2024年11月21日木曜日

『まんがタイムきららMAX』2025年1月号

 『まんがタイムきららMAX』2025年1月号、昨日の続きです。

『エイティエイトを2でわって』

文化祭のステージで美弦の演奏に打撃を受けて撃沈された咲雪。しかし続く連弾では目当ての奏もエントリー。気持ちを強く持って立ち直り、その演奏に耳をかたむけます。

曲目はブラジルの音楽、ティコティコ。美弦の欠点を奏が補ってくれるおかげで、華やかで目立つ美弦の長所が生かされている。そしてなによりも楽しそうに弾いているふたりがとてもいい。美弦のことを暴走しがちなバカピアニストといいつつも、その演奏を、気質を受け入れ、ともに音楽を作りあげていく。その姿勢に誠実さと包容力と、そして演奏の楽しみを知る感性を見て、ただただ嬉しくなる、そんな場面が続いていくのですね。

しかし今回、咲雪がかわいかったです。奏を前にちょっと舞い上がってる? そして咲雪の曲が奏をモチーフにしているということを明かして、けれどもっといろいろな側面があると知った、だから次はもっと幅を広げていきたい。そういう咲雪がまた楽しそうで、いやもうみんな素敵でありました。

『セーラー服と関西弁』

中間テストを目前にして、ピンチなのはまつりです。当然のように勉強してない。頼るは友人、薫と楼蘭。けれどすぐには承諾してもらえなくて、三回まわってワンといった上に、ラーメン驕りまでつけてやっとこさ協力関係が成立。で、ここからすぐに勉強がはじまるのかと思ったら、勉強場所に選んだカラオケボックスが災いしたか、マイクを手に歌い出すまつりです。

このどうしようもないだらけた感じと、反面キビキビと差し挟まれるツッコミ。このコントラストがこの漫画の華だなと、改めて思わされたエピソードでした。

そしてそのコントラストは、不良を気取る先輩、二虎との間にも成立して、同じくカラオケボックスにいた二虎はというと、やっぱり勉強目的だというんですね。赤点が危ない仲間かとまつりが親近感を得たら、即座に赤点なんかとったことないと返答。これ以降も、見た目こそは不良っぽくしているけれど、中身は真面目、家族思いのいい子じゃんか! というのが次々露呈する。このテンポ感。ええ、気取ることなく、うまくテンポに引き込んで楽しませてくれる。そんなノリが光ります。

『マジガワ!〜魔法少女のきぐるみ〜』

魔法少女スイートピンク、ふたたびみたびの登場です。

今回は、前回前々回の状況をおさらいするような描写を加えつつも、そこにメノンの友人、ユッコの属性をこれでもかと押し出し、面白く見せていく、そんな工夫がありまして、だってユッコさん、ただでさえ本音ダダ漏れで、シキとメノンの関係に興味津々でいたっていうのにですね、加えてここに裸の魔女の力でもって、ありのままに本音を表すホンネーダーに脱衣させられてしまうというんです!

とはいうものの、ホンネーダーになったユッコ、女の関係性、女の関係性と連呼してますが、それがユッコの本音であることは重々了解しつつもですね、むしろ普段の言動よりも伝わりづらくなってない!? そんなきらいがありまして、だって友人すなわち生モノを目の前にしてバリバリ妄想スケッチを量産していく人なんですよ!?

ここまで内心、妄想を全開にしながらも、なおまだその向こうに隠された本音があったというのでしょうか! ああ、人というのはその奥に深くただただ広い宇宙を抱いているのですね!

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