『まんがホーム』2013年10月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかをメインに、お月見、中秋の名月テーマのイラストが集まっております。らいかは、ウサギの耳をつけて、ピョンと跳ねながら餅つき。『オトナのいろは』綾乃先生、着物姿で紙風船を持ってます。ええと、これは特に月には関係ないのかな? 『となりのなにげさん』は三姉妹でかぐや姫を演じて、そして『グランメゾンむらさきばし』の新連載告知カットもございます。
『孔明のヨメ。』、ついに解読編でありますよ。このところどうも状況がおかしい市場の状況調査と、徐兄の店にやってきた客、双方が結び付いて、なるほど、曹操の戦略が見えてくるっていうんですね。件の客の背後に見えた郭嘉の存在。北方では袁家との戦争を継続しながら、荊州、襄陽に対しては経済戦争を仕掛けている。なるほどなあ。三国志は自分もちょっと読んでいて、だからどういう感じだったのかは多少は知ってたんですが、それでもどこの軍とどこの軍がどこそこで激突! みたいな感じでしか受け取ってなかったんだなって思わされましたよ。そうした戦闘行為以前に発生する戦略、そうしたものを台所から知る、そうしたこの漫画の視点、これは面白いですよ。ほんと、最初は鉄の質、塩の質からはじまって、また職人の流出についても描かれてましたね。ええ、ほんと、丁寧な仕事であったと感服します。そして無力を思い知った面々、これからどう動いていくのか。劉備の姿も出てましたが、そろそろ関わりを持ったりするんでしょうか。
『新宿さんと周りの人々』。学校一のイケメン、新宿くんが女性になっちゃった話。って、ああ、ヤング新宿先生か。高校時代の新宿先生が主人公、ではないのか。ヒロインは宇都宮ヨーコ。ショートカットの可愛い女の子なんですが、新宿くんのことが好きで、イケメンから美人にジョブチェンジした新宿くんにショック受けつつ、諦めきれず、女子新宿のためなら女同士も考慮してみる。えらい、アグレッシブ女子なんですね。で、神楽坂桜。黒髪の美少女。この子はこの子で、ヨーコのことが好きみたいですね。ええ、ヨーコが女同士に乗り気になったことで、この子との関係も変わるのかしら? このへん、面白そうですね。
企画エッセー「オトナの怪談」であります。参加者はあさのゆきこ、宮成樂、木村和昭、松田円、ミナモ。お酒や運転免許証、あとはボーナス。そうしたところ、ああ、確かに子供から大人になった、これまで許されてなかったことができるようになったり、また独り立ちできた、自分で自分のことを決定できるようになった、そうした喜びを感じさせますね。まあ、木村和昭のような悲哀もあるのですが……。面白かったのは、ミナモ、自分の意思で好きな物が買えること。これ、さっきいってた自分で決定できることですよね。そう思っていたら、税金などで、こちらの懐具合に関係なくお金が出ていくという、その実感。ああ、こうした義務を負うのもまた大人なんでしょうね。よいことがあれば、あんまり嬉しくないこともある。これが大人なのかもなあ、ええ、ちょっと感慨深かったです。
『グランメゾンむらさきばし』、新連載です。四コマじゃなくてコマ割り漫画ですね。南Q太が描くアパート住民人間模様との惹句がありまして、父ひとり子ひとりの青亀さん家の向かいに誰かが引っ越してきた。それがちょっとした話題になってて、息子光と、幼なじみ? みはるちゃん。メルセデスさん。魅力的、ちょっと一癖もあったりする? そうした住人たちの口に引っ越しのこともろもろ、のぼるのですね。彼らの生活の雰囲気、それが興味を引きます。そして新しいお向かいさん。ああ、素敵なお姉さんだ。光に答えて、こどもはいないの、おばちゃんひとりなの。これは未婚の父との恋愛とかもあったりするんでしょうか。あんまり昔っぽくない、そんなご近所もの。今後の展開、実に期待されますよ。
- 『まんがホーム』第27巻第10号(2013年10月号)
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