『まんがタイムきららフォワード』2025年1月号、発売されました。表紙は『gg!』。優香とゲーム同好会のふたり、セシリアとマイが一緒にゲームをしているところ。チームを組んで、誰かと対戦? 少々焦りぎみ? 汗をかいている優香に、余裕ありそうなセシリア。クールにエナジードリンクを飲んでいるマイの三人三様。それぞれにキャラクターが違うからこそのチームかもですね。
今月は新規ゲストが1本です。
『現代エルフの同棲日記』
異世界転生がたびたび観測されているこの世界においては、まれであるとはいえ異世界からの来訪者が存在する。主人公、佐流田イタルのもとにやってきた、メノウ・サンセフィアもそうした異世界からの来訪者。その年齢120の長命種、エルフであります。
母が知りあいから頼まれたという。それでイタルのメノウとの同居がはじまるのですが、イタルはひとりの時間が好き。いやむしろ、人間関係の軋轢が苦手で、人とのつきあいを避けている。ついつい口にしてしまうこと、それが人との不和を生んでしまう。しかしメノウとの出会いが、イタルにして変わってみようと思わせる。出会いが人を変える。自分とは違う誰かの境遇が、自分自身を振り返らせる。いわば異文化の出会い、他者との交流ものを描いた漫画でありました。
後半の、エルフを描いた映画を見にいきたいと望んだメノウ。映画の評判を見て難色示したイタルだけど、思いなおしてふたりで見にいった映画。予想よりもよかったと。そして、メノウのいう、エルフの描写が丁寧だったと。そうしたメノウの感想に、そうか、異世界からの来訪者がいるこの世界では、エルフの描写に専門のアドバイザーがついたりするのかもな、なんてこと思って妙に感心してしまったりしたのでした。
『gg!』
PCプラットフォームのFPS体験が優香に残したもの。負けて悔しい思い。ゲームは得意な優香ですからね、その悔しさはよほどのものだったのでしょう。苦手なはずのゲーム同好会にアクセスするのも厭わない。いやはや、よほどのことですよ。かくしてセシリアとマイに確保されてみた優香です。一緒にeスポーツカフェへと向かって、そして再戦してみるもやはり勝てない優香さん。パターンが常に違うから慣れないというの、ソロプレイ中心のゲームと対人プレイの差に苦しめられているみたいですね。さらにはエイム練習やらいろいろ、自宅の環境じゃできないという厳しさもある。
そしてここからゲームをするのに必要なPCのスペックの話になっていくのですが、快適に遊ぼうと思えば、どうしてもリソースに余裕のある高級機が必要になってくる。快適に遊べるイコール有利に戦えるであるから、少しでもスペックの高いPCが欲しくなってくる。となると、目の前にあるので40万円! スペックに妥協しても数十万単位は確定することに打ちひしがれる優香であります。
いや実際、学生の趣味にするにはかなり厳しいですよね、PC系のゲーム。自分で揃えるのは難しい。よほどの余裕があるか、親によほどの理解があるか。マイやセシリアはそうしたハードルを越えてきているのですが、さて優香はどうなるか。親に談判、土下座までして頼みこむのだけど、パパの理解があって助かった!? からの、恋人疑惑で保留!? さあ、どうする、どうなる優香の今後。しかしほんと、学生、とりわけ高校生以下には高いハードルです。
『スローループ』
前回釣り上げた鯛の調理をはじめる一花と楓。鯛の塩釜焼きを作るのですが、ここに参加するゲストがですよ、まさかの恋先生! うわー、もう登場場面からかわいいな! 恋先生というだけでテンションがあがります。
さて、鯛の下処理を終えて、次にやることは塩釜焼きの塩の準備です。泡立てた卵白に塩と小麦粉を混ぜる、ってそうなんだ、ただ湿らせた塩じゃなかったんだ! からの、恋先生がデザインする塩釜焼きの鯛細工。なんだろう、不思議とかわいいのができたなあ! こういうセンスもまた楽しい調理場面となりました。
そして一花と楓の友人が赤ちゃんつれてやってきました。赤ちゃんを抱っこする恋先生のベテランぶり! そうか、小さな弟がいるものなあ。からの、焼けた鯛を皆で食べるその情景。子供の成長を願うお食い初めについて触れられたりもして、そして一花が思う妹二葉のこと。帰宅してからのふたりの様子、これがまたすばらしかった。
こうした人と人が思いあう様子、これもこの漫画の魅力ですよね。
- 『まんがタイムきららフォワード』第19巻第1号(2025年1月号)
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