2022年7月10日日曜日

『まんがタイムきらら』2022年8月号

 『まんがタイムきらら』2022年8月号、一昨日の続きです。

『えるくえすと! ~勇者エルヴィーラは現実世界に転移しました~』

驚きの展開! エルヴィーラたちにまた仲間が増えましたよ! といっても、今回はこれまでとは随分違う出自の人で、なんとエルたちを次々状態異常に落としていくようなのが相手。こはるに取り憑いて、皆を魅了していくのだけど、アレッタ、状態異常耐性持ってるんだ! 大魔法使い故!? 敵を広範囲スペルで一掃したいのに、先制麻痺ブレスとかで魔術師無力化とかね、結構全滅フラグだから、状態異常に100%の耐性持ってるのはデカい。めちゃくちゃ頼りになるメンバーだよね。すごいですよ。

さて、今回の新登場はといいますと、サキュバスのさっちゃん。いったいどこの世界から!? と思ったら、もともとこの世界にいたの? いや、エルたちと同タイミングでやってきたっぽいな。しかも、この世界に順応して、こはるとネトモでありますか。直接会うのはこれがはじめてだけど、そうと知らぬうちに一緒にゲームをして親交を深めていた。驚きの交友関係でありますね。

勇者討伐に興味なし、バトルにも侵略にも興味なし、というので無害そうではあるんですが、ついついサキュバスの能力使っちゃって警戒されるのね。ああ、これは種族としてのさがなのかなあ。

こはるがさっちゃんの人柄を保証してくれたから見逃してもらえたどころか、仲間として迎えられました。魔女側の情報を得られるのもポイント高いですよね、と思ったら、魔女ってもしかしてこちらの世界の人間!? さっちゃんにゲームを与えたのも魔女なら、マルチプレイできるようオンライン環境を整備してくれたのも魔女。ええ、魔女というのがその名のとおり、ファンタジーな存在であるかわからなくなってきましたね。それどころか、悪事をたくらんでいるのかどうかさえ不明になって、むしろ和解共闘の芽さえ出てきた感ありますよ。

『スロウスタート』

障害物競争に出場した花名。あらゆる障害にひっかかってオプオプしてしまうのでは!? と心配されたけれど、オプオプしながらも堅実に進んでいって、むしろ大きく引き離されたりしていないというんですね。

いやしかし、この障害物競争、花名の活躍、見せ場となって、まさか最後の障害が数学の難問だなんて! おおう、これ、自分だったら一生ゴールできないかも知れないやつだ。最後尾で問題に取り組みはじめた花名の、コツコツと頑張ってきた成果が出ましたね! 着実に解いて、一位通過を勝ち取り、そこからの逃げ切り!

おおう、花名、1位ですよ! こんな展開あるなんて予想だにしなかった。本人もそうなのでしょう。あまりのことに、意識が飛んでるじゃないですか。さらには、1着の旗を売ってくれと無茶なこという。そこからの記念写真、親族友達への報告からの浮かれ花名。素晴しいものありましたね。こんな鼻高々花名とか、これを逃がすともう次にいつ見られるかわからないやつですよ!

しかしこの有頂天が翌朝にまで持ち越せないのが花名ですよね。しあわせそうな翌朝の様子。それを無言で見つめるふたり。もうほんと、なんだろうこのシュールな終わり方! いやあ、ほんと、いい味出てますね。なんともいえません。

『しあわせ鳥見んぐ』

島に帰ってきた翼。祖父母と久しぶりにあった時の様子はなんだかちょっとぎこちなくて、対し祖父母の見せる嬉しそうな顔! 翼、バツが悪い感じなんですが、なにか過去にあったのかな。島を出たのは中学の頃だっていうから、この子がなにかしでかして島にいられなくなっちゃった、みたいなことは考えにくいですよね。はたして、なにがあったのだろう。

その答が語られたエピソードでありました。

この島には当時子供が翼ひとりしかいなかったのですね。両親が本土に出るのにあわせて、翼も本土にいくことを選んだ。かくして島に子供はいなくなり、学校は休校。島の将来を考えれば残るべきと思っていたけれど、それでもあえて島を出ることを選んだ。

そのことを後ろめたく思っていたというんですね。

これが翼の抱えていたわだかまり。でもこうして帰ってみれば、祖父母は喜んでもてなしてくれるし、島の人たちも次々やってきてくれる。みんな、翼のことが好きで、大切に思ってくれていたのが伝わりますよね。きっと島ただひとりの子供だった翼のこと、皆がそれぞれ身内、孫のように思っていたんだろうなあ。すっかりお姉さんになったって、久しぶりに帰省した親戚の子供を迎えるかのようじゃありませんか。ええ、翼、なにも不安に思うようなことなかったんですよ。

今回の翼の鳥見行。オオルリ、ウミネコ、ハヤブサと、島にいる鳥を紹介する。その動画撮影の様子、島の地形もともにハヤブサの営巣など解説して、ああ、これがふるさと飛島を広く知らしめ、島のこれからになんらかの明るさをもたらすことに繋がればいいのに。そうしたら、翼の心の重荷も少しは軽くなるのではないか。なんてこと思ったのです。

翼、ちょっと心配ですよね。次回、飛島二日目、翼にとってなにかターニングポイントとなるようなできごとなどあれば。ええ、この子が晴れやかな気持ちで島を後にできるような転換点があればと願っちゃうんですね。

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