2013年9月30日月曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年11月号

『まんがタイムオリジナル』2013年11月号、先日の続きです。

『鈴木くんさん』、おお、カラーですよ。人気あるのかな。面白いもんな。カラーの鈴木リン、可愛いなあ、ああ、女鈴木の方ですよ。しかし、女鈴木のやりたい放題。掃除当番に書かれた自分の名前、最後の(女)を(男)に書き換えて涼しい顔。ええ、こういうところが酷くって大好き。天真爛漫、傍若無人、そんな女鈴木が魅力的です。委員長の腕章を自作して、やる気に関してはかなりのもの。けど、同じく委員長の男鈴木ばかりが頼られて、それが面白くない。ほんと、元気で、やる気がからまわりしてる女鈴木、チビッ子委員長。面白かった。

『カフェぽぽのチノちゃん。』、面白いですね。駅中の喫茶店。そろそろウチも軽食をはじめませんか? というのも、カズ、自分の弁当作るのめんどくさくなったからか。喫茶で軽食をはじめて、まかないで昼食をすまそう、ってことなのかな? 店長のお弁当はママ手作りなんだそうですよ。しかし、軽食、なににしようか。チノはフレンチトーストとかホットケーキとか、そういうのをやりたいみたいだけど、カズはおにぎりを押す。店長もおにぎりに心揺れる。そうしておにぎりを出すことに決まって、チノも不満そうだけど、おにぎり食べたらそれはそれでおいしいんですね。いいですよ、おにぎり。カズは味噌のおにぎりがいいらしい。梅干し、辛子明太子、紅鮭、焼きおにぎりと、味噌以外にもいろいろ用意して、そうしたら大盛況。ああ、やっぱり、みんなおいしいものを知ってるんですね。というか、私も食べたいです。

『かでん屋さんの基礎知識』、こっちもご飯だ! 店頭の炊飯器が大活躍。って、電器屋店頭でご飯炊いてるとか、そんなの見たことない! しかし、今の炊飯器はものすごく高性能らしいですね。世界のどこにもない、そんなハイテク炊飯器が日本にはたくさんあって、海外の米主食文化圏の人たち、炊飯器を日本のお土産に買っていくことも多いとか。今回はそんな炊飯器が主役で、炊飯以外にもパスタ、もち、パン、米パンも作れる機械もある。すごいよな。ほんと、今はほんといろいろあります。そして、炊飯器マイスターにお米マイスター。うん、ふたりとも可愛いなあ。お米マイスター大活躍で、こういういきいきとした感じ、実に魅力的だと思うわけですよ。自宅での光景、母とのやりとりも面白かった。母を料理で見返したい、その思いはあるけど、ハイテク機械に頼りたい。ああー、けどそのわりきり、必死でいい調理器を探すところね、こういうのも面白いって思ったんですね。

『機動教師アルファさん』、アルファさんの不審者センサー。センサーはいいんだけど、あれ、ホラーの域だよなあ。渡り廊下からアルファさんを見つめる女子に肉薄、一気にさらう。こ、これが機動教師か……。さて、さらわれてきた女の子、小泉清美さん、アルファ先生に相談がある模様。それも恋の悩み。なぜ、しかし、これをアルファ先生に!? って、アルファ先生のことが好きなのか。そうした事情知る前に、恋愛シミュレート機能とやらで、ミッちゃんを一瞬その気にさせて、すぐさま気持ちを挫く。なんという危険な機能だ……。そして小泉さんの恋心、それが明らかになったと思ったら、ああ、アルファ先生は自分のこととなったら駄目なんだ。あの、雨の日の出会いが最高でしたよ。傘がない。そんな小泉さんを抱き抱え、高速移動で雨粒を避けながら移動するっていう。いや、そんなことできるのか? そう思ったら、すぐさまあれでしょう、ビチョビチョボタボタ、傘2本ください。これは笑わずにはおられませんでした。今後も小泉さん、登場するのかなあ。そしてミッちゃん。彼女の恋は、ちょっと叶いそうにないですねえ。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第11号(2013年11月号)

2013年9月29日日曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年11月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年11月号、昨日の続きです。

ぷらいまりィずむ!』は、さゆらめいふと同じクラスの女の子、蓮沢さんが登場ですよ。地味で目立たないから、学校最凶と名高い「あの双子」さゆらめいふから目立つ秘訣を学ぼうとしてるっていうんですね。ああー、それは間違ってるよ! しかし、冒頭のさゆら、タヌキを思い浮かべてる時のね、なんか普通の子みたいで、普通に可愛いなあ。ああ、タヌキっていうのは蓮沢さんですね。髪をお団子にしてるから、シルエットがタヌキ。この蓮沢さんが、「あの双子」の後を追って、水橋家に到着。双子をしかるニコ姉の存在におびえたり、それからココ。あのタヌキの着ぐるみ、めちゃくちゃ可愛いな。ぽんぽこ! しずのんがお母さん扱いされたり、お父さんの発想がおかしかったり、ほんと、なんかゴタゴタと混乱が楽しい話だったんですが、この蓮沢さん、今後も出てくるのかな。なんだか、面白くなりそうですね。

『あまゆる。』は、アヤのお家に皆で泊まる、ええ、イベントですよ! 農家へ社会科見学、っていうんですが、ほんと、いつもとちょっと違う毎日になる。アヤも自然と方言が出たり、くつろいだ感じ? なんだか見ているだけで楽しそうです。しかしアヤの家、築およそ110年。10部屋あって、携帯の電波は届かず、そして田んぼに山に山。旧家ってやつですか? なんかすごいですよ。中学校では三年生がアヤひとりだったから、卒業アルバムが見事に手作り、なんだろう、面白い。皆にはそんなアヤの生活や、これまでが新鮮で、面白そうで、アヤにとっては久しぶりににぎやかな我が家。それが嬉しい。皆それぞれに楽しんでる、そうした様子が実によかったと思ったんですよ。アヤだって、子供の頃の話を積極的にしてくれたり、田植え機とか夜中のトイレとかもね、ほんと、いきいきしていて最高。都会の家に憧れるアヤなども素晴しい。最高でした。そしてアヤのお母さん、本気で後継者を探してるんですね。捕まるハル。けど農業話だけじゃなかった。そうしたのもまたよかったです。

『ブレンド・S』、悪くないですよ。喫茶店のお話。苺香が店にいったら、店長がちびっ子に馬乗りにされている。麻冬さんっていうんですね。星川麻冬。クールで厳しいホールスタッフ。見た目には小学生、実際は大学生っていうんですね。けどこの人、一旦ホールに出向くと、見事に妹キャラを演じて、この全然普段と違うところ、って、ああ、苺香も一緒か。ほんとはおとなしく優しいこの子は、ホールではドSキャラだったんだった。いやもう、おかしな喫茶店。綺麗な絵、魅力的なキャラクター。悪くないですよ。最後の苺香の挨拶も、実にセンセーションでした。

ネガ→ポジ』、いや、よかったですよ。音々の妹が寮にきたっていうんですね。背が高く、胸も大きく、明るく笑顔の、音々とはずいぶん雰囲気の違う女の子。宮古桃。お姉ちゃん大好きで、いきなり綾乃が敵認定ですよ。真白とは意気投合して、そしてこの子が泊まっていくとなって、ここからの展開、ちょっとびっくりしました。音々、いつも笑わない。妹は素直。優しくしてあげたら。いろいろ綾乃と知沙にいわれて、ああ、音々、ずっと気にしてきたんですね。まさかこの子が、こうして涙を見せるだなんて思わなかった。けど、ほんと、よかった。桃は桃で、小柄で落ち着きのある姉と比べられるのが嫌だった。そうした妹の気持ちを知って、音々、しっかりと自分を取り戻して、ほんと、音々よかったなあ。今回は音々がちょっとネガティブで、そしてポジティブに変わっていく、そんな話。しみじみとしていい話でした。

『フレラジ☆』、朱木茜のアフレコ初仕事なのだそうですよ。って、ええーっ、意外。新人声優っていうから、墨田さんとか普通に仕事してたから、茜もそんな感じなんだと思ってた。違ったのかあ。ラジオとか出てるから、ある程度の実績を持ってるのかと思ってた。そうじゃなかったんですね。今回はそんな茜の四苦八苦。なんといってもあがり性。前は、緊張のあまり体調不良。今回も睡眠不足。緊張でかたまっているところ、いろんな人に声かけてもらったりもするんですが、緊張がほぐれる様子はないんですね。収録では声も出なくて、そんな彼女を叱咤する先輩白河さん。休みをとって、落ち着きも取り戻して、収録も無事終わった。あの一仕事終えた茜の表情がよかったですよ。こうしてひとつひとつ山を越えて、少しずつ育っていくんですね。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第11号(2013年11月号)

2013年9月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2013年11月号

『まんがタイムきららキャラット』2013年11月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』ですね。るんちゃんとトオル。トオルが、どう見てもるんちゃんデザインの、ええと、こいつはあれか、シマウマか、のぬいぐるみを抱いてるんですが、いや、なんだろ、妙にいい雰囲気だな。パステルカラー、なんだか夢みたいな雰囲気。ふたりともに可愛くて、って、いうか、るんちゃんがいつになくセクシーだな、そんな中、ぴょーんとジャンプしてる炭酸がちょっと場違いで、けどなんだかいい感じにポジション確立していて、面白かったです。

GA — 芸術科アートデザインクラス』は文化祭の情景を描いて、面白いなあ。あーさんの友達、三井と丸岡が登場、ということで、いつものメンバーがメインではないってわけですね。演劇部です。三井が王子様やります、っていうんですが、この人、ほんと、凛々しくて素敵なお嬢さんだなあ。そんな彼女が王子様やったら、ほんと見事にかっこよくなって、それで校内に巻き起こるドタバタですよ。仮組の骨組が壊れたその時、下敷になりそうだった如月を助けるミッチー王子。うひょお、かっこいい! って、マントの下にあるのカルメラか! 他の女子にもその魅力振り撒いて、落ちた靴を拾うばかりか、ひざまづいて履かせてあげる、その仕草。いやもう、見事見事。女の子が押し掛けてきてって、ほんと、おかしかった。そんな彼女らを帰らせるのにミッチー、人魚姫姿で出てきて、ほんとこの大変身。最高でしたよ。

桜Trick』、すごいことになってるな。優が春香の家に泊まることになりました。って、両親がハワイ旅行で不在! これは危険じゃなくって!? ええ、もう、えらいことになってましたよ。もう、ほんと、ノンストップだな。これもう、どうしたらいいんだ。

『ぱわーおぶすまいる。』もか! もう、ほんま、どうしたらいいんだ!

『ののかノート』、ほんとによいな。れおなの友達ひよこが出てきて、友達への距離が近い子ですね。抱き付いて、いいじゃん、チューもしとく? なんていっちゃう。そんなフランクな女の子。彼女を見て、ののかも真似するんだけど、それが可愛い。ひよことののか、テストの成績が悪くって、居残り再テストを受けることになるんですね。テスト対策に問題出し合ったりして、それでちょっとずつ知り合っていく。ののか、まったく駄目なんだけど、そんなところも可愛いと評判。ええ、ふたりともなんか相性がいいっぽいんですね。それで友達になりたいっていう。どうしたら友達になれるか、そう聞いたののかに、友達にならない? と返してくれる。ええ、ほんと、ふたりともすごくチャーミング。とてもほのぼの。実によかったですよ。

『NEW GAME!』、いいですね。青葉ちゃん、初給料ですよ。たいしたことやってないのに貰ってもいいのかな、そんなこと思う青葉。いや、うん、自分もいつも思ってるよ。といった私ごとはどうでもいいとして、青葉ちゃん、真面目ないい子だなあ。給料を貰うっていうこと。評価されるっていうこと。チームに貢献すること。そうしたことが語られて、ああ、いい職場じゃありませんか。ほんと、そう思いますよ。給料の使い道でわかるその人となり。八神さんは趣味人だな。そして青葉ちゃんはというと、ああ、やっぱりこの子は真面目です。

『魔女と森とレストランで』、ゲストです。果て無しの樹海、エバーフォレストに家出して迷い込んだ女の子、ルイ。彼女が出会ったのが魔女、ならぬ自然食レストランのオーナーシェフ、ロロだっていうんですね。っていうか、こんなところにお客くるのん? 人付き合いが苦手そうで、包丁を持っていらっしゃい。怯えさせて、気まで失ったルイを椅子に座らせて、ずり落ちないようにロープで縛って、って、なおさら状況は悪い。ルイはロロを魔女だと思ってるし、調理されるのは自分だと思ってるし、ロロはというと、やることなすこと裏目に出るし、広がるばかりの誤解。けど、作った料理は好評で、代金請求したら、金なんかないわよ! 面白かった。ルイは魔女の召使になったと思ってるし、ロロは従業員が増えたと喜んでるし、ほんとこの誤解の多い料理店。なんか楽しかったし可愛かったです。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第9巻第11号(2013年11月号)

2013年9月27日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2013年11月号

『まんがタイムオリジナル』2013年11月号、発売されました。表紙は収穫の秋ですよ。柿づくし。『ラディカル・ホスピタル』山下さんが、すごく可愛い。右手に柿。秋物の服装、あれがいい。チェックが彩り豊か、やわらかで暖かそうなタートルネックなどなど、ほんと、魅力的なお姉さんですよ。そして他にはしぶ柿に苦しむ『らいか・デイズ』らいか、『鈴木くんさん』の両鈴木は柿をたくさん、ふたりで分けて食べていて、そして『かでん屋さんの基礎知識』の面々も柿、ハッピも柿の色であります。ああ、そうそう。榊先生は柿の種、師長は牡蠣に扮してますよ。

小森さんは断れない!』は、町のマスコットキャラクター、そのデザインを考えるっていうんですね。うん、小森さん、安請け合い。苦手なんだねえ。で、意外と自己主張が強いんだ。断れないさんに絶対承りロボ。なんとしても、自分のらしさをのっけようとするのがおかしい。めぐみはめぐみで、おお、よく考えてる。桐タンスが特産だから、それを組み合せてくる。けど設定が微妙にネガティブで、この子の個性も、なんか不思議ですね。まさ子はまさ子で、なんだろう、この子、意外とマニアック? いやもう、三者三様、よかったです。しかし決まったキャラ、焼きそ婆って、こりゃなんかすごいな。そして学校のマスコットキャラに断れないさんが決まって、ああ、小森さん、愛されてます。

