『まんがタイムきららMAX』2011年1月号、昨日の続きです。
『スイムガールコンプレックス』、ゲストです。タイトルにもあるように、水泳もの。胸の小さなヒロインが、水泳をやると胸が大きくなるよ! と騙されて入部。胸の大きな先輩に、ふりまわされたり飛び付いてみたり、という漫画であるようですよ。ヒロインこもり、泳げないというのだけれど、どうも先輩がスパルタで教えますよ、そういうようで、さてこれから以降、おっぱい漫画になるのか、ハードな水泳漫画になるのか。うーん、後者を希望しますが、なんだか前者のような予感がします。いや、でも面白ければどっちでもいいんです。
『ふわふわ科学』、おお、これはたいそう好みかも知れません。ヒロインが可愛い。扉絵の時点でいちころ。本編はというと、最初の1本目になんだか繋がりの悪さを感じたものの、読み進めていけばそういうこともなく、いや、これは面白いよ。強引な先生に授業に引っ張りこまれて科学工作することになるっていうのね。ロケット作るっていう、それがポピュラーなペットボトルロケットではなくて、アルコールを使った燃焼系ときたものです。ロケットの説明もあるけれど、最小限にとどめて、メインはやっぱり工作と彼女らの関係そして引き起こされる騒動。幼なじみとのやりとりも面白く、そしてロケット打ち上げとその結果。当たり前なんだけれどもさ、その当たり前の帰結がいいですよ。予想される結果は実験で確認されるわけです。
しかし、結構ちゃんとしてる科学をテーマにした漫画。ヒロインはじめキャラクターは可愛く、しかし可愛さを過剰に押し出してこない。全体に落ち着いて、読ませてくれる。キャラクターに由来する面白さあれば、科学ものというテーマもきちんと表現されている。これはとてもいいと思う。是非是非伸びていって欲しい。そう思わせてくれる一本でした。
『つかえて!コハル』、最終回です。ここから最終回とゲストラッシュといった様相。いや、これまでもゲスト、かなりありましたけど。さて、『つかえて!コハル』は前回からの流れをうけて、劇の主役突然の欠席に代役を申し出るなつき、将軍という役柄に妙な喜び見出すなつきがあれば、求めていた理想の主君とついに出会えたか、コハルもトリップ気味。劇も大過なく終了して、ふたりの仲も回復して、というめでたしめでたしエンドでした。けれど、そのめでたい感じ、やっぱり仲のいいふたりっていうのがいいなって思ったのでした。この漫画は、主君という関係を求めるコハルを主人公にしながら、本質的には仲のよいふたり、であったわけです。その仲のよさ、もう、しかたないなって受け入れてるなつき、それがこんなにも楽しげに描かれたラスト、実によかったです。
『ぐーぱん!』も最終回。最後の最後に、未理の凶悪な人設定が復活。いや、その前にいかにもなフリを持ってきて、ああ、そういう展開なのですか! と思わせたところで肩透かしくらわすところが素敵。基本的には、大きな事件を起こさない漫画。最終回においてもそのテンポを違えなかった。そして初頭にあった、乱暴な女の子という誤解を復帰させて、ああ、なんだか最終回は楽しみが盛り沢山。娘たち三人の仲のよさを再確認させるという終わり方は、標準的なものといってもよいのだと思います。
『お願い神サマ!』は、劇場版『アリマさんがみつめてる』をめぐる夏目さんと柚梨子さんであります。って、これは実写映画か!? しかし、ふたりの一生懸命さ、これにはちょっと笑ってしまう。みそあんぱんはひとつ100円以下だったのか? その収支がちょっと疑問。そして柚梨子さん、それは圧倒的におかしいです。ハガキ買うお金で普通にチケット買ったらいかんかったのか。あ、そうか、誘うという口実のためにペア観賞券が、割引券が必要だったのか。ああ! 私はまだまだです。
劇場での柚梨子さん、すっかり目的を見失って、いや、これがむしろ目的なのか? そうした転倒してしまっている感覚、やっぱり面白いなあって思えて、そして、! 恋のお邪魔虫! この人の妙に大げさなところ。そしてここからの展開。あの指! 疑問に思っている夏目さんの様子が面白く、そして茹で上がった柚梨子さん! 展開のはしばしにおかしさ描きつつ、最後にはお互いに気持ちを大切にしたかったと、その思いを確認しあう。こういうところ、この漫画の真骨頂と思うのですね。
- 『まんがタイムきららMAX』第8巻第1号(2011年1月号)
引用
- 守姫武士「お願い神サマ!」,『まんがタイムきららMAX』第8巻第1号(2011年1月号),136頁。
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