2023年10月25日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2023年12月号

 『まんがタイムきららMAX』2023年12月号、一昨日の続きです。

『白魔導士はゾンビの夢を見るか?』

尾つきの巨大ゾンビを皆のコンビネーションで撃退したアヤたち。頭部をレサナで吹き飛ばされ、海へと落下していく巨大ゾンビ。ああ、やっつけた、もう終わった、そう思った矢先、尾つきゾンビの尻尾がアヤを襲う!

海に引きずり込まれるアヤ。どうする、どうなる、このままではレサナがかけられない万事休すの一大事! と思ったら、なんとまあ、たくさん魚をつかまえながら崖を登ってきたっていうんだ! このアヤの不思議な体質。ゾンビ感染に対しなにかしらの耐性があるの? おしりのところがむぅーんってなって、スーパーパワーが出る。本当に不思議なんですね。

かくして一旦の解決を見せた尾つきゾンビ騒動。トモリンとともに今夜この灯台で過ごすことになるのですが、トモリン、尾つきのことを、ひいてはゾンビのことをなにか知っているのか? と、ここで今回は終了。まずは落ち着いて、それからいろいろ聞くということになりそうですね。

『アイドルビーバック!』

複数の事務所から声をかけられている慈雨。女優系、モデル系、これまでとは違った路線に転換していくことになりそうなのですが、慈雨本人はどこともまだ決めかねている。ならば、アイドルや歌手という選択肢はなかったのか。あんじゅに問われて答えた慈雨。

アイドルはもうやりたくない。

その真意とはいったいどういうものなのか。それがだんだんと明らかにされていくくだり、とてもよかったと思う。ただ慈雨が自分の思っていたことを話すというだけでなく、椿が変えてくれた雰囲気、そして椿に気づかせてもらったというあんじゅ。朝子と慈雨が歩み出そうとしている新しい道、それを応援すべきだった!

そこからのあんじゅのステージ。そこで見せた表情が、がっかりダンスが、慈雨の心に訴えるんですね。あの時、慈雨がアイドルのスカウトに応じた理由。ずっと謎だったことがここではっきりとする。どうしてアイドルはもうやりたくなかったか、その理由もはっきりする。

全部のことにすっきり理由がついて、そしてここにまたあんじゅと一緒にアイドルをやろうと思う、そこにもしっかり得心がいくという流れ。素晴しかったと思ったのでした。

しかしこうして慈雨が戻ってきてくれて、残るはトモコ様!? 朝子にとっては大きな決断になるかも知れないけれど、これがひとつの思いきり。これと決めた転換点になってくれるといい。そんなこと思ってしまうんですね。ええ、この3人、そして椿含めた4人がひとつとなって取り組む、そんなアイドル活動に期待してしまうのですね。

『瑠東さんには敵いません!』

小学生の頃の瑠東の秘密。それを知ることとなった和村と文美。イタズラ好きだった和村と、実はそれを嫌がっていた友達グループ。いじわるばっかりするって、嫌いだったらそういってっていわれて、それが瑠東に本当の自分を隠させることとなってしまったというのですね。

かくしてできあがった優等生の瑠東。イタズラ好きの性格を隠してきた、なのにそれを和村にだけは明かせたの、なぜだったのか。その理由もはっきりとさせられた。ああ、それは和村が相手が誰でも、友達でも、やめて欲しいことははっきりやめてといえる子だったからだったのか。自分が求めていることをいってくれる人、それが和村だった。瑠東にとっての特別だったのですね。

ひとりカーテンの中、泣いている瑠東を迎えにきた和村。まるでお姫様を救いにきたヒーローじゃんか。そして特別な相手を抱擁する瑠東。この本当に特別なふたりが、自分でも持て余している感情を、はっきりと言葉にして伝えあう。そしてここにわだかまりや不安は消えさって、本当に本当の友達になれたのだ。なんてこと思わせてくれる最終回であったのです。

というか、友達以上でもいいんだと思う。あの繋ぎあった手と手。突然の頬への口づけ。本当に相手のことが大好きで大切な、そんな関係。最後の最後まで素晴しかったと思います。伝え伝わって、より素晴しくなった、そんなこと思います。

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