2018年3月23日金曜日

『まんがタイムスペシャル』2018年5月号

『まんがタイムスペシャル』2018年5月号、昨日の続きです。

『ちんまり経理のヒメ先輩』。ヒメ、強いなあ! 学校でのこと、家業のもろもろがいろいろ気になる月末です。クラスの、ほらいつぞやの修繕で仕事してるヒメを見て、それから気になっちゃってる男子、石田がですね、仕事のこと聞くんだけど、大口入金、滞留債券、ヒメの話してることさっぱりわからないっていうのがね、いや、まあ、しゃあないよ、中学生だもん。若林のこと悪くいわれてムッとしてるヒメがいいですね。なんだか普段は見せない表情、ちょっとブサくて、なんだか色っぽかったです。さて、教科書販売の書店さん、売掛金の回収にきたっていうんですけど、来月でいいかな、そういったの聞いてヒメが黙ってられないっていうのがね、いや、面白いわ。人の仕事なのに、それでもほうってはおけないんだなあ。売り掛け云々、商売の機微ってのを身に染みてわかってるからこそなんだろうなあ。そこからの奔走、石田、役にたってるじゃん! でもって、武道場で、すごんでくる先輩相手にもひるまないヒメですよ。かっこいい! そりゃそうだよなあ、ヒメ、こう見えてもう社会人だもんな。しっかりしてるヒメのこと、石田はよりいっそうに憧れ深めたっぽいけど、ヒメからはさっぱりってのがいいですよね。ほんと、仲良くないですからって、悪気がないのがわかってるだけ、石田よ、ダメージ深いよね。

『君のパンツに一目惚れ』、最終回です。小桜に隠れて刺繍の特訓してる絹森。スベツヤの練習するんだっていうけど、全然うまくいかない。まあ、初心者だもんなあ。糸が荒れないようにするにはどうしたらいいかアドバイスもらえて、こういうちゃんと学べる環境作ってもらえてるのはよかったよなあ、絹森。そして、特訓してるところ、小桜に見つかっちゃった! でも、小桜、すごいよね。なんに対してもポジティブというか素直というか、疑うことを知らないというか、いいように解釈してくれてね、ああ、よかったじゃん、絹森。小桜との関係もおかしくならなかった。しかも頑張ってること、ちゃんと好きだって評価してくれたよ。絹森はポジティブに押し潰されそうっていってますけど、でもこうして刺繍に前向きに取り組んでいけそうというラスト。よかった。ひとつの区切りではあるけれど、このまま小桜や先輩たちと刺繍に取り組む絹森を思うことのできるラストでよかったと思います。

『お役所忍務のススメ』、最終回です。しのぶが忍者を好きになった理由、じゃないよな、物心ついたときには、もう忍者大好きだったんじゃんか、しのぶ。将来の夢も忍者一筋。ままごとにも忍者を導入する。忍者禁止されても、唐突に忍者をぶちこむサプライズままごと。まさかの産業スパイとか! ほんと、ありとあらゆる手段講じたわけですね。あんまりに忍者を押すせいで、友達から嫌がられちゃってって、そんなしのぶのこと元気づけたの、昔の課長だったんだ。うん、そんな流れだと思った。期待をまっこうから拾ってくれて、ええ、こいつは王道ってやつですね。今、その時のこと明かされて、焦ってるしのぶが可愛かったです。好きなことを仕事にしてるしのぶの話。この子のこの生き生きとした様、輝いてました。好きだったー。

『アテナの初恋』、最終回です。父ゼウスが力を失いつつあると思っているアテナの決断。自分がアポロンと結ばれることで、天界の危機をなんとかするんだって、これを自己犠牲といっていいのか、あるいは思いつめすぎといっていいものか。後者だよなあ、とは思うけれど、こうしてしごく真面目に物事を受け取るのがアテナ様という方だというのは、ずっとこの連載を追っていたものには、もうわかりきったことですよね。アテナからの依頼、これ、やっぱりやばいのか。エロスが尻込みしてるのがおかしかった。ヴィーナスの介入があった時も、エロス、必死だもの。ヴィーナスはじめ、アテナのことを思ってくれている人が、いや神様なんだけど、アテナのまわりにたくさんいるのが本当にいい漫画でした。時に危ういアテナだけど、こうした友達の存在があったからこそ、こうして安心して読めたんだろうなあ。そうしたこと、最終話にして改めて思わされたように思います。ところで、ヘスティアもアルテミスも、それぞれ状況に動きがあるのに、アテナだけまるで変化がないっていうのがねおかしかった。ほんと、父ゼウス、娘のことかまいすぎですよ。

メェ〜探偵フワロ』、最終回でした。ああ、笑顔で別れの挨拶ですか、フワロ氏。ほんと、この漫画好きだった。まさしくフワロ氏最後の事件といった塩梅。フワロ商会の使っていた新しい運送業者。こいつらにまんまと騙されて、盗品、密輸、さらには麻薬と、ヤバい物件の隠れ蓑にされていたっていうんですね。ハネムーン中のアーサーにミスレモン。本社から親書を託されてきたコバーン少年と、あちらこちらから、今のまずい状況をものがたる情報もろもろが集まってくる。そしてフワロ氏の推理がばっちり当たっていたと判明した瞬間ね、ああ、フワロ氏、今回ばかりははずれてくれって思っていたんだろうなあ。フワロ氏、鬼の形相! そうか、怒ったフワロ氏、報復は自身の財産失ってでも完遂したわけか。自爆攻撃だけど、フワロ氏自身はきれいな身だな。こういうところ、うまいよねえ。フワロ氏、愛と事業を天秤にかけて、事業をとった人だったわけだけれど、こうして事業を手放して、はじめて素直になれたのかも知れないんですね。フワロ氏、ヒマラヤの新天地。ああ、おっさん、頑張れ。きっとこの人なら、いや羊だけど、うまくいくんじゃないかなって思えるんですよ。

  • 『まんがタイムスペシャル』第27巻第5号(2018年5月号)

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