2021年5月21日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年7月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年7月号、昨日の続きです。

『桔香ちゃんは悪役令嬢になりたい!』

いつもだけれど、桔香ちゃん、めちゃくちゃ可愛いよなあ。敬愛してならない悪役令嬢マリー。その声をつとめる声優の粟野ミユがやってくる! それでもう喜んじゃって、それこそ震えるレベルですか。

当然イベントにいくことになるんですけど、服装に髪型、ばっちりマリーにあわせてきたんだ! でも似合って可愛いからいいよなあ。桔香のイベントに向ける思いの強さ、ひしひしと伝わってきます。ただ夢見すぎというか、キャラと演者の混同ですよね? 両者をあまりに同一視しすぎてて、これあとでがっかりするんじゃないかなあ。

うん、見事がっかりしましたね。敬愛する悪役令嬢の要素をこれでもかと粟野ミユに投影して、カワイイ禁止、妖精、パフェ、うさぎなどカワイイ要素も全部禁止。それらが全部裏目に出るの、桔香ちゃんだなあって思う。でも、こういうの、多かれ少なかれアニメファンは経験してきたことなんじゃないかなって。いや、アニメファンには限らない。役のイメージを役者に投影して、けれど現実にはそうじゃないというのを知ってちょっと寂しくなるみたいな感覚ね。きっと誰にもあったことだと思う。

そのがっかりを桔香が一身に背負ってみせるその様子。ああなんて痛ましいの! 登場で出端をくじかれたかと思えば、続いてまさかの禁止要素が畳み掛けてくる。見る見る追い詰めらていく桔香ですよ。あんまりにしおれちゃって、いたたまれなさに退出しようとするんだけど、そこを呼び止められちゃって、そうしたらこの子、落ち込みの極致みたいな発言するでしょう?

これ、結構なアクシデントだと思うんだけど、役者さんは嬉しかったんじゃないかなあ。自分の演じたキャラクターにここまで入れ込んでくれて、純粋に夢抱えてここまでこうして期待いっぱいできてくれた小学生の女の子。きっとがっかりさせたままで帰したくなかったんだと思う。だからこその爆発力あるあの展開。魅せられますよね。ほんと涙ながらに喜ぶ桔香の様子、扇子のポーズこそはわからんけれど、きっとこの場にいた誰にとっても嬉しいと思えた瞬間だったんじゃないかなあ。

場の一体感含め、いい盛り上がりを見せて、桔香にとってもいい思い出になったんじゃないかと思える素敵な情景でした。しかし、この子の業は深まった気がします。

『ぬるめた』

ちあきの髪を切っているさきな。ちあきはもうちょっと切ってくれてもいいというんだけど、さきなは頑としてこの長さを譲らない。なぜか。そうか、ロングのちあきが好きだからか! 秘密をくるみにバラされて怒るさきなだけど、こっそり自分の髪を意識してるちあきが可愛かったです。うん、自分がさきなを魅了しているポイント、自覚しちゃいましたね。

ちあきの散髪を見て、自分もやってもらいたくなったくるみ。髪を伸ばしてくれっていうんだけど、そういってすぐに伸ばせるのはすごいよなあ。ロングヘアくるみ! 大威力! しゆきに効果は抜群だ! しゆき、変質者っぽい言動して見せて、おお、おお、危険人物かよ。でもってここからくるみのファッションショー? ちあきとお揃いヘア、これがやっぱり一番でしたよ。あと、アニメで死ぬお母さん。

今回は、可愛いだ魅力的だと褒めに褒められて赤面したり嬉しくなったり、なんだか意識しちゃったり、そういう様子が愛らしいお話でした。くるみもそうだし、ちあきもそう。ラストの髪いじって、伸ばそうかとさきなにいうとことかね、もう素晴しかった。たまにこういうの盛り込んでくるからこの漫画あなどれません。もう、がつんとやられてしまいます。

『しょうこセンセイ!』

おお、グランドフィナーレですよ。ということで、7年がたちました。すっかり大人になったしょうこ先生、と思ったらまだ16歳。これでやっとこさ生徒とほぼ同い年になるわけか。なのに教師歴8年。元気でにぎやかな新入生を前にしても余裕ある対応、さすがのベテランでありますね。

というか、小夜に奈央も大きくなりましたね。一緒に仲良くして育ってきた友達がこうして生徒になるっていうの、ちょっと不思議な気分? 翔子の気持ちもちょっと知りたいところ。とか思ってたら、お姉ちゃんと呼んでくれとかゆうたはりますよ?

副担任の久坂先生。この先生は新任なんですかね。すっかりアガっちゃって、気持ちの余裕もなくなっちゃってて、ああ、すっかりしょげかえっちゃってますね。けれど、翔子を手本に、また翔子を支えた人たちの応援を受けて、よい教師となるための第一歩踏み出していきましたね。

思えば、あの頃はまだ翔子自身が新米で、いろいろ困難に立ち向かいながら成長していった。それに対して、今の翔子は、後進を励まし導く、そんな先輩としての姿も見せてくれるというのですね。

これもまた成長なのでしょう。生徒とともに成長し、そしてまた同僚教師とともに切磋琢磨していく。そうした翔子のこれから、それはどれほどに希望に満ちているのでしょう。きっとそこにも育まれるもの、新しい経験があって、そしてもちろんドラマチックな展開も! 16歳になった翔子の知る世界! 眩しいと、あこがれに似た気持ちを抱いてしまいます。

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