2021年7月17日土曜日

『まんがタイムきららMAX』2021年9月号

 『まんがタイムきららMAX』2021年9月号、昨日の続きです。

『瑠東さんには敵いません!』

できる妹、百々の失敗。姉のカバンにこっそり忍ばせたはずの折り畳み傘が、なんと自分のカバンから出てきちゃった! かくして姉は雨を前にただただ立ち尽して、というか、百々が雨が降ると警告してくれてたのに聞いてなかった姉がいかんな。でもって姉、カバンの中に漫画があるから濡れて帰るわけにはいかない!

わかる……。わかるわ、それ……。

今回の瑠東さん、和村を強引に自分の傘に引き込んで、相合傘帰宅ですよ。女子同士なんだから気にしないでいいじゃん。なんならもっと身を寄せあうくらいいっちゃいなよ、なんて思ったけれど、さすがにそこまではいきませんでした。でも雨が降ったら和村と一緒に帰宅できるから雨が好きとかいっちゃう瑠東。なんとまあ、歌のフレーズみたいよ!

今回はいつにないロマンチックな雰囲気あって、だってさ、和村ちゃんまであんなこといっちゃうのよ? さらには雨があがってなお相合傘継続とかさ、本当にいつになくロマンチック。大変に素晴しかったと思います。

『妖こそ怪異戸籍課へ』

山本睦子の秘密。なにか睦子には秘密があるような口振りで課長と夏生が話していた。その秘密の一端が語られましたよ。

このところ睦子につきまとっていたカラス。いざ面と向かって話してみれば、敵対するものではない模様。それどころか、なんとまあ睦子の遠い先祖。その名も山ン本五郎左衛門。って、聞いたことあるな。なんだっけ、漫画とかそういうので知った名前だ。ええと、ええと、おそらく『うしおととら』だな。

児童公園で睦子と山ン本がコンタクトをとった、ただそれだけのことでこの周囲の妖怪たちにその存在を感じさせるほどの気配を発する。まさしく大物中の大物で、その大物がなにしにきたかというと、睦子のスカウト? 自分の領分に睦子を引き入れようとしている山ン本に対して、頑として断わる睦子。それはいいとして、逆に自分たち、人の領分に山ン本を加えることを明言してみせた睦子の真意。そこには人と妖怪を橋渡しするということ以上に、なにか人と妖怪の間で引き合う思惑などあったりするのかな。ちょっと意味深なやり取りだったように感じました。

自分の素性を隠していることを負い目に感じている睦子。その負い目の奥底に山ン本の指摘するような気持ちなど隠れているのか、あるいはただ自認する属性が人というだけで他意などないのか、そこを自分でも仕分けしきれていない、そんな感じにも見えますね。人間の、妖怪のというとフィクショナルとも感じますが、人と人とを区分しうる属性やそこに潜在する差別性など、その構造に目を向けるとただ虚構ともいいきれず、それだけに睦子の葛藤は誰しもが時に直面しうる問題意識そのものであるのだと実感や共感をともに読みましたよ。

しかしそんな睦子を励まそうとした夏生の行動。心意気は買うけど、ただ暴言投げつけただけになっちゃってるよ! ほんと、こういう真っ直ぐだけど不器用なところ、これが夏生だなあ、なんて思いました。いい人なのに、損するタイプですなあ。

『こみっくがーるず』

この瞬間を待っていた!

修学旅行にいきました。その夜のこと、生徒たちは恋バナしたい、ミステリアス琉姫の秘密を知りたい! テンション高く、夜ふかし、消灯時間を過ぎても気持ちがおさまらない、ずっとおしゃべりしていたい。

そうした気持ちを理解しつつも、はやく寝なさいと叱りつけていく虹野先生ですよ! めちゃくちゃ面白い。巡視して説教して、その忙しさ、大変さにへとへとになってるの、いやほんと修学旅行の引率って大変らしいですよね。まだ生徒たちが夜中旅館を抜け出して繁華街に繰り出して、みたいなことしたりはないみたいだからマシなのかな? あるいはベテランの先生は外を巡視している!? いやもう大変です。

そんなこんなでくたびれ果てた先生のささやかな楽しみ。電池の買い出しを自ら買って出てまでコンビニに走るそのわけですよ。目的は今日発売の月刊少年サイダー。翼の漫画が目当てなのですが、そこには先生絶対驚くサプライズが待っていて、くるぞくるぞ、いったいどんな反応なさるのかな!?

そう思って、にやにやしながら待ち構えていたら、ああーっ、膝ついちゃったよ! もう最高! その翌日のキラキラも! もうめちゃくちゃ面白かったです。

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