『まんがタイムジャンボ』2018年4月号、昨日の続きです。
『おにいちゃんと呼ばないで』。マンションにプールがあるんだ。ということで、今回はプール回。でも、お色気とか、そういうのじゃないよ? 心の通う学校のプールは屋内温水プールだから、夏前でも普通に水泳授業があるっていうんですね。そうか、温水プールか。じゃあプールで体温奪われて、青い顔、青いくちびるでガチガチ歯を鳴らしたりしないでいいんだ! 恵まれてる! これがセレブってやつなのか。心、泳げないんですね。それでちょっと憂鬱。同様に妹尾も泳げないっていうんですが、兄にプールに連れていってもらって練習だ、ってな話になりましてね、心も勇気を出して兄に相談してみたっていうんです。これ、プールメインではないですね。プールをきっかけに、兄に相談する、そして兄がそれに応えて練習につきあってくれる。この過程で理解を深め、ふたりの距離が近づく。助けあったり、頼ったり、そうしたことが自然にできるようになって、どんどん兄妹としての関係、いいものになっていく。心と悟の関係の変化にこそ、この漫画の魅力がありますね。
『あの日の海と16歳の夏休み』。海岸に流れついたガラスの欠片、シーグラスっていうのがあるんですね。なるほど、破片が波に洗われ、角がとれて、まるみをおびたその様子がインテリアにも丁度いいっていうのですね。ここでは海にいけば普通に拾えるけど、そうか、都会では売ってるのか。うん、ビジネスチャンスだったりしない? シーグラスがきっかけになって話題が広がることもある。お客さんが、この色はビン玉だねって、そうか、あの丸い浮きに使うやつ、ビン玉っていうんだ。このお客さんのお家、スナックをやってるっていうんですが、田舎といっていいのかな? この町でのスナックの役割が語られるの、面白かったです。そうか、町のちょっとした寄合所みたいになってるんですね。お葬式でスナックの宴会にいったことがある。そういうさきの、ショック受けてる様、ちょっと面白かったです。スナックのお姉さんの苦労話。立ちっぱなしで大変とか、いろいろあるけれど、東京で雇われ店長をしていた時はもっと大変だったっていうのね、店長も共感したりしてね、ああ、夢を追うにしても簡単ではないんだなあ。というか、過酷すぎない? 結局体を壊して帰ってきたっていうんですが、けどこうして帰ってきたところに、また違ったあり方で夢の実現を考えられるっていうのはいいことなのかも知れないなあ。これ、きっと店長もそんな感じなんだろうな。夢の甘さと苦さの混じりあったお話。だけど、どこか優しく慰撫してくれるところがよいですね。
- 『まんがタイムジャンボ』第24巻第4号(2018年4月号)
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