2023年10月24日火曜日

『まんがタイムきららフォワード』2023年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2023年12月号、発売されました。表紙は『ももいろモンタージュ』。紅葉散る季節、温泉につかるヒナであります。やっとこさ涼しくなってきて、温泉もいよいよこれから。こうした露天、半露天の温泉など、さぞや気持ちいいことだろうと思えてくる表紙であります。と、そんなこと思っていたら、本編でも温泉に!? 今月はお誘いだけでしたが、我らがたまもんが断れるわけもなく。ということで、表紙の温泉情景はひと月先取りといった風情であります。

今月は新規ゲストが2本です。

『桐歌様は騎士になりたい』

騎士になりたいと夢見ている鳳桐歌。いったいどうしたことかと思ったら、思い人、松比良美鶴の好きなタイプが騎士みたいな人と知ってしまったから! というんですが、これ、どう見てもナンパをあしらうために適当なこといってますよね。

しかしそれを真に受けてしまうのが桐歌という人。鳳家の令嬢として、日々欠かさぬトレーニングがため、素養は抜群。とはいえ、どう見ても騎士というより姫の方がふさわしいのが桐歌。お友達に相談するも困らせるばかりで、結果なんとかひねり出されたのが、かっこいい人物を目指せばいいのでは、という妥協案(?)。

かくして桐歌のカッコイイポイント、KPを高める日々がはじまろうというのですね。

でも美鶴を前にするとなかなか思うようにいかない桐歌です。得意のスポーツでも勉強でも失敗。美鶴を誘うのもしどろもどろになって失敗。いいとこのない桐歌ですが、不埒な輩を前にして発揮された騎士たる桐歌の真価!? 大男を相手に毅然と立ち向かうばかりか、得意のジークンドーで軽くいなしてしまった!

かくして得られたKP!? と思いきや、なかなか思う答の得られない桐歌。いや、最後まで聞いたら望む結末に辿り着けたかも知れないのに! ええ、なかなかうまくいかない桐歌であります。

『お茶漬けびより』

お茶漬けを楽しみに日々を頑張る築山瀬名。朝ご飯はお茶漬けの素に溶き卵をイン。そして昼には麦茶で作った冷やし茶漬けと、とにかくお茶漬け三昧の日々を送っているというのですね。でもそれって栄養偏っちゃわない? と思ったら、お昼のお茶漬けはけっこうな具沢山。あっさりさっぱり食べられて、栄養バランスにも配慮できる。お茶漬け三昧もなかなかに悪くないのではないか、なんて思わされたのでした。

瀬名がお茶漬けにハマったのはなぜなのか。瀬名がスーパーからの帰り道、一緒になったお隣の女の子、基ちゃん。この子の話、母が忙しくてひとりで夕食を食べるというのを聞いて、夕食に誘うのですね。

それで一緒にアレンジだし茶漬けを作って食べる。その食事の風景は、素朴ながらも楽しそうで、笑顔あって、にぎやかで、そんな時に語られた瀬名のお茶漬けとの出会い、疲れてても手軽に作れるというところがよかった。そしてひとりでも、ふたりでも、作って食べて頑張れる。

そんな瀬名と基との関係、今後も一緒の時間過ごす機会、ありそうでとてもよかったです。

『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』

サウナのあとはサウナ飯。異世界でも人気というのですが、なんか尋常じゃないメニューがあるな! スラーの食べる地獄タンメン。一口食べると口から火を吹くというのですが、これ、比喩でも漫画的誇張でもなく、実際に吹いてるのか。しかもスラーでなくともルナでも吹ける。ファイアーペッパーなるスパイスの効用だというのですが、いやはや、なかなかに過激な物品がある世界です。

今回は新メニューを開拓するというのですが、ルナがこちらの世界でよく飲んでいたオ、いやいや、ポロポというドリンク。へー、こういうのが好まれてるんだ。それを久しぶりに飲んでみたい、というも、もとになるポロナミーSもポポリンウォーターもない世界、説明しても伝わらないのはしかたないのかも知れません。けれどそれでもなんとかしたいと張り切る料理長さん。そして一緒に試しに作ってみたファイアブレスカレー。体の中から熱く熱される感覚に、続いていただくポロポ風ドリンク。

こうして皆で一緒に新しい味を、名物を開発していくのも楽しそう。今回はあちらの世界、こちらの世界、それぞれの味わいが一緒になってととのった、そうしたコラボ感、異世界交流感もまた素敵でありました。

『スローループ』

二葉とひより、ふたりでお祭りの縁日です。これは七夕のお祭りなんですね。年に一度、織姫と彦星が会うことの許された日。そのロマンティックな物語を、自分自身とひよりに重ねる二葉が健気です。

さて、一緒にめぐる屋台です。食べ歩いて、遊んでと、楽しい時間を過ごしていますが、そんな時、二葉が見つけたのが金魚すくいならぬ金魚釣り。大きなプールに泳ぐ金魚を、練り餌でもって釣り上げる。珍しいと見にいったふたり。そこで二葉が、3色の金魚がかっこいいと興味を示したんですね。

釣れたら持って帰れる。そこで一肌脱いだのがひよりお姉さん。というか、釣りとなったらやってみたい、そんな気持ちもあるっぽく見えますね。かくしてはじめての金魚釣り。どんな風に餌をつけたら狙いの金魚を釣れるのか。試行錯誤しながらアタックしていくんですが、ここぞというチャンスでちびっ子が大きな声出しちゃって魚が逃げちゃった!

ここで火がつくひよりの釣り人魂。ほんとこの子、負けず嫌いですよね。

さて、この後のこと、ひよりと話す二葉がしんみりと、ひよりと一緒に同じ学校には通えないというんですね。ちょっと沈んじゃって、けれどそんな二葉を元気づけたひよりの言葉。ふたりの心の通いあう、そんな情景はとても素敵で、ああ、これは小春には見せられません!

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