『まんがタイムジャンボ』2013年10月号、発売されました。表紙のテーマはほくほく秋の味覚であります。なるほど、ほくほく、これはおいしそう。『レーカン!』天海さんが手にしているのは、栗御飯のおにぎりです。いや、これは今まさに握っているってところですね。栗のほくほく、そうした感じが思い起こされて、いやもう、これは魅力的です。そしてもうひとり、『桜乃さん迷走中!』の桜乃さん、いっぱいの梨をスカート使って山と抱えて、そしてひとかけらくわえてる。いやもう、梨、これもおいしそう。小さな絵なのに、瑞々しい感じが出てて、それがいいんですね。で、色のせいかなあ、頭の葉っぱのせいかなあ、狸感がものすごいです。耳としっぽを探したレベルで狸です。
『ちっこいんちょ』は、いいんちょ、幽体離脱でありますよ。テニスボールがパコーンとあたって、そしたら抜けた。まあ、夢オチなんですけれど、それもまたありでしょう。こうした特殊なシチュエーションでのいろいろ、ねこには霊が見える説とか、白にワンポイント、シンプルながら面白く、そしてまお、森村との遭遇。あのまおと自分におしおきしたり、森村の秘密を垣間見たり、なるほどよかった。そしてユキに憑依して、知らない感覚に苦しむっていうのね。ほんと、シンプルなんです。で、シンプルが面白いです。
『ラン様の放課後遊戯』、ラン様、ご乱心、っていうんですが、狒狒の手ですよね。あれがかなりの動揺をラン様に与えてるみたいで……、とはいうものの、今回は文化祭がテーマです。去年はクラスでコスプレ喫茶をやりましたよね。で、今年は同好会も作ったわけだから、りらが張り切っちゃいまして、とにかく集客して、部員も集めよう、野望に燃えてるわけです。それで、おみくじやろう、そこまではよかったんですが、結局はコスプレになるんだ。そして今回は特別編もありまして、ああ、狒狒の手、こいつのせいでバナナ好きに……、って、いや、1年葉沼ランもバナナ好きじゃなかったっけ? ともあれ、結構な緊迫感もって描かれる特別編。ほぼラン様の秘密に関わる要素は出揃って、その真相やいかに。そうした状況で足止めを受けている状況。いやはや、気になるわけですよ。
『かみおとめ』、最終回でした。頭領に誘われて建築の現場にいっていた和夏が帰ってきました。ムキムキになって! いやもう、誰かわからない! ってこともないんですが、いやはや見違えましたよね。そこで語られた和夏の決意。ああ、誘われた建築の仕事、それを選ぶことはしなかったんですね。修繕をやりたいという。それで宮大工の森村祖父のところにお世話になると決めて、ええ、めしあとのつきあいもほのぼのと続いて、その大切に残したい気持ちを持ちながら進んでいくという感触は、この漫画のラストにふさわしいものだなあ、そんな感想を持ったのでした。
『桜乃さん迷走中!』、水沢さんが溌剌だなあ! 超いい笑顔で行楽の秋ですよって、ほんと、この人、可愛いなあ。けどそれを全力で断ろうとする桜乃さん、さすがですよ。それで結局いくことになるんですけど、大江さんも強制参加。で、どこにいくのかというと、近所の公園だっていうんですね。ほんと、適当だなあ、そう思わせて、けど結構いい感じですよ。思ったよりも広い。散歩するにもなかなかいい。最初は文句も出たけど、三人とも結構楽しそうで、ほんと、こういうの、やってみると面白そうだって思わされましたよ。うん、桜乃さん、結構有能だと思う。でも、次の公園に向かう予定がうまくいかなくて、ファミレスで昼食、タクシーで帰宅。まあ、こうした失敗も含めてイベントですよね。面白かったですよ。って、そこまで大受けするほどなのかい!?
『オンエア — うるま高校放送部』、ゲストですよ。タイトルにもあるように、高校の放送部もの。お昼の放送とかするっていうんですが、ノリよく、元気で、結構地に足のついた感じ。よかったですよ。面白かった。声の大きさを買われて放送部に入った女の子、山城乃愛が主人公。元気でやる気もあるんだけど、風邪で休んだ先輩の代わりにお昼の放送をやることになった。はじめはやる気満々だった彼女が、本番となったら緊張しちゃって、もういろいろ駄目になっちゃう、そのアタフタぶりが実によかったです。なんて見事な放送事故なんだ!! あの台詞が最高。動揺する教室、そして総つっこみ。うん、これは期待できる。そんな印象。無理なく自然で伸びやか、好感触でありました。
- 『まんがタイムジャンボ』第19巻第10号(2013年10月号)
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