『まんがタイムきららキャラット』2012年1月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』、トオルとるんちゃん。トオル、きれいな子だなあ、というのは別として、トオルを背から抱くようにそっと触れているるんちゃん。この距離感、近しさがすごくいいですよね。ちょっと気怠さ感じさせるトオルの表情、けれど頬は赤くなっていて、照れてるんだね。るんちゃんはというと、もうほがらか、気持ちになにも含むところなく、ただ素直にトオルに気持ちを向けている。素敵なふたり、素敵な関係です。
『きんいろモザイク』、なんて素敵な扉! カレンと綾がお揃いの服装で、アクティブなカレン、対してすこし内気な綾、それぞれの性格も見てとれる。しかし、ふたりとも美しいなあ。綾の髪の、ツインテールの流れるそのしなやかさが素晴しい。と、扉ばっかりの感想でもあれですね。あのブラウスの袖、カフスがすごく可愛いですよね。本編ですよ。綾がカレンの自由さに憧れて、カレンになりたいというんですね。カレンにパーカーを着せられて、喋り方をまねるところからはじめて、しかしそれで教室から友達から動揺させてまわるっていうのがね面白いんですね。そして、綾の思いつめるまでにいたる、その気持ちのぐっと沈むところ、けれどその気持ちが緩むところ、それがとてもよかった。陽子との仲直り、その風景もとてもよかった。素直になれないっていうけど、ほんと気持ちはまっすぐで、そしてお互いに相手のいいところを知って大切に思ってる。綾もそのまわりに集まる皆も、いい子たちだなって思います。
『GA — 芸術科アートデザインクラス』は、なんと、早苗ちゃんが人になった! って、美術部の先輩がやってきたって話ですよ。美術部最盛期に部長をしていた人、野崎元部長。む、名前に覚えあり、って、ええナミコさんのお姉さんでした。しかし美術部の浮沈、現部長のちょっと神妙になってるところなど、いつもとはちょっと違って新鮮。気にしてるんやなあ。でも、そんなあーさんを元気づける先輩の言葉、そして月下美人のこと。いいエピソード。元気になれる、頑張ろうって思える、そんなエピソードでした。
『ラッキー・ブレイク』、これもまたすごくよかったです。陸がバーテンダーになって、みんなで飲んでる。そんな場面からはじまるんですが、内容はちょっとした昔話。どうしてちゃこがこの会社に入ることになったのか、その顛末が語られて、学生時分の初々しいちゃこさん、すごく新鮮。希望と不安がいりまじる中、就職活動、自分を知ってもらいたいと懸命になるんですが、知ってもらいたいことと、向こうが知りたいこと、求めることが違うっていうんですね。これはちょっとした片思いにも似て、切ないですね。とんとん拍子のはずなのに、心が沸き立たない。一次を通った時の興奮や嬉しさ、それらがまるで嘘みたいで、ほんと、あの社長との出会いは奇跡みたいなもんだったんだなあって思った。仕事にしてもなんにしても、出会いというのは大切で、大きなもの、ことであるな。ありたい自分と求められる自分のギャップに苦しむ、それはいつだって誰だってありうることで、それだけにちゃこの気持ちは身に沁みるようで、それだけにあの双方の思いの出会ったと感じられた瞬間、ほっと安堵し気持ちが晴れるように思えたのでした。
- 『まんがタイムきららキャラット』第8巻第1号(2012年1月号)
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