Huluでは今、これを見ています。『世界10大ミステリーを追え!』。いやあ、正直、自分向けではありませんでした。世界10大ミステリー。まさかオカルト案件だったとは、というか、それはある程度は予想できたんです。なんせ第2話が「悪魔の棲む家」。第4話は「バミューダ・トライアングル」。ですが、まさか第1話「監獄島アルカトラズ」から、あ、これ、自分向けじゃないと確信するにいたるとは思いもしなかったです。
アルカトラズ、有名ですよね。脱走不可能といわれた刑務所ですが、ここから脱走を試みた人間もいるとかで、しかしはたして脱走は成功したのだろうか? 刑務所からは抜けられたけれど、生きて逃げのびられたかは今なお不明なのだそうですよ。ええ、ミステリーですね。謎ですね。映画にもなってますよ。
難攻不落、完全無欠といわれていたアルカトラズ監獄をいかにして攻略したか、あるいは脱走者たちはまんまと無事逃げおおせたのか、それら謎を解明する。みたいなドキュメンタリーかなと思っていたんですよ。ところが、これ、のっけから予想外のもの見せられましてね、先住民の間ではこの島には邪悪な霊が住んでいるという伝説があった云々からはじまって、精神に異常をきたした、謎の死を遂げた、そしてついには呪いだの悪魔だのといったところにゆきついた。けれど、そうしたもろもろに対し科学的アプローチでもって検証ないしがなされるのかと一縷の望みを持ったらですよ、霊能力者がやってきて、ここにはなにかがいるわ! って、ああー、そっち系だったかあーっ! 駄目な予感はしてたんだーっ!
解散、はいおしまいでーす。といきたいところですが、まあ一応見てみまして、でもねやっぱりもやもやします。霊が出没すると周囲の気温が下がります。霊が周辺のエネルギーを奪うからです。そうしたもっともらしい説明がなされたりもするのですけど、それって本当なの? なんらかの検証でもなされてるの? 霊能業界においてはそういうことになってるってだけじゃないの? 霊の存在は人間の科学ではいまだ証明しえない云々、ゆえにいったもの勝ちで好き勝手なこといってるんじゃないの? 証明云々以前に、そもそもそこに霊がいるという前提を共有することすらできてないじゃん。
みたいな具合で、霊がらみの話はもやもやの連続でした。
一応この番組では、霊サイドの人たちと、科学サイド、懐疑論者ですね、両方の立場から現象に対峙するのですが、その現象がそもそも霊現象であるのかどうか、そこからスタートするものですから、霊サイドの人は霊の仕業っていいますよね。懐疑サイドの人は、これこれ別の要因で起こったことじゃないかっていいますよね。結局平行線で、番組としてはどちらが正しい正しくないというジャッジはせず、謎は深まった、さらなる観察を続ける必要がある、みたいな具合に曖昧なまま終わらせて、ああー、この手の番組、日本でも多いですけど、やっぱりアメリカなんかでもあるんだね! って思いました。
アルカトラズ回でも、脱走した囚人は海を泳ぎきれたのかという考察したりするところとか、また第3話「アトランティスの謎」だったら、海に潜って物証となりそうなもの探したり、またプラトンが残したアトランティス滅亡の記述、これはクレタ文明の滅亡にかかる記述なのではないかといった面から調査している人が出てきたりと、こういう具体的なもの扱って考えるパートは見ていて面白かったかな。でも、正直エピソードによって当たり外れが大きい、そんなドキュメンタリーという印象。というか、当たってもそんな大当たりって感じがしないのがつらいです。
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