2016年7月4日月曜日

ELECOM ステレオヘッドホン カナル BAドライバ BA100

 イヤホンを買い替えました。正確にいうとインナーイヤーヘッドホン。カナル型ではATH-CK5ATH-CK52ER-6に続いて4種類目。これが初の2万円台突入のイヤホンとなりました。けど、購入価格としてはER-6より安かったりして、いやあ、なんなんでしょう、この値引き。2万円引きの5千円くらいで買えるんですけど、在庫を投げ売り? いや、わからないんだけど、ともあれ安く買えること自体に文句はない。メーカーはELECOM、ある種信頼できるブランドである、しかし音響機器に関してはなんとも未知数。でも、まあ、この価格なら失敗はなかろうと判断して、思い切って買いました。なんせ、ER-6がもう限界で買い替えを迫られていたんです。

到着して、手にしてみて、驚いたのは重さでした。ハウジングっていうんですか? ドライバやら収めてるケース。こいつがですね真鍮、すなわち金属製でして、これまで樹脂製のものしか使ったことがなかったので、もう重い重い。錘みたい。ケーブルを持ってぶらぶらと揺らす、その感触は中世の武器フレイルを彷彿とさせる。いや、そこまで重くはないんですけどね。

この重さのせいで耳から抜けてくる。そんなレビューがあったのです。えー、そこまで重いのか。その前提があってなお驚いた重さだったわけですが、私の場合、耳に入れると重さは別に気にならないレベルです。イヤーキャップの合い方でしょうか。私は標準のもの、大中小の中ですかね、それを使ってますけど、これで結構な静音も得られて悪くない感じです。

音は出してすぐの段階で、キンキンしたり耳に痛い硬さがあったりといったネガティブな印象はなく、中音域が前に出てくる印象が強いです。この前に使っていたER-6が中から高音域を得意にしているイヤホンだったのですが、それに比べて明らかに中音寄り。広がりよりもむしろ密度を感じさせる、まとまった鳴り方をしていると感じました。この中音が密に聞こえることに、ちょっと抜けが悪い? みたいな印象も持ちましたが、聞いているうちに慣れますね。詰まってるみたいには思わない。なので、1日たっての現在、抜けの悪さといった印象はもうありません。

低音は思ったよりも出てると思います。私は耳の保護を考えて適性な音量よりちょっと抑えめにして聞くことが多いですが、それでも低音のラインやキックなどの存在感はしっかり感じます。ここからボリュームを少しあげて、適性、自分の感覚では少し大きめにしてやると、より低音は強調されてくる。おそらくこれが意図されたバランスだと思います。低音の輪郭がはっきりと感じられて、悪くないんじゃないかな。これより大きくなると、自分の好み(相当低音は抑えめ)からははずれてくるかも知れません。

ロックなど聞いていると、キックよりもスネア、タム、あたりが強調されている、そんな印象です。反面、シンバルなどの金物は後ろに少しひっこんで、シャンシャンうるさくはならない、そんな感じ。でも、聞こえないということはない。きちんと鳴ってはいる。過剰に押し出されてはこない、そんな感じです。

結局中音寄りのイヤホンということなのだと思うんですが、派手さより堅実さ、そんな感じで、ギターなど弦楽器なら弦にタッチするノイズが確かにわかる、それくらいの解像感があるから、クラシックなら小編成の多声音楽などにも悪くない。大編成のオーケストラや、クラシック以外のたくさんの音が盛り込まれたような曲も、それぞれの要素がちゃんと聞こえてくる。たくさん音が鳴っててもごちゃっとしないのはさすがです。

しかし、ELECOMが最近高級イヤホンに注力してるのは知ってて興味を持ってはいたんですけど、実際買う日がくるとは思っていませんでした。正直、これで充分以上だなって感じ。数年はこれ一本でいけそうです。

0 件のコメント: