『まんがタイムスペシャル』2013年11月号、昨日の続きです。
特別企画は「ゲキカラごはん」、エッセーですね。参加者は沼江蛙、胡桃ちの、駒倉葛尾、藤島じゅん、梨尾、伊藤ハチであります。いきなりの沼江蛙、カレーは飽きないと本編にある、それを扉の時点で嘘だとばらしてる。すげえ! からいのが苦手な人は胡桃ちの、駒倉葛尾なんですが、ああー、ししとうのからいの引くと、えらい目にあったりしますよね。あ、駒倉さんは今はもうからいの平気なのね。柿の種のエピソード、これはからいというより侘しいなあ。で、からいのが苦手という梨尾さん。あの、唐辛子を扱った後に目をさわってしまうの、やりますね、めちゃくちゃやっちゃいますね。わかってるんだけどやっちゃう。やってから気付く。なんなんだろうねえ、あれ。そして最後にインド人もからいといっちゃうもの。へー、アチャールってのがあるんだ。これは全然知りませんでしたよ。
『ナースドールまりあ』、まりあのこと、普通に母親に認知されてるんですね。四郎が上京したその日が、まりあの動き出した日だっていうんですね。最初に母に遭遇。四郎が東京にいったことを聞かされ、なんとしてもついていこうとする。そうしたところ、健気だなあ、というか、この母もすごいな。人形だからか、引っ越し屋のトラックに乗っけちゃった。それ以来、友達だっていうんですね。しかし、今回はちょっとシリアス。突然動き出したまりあ。ということは、またいつか突然動かなくなる日がくるんじゃないだろうか。そうした不安を話し合う四郎とまりあ、その時のやりとりがよかったんですよ。なんとしてもずっと一緒にいたい。その思いを交換した、そう思わせてくれたあれらの言葉は実に力強く素敵でしたよ。
『アテナの初恋』、今回はアポロンが主役といったところでしょうか。マレットを壊してしまった。修理に出したいのだけど、ヘパイストスの工房にいきたくない理由がある。ヘパイストスのところにいる一眼巨人のギガス。彼の一族を滅ぼした負い目があるんですね。申し訳なくて合わせる顔がない。ああ、本当のギリシャ神話だったらどうなんだろう。わからないのだけど、でもこうしたところは、この漫画のオリジナルのように思えます。アテナに手助けしてもらう。それで謝ることができて、ええ、仲直りできたっていうんですね。しかし、あの、アテナに恋したギガス。彼の移り気ですよ。ええ、アテナ渾身のつっこみ、あれが光っていました。
『メェ〜探偵フワロ』、ラウールさん、最低です。ええと、この人は、いつぞやの詐欺師ではないのん? ともあれ、フワロ氏のところに助けを求めにくる。熱烈なファンに追い掛けられている。とにかくその相手を見付け、追い返して欲しいっていうんですね。いやあ、警察かなんかなんかな? そう思ってましたよ。違いました。編集者だったんですね。しかし、編集者とわかるまでのフワロ、レモン、コバーン少年、それぞれの胸に去来するエゴイスティックな感情。半笑い、そして全笑い。もうめちゃくちゃ面白い。強烈に、人の感情の黒さ、そうしたものを持ち込んで、しかしそれがこんなにも面白いっていうんですから素晴しい。ええ、もう、最高でした。落ちもまた魅力的。マドモアゼル! しかし、それよりもフワロさんの著書、あの編集者間での評判、涙なくしては読めないですよ!
『メタルテープ』、月間新人賞なんですが、これ、ちょっと好きな感じですよ。メタル少女が主人公。フライングVを背中にかついでいて、これ、どんな時も標準装備なのか。夜、自室でライブごっこしてるのね。うるさいと怒られて、泣きを入れる、あのセンス。ほんと、面白かった。背負ってるギターも、ただ背負ってるだけじゃなく、ワイヤレスシステムからマルチエフェクター経由でスモーキーアンプに繋がってる、って、スモーキーアンプ! 懐かしい! って、一般受けするのかな、これ。メインの落ちは顔面受けですよね。その意気やよし! ええ、悪くない。結構好きな感じですよ。
- 『まんがタイムスペシャル』第22巻第11号(2013年11月号)
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