『まんがタイム』2025年1月号、昨日の続きです。
『大家さんは思春期』
高校進学に向け、高校生らしい私服を買おうと皆で買い物に出かけます。
いえね、シンプルな話なんですよ。ファッションに明るくないチエが友達にいろいろアドバイスもらおうという、それだけといえばそれだけなんですけど、それがまあ楽しいんですね。友人たちが、それぞれに自分の好みの系統を、自分の着ている服を見本にしてチエに説明していくんですけど、みんなかわいいんですね。
自分としては、明日香の服は意外な感じ。この子、進学先の公立高校制服なんかがそうですけど、地味め、安心安全、保守系真面目なテイストがスタンダードなのかと思ったら、姉ゆずりのパンク・ロック系! いや、それもかわいいんですけどね、面長ですらりと背の高いのもいいよね、でも意外ではある! こういう、制服の印象が強い子らの私服が語る、それぞれの好みやバックグラウンド。見ているだけも楽しいし、解説が加わるとよりおもしろい。
ええ、すごくよかったです。
帰宅後の情景、レイコの想像したチエもまたかわいくて、地雷系、いいではありませんか!
でも、やっぱり一番よかったのは、チエ自身も気にいっていたカジュアルなスタイル。気取らなさがこの子には似合うと思うのでした。
『まほろば小町ハルヒノさん』
玉置神社にやってきたちあきたち。山道が阻むのみならず、神様に呼ばれないと辿り着けない場所ともいわれる神社。道が整備されている現代ならいざ知らず、かつては目指しても容易にはたどりつけない、そんな場所だったのでしょうね。
玉置神社についての説明は驚くべきもので、紀元前にまで由来を遡れるであるとか、実に神話に肉薄しようとするかのごときすさまじさ。樹齢三千年を数える杉の巨木があったり、社殿を持たない磐座があったりと、本当、こんな神社が今もあるのだなあと圧倒される思い。実際、現地を訪れたら、より以上の驚きや感動があるのでしょうね。
そしてちあきの感動した玉置山山頂からの眺望。いくつもの山が幾重にも重なりはるか遠くへと望むその雄大な様。果無の名にも思いを致したちあきの、ハルヒノとあらためて確認するきずななど、奈良の地に暮らす子らの今まさに生きる思いを感じたようにも思われて、これもまさに見どころと感じいったのでありました。
『スーパー恋愛タイム~現場でドSな彼女は自宅でデレる~』
すごいな、まりんの策略! クリスマスパーティーをやりましょう。ついでにクリスマスイブが誕生日であるマナも一緒に祝おうと、ミロの発案で開催することになったパーティーの会場に自宅を提供したまりん。これ、自宅にリナを呼びたいがため? と思ったら、それどころじゃない。さらにいくつもの策を講じていたというのですから、いやはや怖るべしお子さんであります。
かわいい子なんですよ。トナカイの衣装もめちゃくちゃ似合っていて、女性陣に大人気。リナに寄り添うようにして写真に写る、その時の表情ったら! 母親と一緒にリナの写真をこれでもかと撮ってるときも、なんともいえずかわいくて、でもまりんの真価はまだまだこんなものではない。いえね、トイレに立ったマナにそっと近づいて声をかけた、その内容よ!
事実とは違うことを吹き込んで、今夜のパーティーは、さらにはマナへのサプライズはアツシの発案であるかのように思わせるのに成功しているのですね。
アツシへの思いをさらに膨らませるマナ。その気持ちを察して穏やかではいられないのはリナです。ああ、ここに気持ちの、思いの、相争おうという未来の火種が予告されたのでありましょうか。いや、この撮影で知りあい仲を深めた皆の不和など見たくはない。クランクアップのそのときには、いずれ皆のしあわせな落着があることを願わずにはいられません。
- 『まんがタイム』第45巻第1号(2025年1月号)
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