2013年7月3日水曜日

『まんがホーム』2013年8月号

『まんがホーム』2013年8月号、昨日の続きです。

『はっちぽっち』、扉絵、可愛いなあ。寧々子とハチ、なかなかに珍しいツーショット。ええ、ふたりが今回の主役でありますよ。冒頭、メープルがヘアバンドを飲んじゃったという話からはじまって、これ、へたしたら命にかかわる。ええ、この前提があって後の展開が生きてくる。寧々子が落としてしまったリボン、ハチが飲んじゃったかも知れないっていうんですね。店長もポチ子も外出している。ご存じのように寧々子は大型犬が苦手。でも私がやらないとハチが危ない。恐怖を乗り越えてハチにために動こうというんですね。結果的に大丈夫だったんだけど、勇気を出した寧々子と、安心して泣き出した寧々子をなぐさめようとするハチ。ほんと、よかった。いいエピソードですよ。ほんと、ちょっとした節目ですね。

『200年の夜と孤独 — おひとりさま吸血鬼』、すげえぜ、月夜野さんがぴちぴちだ! 夏といえば痴漢なんですか? そうした情報を入手して、逆に襲いにいく月夜野さん。おおう、月夜野さんの熱い吸血活動。変質者の前に颯爽登場しては、血を吸っていく。怖ろしい、けれどかっこいい。秘密のヒーローじゃありませんか。けど、朝まで吸血活動して、日光にやられたりもしてるのか。月夜野さんって、コウモリにも変身できるんですね。これまで吸血鬼吸血鬼といいながら、吸血鬼らしいところをあまり見せてこなかった月夜野さんですが、今回はこれまでの不足していた吸血鬼分を一気に取り戻そうとするかのように熱く吸血活動して、すげー、ほんとに吸血鬼だったんだ。ええ、実に面白かったです。

企画エッセーは「ひとり●●どこまでできる?」です。参加者は松田円、辻灯子、橘紫夕、カワハラ恋、木村和昭、楯山ヒロコであります。ひとり牛丼ひとり飲み、ふつう友達と一緒にいくような場所にひとりでいく、そうしたことを、ひとりなんとかといいますが、カラオケとかね、そういうの聞き取りしてみて、そしたらわりと皆さん、ひとりでどこにでもいくという感じ。うん、自分もそうだと思う。漫画というか表現というか、ある種ひとりで取り組む、そうしたものを職業にしている人たちだからか、たいていのものはひとりで平気、なんでもできるしどこでもいっちゃう、そんな感じになるのかな、なんて思いました。

『スーパーな店員さん』、久しぶりですね。以前はタイムに掲載されてたんですね。なのでホームには初登場。本社から派遣されたスーパー社員有村みゆんの活躍ですよ。雨の時期、雨が降ると客足が鈍る。そんな状況でもなんとか売りたい、そうしたみゆんの気持ちが見えて、なんだかいい感じですよ。あの床の水を拭きながら、これぞというものをアピールするとかね、あれ、意図的じゃなく見えるからいいのかも。この漫画は、みゆんにしても、レジのアイドル松井夕佳にしても、どちらも楽しそうに仕事に取り組んでる、そうした気持ちが感じられるから、読んでいて心地良い、面白いと思えるんでしょうね。ええ、みゆんの明るさ、実によいんですよ。

『半熟やおよろず』は、鳴、お祭りにいく、ですよ。って、遊びにじゃなくて応援なんですね。そりゃまあ見習いとはいえ神様だもんな。伊勢神宮の大祭の手伝いに駆り出されて、いろいろな神様にお会いしつつ、またできる仕事を自分なりにこなしつつ、そうした鳴の様子がいいんですね。で、今回の大物神様は天照大神ですよ。ああ、伊勢だもんなあ! 天照様、わりとわがままで、ああ岩戸に籠ったりしてたもんなあ。今回も、静かにアニメ見てただけなのに、岩戸よろしく自室に籠ってしまったと思われてしまったりと、いろいろお疲れの様子。そんな神様が、見習い鳴の頑張る様子を見て、ちょっとリフレッシュする。うん、よかったですよ。天照大神についても、また鳴にとってもよかった。あの、鳴の頑張り、それをちゃんと見てくれてる人がいるよという、そうしたところがね、細やかで、すごく気にいってるんです。

  • 『まんがホーム』第27巻第8号(2013年8月号)

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