『まんがタイムきらら』2024年7月号、昨日の続きです。
『ほうかごバスケット』
動きはクイック、機敏であるのに、シュートが決まらずそれがためにバスケットボールをあきらめようとしたあかり。ところがけいがいうんです、一時間でレイアップシュートを決められるようにする。そのための特訓というのが、ハンバーグとチャーハンづくり! あかりの期待が瞬時にしぼむ!
いや、ハンバーグもチャーハンももののたとえで、いわんとするはボールの扱いかた。右と左でボールをやりとりするのがハンバーグづくり。指先でボールをコントロールしながら回転加えつつ手首で投げ上げるのがチャーハンづくり。バスケ用語ではハンドリングといって、レイアップにも使う大切な技術がたくさん詰まっている。
その基礎的な動作を、あかり含め皆でやろうというんですね。
へこたれそうになる初心者組にうまくアドバイスしていくあかり。あかりはこのへんの技術はしっかり身につけているようですね。そしてひととおり練習してみてから、この技術をレイアップにつなげていくけい。ああ、ここにあかりは自分との違いを見てとって、そして実践してみれば、あっさりとゴールを、それも連続で決めることができるようになっていた!
この描写、ちゃんとした指導者がいると結果が、結果にいたるまでの経過も、まるで違うということなんだ! と心底思わされるものがありました。動作を分解し技術の連続にまで落とし込む理解力と、それを伝えるコミュニケーション力。さらには、目の前の選手がどこに問題を抱えているかを見抜く目! それらが重層的に関わりあって、問題を解決させ、できるという実感にまで導く。
いわば、中学生時分のあかりは指導者に恵まれていなかったのだろう。それが、ここにきてあかりという慧眼の持ち主と出会ったことで、すべてが変わってしまった!
そのダイナミズム。あかりのこれまでが報われ、そして未来の拓かれるその様。素晴しいものあったと思います。揺さぶられるものありました。
『ばくちぬぎ』
ちゃんと顧問がいるのか、賭博部! いや、そりゃいるか。いるのはわかったけど、なら脱衣ギャンブルなんていういかがわしい活動やめさせましょうよ。なのに実際は、個性の強い賭博部部員に振り回されるように、賭博ギャンブルに引き込まれてしまっている。どうも顧問が制御できるのは、部長の鳥羽くらいで、氷央相手となればそりゃもう分が悪い。今回もそれで、あれよあれよと脱衣ルーレットのディーラーとして引き込まれてしまうのでした。
はいいとして、先生があまりに不利なのではと指摘するミクル、正しかったんじゃん! 提示されたルールだと、ディーラーに必ず勝てるハメ技があるの、事前にちゃんと指摘してその抜け道を塞いどかないといけなかったんじゃん! ああ、氷央のいうように、先生、やっぱりどんくさいのかもしれない。あるいは、ルーレットのディーラーとして腕に覚えがある、その自信が油断を誘い、ルールの不利に気づかせなかったのかも。いずれにしても、この罠にハメられっぱなしだった先生と、脱衣を迫る部員たち。あまりに危険な関係といわざるをえない!
ミクルひとりが味方といえるも、残念ながらミクルは状況は引っくり返せないというこの悲劇的展開に、本当気の毒というほかない先生でした。
というか、そもそも脱衣ギャンブルなんてのやめさせるべきなのでは、先生!?
- 『まんがタイムきらら』第22巻第7号(2024年7月号)
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