『満開!Sister』は、たけしが京都に修学旅行ですよ。古都京都、たけしにとっては憧れの土地で、いやもう、旅行先が京都になるよう策謀めぐらせるとか、どんだけ京都にいきたかったというのだろう。そしてたけしは京都でハッスル。いやもう、ハッスルとしかいいようがない。新撰組、金閣寺、そして木刀。って、木刀すごいな。他の男子も大喜びで、教師もそれを見込んで刀狩をする。めちゃくちゃ面白かったですよ。サツキさんがいい方向に勘違いされる定番展開もあれば、そしてカンナ、なんという行動力。ほんと、ナンパと誤魔化してハマったり、そしてピンチの時には助けてもらったり、たけしも大変だけど、それはそれでいい思い出になりそうですよね。最後のコマなんて、モノローグこそはあれだけど、とてもいい雰囲気でしたよ。

『よゆう酌々』は、粧子さんの強烈な逆襲。掃除だけはちゃんとしてるという女将、ちょっと可哀想でした。。で、戸田くん曰く、女将の調理の手伝いは邪魔らしい……。粧子さんがアンニュイというか機嫌が悪かったの、兄の妻と折り合いが悪いっていうんですね。あれこれ余計なことをいってくる。なのに、親はそんな兄夫婦のこと助けて、それも面白くない。いや、でも、粧子さんもかなりのものですよね。化粧ポーチひとつ送るのに、あの梱包。金ばかりかかるじゃないの! って、これ、嫌がらせじゃないんだよね。念をいれたってやつなんですよね。けど、これ、そりゃもう嫌味を引き出すよなあ。ともあれ最後には、ちゃんと自分も大切にされてるとわかってよかったじゃありませんか。粧子さんは、ちょっとヤキモチ焼いてたんですね。

『もよりずむ』、ゲストです。不思議な漫画。私立南渡河学園に通う女の子たち。どんな部活に入ろうか、そう思って部活見学にいった、その最初の部がちくわ部。ちくわの置き方を考察する? そんな部活。ちくわは食べないらしい。そこにちくわぶ部も加わって、ちくわとちくわぶで、その置き方の工夫を競い合う。ナンセンスなやりとり、そのナンセンスぶりにおかしみが感じられるなら、これはありでありましょう。

  • 『まんがタイムオリジナル』第32巻第11号(2013年11月号)

2013年9月26日木曜日

PILOT カスタム743 フォルカン

Penmanshipついこないだのこと、ペン習字の行き詰まりを打破するきっかけが欲しいみたいなことをいっていました。そうです、フォルカンを使ってみたらどうだろうかなあ、そういう話でしたね。さて、本日8月の課題が返却されてきたのですよ。81点。ありがたいことに、字形に関しては特に指摘するところはないという評価いただきまして、けれどここからですよ。より書き込まれると線に緩急がはっきりと出て、より活き活きしてくるでしょう。稽古が足らんといわれてるわけですが、線に緩急、ああ、出ましたよ。強弱、緩急、抑揚。まさに今、思い悩んでいるところが今月も指摘されたのでした。

緩急。すっとはやく線を引くところと、ゆっくりと丁寧に引くところ、それを意識しなさいってことなのだと思う。これを単純に書く速度と捉えてよいものか。多分、半分はそのとおりで、半分はそうじゃない。字を書く時、一画一画を引く時に、速度の違いはやっぱりあるんです。そうした字のリズム、つづるリズムというのはあって、それは書く時には速度としても現れるだろうし、書かれた字においては線の硬軟や緩急、抑揚としても現れてくるだろうというのは、容易に想像できることです。けれど、だからといって単純にはやく遅く書けばいいというものでもないだろう。たとえば撥ねは撥ねないみたいな話ですよ。撥ねというもんだから、勢いよくペッと撥ねてしまいがちだけれど、実はあれはそうじゃない。むしろゆっくりと持ち上げるようにして書くものだ。それと同じで、緩急というからには勢いよくサッサッと線を引けばいい、というようには思えない。そうすると結局は雑になってしまって、元気だけはいいけれど……、みたいになってしまうんじゃないか。そう思われるんですね。

リズムを大切にする。それは大切だろうなあ。そう思っています。もっと書き込むというのは、そのリズムを手に覚えさせるためなのかな。そうとも思えて、だとしたら、無理してペンを新調する必要もないのかも。けれどそれと同時に、稽古もしつつ、そしてより抑揚の出やすいペンを使うことで、より以上の結果を出すことができるようになるんじゃないか。そういう気持ちも消せなくて、ああ、もう、面倒くさいからとりあえず買って試してみればいいじゃないか、と思い切るにはちと高いというのが難しい。

そんなわけで、どうしたものだろう。煮え切らないまま、とりあえず稽古を増やしてみることにしたいと思います。

2013年9月25日水曜日

Sprinkling water, Kyoto, taken with GR DIGITAL IV

Tower of the Sun月末なのでGR BLOGのトラックバック企画ですよ。今月のお題は日差しであります。日射し、日射しといわれますと、つい最近までといいますか、もうほんと、ずっと夏といった感じが消えない昨今。ギラギラと強い日射しをイメージしてしまいます。というわけで、いつもの調子ですよね。日射しといわれれば日射しの写真を、そのまんま出してくる。ええ、今月もテーマそのまま、日射しでもってトラックバック企画「日差し」に参加です。

夏の日射しであります。沈む夕日、水を撒いている子供、しぶきが逆光にきらきらときらめいて、撮らねばなるまい、そう思った、撮らずにはおられなかった写真でした。ただ、もうカメラをもうちょっと右に寄せるべきだったな。反省もある写真であります。

Sprinkling water

そしてこちらも夕日。山に沈もうとする太陽、投げかけられる陽光に照らされる田んぼ、畔であります。

Paddy field

Paddy field

実は猫を撮ろうと思ったのだけど、思いっきり逃げられてるのが残念です。

2013年9月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2013年11月号

 『まんがタイムきららフォワード』2013年11月号、発売されました。表紙は『ハナヤマタ』。お月見がテーマの模様です。なるとヤヤですね、ふたりの着物姿がメイン、なんですが、ふたりの前にはお団子のせた三宝があって、そこにはちんまりとしたハナうさぎが、団子を食べてお腹いっぱいになってるんですね。ちいさなハナうさぎ、これが可愛くて、ちょっとふてぶてしいところ、それもまた魅力ですね。

『ブラックラック』、巻頭ですよ、カラーですよ。色を集めている魔女、この人とコタローの約束や、また魔女の彼女が色を集めている理由、それが語られて、大きなエピソードの合間を繋ぐ、そんなささやかな話といった感じだったけれど、いやいや結構重要と思える話でしたよ。魔女子さん、カロンに詰めた色でもって魔法を使うんですね。色あせた本を修復した。その本はラプンツェルに渡されて、ああ、ぶっきらぼうにも見える人だけど、そうじゃないんだなあ。コタローとの関係も気になります。なぜこの家にきたいと思ったのか、そうしたこと、いつか語られるんでしょうか。

『愛しの花凛』は、ほんと、夢のようなシチュエーションだよなあ。あこがれの彼女、ずっと遠くから眺めているだけの存在だったのが、今こうして親身に話もできれば、家にもきてくれるだなんて! この漫画は、やっぱり花凛の魅力が大きい、そう思うんですが、なにがいいかというと、ちょっとポンコツなところなんじゃないかなと。花を枯らせてしまう、学校に忘れもの、それがなんと炊飯器。1ヶ月、ご飯を炊いてない。指摘されて驚かれて、その時見せたあの表情の可愛らしさ。カレーに喜ぶ無邪気さ、ちょっと無防備で、思わせぶりで、そうした感情のもろもろを素直にこちらに向けてくれる。って、もうほんと、夢のシチュエーション、こんなことないよな、あったらいいよな、そう思わんではおられない、いやほんと、夢ですよ。豊と花凛、ふたりの遊園地に対する気持ち。またいずれ新潟に帰るという豊。ふたりの関係はどうなっていくんだろう。いろいろ思うところあって、そしてやっぱり花凛が魅力的でした。

はぢがーる』最終回、これはもうこうならないわけにはいかんよなあ。そう思える展開で、これまでのこと、全部がやらされていたと改めて確認されるのだけれども、本田くんはもうとっくに許している。そして紗江ですよ。最初は本田くんが優しそうだったから選んだ。けれど、続けていくうちに、本田くんじゃなければ駄目になった。ええ、だんだんに好きになっていったっていうんですね。課題だからいうんじゃない、課題シートを投げ捨てての告白はまさに渾身でありました。あとはもう、余韻でありますね。というか、驚きましたよ、神様になるのはらぶりんの方だったのか。こいつが神様になって、卵が、というかイモムシか、あいつが次の天使になる。これは予想しなかったなあ。で、この先代らぶりんと新らぶりんふたりが、紗江と本田くんを遠くから見てニヤニヤしてるのとかね、あれは面白かった。ほんと、あいつらのポジションがよくわかる。いやほんと、みんなニヤニヤ、いいしあわせエンドでした。

『ファイアスターターの彼女』、ゲストです。アパートの隣室、その左右から聞こえる大声騒ぎ声。ストレスを感じながらも、なにもいえない青年、キョースケが主人公。今夜もまたストレスをためる彼のところにやってきたのが自称爆弾魔の赤衣。ただ、どうも彼女のいう爆弾っていうのは、人の心のくすぶりに火をつけて後押しする、そうしたことも意味してるみたいなんですね。ともあれ、隣の大騒ぎに催涙ガス入り癇癪玉をプレゼント。って、あかんやろ、これ事件やで。そしてもう片方の部屋。イチャイチャしている相手、どうもその男の声がキョースケのものらしい。って、自分の声をそれと認識するとは、キョースケ、やりよるな。ともあれ、赤衣にうながされるままに隣室に押し入ってみれば、なんと、声優兼変な人が、壁越しに聞いたキョースケの声に好きになってしまって、それで夜な夜なひとりふた役を演じていたという……。そんな彼女に告白されて、いや、告白はされてないのか、そういう雰囲気なだけか、そしてそいつを赤衣が焚きつける! っていうんですね。いや、もう、恋愛成就じゃん! やったじゃん、キョースケ! となったのか、どうなのか。いや、でも、ひとつもやもやは晴れましたね。

2013年9月23日月曜日

PILOT カスタム743 フォルカン

 最近ちょっと悩んでいることがありまして、ペン習字ですよ、ペン習字。私は何年か前からペン字を習っておりまして、習いはじめた当初ほどの熱意は薄れたとはいえ、それなりに頑張ってそれなりに継続しています。現在二段。けど、これ以上は望めないなあ、みたいに思っていて、伸び悩みといいますと、そりゃもっと稽古に打ち込んでる人がいう言葉じゃ、といわれてしまいそうですが、なにか現状を打破するきっかけが欲しいなあ、そんなことを思っているんです。

そんなことを思うってことは、つまり、なにか打ち破りたい状況があるってことですよ。あるんです。線に悩んでいるんです。ペンでもって引く線。私はペン習字にフロー多めに調整してもらったPILOT ボーテックスを使ってるんですが、最近、これでいいのだろうか、そう思うことが増えてきまして、ええい、道具のせいにしない、うまくいかないことの原因をペンに求めさせないために、わざわざペンを調整してもらったんじゃなかったのか。いや、でもやっぱり、違う道具を使ったら違う結果が得られるのではないか。それが現状を打破するきっかけになるんじゃないか。そう思ってしまうんですよ。人間だもの。

線の抑揚に迷っています。楷書の時はよかったのかも知れない。けれど行書を書くようになって、連綿で書くようになって、そうなれば抑揚というものが大切になってきます。字の線、線と線が繋がる、そこに線の強弱がないといけない、あって当然なわけですが、それがうまく出ないんですね。万年筆は、ペン先ごとに最小の字幅が基本的に決まっています。フローを多めにすれば、それは顕著で、インクの途切れもなく最小幅ですーっと線が引けるようになる。けど、やりすぎるとサインペンみたいになる、というのはよくいわれる話で、そう、そのサインペンのような一定すぎる筆致、それをなんとかしたい、そう思っているんですね。

課題を書いて提出すれば、添削が返ってきます。そこに線の強弱、抑揚が指摘されていたんですね。それから意識して、なんとか細く書くべきところは細く引こう、ペンに加わる力の加減をしながら書いているんですが、どうしても細くならない。意識しすぎるあまり、ペン先が紙面を離れてしまって途切れてしまったりする。途切れたら途切れたでかまわないと思うんですけどね、でもやっぱり途切れなく引きたい。ほんと、どうしたものか。ええ、道具に解決を求めたく思っています。

パイロットにはフォルカンっていうペン先があるんです。ペン先の左右が少し削られていて、漫画描くような人だと、Gペンみたいな構造になってるっていったらわかりやすいでしょうか。筆圧によりよく反応し、線の抑揚がよくつくようになっている。スミ利文具店紹介を見れば見るほどに興味がわき、これを使えば、今持っている悩みも解消するのではないか。今、足踏みしている二段から抜け出すこともできるんじゃないか。

いや、足踏みしてるのは明らかに稽古不足が原因なので、ペンを変えたらそれだけでなんとかなるものじゃないっていうのは、自覚しています。

他にエラボーというペンもあって、つけペンの書き味がエラボーのアイデアの基になったとのこと。筆記の際、線に抑揚が出るように作られている。これもまた気になるんですが、スミ利でも紹介されていて、フォルカンとエラボーどちらかにした方がいいのだろうか、あるいは、今持っているペンで書き続けるべきか、悩んでいます。

楽器とかだとね、よくないのを使ってると、大きく豊かに鳴らそうとしても、楽器がついてこなくて、いわば天井があるといいましょうか、それ以上は鳴らないってことがあります。こういう楽器で練習していると、大きく、音量でも表現でも、ぐーっと増大させようとした時に、不自然に力を加えたり、大げさに無理やりに鳴らしたりして、悪い癖がついてしまう。下手をすれば、無理がたたって故障の原因になったりする。だから、できるだけいい楽器を使った方がいいっていうんですね。

これが、はたしてペンにもあるのか? どうなのか? それがわからない。こうした時に先生に、この道具ってどうでしょう、そういって聞けないのが通信講座の弱点だなあ。ひしひしと思っているところです。

2013年9月22日日曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年11月号

『まんがタイムスペシャル』2013年11月号、昨日の続きです。

特別企画は「ゲキカラごはん」、エッセーですね。参加者は沼江蛙、胡桃ちの、駒倉葛尾、藤島じゅん、梨尾、伊藤ハチであります。いきなりの沼江蛙、カレーは飽きないと本編にある、それを扉の時点で嘘だとばらしてる。すげえ! からいのが苦手な人は胡桃ちの、駒倉葛尾なんですが、ああー、ししとうのからいの引くと、えらい目にあったりしますよね。あ、駒倉さんは今はもうからいの平気なのね。柿の種のエピソード、これはからいというより侘しいなあ。で、からいのが苦手という梨尾さん。あの、唐辛子を扱った後に目をさわってしまうの、やりますね、めちゃくちゃやっちゃいますね。わかってるんだけどやっちゃう。やってから気付く。なんなんだろうねえ、あれ。そして最後にインド人もからいといっちゃうもの。へー、アチャールってのがあるんだ。これは全然知りませんでしたよ。

