『まんがタイムきららフォワード』2025年1月号、一昨日の続きです。
『球詠』
神川・上里・長瀞合同チーム戦、めちゃくちゃ面白いですね。なんといっても相手の戦略。以前、気持ちよく見学させてくれたという、それからがもう作戦のうち? いやだって、マネージャーとして案内してくれた大場が選手として出場している。その上、相手を警戒させないよう3番に配置された他競技からの助っ人が、どんな競技にも対応できるスポーツエリートの上、野球経験者というからいやらしい。しかも悪いことに、この内村を強者と見極めた小町が大失投してホームランを浴びる! これで2点先制、逃げ切りのかたちを作られてしまうのですね。
で、これでまだ終わらないっていうから面白い。相手のピッチャーが長身からの投げ下ろし! 慣れない角度からの投球に苦戦する新越谷の面々。打球を丁寧に処理する相手にチャンスをことごとく潰されて、ああこのまま最終回まで逃げ切られてしまうのか!?
からの、逆転の目が出てくるという終盤。まさかこんなに苦しまされるのかという意外性に、期待される逆転劇。ああ、これはもう本当に面白いですよ。
『魔法使いロゼの佐渡ライフ』
特別編の4コマ漫画。でもこれが面白い。
夏の終わりを迎え、まだ知らぬ秋の季節に期待をするロゼです。暑さがひいて涼しくなりますよ。そしてなにより食べ物がおいしくなると聞いて、もう今から楽しみにしているんですね。麻衣もいうんです、これからの季節、どんどん食べ物がおいしくなりますよ! なんだろう、このシンプルなおかしさ! 食欲に素直になっているロゼ! さらにブリ丼のシャツが面白さを引き立てる。いやあ、なんでしょう、最高ですよね。
この後も、食べても太らない麻衣、余剰なカロリーは魔力に変換しているロゼと、紗菜四面楚歌の状況! ここで我を失って逃げ出す紗菜ですよ。嫌われたとあわてるロゼに、かんずり焼きおにぎりで誘き出す麻衣というこの顛末がまた最後におかしさを追加して、いやもうこういうの大好きです。
『花唄メモワール』
竹子の問に藤野に向ける自分の気持ちを自覚した梅。今にも身請けされようという藤野のもとへ走る梅の脳裏に去来するあれこれが、この子の藤野に対する思いを描き出して、ただ危険から、決定的な瞬間から遠ざければいいのではない、なによりも藤野の心を守りたい。その一心が梅の背を押していると感じさせて、胸を打つのでした。
しかし、梅は間にあうのだろうか。藤野に身請けについて説明する城嶋氏の言葉は、むしろ藤野にとっては好条件といえるもの。しかし、その言葉よりも飛び込んできた梅の藤野に告げた淋しいという言葉、加えてともに話そうという藤野のしあわせのかたちが、藤野の心をより一層に揺り動かして、ああここに身請けの話は順延となるのですか。ええ、まだ藤野はここ花瀧屋にいることを許されたのですね。
その後の描写など見れば、城嶋氏と藤野との関係性、そこには藤野の知らぬ秘密などありそうで意味深。ええ、きっとこの人が後見であるならば藤野の今後は大丈夫そうだと思わされるものあって、一安心でした。
でもですね、まさかこの後ですよ、藤野の一件を解決してさらにここから藤野と梅のともに過ごす日々が重ねられると思いきや、まさかの令和に帰還するですと!? いやもう、この展開、ここからまだ何転もするというのでしょうか。まずは藤野のその後が気になります。
- 『まんがタイムきららフォワード』第19巻第1号(2025年1月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