2024年6月28日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号

 『まんがタイムきららキャラット』2024年8月号、発売されました。表紙は『ばっどがーる』。なんと「TVアニメ化決定したんですか!?」との大報告! って、いや、なんでそんなに微妙に及び腰なんですか。居並ぶ優たち4人も驚きの表情で、いやもうなんでそんな驚きが先にきちゃうんですか! でもこうしたところが面白くてこの子たちらしいと感じる。そしてアニメ化ということは、こひゅっをこの耳で聞くことができる!? 面白くなってきましたね。

今月は新規ゲストが1本です。

『保健室の鍵閉めてっ』

優秀でありつつ癖をこじらせると、ここまでやらかしてしまうというのですか! とあるきっかけで、女子の下着に興味を持つようになった主人公、能登川撫子。保健委員長の肩書をフルに活用し、さらには校内にあらぬ噂を流布してまで、女子生徒の下着を鑑賞しようとするのですが、そんな委員長撫子の毒牙、いや違った、撫子との親交を深めたのが転校生の愛知川郁。病気がちで、これまで友達を作れずにきた。そんな郁と撫子の交流、それは下着を見ること、見せること。

いや、郁さん、ちょっと警戒心持ったほうがいい!

というのは外野の意見でありますが、ホワイトボードに下着を見せにきた生徒数をカウントしている委員長です。この行為、わりと大っぴらにやらかしとるの!? ほんと、若干の渾沌がにじむ漫画でありました。

最初はですね、毎回ゲストキャラが変わっていくのかな、なんて思ったのですが、やっとこさできた友達、撫子の浮気が許せなくて、独占すべく振る舞おうとする郁の様子見て、たくさん見たい撫子と、撫子を独占したい郁と、このふたつの相反する思いのぶつかる様など見られるのでは!? なんて具合に期待が高まる初回エピソードでした。

『恋する小惑星』

桜先輩が教師をつとめる星咲高校にて復活を遂げた地学部。そこに集まろうとするのがかつての地学部の面々。海外から駆けつけてきたあおとみら。かつて皆で一緒に見つけた小惑星の名前が承認された、というのですが、その名というのがホシザキ。小惑星を見つけようと、一丸となって取り組んだ星咲高校地学部を記念するかのような名前に驚きを隠さないのが新聞部なのですが、地学部の皆はもう知っていました。

思い出の星は、皆で見つけた皆の星となったわけです。

ということはみらとあおの約束は、ここからさらに続く未来への約束になるのかと思ったら、なんと、大学生時分に小惑星見つけているんだ。しかもくじら座の近く。それをアオと申請する予定。かくして変光星ミラと小惑星アオが夜空に寄り添う、みたいなこと思ったら、なんとどんどん離れていってますのん! ここでのすずさんの発言、読者にとっては思ったことを代弁してくれているようでありがたかったです。

そして話題はなおも続き、その後の皆の様子など知ることができて、これは本当に嬉しかった。すずとみさの関係が進展していたり、他の皆も夢をかなえつつあったりと、こうして先に進む姿が見られるのは本当によかった。現役生の天文との出会いも、みらとあおあってのことだったと語られるところもまた!

ラストに語りあうみらとあおには感慨覚えるものありました。これまでずっと見てきたふたり。時に悩み、そして力をあわせてともに歩いてきたふたりの今。そしてこれからも続くだろうふたりの時間、関係。ええ、感慨覚えるのでありました。

『mono』

迷走に迷走を極めるのだなあ!

ねぶたもん動画に再生数を持っていかれたシネフォト部が挽回のために打ち出した生Vチューバー企画。妙に小道具が凝ってたり、また変なこだわりに溢れていたりと、それはそれで面白そうではあるのですが、残念、数字はまったく伸びません!

そこからの奮闘がおかしくって、残す時間をフルに使うぞと、生Vチューバーの人数を増やし、バリエーションも増やし、さらには謎のデニッシュモンスターなる哀しきクリーチャーまで生み出して、それで再生数は増えたのかというと、残念! いうほど伸びないのでありました。

とかゆうてたところで、ふと我に返る面々。そうだ、そうだった、はじまりだけは軽いノリだったのに、知らないうちに熱くなって、自身を見失っての大迷走。ああ、いっつもこんな感じだったから、これが通常営業と思い込んでしまっていました!

それで、数字伸びなくて残念で終わるのかと思いきや、思わぬ他人の炎上からデニッシュモンスターが焼けぶとりするにいたるというラスト。ほんと、なにが話題になるかわからんとこあるからな、ネットは! この微妙な落としかたに、この作者の面目躍如たるものがあると思いましたよ。

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