2024年6月5日水曜日

『押しかけギャルの中村さん』と『その運命は占えない!』

『押しかけギャルの中村さん』と『その運命は占えない!』。今月分も読みましたよ。この日とタイミングを決めておいて、それを逃がさないように読んでいく。習慣化させることが大切だなあ、みたいに思って最新話を読もうとしたら、『その運命は占えない!』、最終話!? ああ、そうでありましたか。たしかに終わらんとする、そんな雰囲気をさせていました。終わるのは残念。けれどマヤさんにしあわせが訪れたなら、それはよかったなあと思います。

『押しかけギャルの中村さん』

第44と45話

先月がクリスマスの話題、となれば今回は年末年始、お正月であります。

年の瀬に、中村さんのいる日常をかみしめるように実感していく秋山であります。たとえ冗談でも追い出すようなことを口にするのはやめよう。こういう細やかな物思いするところが、この人の価値なんだと思うんですよ。なんだかんだで繊細で、思いやりがある。そんな男が恋を自覚してみれば、中村の価値はそりゃもうより一層に高まろうもので、となればこの毎日の続くことを願いもする。けれど反面、この関係の終わりを怖れるようにもなる。

でもここで踏み込んで、本当の恋人関係になろうと思い切れるほどには自信がないんですよね。だからこそ当たりもやわらかいのかも知れない。秋山のよしあしは、ひとつの特性が持つそれぞれの一面なのかも知れません。

でもね、ただ無害だからといって男と同居しようなんて話もまたないと思うんですよ秋山さん。一緒に暮らすのもそう。お正月の帰省についてきてくれるようお願いするのもまたそう。だいたいにして、ご家族、というかお母さんだけど、も秋山のこと、受け入れてくれてるじゃん。そして今回はおばあちゃんも秋山のこと気に入ってくれた。

本当、秋山よ、踏み出してもいいんだ。きっと悪いようにはならないよ。と思うんだけど、まだ出てこないお父さんが気になるな、と思っていたら、まさかのお父さん、大虎、からの、秋山に熱い抱擁!

いけませんいけませんお父さん。あなたは妻のある身、この男の色香に惑わされてはなりませぬ! といいたいけど、思いっきりカリンって呼んでますね。いやもう、間違えるにしてもよっぽどですよ!

『その運命は占えない!』

最終話

仲からの予約。自分の結婚相手について占ってほしい。そう頼まれて、マヤが思うは、マヤの誤解するお相手、仲の後輩のこと。悪い考え、疑心暗鬼にとりつかれるマヤだけれど、占いとなると真摯でありますね。

自分の気持ちを押し殺すようにして抑え、占っていくそのお相手のこと。その性質、傾向、振る舞い、そして仲の気持ちの変化について読んでいく、その占いのゆきついた先。そこに現れているのが自分のことと気づき、さらにそこに重なる仲の告白の言葉。ああ第1話のあの瞬間にはじまったふたりの恋の物語は、ここについに完結を見たのですね。

あんなに人の気持ちの機微に疎かった仲が、マヤに向ける思い、自身の心の変化を感じ、人としての成長を果たしていた、というところも大きい最終話だったと思います。最初の仲は、この人、大丈夫なのかな!? と思わせるところあったのに、最終回の仲はまったくそんな不安がない。ああきっと、これまで変わってきたように、マヤとの交際をへてさらに変化していくのだろうなあ。

そのふたりの変わり、成長し、円熟していくだろう未来。どのようなものになるのだろうと、思いをはせずにはおられませんでした。

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