『まんがタイムきららMAX』2018年8月号、昨日の続きです。
新規ゲスト7本中、後半3本です。
『JK♂ですが、恋してもいいですか?』。おお、TSものですね。朝目覚めると女子になっていた水野。これ、パープルなる謎生命体の仕業なんですね。パープルの故郷、アニ・マール星を救うため、水野が変身させられた。星の癒やしに必要な萌えパワー、いや違うか、癒やしでいいのか、集めるのに女子化水野が有用だったわけですね。水野を知る人間の記憶も改竄済みだから、突然女子になったとしても問題なし。それで、かくして、水野いやさ結希はずっと思いを寄せていた安堂あかりとの親交を深めることができるのか!? いや、向こうから結構ぐいぐいきてくれていますよね。結希、ゆっきーの人付き合いの苦手さ、素直でなさもうまく受けとってくれて、この思わず得た第二の人生? 新たな可能性に、ゆっきーもしあわせそうに見えるところ、悪くない感じですね。
『初恋スクール』。中学三年生、受験を前に成績のふるわない皆瀬ひなのが通うことになった塾。なんだか不思議なアンケートに回答させられて、年上のお姉さんは好きかとか、どんなタイプが好きかとか、それはいいんだけど、女子相手に女子の好みを聞くのですな。ひなのの幼なじみの天木つぐみ、風浦高校一年生。この人は元気で人なつこいなお姉さん。倉永あすか、綾咲高校一年生はクールに見せて微妙にチョロそうなお姉さん。そして藤波女子学園一年生の真中ちづる、謎めいてどこかマイペースそうなお姉さん。それぞれ違う制服を着まして、どんな制服が可愛いかと、いろいろ目移りするひなのでありますね。これから進路を決めることになるだろうひなの。個性ことなるお姉さんたちに心揺らしながら決めるのか、あるいは制服で決めるのか。でもって、今回のアンケート、あれはなにに活かされるのか。読み切りだそうですが、ちょっと続きが見たいですね。
『順応式!異世界生活』。突然異世界にやってきてしまった桜木こまり中学二年生。周囲見回して、ここは異世界かと納得力がすごい。なるほど、順応式という所以でありますね。この漫画、基本的にゲームの知識が求められるところありますね。レベリングしてワンパン。チュートリアルなんてA連打でスキップ。箱を見たら中身を確認。こうしたところはなるほどRPGのあるあるだ、そう思わせてくれるところありまして、けど、店と店のスキマっていうのはなんでしょう。ゲーム的約束を前提に行動するこまりと、その約束が通じそうで基本的に通用しないこの世界とのギャップ。兜のくだりとかね、自動でサイズがあうはずではというこまりに、どんな世界から来たのかとつっこむリース=キャロライン。いや、それ、もとの世界について誤解を振り撒いてますがな。こうしたあたりの塩梅にこの漫画のキモがありそうな感じでありますよ。
『こみっくがーるず』。小夢を担当する編集者が変わります。それで小夢がショック受けちゃって、この子、すごくコミュニケーション力が高いから、変わったとしても大丈夫じゃないのかな。いや、そんな簡単な話じゃなく、仲のいい人、馬のあう人と離れるの、やっぱりショックですよね。今回は放心小夢を皆がはげましたりするんですが、翼たちの担当編集者のエピソードが、その個性や姿勢、着眼点の違いによって、得られる刺激や発想が変わってくるっていうのが面白くて、なるほど、よほどあわないとかだと別だけど、違った視点が得られるというのは悪いことばかりではないというのですね。翌日の、かおすを伴っての小夢打ち合わせ、あれ面白かったですよ。かおすの頑張り、まさかの一発芸とか見られて、うん、うん、いけてる。それで翼のいっていたこと、それがここで実際に示されて、違った個性、違った姿勢、けれど漫画には真摯に向き合ってくれている、そんな新しい出会いが小夢になにをもたらすのかって思うと、この続きも見たくなるってものですね。そうそう、小夢の手紙もよかったですよ。情の厚く、細やかなお嬢さんですよ。
- 『まんがタイムきららMAX』第15巻第8号(2018年8月号)
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