2018年6月7日木曜日

『まんがタイム』2018年7月号

 『まんがタイム』2018年7月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。これはポーカーですね。きりっと正装しましてね、ディーラーをやっていますよ。お客は『ウレ漫とガケ漫』白井と『瀬戸際女優!白石さん』白石で、ふたりともに正装。ゆったりと余裕感じさせる白井に、いい手がきたかな、ちょっとテンション上がってる白石、いいコントラストじゃないですか。『ハニトラなんか怖くない!』。派遣の山田さん、バニーの給仕さんになっていますよ。あ、これ、ハニートラップだ。油断させて近づこうって魂胆だ。

『花丸町の花むすび』、むんこの新作です。おにぎり屋さん、花むすびを舞台に展開する人情ものって感じでありますね。この作者の持ち味といったらいいでしょうか、よく出ている、素直にそう思えるものがあって、第1回だと、もしや虐待を受けてるんじゃないか、おにぎり買いにきた女の子のこと心配したりしてね、家族からは人様の事情に首を突っ込むなって釘刺されるんですけど、それでも気になるのは性分だからやめられない、みたいな感じですよ。ヒロイン花子は29歳、離婚して実家に帰ってきたみたいですね。おばさんって呼ばれたりね、そうしたら憤慨してっていう、そんな複雑な年頃。お客さんともフランクにやりとりしてっていう、この気安さ見えるところなんかも、この作者のらしさだと感じます。

『ハニトラなんか怖くない!』。第2回、引き続き面白いですね。派遣の山田さんからアプローチを受ける綾小路。けれど、彼はこれをハニートラップ仕掛けられていると思い込んでいて……、っていうその前提、冒頭の四コマでしっかり伝えて、でもってこの冒頭、きっちり落ちで回収されるんですね。部長のいう、女には気をつけろという言葉。セクハラとかやめてくれよってことなんだけど、綾小路はハニトラに注意せよって意味だと勘違いしてるし、それでもって、必死に山田さんはじめ女子の接近を警戒するその様子がおかしくって、今回だったらキリモミセーフとかね、一緒に倒れて嬉しそうからのどうか勘弁してくださいの奇行とかもいい感じ。一言でいえば朴念仁ですよね。けどその朴念仁っぷりを、あさっての方向に全力で振り向けさせることで、また一味が加わって面白い。下のオフィスの女性に貼ってもらった絆創膏、それ見てちょっとヘソ曲げてる山田さんとかもね、女心の機微みたいなことになるはずが、この漫画だと、いや、綾小路だとそうはならない。いい展開です。

『さわらせてっ!あみかさん』。運動のためにプールにいくっていうんですが、その行き先がホテルのプール。ホテルというのに舞い上がって、ばっちりメイクアップしてくるあみかがおかしい。すぐに落とすのはもったいないってシフォン先生もいってくれてるのに、沙織、めっちゃ急かす。もう皆、欲求に、というか欲望に忠実ですよね。まあ、沙織に関してはとりわけ酷いんですけど……。結構泳げるあみかを見て、海棲哺乳類、アザラシやらマナティやらを思い浮かべる残酷よ。おなかのすいたあみかが、ホテル価格のメニュー見ながら思い浮かべるトッピング。どんどんハイカロリーになっていくその様子ね、ああ、これ、やせないわ。そう思わせるものありましたよね。

『瀬戸際女優!白石さん』。のっけから鬼瓦に強引に言い寄られる白石さんですよ。けど、これ、演技。普段はまるで逆の関係っていう、このふたり。好きなんですよね。さて、まさかの鬼瓦、彼女ができたっていうんですよ。結婚を前提にとかいうんですよ。おおー。けど、これ、白石さん、ちょっと気軽に呼び出すとかやりにくくなるよね? 鬼瓦の出会いの健全さに、なんだか申し訳なくなってしまった白石が面白かった。他にも一升瓶相手とかね、それから暴走族なのにウインカーとか、この人たちの、なんだかんだいって善良な感じ? 悪くないんですね。今回、すっかり保護者モードになってる白石もおかしかったんですけど、なにが一番面白かったって、鬼瓦の彼女ですよ。見た目おとなしそうながらも、めっちゃ厳しい彼女さん! 鬼瓦、ビシビシやられてるのにでれでれしちゃって、それ見てはたまた罪悪感感じる白石ですよ。ほんと、これ、めちゃくちゃ面白いなあ。レベル高かったですよ。

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