2013年7月28日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年9月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年9月号、発売されてます。表紙は『GA — 芸術科アートデザインクラス』。如月とノダミキが、青空の下、暑さにも負けずに溌剌としている、そんなイラストであります。濃い影が日射しの強さ感じさせて、また色も息苦しさ感じさせるほどに濃密で、ああ、夏、夏を感じさせるイラストです。如月の手にはボトルのミネラルウォーター、ノダミキは無人販売のスイカを今まさに買わんとしていて、キャプションはやがて、夕立が来る前に。ああ、この少し赤みを帯びた光、それは夕方にさしかかろうとする、そんな時刻の光なんですね。

GA — 芸術科アートデザインクラス』は夏過ぎて秋の情景、学園祭の準備で慌しい校内であります。面白いことやりたい、そんなこと思っているいつもの面々ですが、クラスの出し物は作品展示。こんなことだから、美術部に引き込まれてしまうんですよね。とびだす立体アート展。いやほんと、これは面白い。絵に描かれた手かと思ったら、本物だった。ほかにもいろいろトリックアートが用意されてて、背丈の変わる部屋や崩れる足元、ありそうでないオブジェなどなど、いやほんと、面白かったです。わいわいと賑やかに作る、それが面白いというのもありますが、次回、どうも続きがあるようで、いやほんと、トリックアート、これが一般来場者に牙をむく!? ほんと、すごく楽しみであります。

『ひふみよ』、ゲストです。寮制の女子校に通うことになった女の子いちかが、ちょっとこれまでの学校とは違う距離感に戸惑いながらも、友達作っていく、そんな感じの漫画でしょうか。いちか、他には、にいか、みな、しあと続いて、なるほど、数字になってる。それがタイトルの由来か。にいこが、犬っぽいんですね。尻尾が描かれてる。これは比喩的なものなのか、それとも本当に生えてるのか。ともあれ、距離のやたら近い、そんなにいこに驚かされたり、ドギマギさせられたり、どうやって仲良くしようかと思ったら『わんこのきもち』なる本をすすめられたり、とにかく犬っぽい子なんですね。ちょっとスキンシップ過剰かも知れないルームメイト、いちかとにいこの関係をメインに描いて、にぎやかであります。

『ぱわーおぶすまいる。』、こちらも文化祭ですね。クラスでなにをやるか。それを決めようというクラス会、ちっとも静まらない状況を前に、委員長みくは自分のやりたいことを勝手に提示して勝手に決定しようとするんですね。うん、これナイスだ。なにをやるかは、お好み焼きとメイド喫茶に決まって、って、ほとんどみくのための舞台といっていいような状況ですね。メイドの衣装は環がなんとかする。それで女子はメイドに男子はバトラーになるんですが、ああ、宗馬、モテモテじゃないか。環に豊塚にまゆさんにみくに上山。ここで、みくの陰謀なのか? いや違うか、環の数え間違いだ。宗馬がメイドやることになって、いやほんと、環が本気になるは上山もその気になるは、なんともいえんカオスな状況。面白かったですよ。

『ののかノート』、お姉ちゃんが強烈で、ほんと、実にいい。ののかを必死に可愛がる。ののかに友達ができたと見れば、友達を踏み台に結婚に漕ぎ着けるつもりだろうと難癖つけてくる。妹大好き、そういうにはちょっと異常な愛を向けてるお姉さんなんですね。しかし、ののかがなんにもできなかったり、やたらポンコツだったりするの、まあもともとの天使のころから駄目な子だったわけですけど、とりわけ今に関していえばお姉ちゃんの過保護がいかんのじゃろう。そうした状況を改善せんといかんと、玲緒奈、お姉ちゃんに意見するんですね。そうしたら、お姉ちゃん、結構シリアスな悩み抱えてる? あるいはののかの秘密を知っている? そうしたところ見えて、またちょっとずつ状況改善に向かい出した雰囲気も見えてきて、面白い。ののかの独り立ち、天使に戻る日、それまでの道のり、興味深い、そう思ったんですよ。

『しずくマリアージュ』、ゲストです。恋愛ものでありますよ。友達? 幼なじみ? 晴彦は雪のことを好いていて、かと思えば雪はなんとも思ってない。むしろ妹雫の恋愛を応援していて、ええ、雫は晴彦のことが好きなんですね。雪と晴彦は高校生、雫は中学生なんですが、同じ敷地にある校舎、中高一貫校かな? ともあれ、晴彦は雫にロックオンわけであります。けど、晴彦は姉雪のことが好きだから、できれば雫を避けたい。お弁当を一緒にという雫対策で、同じクラスのヤナディなる男と一緒に食べるといったら、このヤナディがやたら危ないやつで、中学生が好きなのか、さらにはブラがどうたらこうたら聞いちゃうのか。そりゃ雫も涙目で逃げ出します。で、三角関係ならぬ四角関係ができあがる。晴彦のことが好きな雫をヤナディが狙ってる。晴彦は雪のことが好き。そして雪は、どうもヤナディの変態発言にときめいているんですね。なんともいわれん奇妙でややこしい状況。いや、状況はむしろわかりやすいけれど、雪がヤナディにひかれる気持ちがわからん。ともあれ、ややこしい恋愛状況を面白おかしく描く、そうした漫画でありますよ。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第9号(2013年9月号)

引用

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第9号(2013年9月号),表紙。

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