『ナースドールまりあ』、まりあのこと、普通に母親に認知されてるんですね。四郎が上京したその日が、まりあの動き出した日だっていうんですね。最初に母に遭遇。四郎が東京にいったことを聞かされ、なんとしてもついていこうとする。そうしたところ、健気だなあ、というか、この母もすごいな。人形だからか、引っ越し屋のトラックに乗っけちゃった。それ以来、友達だっていうんですね。しかし、今回はちょっとシリアス。突然動き出したまりあ。ということは、またいつか突然動かなくなる日がくるんじゃないだろうか。そうした不安を話し合う四郎とまりあ、その時のやりとりがよかったんですよ。なんとしてもずっと一緒にいたい。その思いを交換した、そう思わせてくれたあれらの言葉は実に力強く素敵でしたよ。

『アテナの初恋』、今回はアポロンが主役といったところでしょうか。マレットを壊してしまった。修理に出したいのだけど、ヘパイストスの工房にいきたくない理由がある。ヘパイストスのところにいる一眼巨人のギガス。彼の一族を滅ぼした負い目があるんですね。申し訳なくて合わせる顔がない。ああ、本当のギリシャ神話だったらどうなんだろう。わからないのだけど、でもこうしたところは、この漫画のオリジナルのように思えます。アテナに手助けしてもらう。それで謝ることができて、ええ、仲直りできたっていうんですね。しかし、あの、アテナに恋したギガス。彼の移り気ですよ。ええ、アテナ渾身のつっこみ、あれが光っていました。

『メェ〜探偵フワロ』、ラウールさん、最低です。ええと、この人は、いつぞやの詐欺師ではないのん? ともあれ、フワロ氏のところに助けを求めにくる。熱烈なファンに追い掛けられている。とにかくその相手を見付け、追い返して欲しいっていうんですね。いやあ、警察かなんかなんかな? そう思ってましたよ。違いました。編集者だったんですね。しかし、編集者とわかるまでのフワロ、レモン、コバーン少年、それぞれの胸に去来するエゴイスティックな感情。半笑い、そして全笑い。もうめちゃくちゃ面白い。強烈に、人の感情の黒さ、そうしたものを持ち込んで、しかしそれがこんなにも面白いっていうんですから素晴しい。ええ、もう、最高でした。落ちもまた魅力的。マドモアゼル! しかし、それよりもフワロさんの著書、あの編集者間での評判、涙なくしては読めないですよ!

『メタルテープ』、月間新人賞なんですが、これ、ちょっと好きな感じですよ。メタル少女が主人公。フライングVを背中にかついでいて、これ、どんな時も標準装備なのか。夜、自室でライブごっこしてるのね。うるさいと怒られて、泣きを入れる、あのセンス。ほんと、面白かった。背負ってるギターも、ただ背負ってるだけじゃなく、ワイヤレスシステムからマルチエフェクター経由でスモーキーアンプに繋がってる、って、スモーキーアンプ! 懐かしい! って、一般受けするのかな、これ。メインの落ちは顔面受けですよね。その意気やよし! ええ、悪くない。結構好きな感じですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第11号(2013年11月号)

2013年9月21日土曜日

『まんがタイムスペシャル』2013年11月号

『まんがタイムスペシャル』2013年11月号、発売されました。表紙は『恋愛ラボ』。秋、運動会の季節、ということで、チアリーダーなのかも知れませんね。マキとリコ、ふたりチアリーダーの格好で、あの笑顔、頬寄せ合ったりしましてね、なんて美しい娘らだろう、そんなこと思わされる表紙でありますよ。そして『どろんきゅー』、秋らしく葉っぱのお面のイラスト、す、素敵ですねー! 『ゲキカラ文化交流』、単行本告知カットもございます。

『ピンポン☆ブー』は部活ものの定番とでもいいましょうか、顧問問題が出てきましたね。中庭花壇にてボールやらいろいろを食らっている人、大平先生が冒頭に紹介されて、なるほどこの人が顧問になるのだな。そう思っていたらなにやら簡単ではない模様。景二がなんでも舐める宣言をしたり、いろいろおかしなやりとりもあったわけですが、校則ですよね。クイズ関連の部活は禁止、クイズ甲子園出場も禁止されている。この謎の規定に大平先生が関わってる、そんな匂いがする。なんかやらかしたのかなあ。いやもう、続きを楽しみに待つしかないですね。

趣味じゃない園芸』、秋になって大雨、大風となったら、逆にお客さんがきたりもする。なるほど、銀杏が拾えるんですね。いいなあ。そりゃ蘭々じゃなくても拾いにいきたくなりますね。今回のメインはバラですね。日本にも原種があるというの、万葉集には茨が詠まれ、古今和歌集には薔薇(そうび)が詠まれているんだそうですね。なるほどなあ、なんで薔薇でバラと読むんだ、そう思っていたんですが、もともとは字に見たとおりさうび、しゃうびと綴り、そうび、しょうびと読んだんですね。と、ここまでは知ってたんだけど、今調べてみたら、薔薇と書くのは中国から渡来してきたものをいうのか。なるほど、日本の種としてなら、本編にいわれているとおり、茨(うばら)となるんですね。今回のポイントは女子力アイテムとしてのバラでしょうか。香り、食べ物、バラ科にまで広げれば果物もたくさん。みたいな話があったと思ったら、なるほど、これは伏線であったか。最後に回収。銀杏の、落ちてるものなら持っていっていいというのと絡めて、バラの花びら、それらが精油になるという。発揮される女子力、もちろん蘭々じゃないっていうのがこの漫画でありますよ。

『銀河系女子高生ありすちゃん』は文化祭でありますよ。なにをやるか、その問に、宇宙転移装置などといい出すありすちゃん。それを春菜がフォローして、プラネタリウムになるんですね。いやもう、春菜、ヨータがいかしてましたよ。そういえばこのクラス、宇宙バカが2人もいた! 宇宙バカなのか! 天文のマニアとか、そういう域を超えちゃってるのか。いやほんと、ふたりともナイス挙手でした。今回はありすちゃんが、銀河は銀河でも半人前ということが語られて、って、半人前の銀河ってどんなんだ!? ともあれ、それっぽくいいこというヨータ。なんかかっこいいな。一人前の銀河のイメージ、銀河ドレスのありすちゃん、エレガント、とってもきれい! 前日の泊まり込み、必要ないのに泊まるという皆、そのイベントを楽しもうという意気やよしですね。ほんと、このわいわいとしたお祭りの楽しさ。そこに密かに影を射す、ゆせの言葉。ああ、切ない。けど、だからこそありすちゃんは、今の楽しみすべてに精一杯なのかも知れませんね。そして最後のプラネタリウム。ちょっとがっかり落ちだったけど、それもまた文化祭のひとつの風景でしょう。ええ、楽しかった。プラネタリウムのスイッチが入った、その時に感じられた特別な瞬間という実感、これが実に素敵でした。あ、ゆせちゃんが2D酔いをさけるため、下向いてますね。

『美味しいタノミゴト』も顧問問題ですよ。早速原田先生をワナでもって捕まえて、って、物騒だな。けど先生は簡単に脱出して、ともあれ、調理部の顧問になって欲しいとお願いするんですが、条件を提示されてしまう。祖母が作ってくれた味噌汁の味を再現して欲しいっていうんですね。咲月の絶望感がいいですよ。この先生じゃ不安だ。そんな気持ちがバリバリ漏れ出していて、そして味噌汁作りなんですが、これもまた酷い。器は黒かった。って、それ手掛かりじゃねー! ここからですよ、とてもよかった。赤みそ、白みそ、信州淡色味噌、一口に味噌汁といってもいろいろあるんだなあ。どれもちょっと味を見てみたい。そう思わせられるところ大きくて、でもって目的の味噌汁、それが完成する。豆腐と黄ニラの味噌汁。ああー、試してみたい。先生大喜びで、そしてこの味噌汁で深まる咲月と美琴の友情。あの忘れませんの一言、あれは効きました。

  • 『まんがタイムスペシャル』第22巻第11号(2013年11月号)

2013年9月20日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年11月号

『まんがタイムきららMAX』2013年11月号、昨日の続きです。

ご注文はうさぎですか?』。今回は絵の話なんですね。美術の時間、ココアと千夜がお互いの顔を描いてるんですが、なんと、千夜は浮世絵タッチになるんだ。しかし、それっぽくちゃんと見えるからすごいな。中学生組も写生大会に向けて、なにを描こうか思案中。皆でティッピーを描く、それが面白かったです。メグがそこそこ、チノが前衛、リゼがうまいんですね。教えてと俄然人気の高まるリゼ、自信を持てないチノ、元気づけてくれた青山さん。それで自分の画風を貫いて、ええ、受ける絵、うまい絵を目指すんじゃない、自分の絵を貫いたチノはかっこいい! そう思いましたよ。

LSD — ろんぐすろーでぃすんたんす』、辻ちゃん、可愛いなあ。陸上への取り組み方は人それぞれ。それに気付いて、ああ、これで晶にとっての新たな陸上の地平が開けるのね! そう思ったら、いやもう、めんどくさい、めんどくさい。友人相手にファミレスで夜中まで語り、朝岡先輩にも語り、そしてネガティブに落ちる……。でも、なんか吹っ切れましたよね。友人ふたりに、なぜ陸上をやってるのか、それを聞けば、もう生活の一部だっていう。先輩たちのモチベーションも見えて、ほんと、豊かであると思いましたよ。そして晶、浅見先輩に挑む! いやもう、頑張れ。応援したくなる子がまた増えてしまいましたよ。

▲コンプレックス』。鋼太、残留! 転校はなかったんですね。鋼音に問い詰められ、そして切々と語られる鋼音への、そしてひのりへの気持ち。ほんと、鋼太も鋼音も真面目に自分の気持ちに向き合って、それでこの状況を乗り越えていったっていうんですね。しかし、鋼太、極端な家系に育ったものだ。ひのりに結婚を申し込むとか、それが当たり前とか、いやほんと、大変なことに。けど、本当に大団円。皆からも祝福されて、いやもう、いい展開、いい道のりでありました。

『アリノス☆ワンダーランド』、ルリが結構ちゃんとしてきていますね。朝は全然起きられないんだけれど、みかの出掛けている間に家事をやってたり、ええ、ただのお荷物じゃあないんですね。そして今回はホームセンターにいく予定が公園にて足止め。ルリが、子供の頃には公園の姫君と呼ばれてたとか、新情報が提示されたかと思ったら、やおら姫君が復活。砂場が昔のルリに戻るきっかけになったっていうんですね。しかし、砂場で部屋のレイアウトを考える。そのルリに昔の面影を見て、さらに惚れなおすとか、ほんとみかも大変な人であります。そしてルリは公園の女王様に昇格。目的のホームセンターには寄れなかったんだけど、いやルリの目的であるゲーム屋には寄れたんだけど、砂場でのふたりは本当にいきいきしていて、見ていて楽しかった。あの、ちょっとハイになるところ、あれがいいですよね。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第11号(2013年11月号)

2013年9月19日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2013年11月号

『まんがタイムきららMAX』2013年11月号、発売されました。表紙は『きんいろモザイク』、アニメも絶好調ですね。アリスはじめ、5人が夕日の中こちらを振り向いている、そんなイラスト。いや、振り向いてるのはアリスだけですかね。先に進んでいる4人の方に急ごうとして、こちら振り向いてバイバイ。そんな印象与えるイラスト、放課後の風景って感じですね。というか、この別れの雰囲気たたえたイラストに最終回!? いや、そんな、バカな! みたいに思ったりしたのは内緒です。ええ、『きんいろモザイク』、まだまだ続きますよ!

こずみっしょん!』は、まさかの新キャラですよ! って、ええーっ! 新キャラじゃない!? 知らないうちに部室にいて、普通に会話に加わってた女の子。1年の志水あやめっていうんですが、なんだか不思議な女の子。入学してすぐに事故にあっちゃって、友達もできなかった。けど、不解部の面々のことよくわかっていて、臣美と未知琉の正体も、ユラのこともよくわかっていて、そして話す内容がいろいろと古い。やってくれましたよ。ええーっ、そうだったのかー! 今後は普通に、こうして部活にも加わってくれるのかな!? そう思ったら、残念、今回だけの特別みたいです。でも、この姿での登場があるかはわからないけど、今後も活躍してくれるでしょう。ええ、もっと愛せそうな気がしてきましたよ。

『具合が悪いので休ませてください』。いいタイトルですね。高校に入ったのはいいけれど、学校に馴染めない。そんな女の子が保健室に通うことになる、って話みたいですね。大楽陽子。ちゃんとした大人になれるかな、不安に思う彼女が保健室で出会ったのは、あんまりちゃんとしてなさそうな大人。養護教諭の民部田雪枝でありました。いきなり包帯でグルグル巻き。地べたから饅頭フェイスで挨拶。自称キレイ好きだけど、どう見ても片付けられない女。そんな先生の面倒を見たり? しながら、ちょっとずつでも復帰していくことになるのかなあ。この、一見駄目そうな民部田先生。けど、大人だからちゃんとしてないといけない、そういうわけじゃないんだってメッセージをしっかり陽子に伝えてくれている。いえね、陽子の担任の玉ちゃん、彼女と話している様子みてると、やっぱりちゃんと先生なんですね。ええ、いい大人のモデルになってあげるのか。陽子もそうした先生を、先生たちを見て変わっていくのだろうか。これは期待されます。

『ハナイロ』、ゲストです。茉乃花、沙里、うるみの三人。彼女らは魔女だっていうんですね。花言葉を魔法に変える、そうした業を身につけている子たち。15歳になると、人の世界を学びに魔女の世界から人の世界にやってくるというんですね。お世話になっているのは、先輩魔女のお店。どうも茉乃花の姉っぽいですね。自分たちが魔女であることを秘密にし、店に訪れたお客さんの助けになろうとするんですね。で、魔法は使うなという話なのに、茉乃花はあっさり使っちゃって、寡黙な女の子にマリーゴールドの花言葉「信頼」の魔法を使って、それで彼女の不安を解消するんですが、こちらは魔法に頼らないのか。困った事態を魔法で解決できる、そうしたところと、大事なところは魔法に頼らない、そのバランスがよいなと思いました。絵もきれいだし、よく練られてる。好印象です。

