2024年12月12日木曜日

『まんがタイムきらら』2025年1月号

 『まんがタイムきらら』2025年1月号、昨日の続きです。

『妄想アカデミズム』

未春、東大不合格!? と、いきなり驚かせてくれましたが、大丈夫、ちゃんと受かっていました。

これにて望みはすべてかなった? もう後は莉子と一緒に楽しいキャンパスライフを送るだけ! と思いきや、未春は悩んでいるのです。それは、莉子とイチャイチャする妄想が浮かんでこない。

なにいってんだこの子! と思わせて、未春にとっては深刻な悩み。はたしてこの煮えきらない状況からどうやって抜け出すんだろう。という、それまでのプロセスがあってこその今回でした。これまでの未春、莉子ふたりの歩みと、そしてこれからを夢見る、そんなふたりの対話の先に、未春、気づくのですね。

もう妄想は必要ない。すべてここにこうしてかなえているという実感をかたちにして、そして一葉とゆうも一歩進めて、ああ、ふたつの夢がかなったというのですね。

すべては円満に、これにてめでたしめでたし。そう思わせたラスト、まさにここぞ見どころというポジションで、未春の妄想が炸裂するラストもまた味なものでした。ええ、今の実感を超える、そんな夢を見たときに、未春は妄想にふけるのですね。

『ふたへん!!〜双子漫画家とひよっこ編集〜』

学校ではお嬢様を演じているきら。ゆらと一緒に担当編集者、かりんのもとにいくのですが、自信満々だった原作担当のきら。つんとして余裕ぶってるこの子が、なんと新人かりんにダメ出しくらってさあ大変。さらにその上、恋愛経験不足という弱味に踏み込まれて大ダメージ。

でも、このできごとが、かりん×きらのさらに踏み込む甘酸っぱいシチュエーションを呼び起こしたのですから、きら策に溺れたというべきか、ゆらが数枚上手だったというべきか、ええすっかりペース乱されて、かりんにどぎまぎさせられるきらなのですね。

自分の気持ちを簡単には表に表さないきら。でもその向こうに隠された純情可憐な気持ちが揺れ動く。そのはじける感覚こそがきらにより多くの可能性をもたらす源泉であるのかもしれませんね。だからかりん×きら、もっと進むとよいのです。

『かみねぐしまい』

神様とまえながついてきていることに気づいているほこちゃんです。やめて…やめて……と必死で懇願するその思いを受け取りながら、決して追跡をやめないふたり。罪だなあ! と思うのですが、ここからの展開。映画の優待券に喜ぶツギノが選んだ映画は、エグめのホラー、『強烈恐怖』。見るまではいろいろ都合のいいこと考えていたほこちゃんだけど、見終えたらすっかりよれよれになってしまっていて、でもこの状況をまえなの助言が救うのだからふたりの行為も無駄ではなかった!

これ、結果的にオーライってやつでしたね。映画についての具体的な想像が神様を襲うも、まえなはまるで頓着せずにアドバイス。かたくなにふたりの介入を拒んでいたほこも、これには感謝して、そしてツギノとの仲も進展!? ああ、よかった。ふたりのお節介が厄介ごとを招いたりはしなかった。神様的には生殖まで辿りつかなかったこと残念に思ってるみたいですが、充分充分、しっかりほこちゃんの願いは成就して、そしてふたりから届く声がほこちゃんのがんばりをほめてくれる流れ、すばらしかった。

今回は大成功に終わった神様介入。これが成功体験となって、さあ次はどうなるでしょう。またこの路線でいくのか、またも成功、あるいは失敗してしまうのか。それはまだまだわからない。ともあれ今度の介入は、まえなになるかツギノになるか、いまだ知らぬ誰かの願いとなるのか。まさに期待というべき状況です。

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