『まんがタイムきららMAX』2024年4月号、発売されました。表紙は『アイドルビーバック!』。黒基調の衣装を着たあんじゅが、マイク片手にジャンプしてアピールでありますよ。黒のおかげで、ふわふわとした甘いイメージあるあんじゅもちょっとビターな雰囲気帯びて、この異なるベクトルのマッチング。ギャップを超えたビジュアルがバックに背負ったショッキングピンクも味方につけて、強烈な押し出し、強いインパクト持って迫ってくるんですね。そしてこのイメージを表紙に置いているからこそ、本編のあんじゅの甘さも光る。ええ、この魅力、多方面にうったえますよ。
『アイドルビーバック!』
活動開始したアイビバ。それぞれが割り振られた仕事を着実にこなしていく一方、肝心のあの人がスランプです! それはブラックカメリアいやさ黒川椿。曲を3曲作らねばならないのだけど、それがまったく進んでいない。どんな曲調でいくべきか。方向性すらもつかめておらず、それどころか考えれば考えるほどに迷走してしまうという悪循環。
あの七転八倒する様。なにもなせぬまま迎える朝に恐怖するところなど、本当に鬼気迫るものあって、この子、大丈夫かな。つぶれちゃったりしないかな。心配になっちゃったんですね。
そんな彼女を元気づけるアイビバの皆ですよ。焼肉屋におさそいして、謎の歌でもりあげながらの食事会。あの仕事っぽい話になるとえずく椿がすさまじい。でも焼肉と歌と、そして皆と会って話したことが椿に元気を与えてくれて、そしてスランプを脱するどころか、パワーいっぱいで3曲一気に作ってしまうという!
ほんと、このメンバー4人の相互関係。とてもいい。デモ曲の仮歌がにくをたべろなのも最高でした。
『エイティエイトを2でわって』
自宅でピアノを弾く奏。美しいですね。そんな彼女に忍びよる影。いや、美弦なんですけど、さっそく奏にスパルタ練習課せられて、そして連弾で弾く曲の提案が! こちらのふたりはなんだか順調そうですよね。なんだかんだで互いの距離感わかってるみたいなよさがあります。
そして距離感が事故ってるふたりですよ! ゆずの家に逗留している母の友人。その娘さん、上原咲雪がですよ、いきなり泣いている。なにごとかと思ったらトイレがわからず、人としての尊厳を失いそうになってしまったのか。音高に通っている咲雪さん。ゆずがなんとか話を繋ごうと四苦八苦するものの、どうにもこうにもうまくいかない。
ところが、そんな咲雪とゆずの思わぬ共通点が示される終盤。いきなり雰囲気変えてくる咲雪に、ゆず、気圧されてますけれど、ほんとこちらのふたりはどんな関係に着地することになるんでしょう!
そして咲雪のお目当てであるところの奏! ああ、奏の今後やいかに! ほんと、こちらはあちらこちらに飛び火する勢いです。
『さうのあっ!』
さあ、いよいよキャンプにいきますよ。盛り上がってる3人に対し、ひとり早起きがつらいこかげさん。と思ったら、運転手の瞳も朝に弱いんだ。さっそく不安な出だしでありますが、なんとかかんとか無事に到着。すがすがしさ感じさせる芹香の表情がまぶしくて、と思ったら、いきなりどんよりのこかげさん。この対象、さすがです。
テントサウナはじめ、キャンプに必要なものはしっかりレンタル、設営も完了している模様。なので到着即サウノアを堪能するというんですけど、サウナで暖まって、川の清水にダイブしてと、このめりはりがいいですね。
サウナを楽しんだ後は、夕食の用意です。材料はいかにもカレーといった感じなんですけど、いや、メニューは決めてなかったの? からの誰もちゃんとした作り方を知らない! あのあぶなっかしい調理風景。具材を切りもしないのか!? ほんと、大丈夫なんだろうかね、からのネットが使えて危機回避! いろいろアラはあっても、ちゃんとおいしいカレーができあがりました!
リューディアがカレーにカシスジャムを投入したことでざわめく皆。これ、フィンランドではそうなんだ。あの文化衝突からのおいしくいただきましたという展開。そして親密さを深めての今後に向けて広がっていく展望などなど。こうした瞬間瞬間が本当に素敵な本作。そりゃもう、こかげも釣り込まれてしまうわけです。
- 『まんがタイムきららMAX』第21巻第4号(2024年4月号)
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