『アイはぐ — 星ノ宮中学アイドル育成部』、ゲストです。笹原ひかりの熱いアイドル活動、はじまります! 学校でね、アイドル部を作るっていうんですね。思い付き? 友人篠田皐が聞けば真剣だという。1日くらい悩んだらしい……。うん、ひかりはいいなあ。お父さんが喫茶店やってるんですね。そしてお母さんが元アイドルで今は女優。ええ、ひかりがアイドル部を作ろうと思った、その動機がよかったって思ったんですよ。お店で歌ったり踊ったりしてるひかりを見て、喜んでくれているお客さん。それが自分にとっても嬉しい。その気持ちに、多忙のためにあまり会えなかったお母さんとの繋りを思って、それで自分もアイドルを目指そうと思ったっていうんですね。丁寧によく考えられている。ひかりカメラなる見せ方の工夫、テレビのワイプみたいのとかね、こういうのとかも面白かった。アイドル部の仲間、神崎結音、種村実穂、芹澤レイラも個性的で、悪くない。そしてなにより、ひかりのリーダーシップですね。これが光っていた、そう思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第10巻第11号(2013年11月号)

2013年9月18日水曜日

『まんがタイムファミリー』2013年11月号

『まんがタイムファミリー』2013年11月号、昨日の続きです。

『カラフルぶらぱん』、結構いい感じに落ち着いてきた、そんな印象ですよ。今回は父編ですね。息子ナツが、親に内緒のバイトをしている。兄は兄で、ナツの部屋にて女性ものの下着を発見したりしているもんだから、なんともいえずにいて、っていうか、そんなの、すぐばれるところに捨てちゃ駄目じゃん。職場に戻したらよかったのに。しかしもうアキが酷くって、「街角の小さい店で女物のパンツを売っています」。酷い! しかも女装させられてっていうんだから、もっと酷い! ナツはお母さん似だったんですね。父が街で見掛けた亡き妻の面影。もう、いい話なんだかどうなんだか、さっぱりわからない。けど、最後にはなんだかいい感じ風の話になって、ナツのバイト継続も決まって、いやあ、めでたしめでたしでしたよ。

『軍神ちゃんと呼ばないで』、気にいってますよ。五百の兵で二千の敵に立ち向かわないといけなくなった謙信。思いっきり現実逃避しとるわけですが、それでも夢に毘沙門天が現れたり、って、折角の教えてくれた必勝の策を覚えてないとか、とにかくやる気がない。それでも、勝手に勘違いして士気を上げてくれる兵士たちがいるんですから、謙信は果報者ですよ。しかし、あのいつもいつも勘違いしてくれる兵士、角のついた鉢金をつけたあいつですが、あれは単なる兵士代表なのか、それとも固有の個人なのか。そのあたり不明ですが、モブ代表でも面白いな、そう思っています。

『純情小町』は文化祭を目前に、部ではなにをやろうか、話しあうんですが、その前に、去年は孤独だった綾鷹さん、いやもう今年こそは楽しんでくださいよ。メイドのコスプレ、いやもうこれも可愛くて、ハロウィーンも魅力的。いや、茶席には似合わないから却下されちまうんですが。それで戦国茶会なるイベントが企画されて、郁はナレーター、コスプレする気はないのか。しかしシナリオ頑張って、衣装道具も頑張って、そうしたらゆっきーの祖父も頑張って、なんだかすごいことになりそう。大茶会。それは来月に描かれたりする? いやもう、これは面白そうですよ。

『かしこみかしこみ』は、ムクのドングリの謎が明らかになりましたよ。あれ、二本足で立つコツを教えるために、山椒がくれたものだったんだ。しかし、町の人たち、ムクにはドングリ、それ以外だとなんだか違和感覚えて、あれはムク? それとも影武者? 噂になったりするんですね。しかし今回は凝りない坊主ですよ。ペット自慢でできもしないことをいってしまう。ジョンは二本足で立てるんだぜ。それでムクのドングリを頭に乗せたらなんとかなるんじゃないか? ならないんですけどね。それで奏衣さまにお願いして、桜橘は教えるの下手なのか……。山椒にトレーニングしてもらって、で、なんとか嘘を嘘じゃなくしたというのに、今度は話せるとか! けど、この子に振り回されてる皆ですけど、その手助けの様子、面白くて、桜橘もいいですよ。奏衣さま、子供時代からお可愛らしい。そしてムクと山椒。このふたり。ええ、たいそうよいお話でした。

『地味なコ、派手なコ』、素晴しいな。クラスの出し物でメイド喫茶。扉絵は西條サンと千草のメイド姿。ああ、なんて美しいんだろう。御仕着せのロングスカートが素敵です。しかし本編では、ロングスカートのメイドは西條サンひとり。それで目立っちゃうっていうんですね。そして今回は面白いもの見られました。がっかりする西條サン。楽しみにしてた千草のメイド姿だったのに、制服のままだっていうんですね。それで無理矢理メイドにして、そしたらけしからんって。いやほんと、驚きの魅力ですよ。ところが千草、自分の魅力に気付いてない。でもそれがこの子のらしさだと思います。今回は西條サンよりも千草の側にスポットが当たって、自分は地味だからと引っ込み思案。それじゃ駄目だって、千草のいないアルバムなんて嫌だって、そういってくれる西條サンは、ほんといい子だなあ。慰めとか励ましとかじゃなくて、心の底から、千草のことを好きで、千草の写っている写真、アルバムを欲しいと思っている。西條サンの、自分にとってのよかれが、千草にとってもよいものとなっている。それがとてもよかった。また、千草が自分自身を見付ける、そんなきっかけにもなった。ええ、とてもよかった。ほんと、ふたりはいい友達です。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第11号(2013年11月号)

2013年9月17日火曜日

『まんがタイムファミリー』2013年11月号

『まんがタイムファミリー』2013年11月号、発売されました。表紙は、秋だからでしょうね、文化の秋? 音楽の秋? 『ぽちゃぽちゃ水泳部』をメインに音楽でありますよ。カツ代がボーカル、はっつー先輩がギター。『大家さんは思春期!』チエちゃんはキーボードならぬ鍵盤ハーモニカ。そして『椿さん』はドラム、なのか? 雷様の太鼓だよ? それに鼓。あ、全員セーラー服着用だ。スチューデントガールズロック、これはなかなかに面白い。そんなバンドでありますよ。

『大家さんは思春期!』はうどんですよ。ああ、うどん食べたい。うどんの生地を踏むチエちゃんと麗子さん、それをぶどう踏みの乙女と思ってしまう前田。いやしかし、チロル地方の民族衣装あれは可愛いですよね。ふたりとも、最高でありますよ。で、本編。うどんを踏む麗子さんが怨念込めてたりするところへ熊川さんの乱入。ああー、麗子さんは熊川さんのこと嫌いなんだなあ。って、まあ嫌われる要素を熊川さんが口にしたりするからあかんような気もするんですが……。うん、実は自分は麗子さん寄りだと思う。麗子さんが好きとかじゃなくて、熊川さんって本当に無神経ね! 嫌いだわ! ああー、熊川さんには悪いけど、ちょっと共感を覚えてしまったのであります。

小森さんは断れない!』はまさ子の生い立ちですよ。扉のまさ子、可愛いなあ。本が好きで、人付き合いをいいかげんにしていたら、そのうち卒業してしまって、友達もいなくって。そんな彼女が友達を作っていく過程。ああ、さすが小森さんですよ。人に話しかけられない、そんなこといってたまさ子が自然に教科書見せてといえたのは、小森さんの頼みたくなるオーラのためだよな。しかし、小森さんを見て思うところがある。いろんな感情が渦巻いて、ああー、小森さんを鏡にして、自分を見つめたというのでしょうか。まさ子といいめぐみといい、変わり種のふたり、小森さんにはよかったのかも知れない。まさ子にとっても同じだったのかもなあ。ええ、この出会い、ちょっとのひっかかりも、よかったって思うんですね。

『パパとあそぼう!』、ちょっと前に出てきましたよ。仕事が多忙で、娘になかなか会えないパパ。そしたらすっかり娘が他人行儀になってしまったという、そのシンプルな前提に発する父と娘の微妙なコミュニケーション。これが面白いんですよね。娘さくらの、パパとの距離感。またこの子の現金なところとか、変にリアルといいますか、ああ、子供ってこういうところあるなあ。対してパパはというと、変に真面目というか、真面目すぎてやりすぎというか、今回もそういう性格発揮されて、要領のいいこましゃくれた娘と不器用なパパのコンビ。それがやっぱり面白い。あの思わず砂遊びに本気になるパパ。それを冷静に見つめているっぽいさくら。実によかったです。

『ダ・ヴィンチ系女子高生』は、クロナカ様、道化になっとる。侍女にするには作法を知らないというのはベアトリーチェでありますが、この時代、食事は手づかみ。みどりもびっくりであります。いやほんと、意外とヨーロッパはワイルドな時代が長かったりするんですよね。しかしワイルドといっても、かなりの文化の高さを誇ったヨーロッパはイタリア・ルネサンス。貴族ともなると、こうなのかあ。高貴なるお方のプライド。平民とはそもそもから全然違うんですね。そして現代日本の服装に対しての感想などなど、こういう異文化ものとしてのニュアンス、これが面白みだと思います。結婚に関する意識なんかも、見事に異文化でしたよね。ええ、こうしたもの、ぐいぐい押し出されたら嬉しいですよ。

博士の白衣女子攻略論』は丹沢さん、塩見さんに引き継ぎなのだそうです。せっかく先輩風を吹かせるチャンスと思ったのに、残念、塩見さんと入れ替わりで異動していくっていうんですね。いやあ、びっくりしました。丹沢さんも、ベテランの皆も、この異動を薄々予想してた、驚いたのは白銀くんくらいっていうんですが、ええー、丹沢さんが異動したら、この漫画、どうなるの!? そう思ったら、なんと、次回最終回か! またも驚くのでした。しかしこの異動話でもって、重さについて話。秤や分銅についてのトピックも紹介し、そして変化していくものと変化しないいつもどおり、この職場の人間関係も表現する。そうしたところは、やはりいつもどおりで、けれど最終回を意識したものであるのだなあ。次回最終回、そこで描かれるのはどういうものなのだろう。終わるのは残念だけれど、描かれるもの、楽しみにしたいと思いますよ。

  • 『まんがタイムファミリー』第31巻第11号(2013年11月号)

引用

  • 水瀬るるう「大家さんは思春期!」,『まんがタイムファミリー』第31巻第11号(2013年11月号),23頁。

2013年9月16日月曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年11月号

『まんがタイムきららミラク』2013年11月号、昨日の続きです。

寄り道ファミリ』はさな子のノートからはじまって、ああー、寝ながらだとそうなるよなあ。ちゃんととってるつもりでも、そうなっちゃいますよね。途中で意識が途切れてるさな子のノート、対してお姉ちゃんはというと、板書の速度についていけなくて、やっぱり途中で終わってる。ふたりともにそれぞれの理由、違いながらも結果は同じっていうのがおかしいですよね。そんなお姉ちゃん、史夏。彩音からはお姉さんっぽくないといわれるんだけど、そう見られたく思ってる。さな子はというと、史夏は理想のお姉ちゃんっていう。ふたりのそうしたところ、背伸びっぽかったり、甘えた風があったりして可愛いです。あのお姉さんっぽい仕草とか、面白かった。彩音は彩音で知らず上がってるお父さん度? 夕希だってそう。みんな演じているその役割っぽくなってる? それとも適材適所だっただけ? ほんと、面白い子らです。

『アンネッタの散歩道』、これ、とにかく優れてるなあ。緻密な物語世界は情感にあふれて、繊細で愛らしい絵も加わり、妖精たちの住む世界、その奥行、豊かさが伝わってくる。アンネッタのもとへと向かう、メイヴとモリーの旅路。その道行、途中途中におこるだろうこと、それがこうして語られていくのか。そう思うと、楽しみに思えてなりませんね。さて、今回はメイヴが気付いた物音。それを訊ねて音の出所までいってみれば、木のお家。いっぱいの靴、そしてそれを作る妖精がいたっていうんですね。ほんと、靴職人の妖精ディンク、彼と出会うだけのことがこんなにもわくわくする。絵の魅力、表現されるメイヴたちの感情、それらが生き生きとして、冒険、発見、出会いの喜び、驚き、面白さが、しっかりそしてじっくりと現れてくるんですね。ほんと、すごくチャーミング。靴が繋いだ気持ち。靴が導く望み。その、前へ、先へ進ませる、そのきっかけ、その確かさ。もうほんと、素晴しかったです。

『シロクロコミュニティ』、これは、なるほど、主人公南森悠馬と謎の生命体ウーマとの共同生活、それがメインというよりも、むしろ彼を取り巻く女の子たち、金山奈央、加々美良子、笹時雨未与、彼女らとの交流にこそ重きが置かれている、そんな印象でありますよ。三人それぞれに魅力を持った美少女。メインヒロインは奈央といっていいんでしょう。大柄なのを気にしてるんですが、いやいや、それも魅力的ですよ。悠馬の求めている普通の生活、それはウーマの出現で崩れかけてるわけだけど、なんでも食うかどうかで判断する物騒なウーマにその普通を覚えさせることができるのか? また、コミュニケーションの失敗で食われかける奈央など、なかなかにスリリングな状況ですが、そうした中、個性的なヒロインたちとの仲を深めていく? そんな展開も見込める感じがひしひしとしますよ。

『まんなかノート』、前回はみちるの話でした。学校で大活躍しているえーりに対し、自分のありのままを伝えることができないみちる。対し今回は、そのえーりのお話。泣き虫で寂しがり屋。そんな彼女のお守り、それがみちるだっていうんですね。生徒総会の緊張感を、みちるの泣いてる写真で癒す。まんなかノートも彼女の支えになっていて、みちるの応援、みちるの思い出、それらすべてがえーりにとって大事なお守りなんですね。みちるは、えーりのことすごいと思ってて、自分よりもしっかりしてる、自分よりもずっとできる。けど、えーりはそうは思ってない。みちるにずっと助けられてる自分を知っていて、だからみちるのことお姉ちゃんみたいに思ってる。そうしたこと、素直に伝えることができなくて、ええ、こうしてふたりともに伝えたくて伝えられない気持ちを抱えているんですね。いつかそれが伝えられる日がくるのかな。ええ、その時のくること、すごく楽しみに思いますよ。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第11号(2013年11月号)

2013年9月15日日曜日

『まんがタイムきららミラク』2013年11月号

『まんがタイムきららミラク』2013年11月号、発売されました。昨日のことです。表紙は『桜Trick』、春香と優、ふたり寄り添うようにして若山牧水の詩集を読んでいるんですね。揃いの服、交差した手、そして距離の近さ。優の少し甘えたような表情、そしてその足元、描かれていることとその先にあること、見えないものがより一層の近さを感じさせる要素となって、魅力的です。

城下町のダンデライオン』。遥の見ていた茜画像、それが一体なにか明らかになりましたね。姉ラバーなのか!? 恋しちゃってるのか? わくわくしながら一ヶ月を待ったのですが、おおう、そうじゃないのか。茜様ファンサイトなるものがある。そこにアップロードされる写真の数々、もちろん無断なんでしょうな。それを削除してもらうよう要請していたっていうんですね。って、ああ、やっぱり姉さんのためなんじゃないか! 姉さんのこと大好きだな! しかし、これがきっかけで、これまで王様選挙を避けてきた茜が、積極的に選挙に乗り出すことになった。おお、これは重要な転換点ですよ。

幸腹グラフィティ』は、草餅、すごいなこの色、この質感。休み明け、テストも終わって、その開放感。どこか遊びにいこうか、そういうきりんに、用事があると答えるリョウ。親戚の家にいくっていうんですね。きりんたち、ついていくっていう。最初は躊躇したリョウに、むしろ誘わないとと思わせるあの交渉力はまさしくお見事。そうしてついていった先で、親戚のおばさん、リョウが友達連れてきたって喜んで、ああ、この雰囲気。リョウのこと見守ってくれている、心配してくれている、その優しい雰囲気が、その表情、言葉、そして持たせてくれたお土産からも見てとれるというんですね。草餅、そのおいしそうなこと。お漬物も煮物も、全部がそう。おいしい、そして優しくて、それらの味が思い出させる昔のこと。ええ、かつての思い出と、今の自分の置かれた状況。それが交錯して、ああ、今もまた優しさにリョウは包まれていると感じられる。ほんと、この漫画のテーマは、そうなんだと思う。優しさ、暖かさ、それがしみじみと伝わってきます。

『女子高生に校則なんてない!』、ゲストです。舞台は女子校、出てくるのは、とにもかくにも自由すぎる生徒たち。授業中、問題にはろくに答えない、居眠りして悪夢に叫び声、遅刻して窓から入ってくるのがいれば、ロッカーの中で暮らしているやつ、ゲームに興じるやつと、とにかく自由すぎです。成立するようでしない会話。思い付きで、その瞬間瞬間の面白さにチャレンジしては、散って消えていく、そうした刹那の輝きをコレクションした — 、といったらいいすぎか? うん、いいすぎですね。気楽に楽しむ、そうした漫画ですよ。

『ひみつのふたりぐらし』、ゲストです。医大に学ぶお嬢さん、北川雪と、ルームシェアする美大生、南ひなたの交流ものであります。ナイーブで人付き合いも苦手そうな雪。対しあけすけで遠慮もない、そんなひなた。雪はそんなひなたに慣れないっていうんですね。けど、ぎこちない雪が、少しずつ変わっていく。雪に触れられて、その感触に、またマッサージされて、その体とともにほぐれていく心。その徐々にやわらぐ感じは悪くなかった。体の近さは心の近さ。ずかずかと踏み込んでくる、その距離感の違いに戸惑い、抵抗感じながらも、それでも少しずつほぐれて、気持ちも変わっていく。ええ、雪の気持ちの変化、それが見ていて心地よい。この先、さらに親密になっていくだろうふたり。その過程を見守りたくなる、そんな雰囲気のある漫画、というか、そんな雰囲気のある人でした、雪さんは。

  • 『まんがタイムきららミラク』第2巻第11号(2013年11月号)

2013年9月14日土曜日

艦隊これくしょん ~艦これ~

 本当だったら今日は『まんがタイムきららミラク』でもって書いてるところなんだけど、買うだけ買って、まだ読めてないので、明日以降に書きまする。そんなわけで、今日は艦これ、今日も艦これ。もう日課みたいになって、ちょっとやばい。時間とられすぎでやばいのであります。さて、今日はといいますと、ついに2-4をばクリアしましたよ。いったい、いつ頃くらいから足踏みしてたのか。8月のイベント開始時には2-4に到達してたから、多分ふた月弱? いや、記録を見れば2-4に威力偵察に出たのが8月4日。ひと月ちょっとの足踏みでした。

夏のイベントが終わってから、思い付いたように2-4にアタックしたりしてたんですが、正直なところ、攻略を進めるよりも育成する方に興味が傾いてしまってまして、とりあえず目指すは改ですよ。改造して、近代化改修でパラメータを上げてやると、どの艦船もかなり強くなる。安心して2-2とかをうろつけるようになる。なので改造可能レベルを目標に、演習なども利用しながら、じわじわ艦隊を強化していまして、で、そうしたら近代化改修に必要な重複艦が追い付かない。そのあたりのやりくりがメインになってしまっていたんですね。

2-4へのアタックは、1日1回くらいでしたね。メインの戦艦1、雷巡1、軽巡2、駆逐1、重巡1の艦隊では2-4は無理。そう悟ってからは戦艦4、雷巡1、正規空母1という構成でアタックしてたんですが、なかなかうまくいかないなあ、っていうのは、最初の分岐で北西に流れることがやたら多いんですよ。うまく北東に向かったとしても、北ルートを通ってしまい赤城さん中破! みたいなこともあったっけかなあ。とにかくボスに辿りつけなかった。ボスに辿りついても決定打を打てず。とにかく奮わなかったんですね。

今日はいつもとちょっと違いました。構成は扶桑改(86)、北上改二(80)、伊勢改(44)、山城改(43)、陸奥改(37)、赤城改(40)。扶桑改、陸奥改が46cm三連装砲に徹甲弾という、対戦艦戦を意識した構成になっています。

1度目のチャレンジは北西に流れてしまったんですね。なので断念。夕食とりまして、今日はやる気ですよ、再チャレンジです。まず北東を引き、気のせいもゲット。次いで南ルートをとれるという、まさに絶好の機会。運悪く北上さまが一撃いいのを食らったんですが、小破で持ち堪えてくれて、よし、進撃。一抹の不安を感じながらのボス戦突入でしたが、皆善戦してくれたのですよ。敵の攻撃をよくかわしながらの戦闘。敵艦隊から数をどんどん減らしていって、残すは旗艦のみ。自軍損害は、陸奥改中破、山城改中破。もし敵旗艦が残っても夜戦は行わず、A勝利を狙う。そう判断したところ、雷撃で北上さまが見事その実力を見せてくれました。文句なしのS勝利です。

消費した燃料は388、弾薬が484。復帰に要する時間は山城さん、9時間17分。陸奥さん、7時間46分。北上さま、2時間57分10秒。ええ、今日はもう後はデイリーを適当にこなすだけにしよう。高速修復は使わず、ゆっくり休んでもらいましょう。

2013年9月13日金曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年10月号

『まんがタイムジャンボ』2013年10月号、昨日の続きです。

『ひみつのマンガ道!』。『ドメエロ学園』の感想に出てきた「ヤバい」、良いヤバいなのか悪いヤバいなのかわからなくて冷汗ダラダラかいてる真由の描写、あれはのっけからよかったですよ。真由、漫画『ドメエロ学園』の大ファンで、そしてその作者が同じクラスの西園寺さん。頭もよくて美人で、お嬢様で、しかもお弁当は自分で作るなどなど、なんという完璧超人なのか。一緒にお昼を食べたクラスメイトからはそう思われてるんですが、本当はこれまでその完璧ぶりが敬遠されて、友達といえる友達もいなくって、この学校に転校してきてからも、昼食はひとりトイレでとっていた……。なんという極端だろう。そんな西園寺さんが友達できて、喜びで地に足がつかない。その浮かれぶりがなんだか見ていてとても面白くて、ほのぼのと楽しくて、よかったです。漫画のアシスタントさんたちもいいですよね。

「これが鉄板!ストレス解消法」、エッセイ企画です。参加者は、あづま笙子、火ノ鹿たもん、三宅あきた、トイシキ、枕辺しょーまであります。さて、紹介されたその方法はといいますと、寝る、ええと、笛? ひとり遊びに辛いものを食べるときて、ふたたび寝るです。いや、面白かった、みなさん面白かったんですが、あれですよ、笛、あれが全部持っていってしまったような気がします。篠笛を吹く。オカリナも吹く。うん、わからんでもないけど、あの子供を公園? で遊ばせてるそばで、一心不乱に笛を吹くその絵がなんかすごくって、いやもう、なんか、とにかくすごかった。うん、自分もオカリナ吹きまくろうと思う。

ストレスの解消に寝る、これは正解だと思います。睡眠不足は精神の安定によくないといいますし、寝ることで疲れを回復させ、また気持ちも切り替える。これはほんと正解だと思います。ただ、寝るに寝られない状況とか、そうなると辛いよなあ。そして、単純に寝るんじゃなく、筋肉を疲れさせるために軽い運動をという枕辺しょーま、その顛末。あれは面白かった。だんだん駄目になっていってるのも哀愁さそいます。

『テイクアウト!』。街中で迷子のウサギと遭遇。なるほど、もうすぐ十五夜、中秋の名月というわけですね。あのメイドさんがいい味出してますよ。お嬢様渾身のギャグを説明してくれたり、このみのコスプレ衣装を仕込んでたり。さて、はじめてのこのみとのお月見に、はりきりすぎる楓。日本庭園の制作どころか別荘まで建てたとか。それで疲労がたまってしまってる、これがちゃんと後で回収されたことに感心しました。ふたり、白玉のお団子を作ったり、そして杵と臼で餅つきしたり、それは大変よかったのだけど、餅を返す楓が眠気で手をとめてしまい、危ない! というその時に出てきたスナイパー。そんなのがいることはじめて知って、焦る楓が最高でした。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第10号(2013年10月号)

2013年9月12日木曜日

『まんがタイムジャンボ』2013年10月号

『まんがタイムジャンボ』2013年10月号、発売されました。表紙のテーマはほくほく秋の味覚であります。なるほど、ほくほく、これはおいしそう。『レーカン!』天海さんが手にしているのは、栗御飯のおにぎりです。いや、これは今まさに握っているってところですね。栗のほくほく、そうした感じが思い起こされて、いやもう、これは魅力的です。そしてもうひとり、『桜乃さん迷走中!』の桜乃さん、いっぱいの梨をスカート使って山と抱えて、そしてひとかけらくわえてる。いやもう、梨、これもおいしそう。小さな絵なのに、瑞々しい感じが出てて、それがいいんですね。で、色のせいかなあ、頭の葉っぱのせいかなあ、狸感がものすごいです。耳としっぽを探したレベルで狸です。

ちっこいんちょ』は、いいんちょ、幽体離脱でありますよ。テニスボールがパコーンとあたって、そしたら抜けた。まあ、夢オチなんですけれど、それもまたありでしょう。こうした特殊なシチュエーションでのいろいろ、ねこには霊が見える説とか、白にワンポイント、シンプルながら面白く、そしてまお、森村との遭遇。あのまおと自分におしおきしたり、森村の秘密を垣間見たり、なるほどよかった。そしてユキに憑依して、知らない感覚に苦しむっていうのね。ほんと、シンプルなんです。で、シンプルが面白いです。

ラン様の放課後遊戯』、ラン様、ご乱心、っていうんですが、狒狒の手ですよね。あれがかなりの動揺をラン様に与えてるみたいで……、とはいうものの、今回は文化祭がテーマです。去年はクラスでコスプレ喫茶をやりましたよね。で、今年は同好会も作ったわけだから、りらが張り切っちゃいまして、とにかく集客して、部員も集めよう、野望に燃えてるわけです。それで、おみくじやろう、そこまではよかったんですが、結局はコスプレになるんだ。そして今回は特別編もありまして、ああ、狒狒の手、こいつのせいでバナナ好きに……、って、いや、1年葉沼ランもバナナ好きじゃなかったっけ? ともあれ、結構な緊迫感もって描かれる特別編。ほぼラン様の秘密に関わる要素は出揃って、その真相やいかに。そうした状況で足止めを受けている状況。いやはや、気になるわけですよ。

『かみおとめ』、最終回でした。頭領に誘われて建築の現場にいっていた和夏が帰ってきました。ムキムキになって! いやもう、誰かわからない! ってこともないんですが、いやはや見違えましたよね。そこで語られた和夏の決意。ああ、誘われた建築の仕事、それを選ぶことはしなかったんですね。修繕をやりたいという。それで宮大工の森村祖父のところにお世話になると決めて、ええ、めしあとのつきあいもほのぼのと続いて、その大切に残したい気持ちを持ちながら進んでいくという感触は、この漫画のラストにふさわしいものだなあ、そんな感想を持ったのでした。

『桜乃さん迷走中!』、水沢さんが溌剌だなあ! 超いい笑顔で行楽の秋ですよって、ほんと、この人、可愛いなあ。けどそれを全力で断ろうとする桜乃さん、さすがですよ。それで結局いくことになるんですけど、大江さんも強制参加。で、どこにいくのかというと、近所の公園だっていうんですね。ほんと、適当だなあ、そう思わせて、けど結構いい感じですよ。思ったよりも広い。散歩するにもなかなかいい。最初は文句も出たけど、三人とも結構楽しそうで、ほんと、こういうの、やってみると面白そうだって思わされましたよ。うん、桜乃さん、結構有能だと思う。でも、次の公園に向かう予定がうまくいかなくて、ファミレスで昼食、タクシーで帰宅。まあ、こうした失敗も含めてイベントですよね。面白かったですよ。って、そこまで大受けするほどなのかい!?

