2013年7月2日火曜日

『まんがホーム』2013年8月号

『まんがホーム』2013年8月号、発売されました。表紙は夏マンキツ! ということで、水着ですよ、プールですか? ビニールプールに入った『らいか・デイズ』らいかを空から狙ったショット。向こうから水鉄砲の狙いをつけてる、その構図、面白いですね。これ、実にナイスだと思う。そして『主任の一ノ瀬さん』、『いぬにほん印刷製版部』、『200年の夜と孤独』、それぞれヒロインの水着カットがございます。

『黒い大家さん』は、ええと、吸血鬼ふたり目? 夏でも真っ黒、長袖の華織さん。暑くないのかとの問に、ハイテク素材なんだという。大きなつばの帽子も、日光に当たりすぎると死ぬからなんだそうですが、それで吸血鬼だの吸血鬼ハーフだの、大変ないわれようです。しかし、ほんとこの人、謎といいますか、大量のトマトで和ませて、日光過敏症と説明して、そしてプレゼントのロザリオ、十字架のかたちに手が赤くなっていたの、金属アレルギーと説明する。謎です。ほんとに説明のとおりに納得していいのか、それじゃ駄目なのか。さっぱりわからんという宙ぶらりん状態。ほんと、これうまいな。この不安定さが実に面白いですよ。

『ただいま独身中』、ええとこれも女子会なのか? それてもただのヤケの飲み会? すっかり酒の肴として消費された楓の失恋話。ああ、姫くんとの行き違い。あれ以来、途絶えてしまったメール。謝罪のメール送ったのに返信がないと、気にして気にして気にしないふりしてる楓が、ちょっと乙女で可愛いです。そして姫くん、よかった、そのまま継続なんだ。SNSメインの姫くんに合わせられない楓の心情。というか、会いたくない人がいるから、SNSはやりたくないっていうんですが、いや、ほんと、よくわかる。けどね、こうしてうまく距離を縮められない楓、だからこその独身中なんだろうなあ。

『シネマちっくキネ子さん』は、もう、いい感じにナンセンスが煮詰まって、面白いですよ。ヒヒーン!! って! あの着ぐるみで、なんであんなにリアルな馬になれるのか。そして馬の出る映画、というわけで今回のテーマは西部劇。大八君が微妙に残念な感じで、キネ子に見事に撃たれたり、キネ子のネーミングセンスにつっこみ入れまくったり、大忙し。そしてマカロニ・ウエスタンの話に移って、この映画うんちくを織り交ぜながら、そこにナンセンスなやりとりを展開していく。そのおかしみはさすがの一言であります。

『小森さんは断れない!』は、めずらしく期待に応えられない小森さんですよ。ゲームにつまった妹が、お姉ちゃんにちょこっとやってみてくれないかといってみたら、お姉ちゃんの方が下手だったっていうんですね。いいですよ。あのやられた時の妹ちゃんの目。もう一機もう一機とアピールする小森さん、ほんと面白い。それで、ゲームの得意なめぐみに教えてもらおうという、いつもと逆ですよね、一緒に廊下に立たされてみたりとか、ほんと珍しい展開。リベンジの様子も面白くて、なんだこのハイテンション。で、お姉ちゃんが自分のために努力してくれてたんだってちゃんとわかってくれるのね。いや、ほんと、いい姉妹だと思います。妹の登校風景、そこでの会話がよかったんですよ。小森しゅりはスーパーガール。そう思われがちですけど、そうじゃない、普通の人なんだって、スーパーじゃなくたって大事なお姉ちゃんなんだって、そうした気持ちが伝わるようで、ほんと、いいエピソード。こういう切り口で見せるのもよいなあって思いましたよ。

  • 『まんがホーム』第27巻第8号(2013年8月号)

0 件のコメント: