんわ! めちゃくちゃ面白かったです。漫画が好きであることを隠している真由。彼女に描いてる漫画の原稿見られて、それが桜子と真由を繋ぐきっかけになるんでしょう。けど、まだ全然そんな感じじゃない。むしろ、イメージと違うと嫌われるんじゃないかと怖れてる。そんな桜子が真由と友達になる、そうした時にどれほど喜ぶのだろうか、そうしたこと思って先を楽しみにしてしまいますよ。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第8号(2013年8月号)

2013年7月11日木曜日

KORG M01D

 ニンテンドー3DSをミュージックワークステーションに変えてしまうソフト、KORG M01Dがついに配信開始というものですから、早速購入、ダウンロードしたのであります。もともとのシンセサイザー、KORG M1は知らないんですが、ニンテンドーDS用ソフトウェアKORG M01が出た時のことはよく覚えています。ニンテンドーDSがシンセサイザー&シーケンサーに! というので大ヒット。Amazon限定という販売形態もあって、大いに話題になりました。KORG M01Dはその後継ソフトであります。M01がパワーアップ、ダウンロード専用ソフトとしてリリース。ああ、これは楽しみと、配信開始を待っていたのです。

(画像はKORG M01

とりあえず、説明書読まなくても、それっぽく使える程度にはわかりやすいインターフェイス。まあ、最初はタッチペン操作と思わなくって、どうしたらいいのか途方に暮れたのですが、ちょいと文字んところを触ってみたら反応したので、それからはとりあえず触って覚えろの精神でデモソングを聞き、音色を確かめてみたのでした。

でも、やっぱり説明書は読んだ方がいいよ。最初、ボタン操作でなにがどうなるのかさっぱりわかってなくって、けど設定にキー操作ってあるからなにか意味があるはず。遅ればせながら説明書で確認したら、わあ、これすごく便利! うん、説明書は読んだ方がいい。

音色のエディットはできないのかと思ってたら、アタックとリリースを変更することができるんですね。基本の音色を選んで、アタックとリリースの値を変更することで、立ち上がりや余韻を変更できる。ドラムだと各音色の音量やら定位を変更できて、セット内でのバランスを調整できる。うん、充分だと思う。思ったよりも変更できるところが多くて、いうほどのパラメータじゃないですけど、それでもどれだけ触るだろうかな。そう思うくらいにいじれるところがあるという感じです。

トラック数は8。各トラックに音色を割り当てて、シーケンサーで演奏させる。シーケンサーはステップシーケンサーっていったらいいのかな? 縦軸に鍵盤(音高)、横軸に時間のマトリックスになっていて、それをタッチペンでエディットするんですね。ここでもいろいろいじれるところはあって、各ノートのベロシティが変更できる。ゲート(長さ)については、基本となる音価に対し1/4単位で設定できる。よくできていますよ。うまいこと使えば、しっかりアーティキュレーションをつけることもできそうです。

シーケンサーはシーンという単位で管理されています。1シーンごとに最大64ステップ設定できて、最大100シーン並べることができる。各シーンごとにテンポを変更できるから、テンポを倍にして、半分の音価でノートを並べることで、見掛けのテンポを変えることなく、より細かいリズムを刻むことができたりもします。このへんはデモソングでも使われてるテクニックですね。

基本的にシーケンサーにタッチペンでノートを入力していく、そういうソフトだと思うのですが、キーボードやKAOSSILATORを表示させて、タッチペンで演奏することも可能です。鍵盤よりもKAOSSILATORの方がやりやすいのかなあ? これでもって演奏したものを録音することが可能。ちまちまと入力するんじゃなく、バックトラックにあわせてアドリブで演奏したものを記録、後で修正してクオリティをあげる、みたいなやりかたもあるんでしょうね。でも、これ、かなり難しそうですよ?

ミキサーはトラックごとの音量を変更したり、またエフェクトをかけるかどうか設定できたりします。あとパンも変更できる。エフェクトはリバーブとディレイを選択できて、各トラックごとに有効にするか無効にするかを決められる。

作ったソングデータをMIDIファイルで書き出す機能があって、うまくすればこれで簡単にスケッチしたものをDAWに持ち込んで仕上げる、みたいなことも可能だなんていってますね。持ち運べる音楽環境としては結構なもの。使い方しだいで、かなり面白いことができるのかも知れないなんて思っています。

ああ、そうだ。MIDIファイルを出力できるのはいいけど、直接音声ファイル、mp3とかでもいいから、を出力できる機能があったらよかったかもなあ。っていうのは、これで出力した音声ファイルを直接インターネットで公開したりできますでしょう? イヤホン端子から出力してコンピュータで録音、みたいなやり方するのかなあ。ちょっと面倒かもなあ。なんて思ってしまうんです。それに3DSの音声出力って、そんなに高音質って感じがしないしなあ。ちょっと贅沢ないしは無理なこと望んでるかも知れませんね。

2013年7月10日水曜日

『まんがタイムきらら』2013年8月号

『まんがタイムきらら』2013年8月号、昨日の続きです。

『すいまさんといっしょ』、ついにすいまさん、学校通うことになるのか! ばっちり制服着て学校いく気満々で、でもやっぱり却下されちゃうんですね。で、ふみんさんのところへいって、ふみんさんも学校に誘う。そのやりとりに現れるふみんさんの感情いろいろ、いやもう、実によかったです。学校にいくといわれても、制服がない。それでしおりの夏服を調達したり、カーディガンを着せてみたり、そうやって外堀が埋まるごとに余裕のなくなるふみんが可愛くて、そして制服姿、実にいい。いやほんと、これは楽しみですよ。学校に向かったふたり。次回、どうなるんだろう。きっとユウが困るんだろうなあ。楽しみですよ。あと、あくむちゃん、出ますね、きっと。

