『まんがタイムきらら』2013年11月号、発売されました。表紙は『棺担ぎのクロ。』、時計塔の内部でしょうか、石造りの建物の中、大きな歯車、円窓から射し込む光。たたずむクロは望遠鏡を手にして、そしてあの表情、なにを見たのだろう、なにを見ているのだろう、引き込まれ、はっとなにか思わせる、そうした力のあるイラスト、表紙でありました。
『チェリーブロッサム!』、大倉山先輩の兄貴がなんだか大変です。砂に埋められて、スイカ割りのスイカ扱いというんですね。奥さんのこと、間違えてゆうちゃんと呼んでしまったっていうんですね。大倉山陽子。黒髪美人のサディスティックお姉さま。うん、兄貴さんにはナイス相性に見えますよ。さてさて、人工呼吸ですよ。大咲は大倉山先輩がしたと思っている。ゆうは、それが違うことを知っている。否定しなければ、そう思いながら、それをなかなかいいだせないゆう、ああ、先輩、乙女心ってやつですね。揺れ動いている、自分は恋愛の舞台には上がらない、そう思っていたろうこの人が、こうして揺れ動いている。ええ、迷って戸惑って、そしてすっきりと気持ちを切り替えて、その気持ちが表情に現れて、ああ、素敵でした。兄、その妻がそんなゆうを見守っていて、ええ、妹を心配していたんですね。妹は無事、ひとりで歩んでいけそうですよ。そうした大倉山先輩の成長のエピソードでもあったんですね。
『箱入りドロップス』、ああ、萌もまた乙女ですよ。恋に焦がれて、不安を募らせて、その様子。いやいや可愛いじゃないですか、そう思うんですが、まあこうした様子が常に相手に見えてるわけじゃないですからね。不安ですよね。わかります。萌、可愛くなりたいだなんていっちゃうんですよ。恋する相手、例の田中、先輩に可愛く思われたい、好かれたいとの一心、ああ、可愛いじゃん、キュートですよ。そう思えばまたひとつ切ない恋の模様、描かれて、相ノ木、萌のことが好きなんだねー。わかってた。その相ノ木に恋の相談を持ち掛けてくる萌。ああ、相ノ木、頑張った。一世一代じゃん、かっこいいじゃん、ほんと心底そう思いましたよ。ダメージは深かったみたいだけど、ほんと、いい男です。あんたがいい男だったから、萌もあんなに素敵な笑顔を見せられたんだよ。自信持て!
『ギタマン』、ゲストです。部活どこに入ろう? そう問うるっかにあめり答えて、ここにしようかな、そうして出てきたのがギタマン部。あー、ギター・マンドリン部ね。そう思ったら、おおう、違うよ、ギターとマンガなの!? と思ったら、ああ、やっぱりそうよね、ギター・マンドリン部よね。ちょっと安心しました。いや、やっぱりちょっと待って、やっぱりギター・マンガ部になっちゃうの!? 保健室の擁護教諭が顧問だっていうんですね、どう見てもやる気のない、駄目そうな男。漫画を読んで、足湯してという、大変問題のありそうな人なんだけど、あめりはこの男に惚れている? 模様です。しかし、山柳先生、通称やまなん、本当に変な男。その男に惚れてるっぽいあめりも大概で、いろいろと過剰な反応。これからもなかなかに大変そうで、そして部活は難航しそうですよ。
『17歳72回目の春』、ゲストです。村木藤緒、17歳。今日は不運と嘆く彼女にとどめをさしたのは、学校内に倒れてた女の子でありました。ひやりと冷たい、脈も感じられない、けれど生き返ったー! と元気そう。うるうさんと呼ばれる謎の人? 山野辺潤、うるうさんは、むかしむかし神様と恋した村娘、その子孫だっていうんですね。長命の神様と同じ時を生きるため、気合いで人の時間よりもゆっくり生きることにした、その性質を受け継いでいるのだそうです。4年にひとつ歳をとる。なので、うるうさんなのか。今年で18歳、そういう彼女はすなわち今71年を生きてきたところ。学校には11年いるっていうんですね。そうした彼女の、私たちとは違う感性、いろいろ、それに触れていろいろを気付き思っていく藤緒の学校生活、なかなかよいものになりそうな予感ですよ。
- 『まんがタイムきらら』第11巻第11号(2013年11月号)
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