『まんがタイムきらら』2024年3月号、昨日の続きです。
『妄想アカデミズム』
一葉の入学おめでとうパーティでありますよ。ゆうがすっかり感じ入っちゃって、一葉のこと本当に心配していたんですね。で、このパーティがですよ、途中から次の受験に向けての対策検討会に変わっていくのが本当に面白くて、新たな浪人生に新3年生が揃えばそうもなっちゃいますよね。
でも未春の妄想を知った莉子がですよ、暴走の果てに頭突きくらわしちゃうとかね、それがもう奇行も奇行でおかしくて、未春の頭から単語がこぼれおちてますやん! でもってここでしっかり発覚する未春の強み。莉子のいったことはなんでも覚えるんだ! それすごいな。ふたりで勉強すると、未春、めちゃくちゃ伸びるんじゃない!?
これで次の受験への方向性も明確になって、その代償として冷めるチキン! いやもう、忘れさられる一葉の不憫さったらなかったですよ。
『はじまりの剣は抜けない』
この漫画、本当にいいですね。今回は記憶を失ったヒスイが、咲をガイドに自らの意思でこの街をまわるというのですが、その先々で出会う観光のギミックがまあ素敵。あの音楽で送り出してくれるとか、合言葉で伝説っぽい衣装が借りられるとか、本当、これ、町おこしとして、観光施策として本当に優れてるのでは!? いや、だって、いわば街中がテーマパーク。年がら年中ハロウィンみたいな場所なんですよ?
で、この世界観を作ったのがかつてのヒスイだったというわけなんですね。
かつての中二的振る舞いを思い返してはダメージ受けるヒスイだけど、こうして自ら街をめぐってみて体感したこと。訪れている皆がどれほどに楽しそうであるかを知って、自分のかつてのいろいろはただ恥ずかしいばかりではないんだって思い至る流れは大変に美しく、そしてやわらかに愛おしいものでありました。
街めぐりの終着点が、ヒスイの起こした伝説の創作同好会の部室というのもまたよかった。本当に本当のはじまりの場所。そこで咲とふたり語らうその時間もまた素敵で、なにかキラキラとした、そんな魔法が感じられたのでした。
- 『まんがタイムきらら』第22巻第3号(2024年3月号)
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