JOB&JOY』、バイト先、控室での出来事。いやもう、いきなり面白いなあ。お茶飲んでバターン。って、センブリ茶ってそんなに苦いのか。苦いってきくけど、そんなにもなのか。マグカップを両手で持ってる舞花の可愛いこと、そう思ってたらバターンですからね。職場の共用冷蔵庫、持ち込んだおやつ、飲み物を巡る攻防、面白かったですよ。優也のプリンにびっしり書かれた呪いの字、それ、確かに盗み食いはされなくなるだろうけど、自分がそれ食べるのもちょっと嫌だなあ。で、皆、店長のものと偽装してる。ほんと、あの手この手、面白かった。本当の店長の私物、それも判明して、苺ミルク。勝手に飲んだ舞花、ちゃんと買い直して、謝って、差し入れしとくの、店長、ちょっと嬉しかったりするもんだろうか。好みの飲み物がばれてダメージも深そうですけど。今回は、あやなガードなる技も見られて、充実のエピソード。ほんと面白かったです。

スマイル・スタイル』、今回も意味不明で面白かったですよ。秋服をあまり持っていない百合。じゃあ皆で買いにいこう、そういって街に出るのはいいんだけど、百合ががんがんナンパされるっていうんですね。いやもう、ハッピーちゃんが駄目押しでした。で、喫茶店ですよ。サロン・ド・道子。ああ、喫茶店の名前じゃない。謎のお客さん。恋をしているからよ!! って、それからのゆめとのやりとりもいい感じで、ゆめ、百合に魅かれながらもそれを否定する、揺れ動く心、それが素敵です。で、道子、いいこといったと思ったら、あんたかー! いやもう、わけわからなくて面白かったです。

プレフレ』は補習かあ。最近の学校はエアコンとかついてないの? 補習だから? 暑さに茹ってしまってる赤点の面々。椿と猫俣も補習組で、いやまあ、赤点とった自分が悪いといわれても、補習なんて嫌だよなあ。しかし暑さでいろいろ駄目になってる猫俣がいい感じ。わけわからんこというし、デリカシーとか吹っ飛んでるし、けどそれで男子をやりこめたりね、いやもう素敵でした。そういやこのふたり、眼鏡勢。眼鏡が秀才とか、眼鏡が努力家とか、そういうのに真っ向から逆らうかのごとしこの流れ、見事でありました。今回、教師が席をはずしてるのをいいことにやりたい放題の猫俣。結局ばれてるわけですが、それでも椿に数学教えたりしてたのは評価されてもいいと思うんだ。ほんと、自分は彼女のこと見直しましたよ!

My Private D☆Vは津留崎優であります。ポイントは傷ついた表情なのだそう。傷つき顔に萌える? 絶望顔がたまらん? と、そういうわけではないみたいなんですね。むしろシチュエーションにぐっとくる、そういうタイプでいらっしゃる模様。うん、ちょっとわかります。感情移入するんでしょうね。傷ついた表情、つまり、ショックを受けるような状況があって、その痛めた心に、わかる! お前の気持ちわかる! みたいに感情移入して、ああ、頑張れ、報われてくれと応援もすれば、その願いが成就すれば、よかった! 本当によかった! 我がことのように喜ぶ、そうした感じみたいなんですね。これはちょっと自分も同じかも知れません。自分もそうだわ、そうだったわ、そう思ってキャラクターに入れ込んで、頑張れ頑張れと応援したくなる。思いが叶えば、よかった、本当によかった。そういう感じなのだとしたら、ほんと、よくわかります。そう思ったんですね。

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第8号(2013年8月号)

2013年7月9日火曜日

『まんがタイムきらら』2013年8月号

『まんがタイムきらら』2013年8月号、発売されました。表紙は『棺担ぎのクロ。』。海賊王? 金銀財宝を発見したクロたち一行。クロが眼帯してたり、ニジュク、サンジュも海賊スタイルだったり、このごっこ感といいましょうか、実にいい感じです。ちょっと微笑むクロなんかもいい感じ。ごりごり宝石で飾られてるセンなんかも大変に面白いです。しかしほんと、イラストとしての完成度が高いですよ。金無垢といった感じ出してる『棺担ぎのクロ。』タイトルも、また面白いです。

箱入りドロップス』は、どんどん縮まる雫と陽一の距離ですよ。夜、こんな時はどうしてるのか、メールを送ってみたら、シュワーって感じとかいっている。いえね、相ノ木妹から陽一にメールがちょくちょく届くのに、メール好きなのかな? って、ちゃうやん! あの子が好きなんはあんたやんか! 相ノ木妹、浮かばれないなあ。しかし、雫の陽一に対する信頼っぷり。距離は縮まり、叩かれてちょっと嬉しい、叩いてそれも嬉しい。なんという可愛さなのだろう。しかしほんと、保護者陽一が心配になるくらいの無防備ぶり。この先、陽一は雫のことどう思うか、感じるか。楽しみでありますよ。

『スロウスタート』は、一之瀬花名、一年前の様子描かれて、あ、頬袋。ちゅーちゅーって可愛いなあ、って、いや、耳下腺炎か。きついな。見た目には可愛いんだけど、うつるから自宅療養、外に出ちゃいけない。明日受験だっていうのに、しかも長引いてしまって、卒業式も出られない、私学の受験もできなかった。ああ、入学を一年遅らせてしまったのか。そりゃ泣いちゃうよ。あの、卒業式の日の母娘の会話、なんでもないように振る舞うけど、なんでもないなんてはずないですよね。中学卒業時点で逆境。お母さんが明るいのがせめてもの救いだと思うんだけど、本人はそうは思えんだろうなあ。花名によかれとお母さんがはからってくれた新しい環境。ああ、花名のこれからがよきものになればいいなって思いましたよ。

『うちのざしきわらしが』、めちゃくちゃ面白いな。熱中症の知識を身につけたわら。その直後に、ピンチに陥っている光に出会うんですね。トイレにいきたい、家の鍵が見つからない。もう決壊するかも! みたいな状況、汗をだらだらかいていたら、熱中症予防にとわらからお茶をすすめられる。ムゴい! がまんの限界に達して震え出したら、いよいよ熱中症で死ぬのか? そう勘違いされて、寝かされてと、いやもう最高。希望が見えたと思ったのに裏切られる光など、ほんと、これどうなったんでしょうね。いやもう、ちゃんと助かってたらいいんですけど!

『こなみ†センシズ』、ゲストです。幽霊とか一度見てみたいもんだ、そんなこといってる女の子、新田小波が主人公。なんですが、怪しげな手、女性? 周囲にうろうろしていて、けど見事に気付かないっていうんですね。今日から、異端能力者を育成するパラノーマル学園に通うことになった。けど、この子、見えるけど気付いてないのか? これで大丈夫なのか? 憧れの異端能力、学校で学ぶものと思っていたら、皆もうなにかしら身につけてるみたい。焦りながらも、適当な手品? 超能力で誤魔化そうとするのがいいですよね。同じクラスには、憑依されやすい楠ノ木芹と除霊ができる神永睦。うらやましがってる小波。この子の能力、開花するんでしょうか。見える、憑かれる、祓う、いい感じに揃ってますよね。

『My☆舞』、ゲストです。この人の描く絵、女の子、独特の可愛さがあって結構好きなんですよ。ヒロインの小鳥舞妓、扉に描かれた登場シーン、そのポーズから可愛らしい。ええ、好きなんですよ。さて、舞妓、ヒップホップダンスの全国大会で準優勝したという女の子。いろんな踊りを知って学んで、自分のダンスのヒントにしたい。うん、前向きで素晴しい。そんな舞妓が訪れたのは、巫女舞教室。ごめんくださいと扉を開けたら、あやしげなことやってる女がひとり。呪い? 八尋はすみというお嬢さん。シャーマンの儀式だっていうんですが、これをすることで先祖の霊を身に降ろすことができるとか。かくして八尋火魅子を身体に降ろして、自分では踊れない巫女舞を教えるというんですね。実家の神社を守り立てようと頑張るはすみ。逆にヒップホップダンスに興味持ってしまう火魅子。いやいや、ふたりとも面白い。火魅子、いいですよね。はたしてこの3人、どんな風に踊りを習っていくものか、なんだか先行き不明な感じですが、うまいこと、続いて、発展していって欲しいと思います。

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第8号(2013年8月号)

2013年7月8日月曜日

趣味じゃない園芸

 『趣味じゃない園芸』は植物園を舞台にした四コマ漫画。作者調べによると、初の植物園四コマ、らしいんですが、確かに自分の記憶を掘りおこしても、植物園を舞台、テーマにした四コマ漫画って思い浮かばない。もしかしたらあるのかも知れないけど、珍しいことは確かなのかも知れません。ただ、園芸となるとそこそこあるんですよね。園芸部。学校の部活で植物育ててるって感じのやつ。あと農業。植物を育てる、収穫する、そういうの。でも、企画たてたり来園者を呼び込む工夫をしたりとなると、やっぱり珍しい。ええ、ただ植物の手入れをして花を咲かせてだけじゃない。そこが趣味じゃないという所以なのでしょうね。

この漫画、見せどころは一癖も二癖もある登場人物。こういうところは、作者の持ち味、そうした感があります。一番の若手、小野山蘭は、いつかはプラントハンターと夢見ている女の子! って、なんで植物園に就職しちゃったの。彼女が植栽課の先輩藤野と一緒に、植物園内情いろいろ教えてくれる。植栽課らしく、植物の世話をするエピソードあれば、集客が振わない園をどうしたら盛り上げられるか、建て直せるか、皆でアイデア出しあったりと、こうした仕事らしい仕事の風景が描かれながら、自分の好きなこと、やりたいこと、楽なこと、暑さ寒さしのげること優先しようとしたりして、けど頓挫したり、そもそも却下されたりと、そうした仕事ぶり。園が崖っぷち、合併だとか縮小だとか、そんな噂がたったり消えたりしてる、ともすれば暗くなってしまいかねない状況なのに、こんなにも明るく楽しそうに感じられるその理由のひとつに、蘭々たちの明るさ前向きさ天真爛漫さ自由闊達さがあると思うんですね。

しかし、蘭々たち植栽課だけが主役じゃない! いや、蘭々こそが主役ではあるんですけど、脇を固める面々の面白さもまた素晴しく、マイナス思考がプラスに転じる展示普及課や、一見地味な内勤事務方管理課の面々の進化していくところなど、もう最高でして、管理課、いいですよね。彼らがどう変わっていくのか、それは読んで確かめていただきたいのでここでは触れないようにしますが、ほんと、終盤など彼らがぐいぐいと引っぱっていってくれる、そんな面白さが満ち満ちていて、かと思えば、その変化の源に蘭々の存在があったのか! いや、もう、この1巻をまとめるエピソード、それが序盤に提示された蘭々の試み、その先に育ち芽吹き花開いたものであったとは。これ、計算されてのものなのかな? そうなんだろうなあ、きっと。いやもう、素晴しいですよ。枝葉、花実として楽しませるものがある。かと思えばしっかりとした幹がある。個別のエピソードを展開しながらも、一本通ったテーマがあるから揺らがない。これに関しては、連載で追っていた時よりも、こうして単行本一冊という単位で読んだ時の方が、強く印象づけられて、ええ、個別エピソードでも面白い、一冊通して読んでなお面白い。充実した漫画だと思わされましたよ。