『オンエア — うるま高校放送部』、ゲストですよ。タイトルにもあるように、高校の放送部もの。お昼の放送とかするっていうんですが、ノリよく、元気で、結構地に足のついた感じ。よかったですよ。面白かった。声の大きさを買われて放送部に入った女の子、山城乃愛が主人公。元気でやる気もあるんだけど、風邪で休んだ先輩の代わりにお昼の放送をやることになった。はじめはやる気満々だった彼女が、本番となったら緊張しちゃって、もういろいろ駄目になっちゃう、そのアタフタぶりが実によかったです。なんて見事な放送事故なんだ!! あの台詞が最高。動揺する教室、そして総つっこみ。うん、これは期待できる。そんな印象。無理なく自然で伸びやか、好感触でありました。

  • 『まんがタイムジャンボ』第19巻第10号(2013年10月号)

2013年9月11日水曜日

日本機動部隊

Board game, TASK FORCE Carrier Battles in the Pacific艦これ』、びっくりするくらい人気ですよね。なんか『コンプティーク』特集号が発売日に蒸発するように市場から消えたり、異例の増刷がかかると決定されたり、角川書店、赤字になるんじゃないか? なんてささやかれたりもしてますが、こうした『艦これ』人気の影で、一緒に盛り上がってるのが、各種旧海軍がらみの物件だといいます。戦記ものとかが売れたり、プラモデルも売れたり、そういう話をちらほら聞くんですが、ええ、そういう展開も面白いですよね。そして今回取り上げますものはといいますと、ボードゲーム、『日本機動部隊』であります。

おすすめされたんですよ。艦娘とだだ被りですよ、っていうのもあったんですが、端的に面白いということで。艦船のユニットがあり、航空機等のユニットもあり、サイコロふって、ダメージ等計算して、勝敗を決するというわけですね。舞台は第二次世界大戦。真珠湾にはじまり、艦隊総力戦まで楽しむことができる、というんですが、真珠湾やマレー沖航空戦など、初期の戦いはチュートリアルです。チュートリアルは一人でプレイして、ルールを把握。その後、二人で対戦をする、そういったつくりになっています。

けど、これ大変に難しい! 自分はとりあえず真珠湾攻撃、チュートリアルの一番最初ですね、航空機で敵艦を攻撃する手順やルールを学ぶマップなんですが、これに手をつけたところでストップしています。いえね、準備にあんなに時間がかかるとは思ってなかった! 必要なユニットを集めて、マップに配置する。アメリカの艦船をちまちま探していくのですが、あれれ、ホノルルが見付からん。他にも航空機を必要数揃えるのに四苦八苦して、九七艦攻がなかなか見付からないのにくじけそうになって、同性能の九六陸攻で代用しとくとか、いやもう、このセットアップ、みんなどうしてるんだろう。ものすごく大変なんですが、効率よく準備するコツとかあるのかなあ。あったら知りたいです。

それでプレイ開始してみたんですが、ざっとルールブックを読んで、実際にプレイして慣れよう、そう思っていたんですが、いやいや、迷う迷う。艦船が二列に並んでる場合、陸地側の艦には雷撃は不可、あとドック内の艦にも不可。なるほど、諒解。奇襲なので、最初の4ユニットまでは対空攻撃を受けない。なるほど、諒解。とまってる船への攻撃はダイスの目を2減らす。なるほど、諒解。ユニットの耐久値分のダメージを与えたら小破マーカーを置き、プラス1ダメージで中破、裏返して、それでまた耐久値分のダメージ与えたら大破、プラス1で撃沈、ユニットを除去する。このあたりでもうわからなくなってきてる。ええと、ええと、ダイスの目が2だったから2減らして0、ということは、与ダメージはいくつで、ということは敵艦の状態は、あれれ? みたいに迷っているうちにタイムアップ。残念ながら第1撃を加えただけで初回プレイは終わってしまいました。

このゲーム、名作といわれてるらしいんですが、船の特徴とか反映させて、実際を知ってるほど納得して楽しめたりしそう、そんなところがあるんですね。例えば、みんな大好きスーパー北上さま。重雷装巡洋艦に改造された艦なんですが、このゲームではそれを反映して、夜間になると攻撃力が倍、雷撃戦での有利がこうして反映されてるっていうんですね。

Unit of board game, CL Kitakami, TASK FORCE Carrier Battles in the Pacific

こちらは正規空母赤城の中破状態。コマを引っくり返すと中破状態になって、残り耐久力が低下、もうちょっとしたら沈んじゃうという状態になる。攻撃力も下がったりするのかな? このへん、まだよく把握できていません。

Unit of board game, CV Akagi, TASK FORCE Carrier Battles in the Pacific

空母による戦い、それが実にうまく再現されている、そういう話を聞いています。なるほど、『艦これ』ではそのあたりはよくわからない。いや、空母が入ると戦いががらりと変わるな、そんな風には感じたりはするんですが、実際に艦に指示を出して戦うゲームではないですからね。だから、そうしたところはこのボードゲーム、『日本機動部隊』でもって経験し、面白さを感じられたらいいなあ、なんてことを思っています。

2013年9月10日火曜日

『まんがタイムきらら』2013年10月号

『まんがタイムきらら』2013年10月号、昨日の続きです。

『うちのざしきわらしが』、なんだろうなあ、やたら胸に迫ってくる、そう思ったのは、うちにも年寄りがいるからかも知れません。いつかの座敷わらしシール。それがもともとの発端で、夕美がなんだか適当なこといって、わらをその気にさせているんですが、夏子がですね、じいちゃんが入院した時の話をしてくれるわけですよ。元気なじいちゃんの変わりはてた姿にショックを受けて、がんばれがんばれ、声をかけるしかなかった。いやほんと、ちょっとしたいい話。それをわらが台無しにする? そんな風にも思ったけど、最後にしっかり役割果たしてて、学たちは気付いてないみたいだけど、あのしあわせそうなわらの寝顔、あれがナイスでした。

すいまさんといっしょ』、今回は悪夢ちゃんがメインですよ。しおりがユウにクッキーをあげるのを見た。嬉しそうなユウを見て、友達にはお菓子をあげるものなんだろうか。いろいろ思い悩んだ末に、すいまとふみんに相談するんですが、いやあ、ふみんさんの呪文、これは面白かった。いや、まあ、全然力にはならないんですけど、ふたりとも。翌日教室での悪夢ちゃん、あの悔しそうな顔が効いていました。あの表情があるから、しおりから贈られたマフィン、その嬉しさが際立って、いやほんと、嬉しそう。あんまり大事にしすぎて困ったことになってますけど。悪夢ちゃんは人間の社会に慣れてる、そう思ってましたが、そういうわけではないんですね。可愛かったです。あと、制服は残念でした!

『女子大生生活様式』、テストが終わって遊園地にいくことに! っていうんですが、遊園地の後にまた沈むイベントがあるのか……。ことね、ことねよう……。テスト、駄目だったか。ことね、子供あつかいされるかと思ったら、ぬいぐるみ相手に夢のない挨拶。ああ、これは大人気ない、つまりはやっぱり子供っぽいってことかも知れんなあ。こよがですよ、絶叫マシン、苦手なんですね。なんとかして避けようとする。ねねの嗜好ははっきりしてて、やっぱりメルヘン志向。コーヒーカップを持って帰りたい。けど、あれが日常の生活空間にあったら、邪魔でしかたないですよね。しかし、こよ、今回は絶叫マシン、回避できた? かと思いきや、ああ、結局乗ることになるっぽいですね。ええ、その気持ちはわかります。

プレフレ』は肝試し大会っていうんですが、樹の兄ちゃんがやる気満々とか、会場が五香家の私有地、庭ならぬ山を使うというものすごさ。ああー、どんだけすごいのか。ノリノリの楓の両親が面白いですよね。それに、椿の姉ちゃんも。しかし、意外なのが楓で、怖いのか。けどそれはなんか他の皆と違う質の怖さを感じてるみたいで、ええ、見るのか、知ってるのか、それで慣れっこなのか。地味ながら面白かったです。しかしナイスだったのは楓の父ちゃんですね。娘からの逆襲、一撃を見事に食らうっていうね。これが、楓の父の初登場シーンですよね。ええ、ナイスシーン。そして猫俣。相変わらず、この人はいいポジションにつけてます。

My Private D☆Vは、待ってました! 『スマイル・スタイル』の筋肉☆太郎ですよ。D☆Vポイント、それはもう真っ向から幼女。本当はもっと別のがあったらしいんだけど、それは理解されがたいからと止められて、そして出てきたのが幼女。中央に幼女、その周辺に描かれた萌えポイントは緻密で詳細で、いや、うん、すごいよ。どうも理解されにくい方のD☆Vは、この詳述にまぎれ混んでるらしいんですが、ええと、どれが理解されにくいんだろう。これくらいなら、皆、余裕で理解、共感してしまうんじゃないのかな。ともあれ、少々変態的。けれど、これくらいの変態性なら、余裕で共有されてしまうのが現在のD☆V事情かと思われます。

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第10号(2013年10月号)

2013年9月9日月曜日

『まんがタイムきらら』2013年10月号

『まんがタイムきらら』2013年10月号、発売されました。表紙は『ゆゆ式』。面白いですね。手前からゆずこ、縁、唯と並んでいるんですけど、望遠のショット、真ん中の縁にだけフォーカスがあたって、ゆずこ、唯は被写界深度の外に追い出されてしまってるんですね。って、ゆずこなんて画角からも追い出されて、髪しか写ってないレベルなんですが! カメラに狙われて、ふと気付いてこちらを向いた、そんな縁の表情が、人の目を意識していない自然な雰囲気を残していて、大変に素敵。距離感は中望遠ってところでしょうか。この近しい感じも魅力的でした。そして、ゆゆ式、タイトルの文字なんですが、式にだけピントがあってるの! これも面白かった。なかなか見ない、そんな仕掛け。背景のボケも実に美しいです。

ちょっと待って欲しい。読者プレゼントの表紙イラスト図書カードとiPhone5ケース、ゆずこの存在が完全に抹消されてるよ!

今月は、ゲスト、新連載が多めです。

『Pretty Prison』、今回は刑務所を飛び出して、というか、コハクとリンネの子供時代の話ですね。コハクのパパのろくでなしっぷり。のっけから凄まじくてですね、猫がいなくなった! そういって駆け込んできたコハクに、ママもいなくなったと告げるんですね。そしてリンネも登場。この子、お母さんと血が繋がっていなかった。なるほど、リンネはスーパーハッカーである母の技量を継いでいるんですね。コハクのうちには大きな借金がある。リンネの母は犯罪に手を染めている。複雑な家庭の子、ふたりはなにか寄り添うようであったんですね。リンネのコハクへの助け船、それはむしろ家族離散の引き金を引くきっかけになって、そしてリンネの家庭においても同様の結果に。母の言葉足らずが原因としても、リンネの復讐はむしろ自分自身を傷つけて、ほんと、なんだか切ない、そんなエピソード。コハクはこれを嘘だっていってるけど、そうじゃないんだろうなあ。ええ、この雰囲気、実によかったです。

『放課後リトリップ』、新連載です。カムバック新連載。『少女公団アパートメント』のmsでありますよ。ああ、これは嬉しい。この人の漫画、その雰囲気、キャラクターの魅力、もう大好きなんですね。いや、ほんと、新作の扉も超可愛い。女子高生ふたり、と思いきや、そうじゃないっていうのがミソですね。ヒロイン佐倉ハナ、26歳。キャリアアップを目指すが転職に失敗。無職になってしまったウサを晴らすべく、高校時代の制服を着て町に出てしまったっていうんですね。って、26歳で、けど女子高生にちゃんと見えるっていうのはすごいじゃん。女子高生みなみに声をかけられて、ばれるんじゃないか、ドキドキしながらプリクラ撮ったり買い食いしたり、それでちょっと元気になるハナが可愛くて仕方ない。本当は高校生じゃないっていわないと、そう思いながら、楽しくて、それでなかなかいいだせなくて、メアド交換もしちゃって、そうしてはじまる放課後限定JKライフ。これは面白そう、ワクワクさせられますよ。

『サイドチェンジ!』、『きららMAX』8月号掲載のゲストの続きが『きらら』本誌に登場です。って、自分は両方読んでるからいいけど、どっちかだけの人には厳しい掲載だな。いや、そんなに珍しいことでもないですけど。ミドリとソラ、生徒会長の許しを得て女子サッカー部を作った。ミドリがサッカーうまくて、生徒会長は鉄壁のキーパーで、ソラはサッカー好きだけどあんまりうまくないのね。そんな彼女らのもとに岡田春、ちっこい女の子がサッカー教えてくれとやってきて、実践で教えていこうというんですね。このハルって子、ミドリが蹴る足の向きを見て、ボールのいき先を予測する。ちょっとスーパーな子ですよね。才能ある子が集まって、いずれは立派なサッカーチームができるんでしょうか。この漫画のノリ、雰囲気、見せ方もろもろ、好きなので、続いて欲しいと期待していますよ。

『報復絶叫!マンドラゴラさん』、ゲストです。なるほど、報復絶叫とはいいタイトルですよ。マンドラゴラ、引き抜く際にあげる絶叫、それを耳にしたものは死ぬ! なので犬に引かせるとか、そういう話。あ、犬だ……。うん、ごめん、この犬に引かせるものと思い込んでしまっていました。多々良あきらの家の庭に突然生えた奇妙な植物、それがマンドラゴラ。飼い犬のケルが見つけたんですが、って、むしろこのワンコも被害者か。小屋の下に生えてきたんだな。このマンドラゴラ、エリィ・アン・マンドェインなる名、どうも王女らしいんだけど、うん、性格に難がある模様。あきらに偉そうにいろいろいうんだけど、あきらは全然受け付けないし、むしろしてやられてる? マンドラゴラについて説明してやろう、エリィがそんなそぶりを見せるよりもはやく、ケータイでもってウィキペディアを検索。情報化って素晴しいなあ。そしてマンドラゴラの絶叫。ああ、これ確かにあきらのいうとおりだ。抜こうとするから危ないだけで、埋めっぱなしだったらむしろ無害か。で、犬けしかけるとか酷い。あの8bit表現、もうめちゃくちゃ面白かったですよ。何度見ても笑えて、なるほど、こういう表現もありなのかあ。偉そうだけど、なんだか駄目っぽいマンドラゴラと、楽勝で対抗してしまうあきらのやりとり。面白かったです。これはかなりいいですよ。

『召し上ガール』、ゲストです。これ、なかなかにいいですよ。くるみ、こまち、なつき、お嬢さん三人の日常ものといった雰囲気。けど、ここに一味添えるのがくるみの料理なんですね。一人暮らししてるくるみ。彼女の家に朝6時にやってくるこまちとか、ほんと、困った友達なんですが、野菜を持ってきてくれたり、そうしたらくるみがさっとそれを調理してしまったりね、ああ、くるみさん、有能だ。くるみの料理が一味添える、そうはいいましたが、料理ものというほどに料理ばかりという感じではないんですね。でも、重要なものであるのは確かです。朝にニンジンとササミのキャベツ巻き、昼はお弁当で、夜にはたこ焼きパーティですよ。合間合間のマッサージとか宿題とかもいい感触。たこ焼きも、キムチに納豆にほしぶどう、およそたこ焼きらしからぬ具材を入れて、けどそれでも楽しそう、おいしいのかな、試してみたいかも、そう思わせるところがあって、こうしたところに女の子三人の仲のよさ、くるみの寂しがったり素直じゃなかったり、そういう要素が加わるんです。よかったですよ。予想をはるかに上回りました。

  • 『まんがタイムきらら』第11巻第10号(2013年10月号)

2013年9月8日日曜日

ラン様の放課後遊戯

 とく村長は、私には珍しく以前からその名前を知っていた方でした。いえね、四コマ漫画の感想書く時にですね、ええと登場人物の名前なんだっけ、みたいに思って検索することがあるんです。主にタイトルで検索して、そうしたら結構な確率で出会うのがとく村長という人。ネットでイラストを公開されている。それでそのイラスト、四コマ漫画のファンアートが多くてですね、すごいな、ずっとそう思ってたんです。なにがすごいか、いくつも理由はあるんですが、まずはその絵柄。自分のスタイルに近付けるんじゃなくて、その漫画、作家の作風に寄せていくんです。すごいな、しっかりその雰囲気が出てる! そう思わされるイラストが多くて驚いた。そしてもうひとつは、カバーしている範囲ですよね。

しまった、これ、『ラン様の放課後遊戯』の感想なのに、話がそれてるぞ。まあ、いいや。ネットで見る四コマ漫画のファンアートって、きらら系が多いんですよ。それも、やっぱりアニメになったり表紙になったり、そういうものが大半で、しかしとく村長は違ったんですね。きらら系以外も余裕でカバー! タイムとかホームとか、そういうのに掲載されてる漫画も、きらら系に違わぬウェイトでもって取り上げられている。そして深さですよ。アニメ化されてるものも取り上げられるけれど、それと同じくらいの情熱で単行本になってない漫画、それこそゲスト作とかまで取り上げられる。これはすごい。雑誌で追ってないと無理な仕事です。自分も割と読んでる方だと思いますが、その倍は読んでるんじゃないか? そう感じるほどで、いやもうすっかり勝手にファンになっていました。

そう思っていたらですよ、『まんがタイムジャンボ』にて『ラン様の放課後遊戯』が掲載。作者はとく村長。おおう、これは応援しないではおられない。放課後に現れるという謎の美少女。それがラン様。バナナが好き。手袋に隠された左手でもって願いを叶えることができる。1巻時点ではそれくらいしかわからないですね。だから、謎の美少女ラン様と、ラン様に心魅かれている少年有太と、そして有太の幼なじみの女の子りら。この三人によるバナナをめぐるコメディ。有太はラン様のことが好き、それもかなりって感じで好き。ラン様も有太には好意を持っていて、りらはそれが面白くない。三角関係ラブコメディ的なニュアンスも多分に含みながら進行する、その雰囲気が悪くないのですよ。皆がチャーミングなんだと思う。恋愛というよりか憧れが勝っている、そんな思いに揺れる三人。恋のライバルというだけじゃなく、友情も育っていくのがいい感じ。ええ、キャラクターでもって主導していく、そうしたタイプの漫画であるんですね。

1巻ではまだわからないことだらけ。連載では少し話も進んで、ラン様の謎、その根幹に迫りつつある。そんな感じになってるんですけど、コメディとしての面白さは変わりなく、いや、より要素を増してともない面白みも増した。ええ、ラン様をめぐる謎と恋と友情。より一層に楽しくなっています。なので、1巻から是非!

  • とく村長『ラン様の放課後遊戯』第1巻 (まんがタイムコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年9月7日土曜日

『まんがタイム』2013年10月号

『まんがタイム』2013年10月号、昨日の続きです。

『フリーランスなあさみさん』、あさみさんのイラスト、普通に雑誌に載って、結構好評とか。なかなかいい感じではないですか。オシャレなイラスト、けど本人はだらしなくゴロゴロ。うん、このゴロゴロが可愛くて素敵です。今回の絵皿が足りなくて机の上で混ぜちゃうという話、これイラストレーターあるあるってやつなのかなあ? だとしたら机の上はいろんな色が点々と塗られて、それが模様みたいになっちゃってるんでしょうね。しかしあさみさんのひきこもり生活。それがすごく楽しそうで、なんでもない生活に見出される楽しみ、喜び、面白み。それを心から満喫してる、そう感じられるから、魅了されるんだと思うんですね。

『鉄仮面のイブキさん』、おお、連載になったようですよ。イブキさん、可愛いもんな。さて、今回は美術の授業。石膏像をデッサンするっていうんですが、イブキさんはこれが嫌い。同族嫌悪って、喜多くんもなかなかの辛辣。で、イブキさんがモデルをやることになるんですが、不思議ですよ、それだ! サボれることを喜ぶイブキさん、その表情は私にも読み取れた、そんな気分がしたんですね。しかしイブキさん、5割増しで綺麗にと要求。素敵だ! そしてイブキさん、なんのかんのいってクラスの男子から人気あるんじゃないか。ミステリアスで魅力。目が魅力。そして出てくる絵のおかしさ。デッサンでもスケッチでもらいっていうんですが、けど、魔女も雪女も可愛いなあ。そして喜多くんの絵、イブキさんは気にいってくれたみたいで、ああ、これは愛ですかね、愛ですね。

『もいんの高校野球日誌』、いつもながらのもいんのすごさですけど、潜入偵察、いわゆるスパイに対するもいん、これが面白かったですよ。スパイとはばれなかった、けれど野球好きだといった途端始まる野球話。それが4時間とか、テープ2本とか、その様子、その勢いが予想されて、いやほんと面白かったです。他にもプレイボールのサイレンとか、あれ、物真似でできるんだ。もいんの存在感のために薄れる主将の影、円陣の真ん中にいるのがマネージャー、そうした基本を押さえてなおも面白いところ、そして最後の円熟期。実によかったですよ。

『通りぬけできます。』、うおお、この扉絵は素晴しいな。そもそも、四コマでは頭身の高い絵が珍しいのに、それをしっかり小さなコマに収めて魅力的。そして今回は扉にてドンと全身描いて強烈に魅力的。いやもう、素晴しい。で、本編はというとラーメンなのか。いきなりの乙女の敵呼ばわり! 23時半、こんな時間にそんないい匂いのするもの、食べないでくださいよ、なんでしょうね。木造とイオリの間で花咲くラーメン談義。スミ渾身の一言、「ふとれ」。これは笑った。笑わないではおられませんでした。ノンカロリーのラーメン、スミが欲しがってるんですが、たしかなんかあったよな? そうそう、こんにゃくラーメンってのがあるよ! 1食たったの44kcalなのか、すごいな。スミちゃん、一緒に食べよう! っていうか、ちくしょう、こんな時間にラーメンなんて調べるんじゃなかった……。スミ、お腹をつかんでますけど、実際にこの人はどれくらいなんでしょうね。見た感じには、そんなに充実してるようには見えない。いやほんと、可愛く見えるんだけど、これが現実ならどうなのか? そして新たに語られる寮の住人。薦垂さんという人もいるんですね。また、この寮、元々女子寮だったのか。次々明かされる新事実。薦垂さんとか3階の人とかも、いずれ出てくるのかな? いやもう、こりゃあ楽しみですよ。

  • 『まんがタイム』第33巻第10号(2013年10月号)

2013年9月6日金曜日

『まんがタイム』2013年10月号

『まんがタイム』2013年10月号、発売されました。表紙は、ヤッホー、笑顔で山びこ! なのだそうです。手前から『おとぼけ課長』、『恋愛ラボ』リコ、そして『スキップAD! いろはちゃん』いろはと並んで、ヤッホー! 同じテーマで描かれた絵が、うまく組み合わされてひとつのイラストになっている。ええ、三人、それぞれちょっと違った表情、ニュアンス、それがまた面白いです。

『大家さんは思春期!』、前回の浴衣、そのお披露目回でありますよ。今度の土日、たぬき祭りなるお祭りがある。友達に誘われていくことになるんですが、その誘ってもらいたいというチエちゃんが可愛くて、いやもう、なんという子でしょう。待ち合わせ場所も、チエちゃんの家、つまりあのアパートに決まって、それでですよ、皆でよってたかってもてなしの準備をする。かき氷の準備して、最初は福引でもらったやつだったのが、本式の道具になって、宇治金時のお抹茶もお茶の先生提供の本式。焼きとうもろこしも焼きそばも出てきて、いや、これ、夜店にいく意味ないじゃん! って思ってたら、混雑を避けて神社にいかずにすますのか。いやもう、このチエちゃんの周辺の皆の頑張り、これが実に面白かったです。

『ノコひけ!工業娘。』、2年生は色気づき出す季節、2学期。けど1年の彼女らはまだまだ全然みたいですね。植原桜も、なんだかよくわからない理由で告白を断って、ほんとI科の彼女らは面白おかしくていいですよ。今回は中村桐子の記憶術。いつものパターンと思いきや最後にはずしてくる。そして板目京子と柾目都。このふたりも面白いなあ。そしてチコちゃん、彼氏ができた。そうした事実を受け入れたくないクラスの連中と、けど先生はやっぱり冷静で、このへんは年の差なんでしょうか。面白いドタバタでした。で、上原プリティ。彼女に恋人がいるのは、割とスルーなんだ。チコちゃんとプリティの差はどこに!?

『ゆとりノベライズ』はGLX大賞、ライトノベルレーベル、GLX文庫の新人賞なんだそうですが、授賞式となるとさすがに雰囲気が違いますね。って、こんな感じなんだ。ゆとりもスーツ着込んで、いや、なんか可愛いですよね。里美さんも、なんか素敵なお姉さんに化けてます。そして雷堂先生。熱く物書き話を語る! っていうんですが、とっつかまると話が長いからちょっと避けられたり、けど嫌われてるとかじゃないのか。看板作家で面倒見がいい。輪の中心にある人って感じですね。雷堂氏とゆとりとの会話、あれはよかったですよ。ちゃんと読んで、どこに魅力があるか、その魅力はどこに発しているのか、それを評価してくれている。その一連の話の中に、ゆとりと里美の関係が語られて、それでまたゆとりの気持ちを奮わせる。ほんと、しみじみいい漫画だと思いますよ。

『ひらめけスイッチ』、ゲストです。なんだろう、不思議な漫画です。学校いこうと思ったら、自転車のサドルがなくなっていた。なので、ええと、あれは窓を拭くやつか? モップみたいなやつ、その先をサドルがわりにして、間に合わせにしたっていうんですね。それから、自転車のサドル代用品を探すんですが、サドルを買えといわれつつ、友人岩名と小波ちゃんを巻き込んで、あれこれ試行する平目。いやもう、困ったやつなんですが、こいつ以上に小波ちゃんがいかします。金属のブラシとか、脳の模型とか、やりたい放題。ケツに優しくない、というかサドルの方が安い。無駄なこだわりの男平目と、あまりに自由すぎる女小波のチャレンジに、とにかくつっこまないではいられない岩名。どうしようもないんですが、そのどうしようもなさは面白かったです。

  • 『まんがタイム』第33巻第10号(2013年10月号)

2013年9月5日木曜日

『まんがタウン』2013年10月号

『まんがタウン』2013年10月号、発売されました。表紙には、父ちゃんがロボットになってしまった、その父ちゃんとしんのすけが大きく描かれて、これ、今度の映画なのか。『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』。そのコミック版がはじまるとのことですよ。この他には、今月で最終回ですね、『光の大社員』と『ぼくの奥さん』のカット、そして単行本1巻発売『あつあつふーふー』のカットもございます。

『押しかけ時姫』、学校生活、順調みたいですね。けど、すぐに海斗がこない。電話にも出ない、となると狼煙をあげるんですね。これ、さすがに海斗も怒るんだ。ああ、やっぱり学校で火を焚くのはいかんのか。しかし、凝りない時姫ですよ。アイス買ってくれるかとねだる。そんな時姫が可愛い! そして山内さんに嫉妬するとかね、もしかして、もしかしたら恋愛感情!? みたいに思っても、別にそんなことはないっぽい。いや、きっとそうだと思うんだけど、でも時姫にはやっぱりアイスが重要みたいです。いやしかしほんと、今回も時姫、可愛くて美しくて素敵でした。よかったです。

光の大社員』、最終回ですよ。って、これ、8年もやってたのかあ。長い連載だったんだなあ。今回は第95回から第99回まで立て続けにやっちゃって、いや、96回の扉絵、素晴しかった。みんな心配になるほど細いなあ。最終回では大社員になることを誓う輝戸光に、社長がずっと温めていた言葉を贈ったり、そしてすずなさんが結婚してしまったり、忍者許すまじ。盛り沢山でちょっと駆け足な最終巻のテンションは、なんだかすごく楽しくて、ええ、この漫画らしい、そう思わされました。最初、この展開を読んでいた時、最後が第100回になるのかな? そう思っていたんですが、そうじゃなかった。これ、もしかしたら、単行本に第100回がくるのかも知りませんね。ぜひ確認したい、そう思いますよ。

『居間には今外国人がいます。』は、夏休みももう終わり。けど、万希は涼しい顔でくつろいでたりするんですね。それには居間の外国人ゲストたちも驚いて、きっと万希は締め切りに追われて大変なことになると思ってたのに! いや、でも期待を裏切らないお嬢さんですよ。美術の工作忘れてた! 手抜きで作れる工作、それを企てるのはいいとして、あのそうめんは酷いな! でも、ちょっと見てみたい。結局は顔出し看板。あのちっこいのは、可愛くていい感じ。やっぱり日本の観光地といったら、これなんでしょうか。ちょっとレトロと感じさせる、そんな設備ですが、外国人から見たらどう感じられるんでしょうね。そしてさらにもうひとつ。読書感想文。いやもう、期待を裏切らないお嬢さんだと思います。

『涙の数だけ輝いて!』、あ、マネージャーさんだ! って、これが初登場でしたっけ? あれ? なんか見覚えあるような気がするんだけど、ええと、直子と勘違いしてる? 山岸伸恵、眼鏡の可愛らしいお嬢さん。なんか体が弱そう? それであんまり出てこれなかった? 挙句の果てに麗奈さんに忘れられた? などなど、実に微妙な人なんですが、ええと、南国にいってた? お土産が亀の置物。晴香いわく疫病神だそうですが、実際ピュアドールズが当初干されていたのはこの人のせいで、しかもその時も南国帰り。なるほど、南国が好きなのか。実際、この人が仕事にこないの、旅行にばかりいってるからか。けど、その分直子が輝けるから、これはこれで漫画的にはオッケーですね。

  • 『まんがタウン』第14巻第10号(2013年10月号)

2013年9月4日水曜日

ぷらいまりィずむ!

