『まんがホーム』2026年9月号、発売されました。表紙は『孔明のヨメ。』。読むだけで夏バテ知らずという文言とともに登場した孔明、月英のふたりは、日本の夏の風物詩、流しそうめんを味わっておいでです。ふたつに割った竹をすべってくる麺を受けて食べる。その涼しげな様、ほっと一息つけるやわらぎを与えてくれます。あ、これ、孔明が流し、月英が受けているのですね。他に『へなちょこお嬢さん世話焼きオネェさん』、『ハルと雪の番台』のカットもございます。
今月は新規ゲストが1本です。
『ドルオタはギャルが苦手』
アイドルが好きな蔵前翔太。推しの配信を待機中、トイレをすませておこうと部屋を出たら、妹の部屋にまさかの推しの姿を見つけて混乱。なんと、妹が自分の推しをプロデュースしていた。いつも追っていた配信は、まさに自室の隣でなされていた。まさかまさかの僥倖。推しとの急接近に心も踊るというのです。
しかし、その推しであるちみっぴぃ。部屋から出てきたその姿は、画面ごしのそれとはずいぶん違って、金髪? まさにギャルそのもの。翔太はギャルが怖いんですね。けれど警戒していた翔太が、ちみっぴぃと名を呼べば、一気に状況は逆転。これは相手の弱味を握ったということですか?
しかし、ギャルが怖いという性質はごまかしきれるものではなく、兄と推し、一進一退の攻防を見せる。そしてともに開始する雑談配信。台本は急遽兄が用意し、自分の見守るその前で推しがリスナーに語りかける様を見守ろうというのですね。
とか思ってたら、兄さん、まさかの放屁なの!? しかも大きな音で!? その失態、ぜんぶちみっぴぃが引き受けて、ああ、推しになんてこといわせとるの! ところがこれで登録者が増えるのだから世の中わからない? まあ、とりあえずはけがの功名ですが、今後はこうことはなしになさってね?
『孔明のヨメ。』
周瑜を失った呉は悲しみに沈んで、臣下もそうなら君主も同様。そんななか、柴桑にやってきたのは龐統。周瑜の死を受けて大混乱に陥った役所で、まともに動けるのが龐統だけだったとのこと。ほんと、こんな状況で呉は大丈夫なのですか!?
大丈夫じゃないんですよ。君主孫権からが悲しみにくれて、周瑜の棺から離れようとしない。日に日にやつれる君主に、家臣たちはは皆心を揉み、しかしこの状況をどうにかできるものもまたいない。
そんな状況に、龐統が動いてみせるのですね。もともとこの一件が終われば職を辞すつもりでいた。曹操と呉との軋轢に巻き込まれるのは御免。とりわけ、曹操が厄介。よって職を辞し、距離を起こうというわけですが、ここで孔明が劉備玄徳のもとにこないかと声をかけている。
もとより職を辞すつもりだった龐統が、腑抜けた孫権にハッパをかけ去っていったのは、世の乱れ、混乱を引き起こさないためといった実利もありながら、同時にその下で働くこととなった周瑜に報いようと思う心もあったのでしょうか。
かくして呉は持ち直し、龐統は劉備のもとにくることとなる。この、人の行き来だけみても、三国志はダイナミックな物語だなと思わされるのですよ。
『農大女子は億万長者の夢を見る』
学生にとって避けることのできないイベントがやってきましたね。前期期末試験。授業取りすぎて大量の試験準備に追われるはめになった舞。うん、わかるわ、自分もそんなやった。未悠も舞同様に取りすぎた組っぽいですね。すっかり余裕なくしてしまっていて、でもまあ、やってりゃなんとかなるもんですよ。
実際、未悠の発言、授業は本当に楽しい。知りたいことをどんどん知れるというのは、この子の学ぶ意欲をよくよく表している。そう、楽しんで学んで、知る喜びに日々触れていればこそ、テストにおいても怖いものなし。むしろ、これまでの研鑽が試されるよい機会というべきイベントでありますよ。
華子のテストに対する意識、なんか独特でおもしろいですね。推しへの愛を試される、推し活に通じるものがあるというのです。でも、これ、さっき私もいってたこれまでの研鑽云々と通じるものがあるように思います。私も華子に似てたりするのでしょうか。
テスト対策に余念のない1年生たち。これ、前年にその授業を履修してた先輩がいたら傾向もろもろ教えてもらえるんだけど、そういう伝手がないともうしゃあないよね。なので、わからんながらチャレンジしていくことになる。先輩静に昔の思い出聞かせてもらったりね、そうした探求の末に未悠が辿りついた境地がなんだかとてもよいんですよ。
学問が好きの探求、推し活であるというのなら、教授たち研究者はまさしくそのトップランナー。その教授たちが好きを追求した集大成がテストであるなら、もうなにも怖くない。晴れやかな笑顔とともにテストに臨もうとする未悠が実に頼もしいのです。
でも、ちょっとしたフラグでしたよね。見事に砕けかけている未悠に舞。そうか、そんなに難しかったか。でも、まったく太刀打ちできないわけでもなかったですよね? ちょっとはあったかもしれない手応え。それが学びの第一歩で、そうやって立ち向かっているうちに、きっと立派に知識もなにも身につけていくことになると思うんですよ。
- 『まんがホーム』第40巻第9号(2026年9月号)

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