私は、ファンというにはおこがましいほど、この人についてよくわかっていないのだけど、それでもなぜかファンクラブ、Green Nerveには所属していて、ええ、この人というのは平沢進です。CDやらDVDやら買っている、その程度に好きで、それは著作権についての提言をはじめとする思想的なものにあてられていたから、なのかも知れません。でも、妙に病み付きにさせる音楽、一種宗教的なカリスマのある人だと思うのだけど、それもやはり大きかったのだろうなと、『太陽系亞種音』を順に聴きながら思っています。
『太陽系亞種音』っていうのは、P-MODEL時代の音源をまとめてみました、っていう、ちょっと豪華なCDセットです。16枚組、ファンクラブ会員には17枚目もついてくるよ。そう、私がGreen Nerveに入会したのは、こういう特典に期待したからっていう側面もあったのですね。
こういうバインダーに入ってくる。
開いて見ると、なんだか妙に凝ってて面白い。
私が平沢進を知ったのは21世紀に入ってからのこと、ブックマークを見れば、2006年12月13日に件の著作権がらみの記事をブックマークしている。これが氏との出会いであったわけで、つまり本当にごく最近に知ったのですね。だからもちろんP-MODEL時代は知らない。ヒカシューは知ってたんだけどなあ。なんだろう、この偏った知識。『ファミコン必勝本』のせいです、ってこれは余談でした。
その、知らないP-MODEL時代の音源まで遡るべきかといわれると、いや別にいいんじゃないか。この人の今の音楽を楽しんでればいいのであって、網羅的に聴こうだなんていう考えは、少々いきすぎて不健全に陥る一歩だよ。そんな気もしていて、だからせっかくファンクラブにも入っているというのに、なかなか『太陽系亞種音』の注文には踏み切れずにいたのでした。なんせ、高いしさ。けれど、この膠着状態がついに打ち破られる日がきた! というのはバインダー版の受注が締切られることとなったという報をうけて、ああもう生産完了しちゃうのか。だったら、ちょいと思い切ろうかな。そんな気持ちから注文してみたら、通っちゃったんですね。
到着したのは昨日。17枚のCDはiTunesに取り込むだけでも一仕事で、それを終えて今、少しずつ聴いているところです。初期のころ、といっても今聴いてるのも初期だと思うのですけど、ピコピコという電子音が目立つなと思っていたのは本当に最初のうちだけで、癖のある、けれどどこか病み付きにさせるメロディ、フレーズ、その連呼にどんどん引き込まれていって、今、普段聴いている平沢進の音楽とはやっぱり違うのですが、しかし間違いなく平沢進の音楽である、そう感じさせる核、個性を見付けだしてしまうのでした。そして、『Heaven』にまで至れば、もうそれは慣れた平沢進にほかならないなと思う、って、それ3枚目の1曲目じゃないか。いやまあともあれ、まだ半分も聴けていない。その全部を聴き終えるのはいつくらいになろうかな。先は長そうだけれど、楽しみな時間であるのは確かです。
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