2024年12月28日土曜日

『まんがタイムきららキャラット』2025年2月号

 『まんがタイムきららキャラット』2025年2月号、発売されました。表紙は『おちこぼれフルーツタルト』。チコとロコによるお正月表紙でありますよ。五色幕ならぬ四色幕を背負って立つは、来年の干支、巳の姿をしたロコであります。ちんまりとしたロコは、ペロりと出した舌も愛らしく、となればチコが黙っているわけもありません。巫女の装束で、姉を抱くようにして頬寄せて、ああ、ここにうるわしきは姉妹愛。といいたいけれど、これは過剰な一方通行なる愛情でありましょうか。アイドルとして大丈夫なのかと心配になる表情、よだれが印象的なイラスト。ああ、見事な一枚であります。

今月は新規ゲストが4本です。

『揺蕩う波に鬼の華』

家に帰った帆波が見たのは、テーブルにぐったりと突っ伏す少女の姿。いつもとはあまりに違う展開なるも、決してうろたえはしないのが帆波という人なのですか。落ち着いて迷子かと聞き、空腹と知ればさっと食事を差し出す。

ここは海辺の町の食堂で、いずれはここを自分も継ぐのだろうと思っているのが帆波。ただその夢ならぬ夢がために、将来像は明るいものではなく、むしろ平凡つまらないものと割り切ってしまっているのですね。

それでは困るのが、倒れていた少女、來華。頭に角持つ來華は鬼の子。人の魂を食うという。今ここに帆波に狙いを定めた來華なれど、自分の魂の危機をあまりに素直に受け入れる様子を見て、それでは駄目だと、そんなのじゃ満たされないと、一転帆波の生を彩るべく、この食堂に居候することに決めたというのです。

さあ、來華、帆波になにをしようというのか。そして帆波が自分の生に執着を見せるようになった暁には、どうしたドラマが生じるのか。ここは來華のがんばりに期待ですね。

『メディアミックス*ガールズ』

数多の凄腕アニメーターを輩出した部活がある。その部で研鑽を積みいずれは自分もと夢見る少女中村美桜が入学した学校は、進学校に転換を遂げ、目当ての部活は先月廃部。しかたがないとふたたび創部すべく活動開始してみれば、同じく部活復活を狙う秋本蒼が目障りで。というのも、蒼の目標は漫研復活。アニ研復活を目論む美桜にしてみれば、部員を奪いあうライバルでしかない。いたるところで出会うふたりは、その度ごとにぶつかって、けれどどちらも新入部員の獲得に失敗。

そこに美術部部長米山の介入があり、ふたりめでたく一緒に同好会を発足させるにいたるのですね。

しかし、ただ部ができればいいって話じゃない。その部の活動内容、これまでどのように部員を育て、戦力としてきたのか。そうした中身がなくっちゃどうにもならんのでは? と思っていたら、2話にて彼女らも同様の問題点に着目。部に残る資料などをと探してみるのですが、卒業生が持ち帰ってしまった? となれば、先輩を訊ねようという行動力。これはなかなかにアクティブな連中と思いきや、青海と青梅を間違えて、臨海ならぬ郊外に着いてしまうっていうのですから前途多難であります。

過去の資料は手に入らない。OGにつながる人脈もない。ないないづくしのふたり同好会、メディアミックス部のこれから、いかなるものになるのでしょうね。

『スマイルあっげいん!!』

ずっと推してきたアイドルが、ネットを出て地上波に進出してみせたライブにて引退を発表。推しを突然失うことになったのり子は、すっかり意気消沈してしまい、自室にひきこもるまでになってしまっていた。

そんなのり子が、妹たちに無理矢理に連れていかれた学校で出会うことになったのが転校生。都会からやってきた謎の美少女、姿を見ればすぐにわかった、のり子が推してきたアイドルその人だというのですね。

普通の女の子になりたかった。あたり前の日常を送りたかった。その一心でアイドルをやめた音羽めい。ここ田舎町では、アイドルめメの存在も知られておらず、いわばずっと平穏でいられたというのに、アイドルめメを知るのり子が現れ、どうなるめいの日常! けれどのり子はそのあたり、わきまえてくれそうで、さらにはめメ布教失敗の実績まであるというのですから、ああ、めいの普通の暮らしは安泰そうですよ。

『ねじねじロボチカ』

海外暮らしの母から送られてきた大きな荷物。開けてみれば、そこには謎の女の子が! 奇妙なポーズで箱に詰め込まれていたことから死体!? と思えばさにあらず、生きてない! 生きてないけどちゃんとしゃべるし、コミュニケーションも可能です。それは人の姿をしたおそうじロボのちかちゃん。人との交流が苦手な娘なぎのためにと送られてきたロボットだったのですね。

おそうじロボを自称するちかちゃん。さすればさぞ掃除は得意なのかと思いきや、むしろよけいに散らかす始末! 愛嬌はあれど、もの知らず、常識はずれのこの子に当惑しながらも、一緒にコンビニにいって、一緒にプリンを食べて、そしてちかの来歴、これまでずっと返品されてきたという過去知らされて、放り出すなんてできないなと、一緒に暮らすこと受け入れるなぎなのでした。

ちかは変わって困ったロボット。とりあえず役にはたたないし、いろいろ問題もおこしそうだけど、それでもなぎは気負わずおしゃべり、交流できそうで、ちょっとポンコツちかちゃんと暮らすことで、なぎも成長はかれるか? 内気少女とロボ子の生活、いよいよここにはじまろうというのですね。

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