蘭々たちの自由さが魅力、そういっていました。けれどこの自由さというのは登場人物にとどまらず、テーマ、内容、描かれるものに広くゆきわたっている、そう感じられます。人の動き、テーマにしてもなんにしても、硬直することなく、有機的に関わりあいを持ちながら動き、呼応し、影響され、変化していく。そのライブ感がたまらなくよいと感じているんですね。この漫画の中、蘭々たちは生きて動いている。エピソードが生きて動いている。物語りが生きて動き、植物園やそれを取り巻く社会、環境もまたライブである。そうした感触がまたひとえにこの漫画それ自体が生きて動いている、そう思わせる根拠となっていて、瑞々しい。さらに伸び、広がりゆくだろう予感もまた、魅力を一層のもとしている、そう思うのですね。

  • 駒倉葛尾『趣味じゃない園芸』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年7月7日日曜日

『まんがタイム』2013年8月号

『まんがタイム』2013年8月号、昨日の続きです。

『鉄仮面のイブキさん』、ガガーン! 表情の変わらないイブキさん、教科書を忘れたというので、机を寄せて一冊の教科書を一緒に見るというんですが、イブキさん、どこからどう見てもクール、なんとも思ってなさそうなのに、本人申告だと顔から火が出そうなほど恥ずかしいっていうんですね。いや、もう、こういうの、いい感じに面白い。ギャップでしょうか、ギャップですよね。近くで見るイブキさんの美しさにドキドキ。そんな喜多くんを敵視する相楽さんに、んぱ。ほんと、イブキさん、クールに見せてお茶目。真面目に見せて冗談好き? 結構ルール無用っぽいところもあって、ほんと魅力的、面白いです。

ジムメン!』は、ついに花巻、失恋か! つぼみんに一方的に恋している花巻佑太。そもそもはじめっから目が出る可能性なんて皆無だったわけですが、東条さんからつぼみんのこといろいろ聞いて、ついに挫けたか。初芽と話して自覚した。ファンポジション? さらには失恋。ええ、けどこれが花巻にとって、ちゃんと次への一歩踏み出せるきっかけになったらよろしいですね。いや、この人の場合、あんまり期待できないような気もするんですけど。

『スーパーな店員さん』、こちらでもゲストですね。結構気にいっています。スーパーで働くスーパーな店員、有村みゆん。そして今回、青果担当の野坂舞さんが登場して、野菜や果物が大好き。説明しはじめたらとまらないっていうんですが、人見知りのせいでお客さんを前にするととんと話せないっていうんですね。年上の人が特に苦手。レジのアイドル、松井さんみたいな美人を前にしても難しい。で、店長に関しては話すことがないと一蹴するのとか、ナイスでした。なかなかお客さんに話しかけられない、けれど最後には野菜の魅力を伝えるために苦手を克服する。ベタといえばベタだけど、このストレートさ、よかったですよ。

『つくしんぼ』、これも面白い。ちはるは勉強が得意で、つくしはというと、割とどんな状況でも、それはそれと受け入れ、楽しめちゃいそうですね。強いんだか駄目なんだか、ですね。しかしほんと、ちはるがらみだと抜群に頑張れるのに、ちはるからはずれると途端に駄目っていう、その極端さは魅力でしょう。で、新登場の佐村理一。つくしとちはるを取り合うことになるのか! なるのか? ギャップが許せない理一、ギャップに萌えるつくし。ふたりの戦いの行方は!? というか、必ず君を僕色に染めてやるって、いやほんと、さらに面白くなってきましたよ。

  • 『まんがタイム』第33巻第8号(2013年8月号)

2013年7月6日土曜日

『まんがタイム』2013年8月号

『まんがタイム』2013年8月号、発売されました。表紙は『おとぼけ課長』と『恋愛ラボ』のコラボ表紙。課長とリコが、ふたり、手を出しあって指でハートのマークを作っているんですね。右上には父の日でしょう、カーネーションを差し出すリコのカットがあって、そして『あいすべきものものどもへ』の告知カットもございます。

『あいすべきものものどもへ』、ほんといつも面白いな。あえてのショート読み切りで、けど是非続きを読みたいと思わせる、そうした魅力があるんだから大変です。ええ、今回もそんな感じ。マイナーメジャーってやつなのかな、二人組音楽ユニットUMのファンの女の子が無人島に漂着してしまう。一緒に流れついたのが、クラスの人気者。明るく元気な女の子、けど腹が立つっていうんですね。で、このふたりが遭難生活をおくる中で、お互いUMのファンであることを知り、そしてついには友達になる。言葉で説明したらこれだけなんですよね。けど、その過程、なかなか素直になれなかったり、けどそれでも心のわだかまり、屈折した思いを振り切って駆け出すまでの描写。UMが心の支え、指針になっているという、そうしたところ、うまいこと描かれていて、ほんと面白かったんですね。もちろん、読み切り、続きはありません。って、もったいない!

