2021年5月16日日曜日

Good Job!

 Nintendo Switch Onlineの加入者特典にいっせいトライアルというのがあります。期間中、対象ソフトを遊びたおせるという心の踊るサービス。まあ、私の場合、他にやりたいものがあるとかそもそも時間がないとかでほぼ利用できずにいたんですが、まあ、それは置いておいて、『Good Job!』ですよ、2021年4月のいっせいトライアルにピックアップされたこのソフト、いっぺん遊んでみたいと思っていた! ええ、これを機会にちょいと試してみたというわけです。

『Good Job!』は、カテゴリーとしてはパズルになるのかな? 会社での仕事を効率的にこなすとGood Job! 高ポイントが得られるというゲーム。たとえばプロジェクターをプレゼン会場まで持っていくとか荷物をトラックに積み込むというように、ステージごとに設定されたミッションをこなしていくことになるのですが、普通に運んでもいいし、勢いよく窓や壁をぶち抜いて最短距離を狙ってもいいという、解き方の自由さとはちゃめちゃさが売りで話題になったゲームです。

これはプレイ前から知っていたのですが、備品や施設を破壊すると損害が発生するものの、評価されるポイントは主にタイムなので、時間かけて丁寧に運ぶより派手にぶっ壊しながら迅速にやっつけた方が高得点を得られます。いったいどういう社風なのか、いくらなんでも乱暴すぎる。でもプレイ動画を見ると、自分も一度社屋をぶっ壊してみたい……。

ええ、遊んでみたかったゲームなのです。

実際に遊んでみたところ、はちゃめちゃにやるにも、それなりの才能が必要なんだなということがよくわかりました。

意外と効果的にぶっ壊すのって難しいんですよ。破壊のスイートスポットみたいなのがあるのかな。電気のケーブルを使い、パチンコみたいにして機材をすっとばし、壁をぶち抜いてやるのですが、思ったように壊せないし、距離も出ないんですね。他にもフォークリフトの操縦、こいつがなかなか難しくて、思った場所に運ぶだけでも結構手間がかかる……。慣れの問題だろうとは思うのですが、単純に大暴れすればいいゲームじゃないな。通れる場所、通せる場所、それらを把握して、うまいこと動線を組み立ててやってはじめて理想のぶっ壊しが可能になる。そんな感触。むしろ、ここうまいこと通れない! 挟まって詰まって抜け出せない! みたいな感じでやきもきすることの方が多かったです。

そしてこれはゲームの本質から外れたところへの感想なのですが、プレイヤーキャラ、普通の新入社員じゃなくて社長の息子とか孫とかそういうやつなんか! 最初に流れるムービーでそうしたバックグラウンドがさらっと示されるのですが、これはちょっと興醒めだなあ!

いや、だってね? 普通のなんでもない社員が、時間効率一辺倒で損害かまわずむちゃくちゃやってもOKなイカれた会社! みたいなゲームだと思ったら、社長の身内が権威を笠に着てむちゃくちゃやってるだけなんですよ。意味合いが全然違ってくるじゃないですか。前者だったら、効率重視すぎ社会の異常さを楽しむみたいな風刺的悪趣味さが味わいになるけれど、後者だとアンタッチャブルなやつがめちゃくちゃやるのを社内の誰も止められない、そういう抑圧の匂いが出てきてしまう。

この設定はない方が楽しかったと思うなー。

なんてところがちょっと惜しいゲームでした。

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