 『ぷらいまりィずむ!』、このタイトルはプライマリースクール、小学校に通う女の子たちのお話だからでしょうか。登校班班長のニコちゃんと愉快な仲間たちのワイワイにぎやかなやりとり、それが楽しくて、大変に微笑ましい。主に描かれるのは皆の登下校の風景なんですが、なんか普通に学校にいきつけることの方が少なくて、班長ニコちゃんも大変だなあ、そう思わされるところもあるんですが、ニコちゃんもわりとみんなに流されちゃったりしてますよね。しっかりしてても小学生、ってことなのかも知れません。

ニコちゃん。水橋ニコ、小学5年生なんだけど、一番の年長だからということで班長をまかされてるんですね。妹がいて、新1年生、ココちゃん。まだまだ小さいから手がかかって大変、なんですけど、他の小3や小5も同じくらい、いや場合によってはそれ以上、手がかかるっていうのはどういうことなんでしょう。小3ふたり、亀池姉妹。さゆらは馬鹿でやんちゃで、めいふはというと頭はいいんだけど変に中二を先取りしてて、ふたり揃って困ったことばかりやってくれちゃう。そしてしずのん。この子が極めつけ。いい子なんだけどなあ。天乃川しずの、ニコちゃんのことが大好きで、大好きで、大好きで、なんかヤバい……。ニコのことを、ニコとのことを妄想すると、現実忘れちゃうタイプ。過去のデータと統計駆使して、ニコの行動を予測し待ち伏せる、まさしくできる女であるんですね。こうした個性的というか、いろいろアレな女の子たちが可愛らしくて、ほのぼのというのとはちょっと違うかな? けど、なんだか不思議と見守る気持ちになれる、そんな漫画なんです。

しかし、普段は忘れがちなんですけれど、ニコちゃん、2年前にお母さんを亡くしてるんですよ。それで家事もやって、班長もやって、学校の勉強もやってと、大変な頑張りよう。ところが、いつもいつも明るくて、そうした健気さやら大変やらを前面に押し出すようなことはないんです。それは、不幸に耐える女の子を描こうとした漫画じゃないからなのでしょう。けれど、それだけに、まれに描かれるニコちゃんのそうした側面、それが生きていると感じられて、ご近所の大人たちはニコちゃんのこと、本当によくしてくれるし、めいふさゆらのお母さんもよく見守ってくれている。ああ、この子は愛されてるなあって思うんですね。

自分も子供の時分、友達のお母さんによくしてもらったなあ、そんなことを思い出したりしたのでした。友達の家に遊びにいったら肝心の友達はいなくって、それでお母さんとお話だけして帰ったりとか、そうしたことあったなあって。今から考えたら、よくよその子の相手をしてくださってたなあ、なんて思うわけですが、あれって、思えば、本当の母以外にも、母の役割をしてくれていた人がいたってことなのかも知れない。そんなことを考えたのは、ニコちゃんとめいふさゆらのお母さんを見て、ニコちゃんのそばにはもう本当のお母さんはいなくなってしまったけれど、また別の母として、めいふさゆらのお母さんがいてくれている。もしかしたら、他にももっとそういう人がいるのかも知れない。子供というのは、こういう風に、ひとりの親だけでなく、地域や友達関係が結び付ける、多くの父や母がいたりするのかもなあ。自分の昔を思いながら、そんなことを考えたのですね。

とはいえ、この漫画はそうした社会の教育力、みたいなものをテーマにしたり、ましてや湿っぽさを売りにしたりするんじゃなくて、思い付きで行動してみたりする子供たちによるコメディ。しっかりしてるのニコちゃんだけ! みたいな中、それでも皆で一緒に行動していく面白さ、楽しさであるんですね。いやもう、みんな可愛くてですね、めいふとか、もうもったいないくらい! ほんと、この子ら大丈夫かな? そう思いながらも、その子のありたいようにあろうとする、そうした姿を見守りたくなる、そんな漫画であるんですね。

  • パルプピロシ『ぷらいまりィずむ!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊

2013年9月3日火曜日

『まんがホーム』2013年10月号

『まんがホーム』2013年10月号、昨日の続きです。

『うちの秘書さま』。秘書さま、七瀬、スレンダーで素敵です。さて、「怪しい奴」ですよ。ぼっちゃんっ なんというご乱心!! あのメイドさんも慌てるんだ。七瀬さんもそりゃもう怒るんだ。あのメイドさん好きなんですけど、それだけに面白かったです。いやもう、めちゃくちゃ可愛かったです。しかしこの屋敷のメイドさん、みんな目付きがおんなじで髪形だけが違ってる? あの取り囲まれて諭されるところ、なんというご褒美か。ええ、目にも素敵でした。あと、美月も、ゲームしてる七瀬も、大変に魅力的でした。

『ただいま独身中』、半年ほど前に辞めた同僚とランチした、っていうんですが、白髪だとかストレス太りだとか、過ぎゆく時、老いについて語るなど、なんだなあ、わびしすぎやしませんか、おふたりとも。会社を辞めた人、辞めていく人、残る人。なにか切なさ感じさせる、そんな雰囲気だったのに、おや、どうしたものか、松田さん。大変なことになってる。目が腫れてしまってて、ああーっ、桂さんへの恋、破れたのか! 同僚にバラされたらしい。けど、それでも諦めてないっていうんですね。いやほんと、楓はまだ恋愛のどうこう、ちっとも決断してませんけど、松田のように恋愛に一心不乱の人もいる。ええ、その意気やよしですよね。しかし、姐さんって、さすがに図々しいと思います。

『マチ姉さんの妄想アワー』、これも酷い。眠れぬ夜はお姉ちゃんのお話、って、できればそれは避けたい。ホットミルクとかの方がいいな、といっても、ろくなもの出てこないのか。怖ろしいな、マチ姉さん。猫のミルクを貰いにいくつもりでいるよ。しかしほんと、数々のおとぎ話、それがよっぽど酷いことになって、キビ団子の真実とか、やたらSFチックな猿蟹合戦。いやもう、酷い。めちゃくちゃ面白い。金太郎の熊の見るからに怖ろしげな様とかもナイスで、いやもう、この人の天才、この人の持ち味が見事に発揮されていると思います。最後の鉢かづき姫、この一本も面白く、いやもう、最高でした。

『半熟やおよろず』、皆で出雲に向かいますよ。10月出雲は神在月、神様が集まって大会議、というんですが、鳴たちは見習いだから会議には出席せず、かわりに出雲大遷宮ツアーに参加するんですね。狐のツアコンに率いられての観光。そう思ったら、大国主命自ら案内くださることになり、ああー、親切じゃなくて、新しい本殿を案内したくてたまらないのか。こういう神様のわがまま? 人間くささ? それが魅力だと思うわけですよ。ちゃん塗り、これは知りませんでした。檜皮についても、なるほど勉強になります。そして少彦名命。元お寺の猫、桃に食べられそうになってたり、若い頃もいいように使われてたり、って今もか? ほんと、ひょうひょうとした神様ばかり。もう大好きです。

  • 『まんがホーム』第27巻第10号(2013年10月号)

2013年9月2日月曜日

『まんがホーム』2013年10月号

『まんがホーム』2013年10月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかをメインに、お月見、中秋の名月テーマのイラストが集まっております。らいかは、ウサギの耳をつけて、ピョンと跳ねながら餅つき。『オトナのいろは』綾乃先生、着物姿で紙風船を持ってます。ええと、これは特に月には関係ないのかな? 『となりのなにげさん』は三姉妹でかぐや姫を演じて、そして『グランメゾンむらさきばし』の新連載告知カットもございます。

『孔明のヨメ。』、ついに解読編でありますよ。このところどうも状況がおかしい市場の状況調査と、徐兄の店にやってきた客、双方が結び付いて、なるほど、曹操の戦略が見えてくるっていうんですね。件の客の背後に見えた郭嘉の存在。北方では袁家との戦争を継続しながら、荊州、襄陽に対しては経済戦争を仕掛けている。なるほどなあ。三国志は自分もちょっと読んでいて、だからどういう感じだったのかは多少は知ってたんですが、それでもどこの軍とどこの軍がどこそこで激突! みたいな感じでしか受け取ってなかったんだなって思わされましたよ。そうした戦闘行為以前に発生する戦略、そうしたものを台所から知る、そうしたこの漫画の視点、これは面白いですよ。ほんと、最初は鉄の質、塩の質からはじまって、また職人の流出についても描かれてましたね。ええ、ほんと、丁寧な仕事であったと感服します。そして無力を思い知った面々、これからどう動いていくのか。劉備の姿も出てましたが、そろそろ関わりを持ったりするんでしょうか。

『新宿さんと周りの人々』。学校一のイケメン、新宿くんが女性になっちゃった話。って、ああ、ヤング新宿先生か。高校時代の新宿先生が主人公、ではないのか。ヒロインは宇都宮ヨーコ。ショートカットの可愛い女の子なんですが、新宿くんのことが好きで、イケメンから美人にジョブチェンジした新宿くんにショック受けつつ、諦めきれず、女子新宿のためなら女同士も考慮してみる。えらい、アグレッシブ女子なんですね。で、神楽坂桜。黒髪の美少女。この子はこの子で、ヨーコのことが好きみたいですね。ええ、ヨーコが女同士に乗り気になったことで、この子との関係も変わるのかしら? このへん、面白そうですね。

企画エッセー「オトナの怪談」であります。参加者はあさのゆきこ、宮成樂、木村和昭、松田円、ミナモ。お酒や運転免許証、あとはボーナス。そうしたところ、ああ、確かに子供から大人になった、これまで許されてなかったことができるようになったり、また独り立ちできた、自分で自分のことを決定できるようになった、そうした喜びを感じさせますね。まあ、木村和昭のような悲哀もあるのですが……。面白かったのは、ミナモ、自分の意思で好きな物が買えること。これ、さっきいってた自分で決定できることですよね。そう思っていたら、税金などで、こちらの懐具合に関係なくお金が出ていくという、その実感。ああ、こうした義務を負うのもまた大人なんでしょうね。よいことがあれば、あんまり嬉しくないこともある。これが大人なのかもなあ、ええ、ちょっと感慨深かったです。

『グランメゾンむらさきばし』、新連載です。四コマじゃなくてコマ割り漫画ですね。南Q太が描くアパート住民人間模様との惹句がありまして、父ひとり子ひとりの青亀さん家の向かいに誰かが引っ越してきた。それがちょっとした話題になってて、息子光と、幼なじみ? みはるちゃん。メルセデスさん。魅力的、ちょっと一癖もあったりする? そうした住人たちの口に引っ越しのこともろもろ、のぼるのですね。彼らの生活の雰囲気、それが興味を引きます。そして新しいお向かいさん。ああ、素敵なお姉さんだ。光に答えて、こどもはいないの、おばちゃんひとりなの。これは未婚の父との恋愛とかもあったりするんでしょうか。あんまり昔っぽくない、そんなご近所もの。今後の展開、実に期待されますよ。

  • 『まんがホーム』第27巻第10号(2013年10月号)

2013年9月1日日曜日

すいまさんといっしょ

 『すいまさんといっしょ』、これ、素晴しい。はじめて誌面にて見た時のこと、今でも思い出されます。ええっ、これいいのん!? いや、すいまさんの服ですよ。ネグリジェ? スケスケで下着とかまんま見えちゃってるんですが、いやほんと、これいいのん? ベビードールっていうらしいですね。いやもうびっくりしましてね、もし将来、コミックスになった時なんかに表紙とかどうなるんだろう、そう思ってたら、いやもう、ここでまたびっくりですよ。まんまだったーっ! いやほんと、すいまさん、超可愛いですよね。いやもう、度肝抜かれたといいますか、真っ向勝負の直球勝負で、私は見事スリーストライクでノックアウトですよ。

しかし、すいまさん、スケスケベビードールで、パンツなんかも見えちゃって、エロエロだから大好き、みたいな話じゃないんですよ。むしろ、あんまりいやらしくない。抑制の効いた描写の勝利ですよね。いやらしさよりも、清潔さ感じさせる健康的な伸びやかさ、そうした感触が前面に押し出されて、残る印象も可愛さや優しさ、安らぎといったものだっていうんです。いやほんと、ほんとなんですってば。すいまさんは、それとお隣にやってきたふみんさんも、ベビードールとかベビードレス+ベビードール? パンツが見えそうっていうか、パンツがまんま見えちゃってる、そんな格好で日常生活を送っていて、だから読者にもばんばんそうした絵が届くというのに、色気であるとかエロさであるとか、そういうのが丁寧に拭い去られているおかげで、そういう気分にはならない。性的な気分とは隔絶されて、すいまやふみん、彼女らの人の常識を知らないゆえのズレた行動や、いたいけ、素直な言動に和んで、いいなあ、可愛いなあ、安らぐなあ、そんな感情に満たされる。いや、ほんとですってば。ただただ、その愛らしさを愛でてるだけですってば。

ユウくんが羨ましいですよ。すいまさんが居候している家の子なんですけど、ちょっとすいまさんの格好にドキドキしつつも、そういう気にならない純情なボーイだよ。すいまさんも安心しきって、って、この子が警戒したりとか、そういうことってあるんだろうか? それくらい純粋無垢という言葉の似合うすいまさんなんですが、同じふとんで一緒に寝たり、いやユウが強制的に眠らされてる、そんな風でもあるんですが、ええ、すいまさん、人を眠らせることができるんです。すいまさんが出す星、それにふれると眠くなるんですね。対しふみんさん、この子が出す星は、人を目覚めさせるんですね。人の睡眠を司るとか、そんな感じっぽい。お仕事で人を眠らせたり覚醒させたりしている、そんなふたり。長さまのはからいで人の目に見えるようにしてもらって、それでご主人ユウくんや、ふみんさんにとってはしおりですね、皆と一緒の毎日を楽しく過ごしている、そうした様子がですね、ちょっとどたばただったり、それでなんだかほのぼのだったりしてして、とてもよいのです。

夏のことですよ。今年、めちゃくちゃ暑かった夏。見事に体調を崩しまして、頭が痛い、軽く吐き気がする。どうしよう。経験上、こういう時はちょっとでも眠ると回復するんですが、不調と暑さのせいで眠るに眠れない。横になってうんうん唸っていたその時、頭の中にあったのはすいまさんのことでした。ああ、こういう時にすいまさんがいてくれたら。すいまさんが眠らせてくれたら、そう思いながら苦しんでいた。ええ、ただすいまさんの眠りの効果だけを期待してたんじゃなかったんですよ。すいまさんが側にいてくれたら、苦しみもつらさも和らぐんじゃないか。そうしたことを思ってた。人間、弱るとなにを考えるかわかりませんよね。馬鹿馬鹿しい。けど、その時は本当に、すいまさんがいてくれたらどんなにかよいだろう、どんなにか心強いだろう、安心できるだろう、そう思っていたのでした。

まあ、現実にはすいまさんは存在しないので、その後なおも体調は悪化して、気温30度をはるかに超えてるというのに、布団かぶって、寒さにがくがく震えながら浅く眠ることになったんですけどね。

つらいとき、しんどいときに、すいまさんがいてくれたら、そう思ってしまったのは、やっぱりすいまさんに安らぎを感じているからなんだと思うんですね。可愛くて安らぎのすいまさん。ちょっと美人寄りで、健気さがいじらしいふみんさん。幼なじみでドジっ子ながらも世話焼いてくれるしおりに、いけず可愛いあくむちゃん。みんな、それぞれに違った魅力を持って、ほんと優しく素敵な世界。もう、大好きですよ。

あ、長さまのこと忘れてた。

  • みじんこうか『すいまさんといっしょ』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2013年。
  • 以下続刊