『ゆとりノベライズ』、よいな! 里美さんがゴキゲン。って、徹夜ハイってやつか? ゆとりの家にやってきて、遊ぼう遊ぼうというのを、布団に押し込んで退治して、ゆとりは外出するんですね。サクマと会うってんですが、書店での会話、サクマがゆとりに、そして多くの作家として現状と戦ってる人たちについて思いをはせる、ああこれは、ライトノベルだけでなく、すべての創作の現場にいる人たちに通ずるものなんでしょうね。うん、くじけないこと、くじけそうになっても踏ん張って続けること、それはやっぱりひとつの才能といっていいものなのかも知れません。そして里美さん、ああこの人にしても同じなんだ。ゆとりをはげましてきた里美、けど里美もゆとりに応援されて、それで気持ち動かして、そういうところもあるんだなあ。ええ、ふたりの関係、すごくいい。先輩とか後輩とか簡単にはいえない、そんな感じがするんですよ。

『ノコひけ!工業娘。』は前回の続き、技術センターの見学ですよ。先生の友人らしい田中氏。これがもうろくでもない感じで、あの女子が敬遠するところとか実にいいですね。しかし、それに負けない田中氏が見事でした。しかしこれ、ほんと面白い。風洞実験装置、反力壁、ほかにもいろいろ試験に使う、器具じゃないな、なんていったらいいんだろう、施設とかそういったレベルのもの、これはなんだかわくわくさせられるわ。で、この漫画、そうしたもの使いながら、生徒たちの個性うまいこと関係させて、面白く仕上げてる。中村桐子独特のカルマン渦記憶法、ああ、面白い。桜の煩悩に、男子たちの達観。ほんと、しみじみ面白く、楽しく最後まで読めました。ちょっといい話風の台詞があっても、決してそうはならないっていうのも味だと思う。よかったです。

『もいんの高校野球日誌』、素晴しいな。カラーだよ。カラーのもいんさんはなおさら魅力的だなあ。しかし回を重ねるごとにもいんがどんどん偉大になっていく。グラブの新製品に開発段階から関わってたとか、あと、高校野球の予選なのかな? 開会式会場をどよめかすとか。ほんと、素晴しい。あの羽田だって、どの羽田なんだろう。今回は、なるほどもいんの野球好きのルーツが少し明らかになって、ああ、おばあちゃんがそうだったんだ。1968年日本シリーズのスコアブックって、どんななんだ? 調べてみると読売ジャイアンツと阪急ブレーブスの対戦で、巨人がV4を決めたのか。これ、野球好きだともっとよくわかったりするんだろうなあ。けど、基本的に野球知識がなくても楽しめる、そのことはその他のエピソード見てもよくわかる。ほんともいんの常識を超えた野球愛、素晴しい、最高です。

  • 『まんがタイム』第33巻第8号(2013年8月号)

2013年7月5日金曜日

『まんがタウン』2013年8月号

『まんがタウン』2013年8月号、発売されました。表紙は『あつあつふーふー』、『押しかけ時姫』、2大ヒロインとのことです。お好み焼き屋の看板娘と、時を超えてやってきたお姫様。ふたりともに魅力的、素敵な表紙に仕上がっています。そうそう新連載の告知、『となりの工学ガール』と『しょーがくせれぶ』のカットもございます。どちらも引っ越ししてきたんですね。

『となりの工学ガール』は『まんがタイムファミリー』からの引っ越しです。あしたば工科大学に通う桃木カオルが主人公。ロボットが好きでロボット講座に所属する。森山という男が妙に敵視してくるんだけど、講座の面々は大歓迎です。今回は、カオルの友人よっちゃんをゲストに迎えて、文系少女、工科大学を訪れるといった具合。文系学部と理系学部の違いとかね、そういうの語られて、ああー、卒業論文のない大学も結構あるらしいですよね。正直そっちの方が違和感です。しかし理系というか工業系というか、夏休みだろうと講座は開いている。研究や作業とか、やることいっぱいある。それが楽しそう、いきいきしてるのはなによりです。あとは森山、彼がもっと慣れて落ち着くとよいですね。

『押しかけ時姫』、ほんとに姫様、学校に通うんですね。改造制服で体験入学。ということは、通う? 通わない? ともあれ、あの荷物のくだり、姫の手を引くんだ。あれは仕方ないですのう。ほんと、時姫、可愛いお方ですよ。そして学校においても、いまだ戦国のならいが抜けない姫が素敵で、そしてノートがわりの巻紙に筆で板書を書き取る、あの姿、見事です。しかし、科学とか数学とかは、そのベースになる知識や教育がないからさっぱりでしょうなあ。姫の学問の道は険しゅうござるぞ。そして昼休みに様子を見にきてくれた海斗に驚いて喜ぶ姫、そしてよけいな知識を身につける姫。ほんと、最高でした。

『大正乙女カルテ』は実力試験を目前として、勉強に余念がない路乃。けど父が邪魔してくるんですね。父は、娘を嫁に出したい、そうした古い考え持っていて、だから医者になろうとしている娘、それを応援できずにいるんですね。けど、父の見てないところでこっそり勉強をしている娘の姿を見て、ああ、やっぱり父ですよ。娘が憎いわけがない。表立って応援はできないけれど、その身を労るその姿。娘には、せんでいい苦労ならさせたくない、それもまた親心なんでしょう。いけすかない、そんな父かと思っていたけど、そう簡単に割り切れるもんじゃなかったのですね。この父、いつか路乃の気持ちも通じそうな気がしますよね。

『居間には今外国人がいます。』はマキちゃん、衣替えですよ。セーラー服がかわいい。って、いやブレザーだってセーラーだって可愛いよ! 外国人にとってセーラー服ってどういう風に映るんでしょうね。マイケルみたく、漫画やアニメ、映画に親しんでたら、また独特の感慨もあるのかも知れない、って、マイケルの趣味、ちょい古めだなあ! マイケルはアメリカ人、ちょっとふくよかだった過去があるらしく、それでアメリカへの偏見というか、ついてまわるイメージというかが語られて、スーパーサイズ・ミーなのかあ。代謝がいいっていうのも、すごいなあ、真冬にそれか。確かに、冬のイタリアでTシャツ短パンで外歩いてる人がいたり、しかもジェラート食べてたり、そういうの見たっけなあ。そして暑さになじもうと締め切った部屋で運動してる面々。って、京都はそこまでじゃないよ! って、いや、めちゃくちゃ暑いけどさ! うん、今の蒸し暑さ、洒落になってない。一概に否定できないですよ。

『しょーがくせれぶ』、『漫画アクション』からの引っ越しです。金持ち女子小学生4コマだそう。一癖も二癖もある、そんな子らによるコメディ。元庶民めありと金持ち桜子、桜子はめありのことを避けているとありますけど、この回を見た感じだと、なんのかんのいって仲がいい? むしろラブ? みたいな雰囲気ですね。ちょっと濃い目? そうした印象、マニア層オタク層向けのテイストといってもいいのかな? けど『きらら』に載ってるような漫画とは随分違う。そう思いました。あの桜子のタケノコの描き方でやる気が出たり出なかったり。あれが面白かったですね。

『思春機13号』、今回はひとみの友達が出てきて、みいなちゃんというらしい。親友だったらしいんだけど、久しぶりにあったら人間を滅ぼすとか、やたら物騒なこといってる。セイシュン回路にヒトのパトスをインストールしないといけないから、結構そこらに学生のロボットがいるらしい。その説明が面白くて、懐かしかったり、先月号だったり、ええ、ナイスでありました。みいなのセイシュン回路、人間の負のパトスに侵されてしまったとかいうんですね。ロボットだからといって蔑まれたっていうんですね。ほんと、それからひとみとの対決、決着にいたるまで、最近の流行りネタとかいれながら、それでなんだかいい感じのラスト。いや、ラスト直前までがよくって、ラストではどうもふたたび不穏な感じ……。こうしたところは、この作者らしい味つけですよね。面白かった。みいな、また出てくるかな。また出てきたら嬉しいな、なんて思います。

  • 『まんがタウン』第14巻第8号(2013年8月号)

2013年7月4日木曜日

小森さんは断れない!

 『小森さんは断れない!』、これは大当たりだと思う。周囲の皆から頼りにされている小森しゅり。いい人オーラが出ているらしく、思わず頼みごとをしたくなる。クラスの皆も先生も、道を歩いている時だって迷った人が続々と集まって、思わず彼女に頼みごとをしてしまう。そんな小森さん、人助けは嬉しいなんていうんですね。頼みごとを迷惑とは思わない小森さんの活躍と、ちょっと自然体でいられる瞬間、そうしたふたつの側面が描かれるのがよいんですよ。小森さんと一緒に遊んだり冗談をいいあったりできる友達、めぐみとまさ子の存在、それがすごく魅力的。彼女らと一緒にいる時は、小森さんも普通の中学2年生でいられる。そうした気の置けない関係が描かれて、実に豊かなんですね。

しかしこの三人、面白い。頼まれごとを断れない、いや断らないのかな? 小森しゅりはなんのかんのいって優秀で、勉強もそこそこできるし運動も抜群。友達ふたり、根岸まさ子はちょっと皮肉屋なんだけど、勉強はしゅり以上にできるし、なにやらせてもそつなくこなしてしまう。いや、けど運動は駄目なんだよね。そして西鳥めぐみ。この子が重要なんだと思う。しゅりに頼る頼る、勉強教えてくれ、宿題見せてくれ、だが断る。めぐみとのやり取りに、しゅりのらしさはよくよく現れて、この子らの前ではよそゆきじゃないんだ。気を張らず、思ったように振舞える。いつもの頼まれごとも、それを引き受けるの、別に無理してるわけじゃない。でもそうじゃない。これでいいのか、断わることで嫌われるのが怖いんじゃないだろうか、自分のありかたについて迷いもすれば困りもするしゅり、そんな時にヒントを与えてくれる友達がいる。ありのままの小森しゅりでいいんだって教えてくれる友達がいる。それは、スーパーでなんでもできて特別、そう思われがちなしゅりが、普通の女の子でいられる場なんだと思う。頼まれれば頑張ってしまう小森さんが、頑張らないでもいい、そんな関係がやさしくて素敵なんですね。

頑張る小森さんが素晴しい。反面、頑張らないでもいい時間が描かれて、この対照的な小森さんのありかた、それが彼女のキャラクターを豊かにしていると思うのですね。いろいろ考えてしまった時、不安を感じた時には助けてくれる友人がいて、また友人がそうだったらそれを助ける自分であろうとする。そうやって、支えたり支えられたりしながら、肩寄せあうように歩んでいく彼女らは、本当に素敵な友人で、青春の風景そのものであると感じさせられるのですね。誰かのために頑張ることも、友達と一緒に楽しい時間を過ごすことも、ちょっとしたきっかけで友人の知らない表情知ってしまうことがあれば、自分自身について気付くことだってある。そうしたひとつひとつの経験が、彼女らを少しずつ前に歩ませ、仲を深めさせていくのを見るのが好き。だんだん大人になっていく、そうした時期にある彼女らの大切な時間を描いている、それがとても心地よくって、ああ、小森さんたちの通わせる気持ちのあたたかさがあふれている。彼女らの毎日を、一緒にいる時間を大切にしている、そうしたところが本当に嬉しくさせてくれるのですね。

  • クール教信者『小森さんは断れない!』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年7月3日水曜日

『まんがホーム』2013年8月号

『まんがホーム』2013年8月号、昨日の続きです。

『はっちぽっち』、扉絵、可愛いなあ。寧々子とハチ、なかなかに珍しいツーショット。ええ、ふたりが今回の主役でありますよ。冒頭、メープルがヘアバンドを飲んじゃったという話からはじまって、これ、へたしたら命にかかわる。ええ、この前提があって後の展開が生きてくる。寧々子が落としてしまったリボン、ハチが飲んじゃったかも知れないっていうんですね。店長もポチ子も外出している。ご存じのように寧々子は大型犬が苦手。でも私がやらないとハチが危ない。恐怖を乗り越えてハチにために動こうというんですね。結果的に大丈夫だったんだけど、勇気を出した寧々子と、安心して泣き出した寧々子をなぐさめようとするハチ。ほんと、よかった。いいエピソードですよ。ほんと、ちょっとした節目ですね。

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』、すげえぜ、月夜野さんがぴちぴちだ! 夏といえば痴漢なんですか? そうした情報を入手して、逆に襲いにいく月夜野さん。おおう、月夜野さんの熱い吸血活動。変質者の前に颯爽登場しては、血を吸っていく。怖ろしい、けれどかっこいい。秘密のヒーローじゃありませんか。けど、朝まで吸血活動して、日光にやられたりもしてるのか。月夜野さんって、コウモリにも変身できるんですね。これまで吸血鬼吸血鬼といいながら、吸血鬼らしいところをあまり見せてこなかった月夜野さんですが、今回はこれまでの不足していた吸血鬼分を一気に取り戻そうとするかのように熱く吸血活動して、すげー、ほんとに吸血鬼だったんだ。ええ、実に面白かったです。

企画エッセーは「ひとり●●どこまでできる?」です。参加者は松田円、辻灯子、橘紫夕、カワハラ恋、木村和昭、楯山ヒロコであります。ひとり牛丼ひとり飲み、ふつう友達と一緒にいくような場所にひとりでいく、そうしたことを、ひとりなんとかといいますが、カラオケとかね、そういうの聞き取りしてみて、そしたらわりと皆さん、ひとりでどこにでもいくという感じ。うん、自分もそうだと思う。漫画というか表現というか、ある種ひとりで取り組む、そうしたものを職業にしている人たちだからか、たいていのものはひとりで平気、なんでもできるしどこでもいっちゃう、そんな感じになるのかな、なんて思いました。

『スーパーな店員さん』、久しぶりですね。以前はタイムに掲載されてたんですね。なのでホームには初登場。本社から派遣されたスーパー社員有村みゆんの活躍ですよ。雨の時期、雨が降ると客足が鈍る。そんな状況でもなんとか売りたい、そうしたみゆんの気持ちが見えて、なんだかいい感じですよ。あの床の水を拭きながら、これぞというものをアピールするとかね、あれ、意図的じゃなく見えるからいいのかも。この漫画は、みゆんにしても、レジのアイドル松井夕佳にしても、どちらも楽しそうに仕事に取り組んでる、そうした気持ちが感じられるから、読んでいて心地良い、面白いと思えるんでしょうね。ええ、みゆんの明るさ、実によいんですよ。

『半熟やおよろず』は、鳴、お祭りにいく、ですよ。って、遊びにじゃなくて応援なんですね。そりゃまあ見習いとはいえ神様だもんな。伊勢神宮の大祭の手伝いに駆り出されて、いろいろな神様にお会いしつつ、またできる仕事を自分なりにこなしつつ、そうした鳴の様子がいいんですね。で、今回の大物神様は天照大神ですよ。ああ、伊勢だもんなあ! 天照様、わりとわがままで、ああ岩戸に籠ったりしてたもんなあ。今回も、静かにアニメ見てただけなのに、岩戸よろしく自室に籠ってしまったと思われてしまったりと、いろいろお疲れの様子。そんな神様が、見習い鳴の頑張る様子を見て、ちょっとリフレッシュする。うん、よかったですよ。天照大神についても、また鳴にとってもよかった。あの、鳴の頑張り、それをちゃんと見てくれてる人がいるよという、そうしたところがね、細やかで、すごく気にいってるんです。

  • 『まんがホーム』第27巻第8号(2013年8月号)

2013年7月2日火曜日

『まんがホーム』2013年8月号

『まんがホーム』2013年8月号、発売されました。表紙は夏マンキツ! ということで、水着ですよ、プールですか? ビニールプールに入った『らいか・デイズ』らいかを空から狙ったショット。向こうから水鉄砲の狙いをつけてる、その構図、面白いですね。これ、実にナイスだと思う。そして『主任の一ノ瀬さん』、『いぬにほん印刷製版部』、『200年の夜と孤独』、それぞれヒロインの水着カットがございます。

『黒い大家さん』は、ええと、吸血鬼ふたり目? 夏でも真っ黒、長袖の華織さん。暑くないのかとの問に、ハイテク素材なんだという。大きなつばの帽子も、日光に当たりすぎると死ぬからなんだそうですが、それで吸血鬼だの吸血鬼ハーフだの、大変ないわれようです。しかし、ほんとこの人、謎といいますか、大量のトマトで和ませて、日光過敏症と説明して、そしてプレゼントのロザリオ、十字架のかたちに手が赤くなっていたの、金属アレルギーと説明する。謎です。ほんとに説明のとおりに納得していいのか、それじゃ駄目なのか。さっぱりわからんという宙ぶらりん状態。ほんと、これうまいな。この不安定さが実に面白いですよ。

『ただいま独身中』、ええとこれも女子会なのか? それてもただのヤケの飲み会? すっかり酒の肴として消費された楓の失恋話。ああ、姫くんとの行き違い。あれ以来、途絶えてしまったメール。謝罪のメール送ったのに返信がないと、気にして気にして気にしないふりしてる楓が、ちょっと乙女で可愛いです。そして姫くん、よかった、そのまま継続なんだ。SNSメインの姫くんに合わせられない楓の心情。というか、会いたくない人がいるから、SNSはやりたくないっていうんですが、いや、ほんと、よくわかる。けどね、こうしてうまく距離を縮められない楓、だからこその独身中なんだろうなあ。

『シネマちっくキネ子さん』は、もう、いい感じにナンセンスが煮詰まって、面白いですよ。ヒヒーン!! って! あの着ぐるみで、なんであんなにリアルな馬になれるのか。そして馬の出る映画、というわけで今回のテーマは西部劇。大八君が微妙に残念な感じで、キネ子に見事に撃たれたり、キネ子のネーミングセンスにつっこみ入れまくったり、大忙し。そしてマカロニ・ウエスタンの話に移って、この映画うんちくを織り交ぜながら、そこにナンセンスなやりとりを展開していく。そのおかしみはさすがの一言であります。

『小森さんは断れない!』は、めずらしく期待に応えられない小森さんですよ。ゲームにつまった妹が、お姉ちゃんにちょこっとやってみてくれないかといってみたら、お姉ちゃんの方が下手だったっていうんですね。いいですよ。あのやられた時の妹ちゃんの目。もう一機もう一機とアピールする小森さん、ほんと面白い。それで、ゲームの得意なめぐみに教えてもらおうという、いつもと逆ですよね、一緒に廊下に立たされてみたりとか、ほんと珍しい展開。リベンジの様子も面白くて、なんだこのハイテンション。で、お姉ちゃんが自分のために努力してくれてたんだってちゃんとわかってくれるのね。いや、ほんと、いい姉妹だと思います。妹の登校風景、そこでの会話がよかったんですよ。小森しゅりはスーパーガール。そう思われがちですけど、そうじゃない、普通の人なんだって、スーパーじゃなくたって大事なお姉ちゃんなんだって、そうした気持ちが伝わるようで、ほんと、いいエピソード。こういう切り口で見せるのもよいなあって思いましたよ。

  • 『まんがホーム』第27巻第8号(2013年8月号)

2013年7月1日月曜日

トモダチログイン

 これは表紙で軽くひっかけてきてるんですね。『トモダチログイン』。表紙にはましろ氏とさんごたん、自然の中、ふたり向き合って、ましろ氏の手がそっとさんごたんに触れる……。って、ちょっと待て、主役はどこにいった。裏表紙にはもえぎが巫女の装束着込んでいて、いやはや、この人はいいですよ。でもキャプションがなんかおかしい。いわゆる中二病的な文言がちりばめられていて、ええ、この漫画の主人公がまさしくその中二的なる病を発症しているお嬢さん、窪寺あやめなんですが、おお帯にあやめがおりますね。都会育ちの出不精ひきこもり気味のあやめが山奥の田舎町に暮らすことになった。慣れない田舎暮らし、そこで出会う女の子たち。出会って友達になっていく、そうしたところが面白い漫画でありますよ。

あやめはほぼひきこもり。漫画が好きでアニメが好きでネットが好きでゲームが好きで、田舎暮らしとか正直全然向いてそうじゃない、そんな子なんですが、両親が農業に目覚めて田舎に移住。これまでは通わずにすんだ学校も、引っ越しを機になのか、通わないといけなくなって、そこで出会った女の子たち、ましろとさんご、そしてもえぎ。彼女らとの関係をだんだんに築いていく、その過程がいやはやなんとも微妙で、もうほんとあやめの失礼千万。けど、なんだか暖かく見守られてる、そんな雰囲気があって、見ていてとても面白い。ええ、漫画やらアニメやらの常識やら価値観をインストールしてしまってるあやめの視点のおかしさと、やたらマイペースなましろに振り回されてるあやめの姿などなど。それらが実にいいんですね。

この漫画は『まんがタイムきららフォワード』連載。なので私は雑誌で読み単行本で読み、つまりこれを機会に読み返してみたといった具合なんですけど、もえぎがいいですよ。マイペースましろとメインヒロインさんご、このふたりに対しては友好的なあやめですけど、もえぎに対してはそうじゃない。その見た目から、媚びてるだのビッチだの、酷いこといってさ、はなっから敵対的に振る舞うんですけど、もえぎは親切で面倒見よくて、そしてなんだかいろいろ含むところもありそう? ええ、なんだか結構あやめとわかりあえそうな感触、最初からしっかり提示されてて、ええ、これ以上はいわない、1巻中にもえぎの秘密しっかり収録されてるので、ぜひ確認してもらいたい。ええ、これは読み返すとさらに面白くなるな! いや、ほんと、ヒロインたち、ええと、あやめもヒロイン扱いでいいのかな? 彼女らがどういう子なのか、知るごとに魅力も増して、このじわじわと面白みの増していくところ、よいじゃないの! ええ、まとめ読みの威力、想像以上でありました。

あやめもね、ましろたちに連れ回されて、いろいろイベントに参加させられて、体験通して、いろいろ思ったり意識したり、その様子が可愛くて、いやほんと、あやめがいるから面白いんだと思います。あやめのあのキャラクター、それが面白さの重要な鍵になってると思わされましたよ。

  • 井藤ななみ『トモダチログイン』第1巻 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