『まんがタイムきらら』2022年9月号、昨日の続きです。
『しあわせ鳥見んぐ』
飛島めぐり、二日目の情景。鳥海山を望み、タブノキを分けカラスバト、アマツバメに接した後、休校した学校に集まるバードウォッチャーたちとともにアオジとノジコを観察する。
アオジとノジコ、よく似た鳥だけど旅の目的地が違っていて、アオジが日本国内を移動するのに対し、ノジコは海を渡り海外へと向かう。
この渡りをする鳥、海を超えていく鳥の習性に思いを馳せ、それを自分の思いに重ねていく翼。島を出ることを決心した翼にとっての理由、それはなにか、考えを巡らせているようなんですね。
鳥には鳥の理由がある。翼にも翼の理由があったのでしょう。鳥を見て、自分自身を省みる様に、翼の思いのいまだにすっきりとクリアになっていないことうかがえて、それだけにこの旅の果てに彼女がなにを見つけるか。気になるのです。
『蜂も刺さずばうたれまい』
あぶない。タイトルを『すずめ王決定戦』と勘違いするところでした。
学校にまで潜入してきた騎士滅悪チーム。すずめたちとばったり出会って、さあ大変。で、なんでここからクイズ大会になるのか。あ、蛍の提案か。絶対面白がってるな。負けるつもりがあるのかないのか、それはわからないけど、本人の意思そっちのけですずめを賭けたクイズ対決。テーマはすずめについての知識だ!
これ、騎士滅悪チーム、不利だな! すずめが騎士滅悪を抜けてからのこと出題されたら絶対わからないじゃん。対して、今の友人たちは騎士滅悪時代のことまったく知らないってこともないんでしょう? まあほぼ知らんわけですけど、蛍とかなにを知ってるかわかったもんじゃないじゃん!
双方、相手にわからぬすずめ知識をうまくピックアップして、勝負は一進一退。でも、朱音、すずめの好きな映画という問を受けて、自分がすずめのことわかっていなかったって思い知っちゃったんだ。それで、ここで、きっぱりとけじめをつけよう、謝ろうとするところにこの子のまっすぐさ感じられていいですね。そして、その詫びの気配を察知して、自分から謝るすずめ。ええ、ふたりともに、相手のことを思いつつも、どこかに負い目を感じていた。どこか無理をして仲間を信じきれていなかったすずめ。すずめの本心に気づきつつすずめを縛っていた朱音。
そのふたりの和解の情景には、それでも互いに相手を思っていたこと、その癖や心情についてもわかっていたことがよく描かれていて、ええ、やっぱりいい友達、仲間だったんだなあって思ったんですね。
これで朱音の執着も終わり、金輪際すずめには関わらない? と思ったら、妹分はこれからも交流する気満々みたいですよ! 朱音もこのままフェードアウトとはいかないようですね。ええ、無理しないのが一番ですよ。
『むすんで、つないで。』
お、終わるのか……。まさかそんな日がくるというのか。
高校2年生に進級したつなぐ。初日にうっかり寝坊してしまって、花ノ子たちに起こされるはめに! まずい、このままじゃ遅刻しちゃう! からの高級車横付け登校!
すげー、倉石つなぐ、かっこいい……。いやもう、まさしく伝説ってやつだ。
進路希望調査を受けて将来のことをおぼろげにでも考えはじめる高校生たち。小学生組は新しい担任の先生を迎えて……、迎えて? え? 山路之嗣? 充嗣の親戚かなんかか!? 充嗣と同様のキャラクターを備えているのか、之嗣? いやもう、不穏な自分登場に動揺きたしていたらですよ、最終ページ、驚きの展開!
ああああ、10年たっちゃったの!? いや違うか、まだそんなにはたってない。高校生になった花ノ子と白百合!? うわあ、めっちゃ美少女じゃん! 白百合髪を短くしたのか。憧れのつなぐお姉ちゃんの影響? というか、つなぐは大学生なの? それとも社会に出てるのかな? おぼろげに考えていたこと、それがかたちになろうとしているのかな?
いずれにしても、次回、最終回。つなぐの総決算!? いやもう、驚いた、やられた、苺はどうなった? ほんと、皆がすこやかであればいいなあ。しあわせであればいいなあと思います。
- 『まんがタイムきらら』第20巻第9号(2021年9月号)
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