2023年1月26日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年3月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年3月号、昨日の続きです。

『ちょっといっぱい!』

懐かしい顔、というにはまだそこまで時を経てないようにも思いますが、ちゆりが連絡をくれました。大学のオープンキャンパスにやってきた。不安に思うちゆりを元気づけようと、ますみん発案でリモート応援? タブレットを使ったビデオ通話で、ちゆりと一緒にこはる屋の皆が大学探訪。食堂にカフェに書店にと、見るもの見るもの驚かされる、その新鮮なちゆりの感想が素晴しい。

これは、まだ大学というものを具体的にイメージできていないだろうもみじたちにとってもいい刺激になったかも知れませんね。

そして店長の申し出で、ちゆりがこはる屋にお客としてやってきました。突然いわれて戸惑っていたちゆりが、店の皆の歓迎する言葉に嬉しそうな顔をするでしょう。あれがよかったなあって思いました。バイトをやめてから会えていなかった。けど、ちっとも疎遠になっていないどころか、むしろより一層に気持ちの近くなっている、そんな感じさえあって、この皆の距離感。嬉しい気持ちが、よくよく現れてとてもいい情景でした。

このところ落ち込んでいたというちゆり。その表情に若干まじる憂いと、そしてほっとした様子。わだかまりを素直に口にして、気持ちを切り替えた時の笑顔と、ささやかな表情の違いにうかがえるちゆりの思いの揺れ動き、それもまた素晴しかったと思います。

『花唄メモワール』

滝に身を投げた!? 大正時代の業務日誌に挟まれていた新聞記事で、藤野のその後を知った梅。いったい藤野の身になにがあったのか。かつて時を隔て出会ったのは大正12年。それから1年の後に命を断つことになる!?

あまりの唐突な藤野の死に動揺を隠せない梅。図書館で過去の新聞を閲覧するも詳細はわからず。巴枝のいうように、その時代の空気、世相に触れないことにはわからないのかも知れない。

それで藤野を助けたい一心で、大正12年に戻ろうとする梅ですよ。軽率に温泉に身投げしてみるも、大正への道は開かず、ただスマートフォンが水没死しただけに終わる。どうすれば藤野のもとにゆけるのか。わずかでも繋がりのあるかも知れない、藤野が身を投げた滝に向かったその先で、一心に祈る藤野の姿を見た梅が、もう二度と藤野のもとにゆけるチャンスはないかも知れないと、決死の思いで身を滝のその向こうに投じる姿に、この人の藤野を案じる思いの強さが溢れていたように感じました。

かくしてふたたび大正12年の暮れに降り立った梅。ここで彼女が見聞きすること、そして藤野の運命やいかに。これからも梅は、かくのごとく大正の世と令和の今を行き来しては、時をともに過ごした誰かを助けることとなるのでしょうか。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

銭湯でであった紗菜の旧友。市野原ときことは、かつてのいざこざが原因で疎遠となっていた仲。そんな彼女たちが、思いもかけず同じ神社で茅の輪づくりを手伝うことになってしまった。

紗菜はときこのこと、悪くは思っていないどころか、あえて嬉しい、これからも仲よくしたいと思っているのに、ときこは紗菜を許していない。かつて紗菜が横取りした手柄とはなんだったのか。ときこを出し抜いた? いったいなにがあったのかはいまだわからないものの、まずは今のふたりの関係が、これ以上悪化しないとよいなと思います。

さて、参拝者に頒布する茅の輪を作ろうとした紗菜とロゼ。ところが、あったはずの茅がなくなってしまっていて、これまさかときこが!? とか思ってしまった私はさすがにときこを悪く思いすぎですね。しかし、なくなってしまった茅をなんとかしないといけない。時間が限られた中、非常手段とロゼは残された一束の茅を魔法で大量に増やします!

これ、ときこが、あるいはときこの思いを察した月渚が隠したのだとしたら、その目論見ははずれるわけで、しかし同時にロゼの魔法がバレてしまう。月渚は元の世界のロゼを知っていたわけで、だとしたらただ茅が増えました、茅の輪づくりも間にあいました、ではすまなさそう。ここからも、またなにか事件といえるようなものがあるかも知れませんね。

願わくば、そうしたトラブルの先に、ときことの仲直りが果たされればいいなと思います。

0 件のコメント: