2021年5月10日月曜日

『まんがタイム』2021年6月号

 『まんがタイム』2021年6月号、先日の続きです。

『お天気おねえさんの晴れ舞台』

朝のお天気コーナー。出番が終わった琴音に声をかけると、ごめんなさい! すごい勢いで謝ってくるんです。そうか、真由のこと、牧と勘違いした。というか、牧さんいないんだった! 怒られない! って、ぴかぴかの晴天笑顔になる琴音もすごいですね。牧さん、どれだけプレッシャーになってるんだろう。まあ、なにかしら失敗しがちな琴音が怒られる原因作ってたりもするんですけど、でもプレッシャー感じながらも、どーんといっちゃう琴音の勢い、こいつがいいんですよねえ。

とはいえ、牧の存在感ですよ。一週間不在というのだけど、ちゃんと放送はチェックしてるからとおしかり、いやさ励ましの電話がかかってきます。牧の表情険しいけれど、なんだかんだで琴音のこと気を配ってくれていますよね。そんな牧のこと琴音もちゃんと頼りにしてて、最初は牧がいないから怒られない! っていってたのが、電話がこないって落ち込んじゃって、この離れてわかる大切さみたいなの、よかったなって思ったのでした。

そんな牧も、今回は琴音からおしかりですよ。最初は心配から、牧さんも寝てください、その言葉に心安らいでる牧もいい感じ。そう思ったら、琴音がメッセージで駄目押ししてくるっていうね! この互いに心配しあってるところもまた素敵でしたよ。

『テレパス皆葉と読めない彼女』

皆葉くん、気もそぞろ! 澄花と一緒にマフラーのお礼の買い物にいきます。それであんなに緊張しまくって、澄花も怪訝そう? 一緒に寄り道はじめてじゃないよね? 夕飯買うのとは訳が違う。このやりとりに、笹本と桐谷が心の中でそろってつっこみいれてるの、おかしかったです。

しかし、皆葉、澄花のこと気にしてますよね。他の男子と話して笑ってる澄花を見て気持ちが落ちつかない。自分の心も読めないんだな皆葉くん。そしてふたり買い物にいった先で、なにを贈ったら澄花は喜ぶだろう、考えて迷って、その末に選んだのがリボン。プレゼントして、それを澄花が髪に飾る、その場面。丁寧に皆葉の心の動きを描いてみせて、素晴しかった。澄花が喜んでくれるだろうか、気にいってくれるだろうかと不安に思って、緊張して、安堵して、本当、皆葉は今この澄花との関係を通じて、これまで知らずにきた、不安をともに探りさぐり相手の気持ちをおもんぱかって、正解に辿りつこうとする行為、人づきあいというものを知っていっているんですね。

自分の感じている不安を口にした時に、澄花も同じだったと告げられて、これ、皆葉には意外だったりしたのかな。自分だけが気持ちを揺らしているわけじゃないんだよ。と、そこでまさかの皆葉不調? 思考のノイズに屈み込んでしまって、皆葉の身に起こったこと、これがいったいなにをもたらすのか、今後の展開の予想しえなさに私もドキドキしますよ。

『おちゃんぴぃ ちゃ美』

いいな、この漫画。ちょっと昔風っていったら申し訳ないんだけど、猫のちゃ美の心の台詞がね、書き文字で表現されてるの、その文字の雰囲気に描き慣れてるなってベテラン感を感じましてね、加えていえば扉絵背景の壁に貼られたポスターなんかの雰囲気ね、ああ、なんだろう、懐かしさがある。かつての少女誌や、そこからもう少し年長向けの雑誌に載ってたりしそうなんて思ったのですよ。

キャラクターの描きようもすごくうまいですよね。猫のちゃ美の表情、すごく豊かで、しかも顔だけじゃなく全身でその気持ち、感情を表してくる。これは猫だけでなく人においても同様で、飼い主の徳川課長、この人の職場の同僚、部下たちも、すごくのびやかに動く。まあ、一番に動くのはちゃ美ですけどね。ほんと、嬉しい顔、お怒り顔、不満顔からおすまし顔。魅力的だと思いました。

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