『まんがタイムきらら』2012年1月号、一昨日の続きです。
『少女公団アパートメント』はクリスマスの話。ちさのうちに集まって、みんなでパーティをするというんですが、芦花が飾りすぎるっていうのがですね、実によいじゃないですか。玄関に歓迎、おいでませとくる。これって、サンタクロースを待ち侘びてのことなんですね。ええ、サンタクロースの存在を信じてるろか。さすがにこれはフィクションならではだろう、なんて思うんですけど、なにか夢があっていいと思うんですね。サンタクロースという夢と、サンタクロースを信じているという夢。自分にはそうした時期がなかったから、なおさらなのかも知れません。シャンメリーを飲むなつみ、ビールを飲んでるつもりになってるろか。過剰にハイテンション。それだけ楽しみで嬉しいから、なんでしょうね。ほんと、最後まで楽しい話。いいエピソードでした。
『ハルカにめぐる!』、ゲストです。写真部が廃部の危機。もしかして部員数が少ないから? と思ったら、違うらしい。む、珍しい展開かも。部費、前借りしすぎ、ってまた珍しい理由。提示された部を存続させるための条件、それは写真部らしい写真を撮ってこいというもので、盗撮やらコスプレ写真やら、いろいろ迷走するんですけど、最後に提出された写真、あれはよかったです。部長ハルカは、なんだかいろいろ困った人でありますけれど、ちょっと露悪的ではあるものの、ちゃんと写真に向かい合おうとしている、そんな姿勢がちゃんと描かれた。あのめぐるの視線、あれを部長も共有してるのだろうなあ、そんな風に思わされたのですね。写真というものは、カメラという機材やそれを扱う技術、そこにも面白さはあるけれど、その本質は被写体に向き合い、それを見つめる眼差しにこそあると思う。だからこそでしょう、このラストはいいと感じました。
『だいすき♡』は、志津さん、大変だな。太一が香乃を誘って一緒に下校。それで千夜も志津も大慌てするっていうんですが、ほんと、志津さんは大変だな。千夜も大事だけど、太一の一番でいたい気持ちも強いんだ。ほんと素直でなくて、けれど可愛い人。しかしそれで買い食いのはしごにつきあわされる千夜も大変だ。結局は誤解、というか考えすぎというところに落ち着くんですけど、太一の香乃に頼った理由。それは千夜なのか、それとも志津なのか。流れからいったら志津だよなあ、って思ったら、両方か! この兄貴はなんのかんのいって気のきく、いい男だなあって思います。いや、まあ、香乃はほったらかしとか、えらいことになってますけど。彼女にはちゃんと別になにか用意してある? あるいはこの買い物の最後になにかお礼があるはずだった? 謎です。実に謎です。
My Private D☆Vはハトポポコです。笑顔が好きです、そういいながら、いやいや、それはなんかちょっとどうか、そんな絵をぶつけてくるあたり、まさに自分のやるべきことを理解し、ただただ遂行している、そんな気概が感じられますね。けど、あるいはこの人は、こういった残念なキャラクターの残念な瞬間、それに萌えを感じているんじゃえないかって思える節があって、だからこのMPDVこそは正しくこの人のツボを表してるんじゃないかって思えます。
- 『まんがタイムきらら』第10巻第1号(2012年1月号)
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