『まんがホーム』2021年8月号、昨日の続きです。
『ちくちく推して』
妹さくらはスマホでゲームに没頭しています。連絡待ちしてるその相手というのもゲーム内のキャラクターで、デートイベント発生待ち。ゲームに縁の薄そうな一般人寄りと見えた妹さんが、こうしてハマる様子。これまでゲームやアニメに深く触れる機会の少なかった人の方が、そのつきあい方の加減がわからず、とことんまでいってしまう。そういう、あるある感がありましたよ。
しかし、ゲームをあまりやってこなかったから? 音ゲー苦手とかで、ところどころにあるミッションのクリアで手を焼いているんですね。それをお姉ちゃんに手伝ってもらって、しかもミッションはたびたび出てくるからと、姉の手をひいて離さない! 頼りにしてもらっていると喜べばいいのか、あるいは心配したらいいのか。
姉、えりかは心配することにしたみたいですね。暗い部屋の中、横向きスマートフォンをずっと見つめる妹の姿に、さすがにヤバいとなったみたいで、外に追い出しちゃうのね。でもそれでも公園でゲーム続けちゃう妹。まあ、気持ちはわかる!
ゲームを完全攻略した妹の感想、これ、ちょっといろいろ思わせてくれるものありましたよ。自分を傷つける人がいないっていって嬉しそうにしている姿。公園でね元彼と出会ってましたけど、この子、過去に恋愛で痛い目を見たりしているんですかね、きっと。
この妹の様子、オタクの姉からしても心配するようなハマりようでしたが、クリア後の語りなど見ましたら、やっぱり姉妹で似てるっぽい? そんなこと思えまして、実際姉に甘える妹など、可愛いふたりだと思いました。
『歌詠みもみじ』
ちょっと思い出話ですね。かつてまりなと一緒に回転寿司を食べにいった思い出。その頃のまりな、回転寿司について知識はあっても経験はなかった。ところが、みんなでいくならまあいってみてもいいかな、そんなノリだったのに、実際にレーンを流れる寿司を見てカルチャーショック受けるところね、そうか、そんなに面白かったのか。アミューズメントパーク! ほんと、よっぽど衝撃的みたいですよ。
ここでの宇賀神の傍若無人さがおかしくってですね、流れてくる皿をとるのにまりなをじゃんじゃん使うとかさ、さらには半分こでネタだけ食べて、シャリをまりなに押しつける! いやいや、なんでそんな食べ方を!? 刺身でいいじゃん! って、回転寿司にも刺身あるんかな?
寿司マメ知識はなるほど面白かったです。あのきゅうりって醤油を流すためのもんなんだ。でもって玉子も白身だけとか、知らんかった。黄身だけ使うなにかがあって、大量に余る白身を安価で活用するみたいな話なのかな。
今回の話は寿司を食べることよりも、皆で一緒にわいわいと食べる、その体験こそが楽しい、そういう感じでしたね。まりなの昔話も、思い出として振り返るその楽しさ、掛け替えのない共有された体験、そんな感じがありました。仲のいい姿、それが今もこうして重ねられているんだな、混ざっちゃった皿もまたいずれ思い出になっていくのだろう、なんて思ったのでした。
『うちの秘書さま』
テストの結果が非常に悪くて、七瀬に軟禁されてしまったはじめです。夏休みは勉強漬け。あまりの厳しさに反抗するはじめですけど、最後には反省して自ら進んで勉強に打ち込むところなど、成長? がうかがえてとてもよかったです。
自分のわがままのせいで誰かがしかられることになる。責任をかぶる人がいる。そのことを知ったはじめは、ちょっと大人になったのかも知れませんね。いや、ただそこまでがちょっと長かったんですけどさ! でも、こうして誰かのことを思いやれるところ、それははじめのよさだと思う。たびたび優しさを見せますよね、この子。それがこうして七瀬の立場を思いやった結果、自分自身の成長に繋がるのですから、ただ優しいだけでない、芯にある生真面目さなど感じさせられました。
しかし今回はメイド連、大活躍? はじめをなんとか逃がそうと奮闘するんですけど、どれもこれも不発に終わる、というか、おまるを窓からバリーンはいけません! 危ない危ない、恐怖新聞ですか。この思いきりのよさ、いつもいつも笑わせてもらっています。
- 『まんがホーム』第35巻第8号(2021年8月号)
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