『まんがタイムオリジナル』2026年9月号、発売されました。表紙は『クールな氷上さんは迫りたい』。夏のある休日の情景でしょうか。縁側、浴衣姿でスイカを手にする氷上さんが美しい。その向こうには、美人姉妹とその兄、栗園課長の姿があって、ああ、家族ぐるみのおつきあい! 素敵なひとときでありますよ。まあ、氷上サイドの兄はおつきあいの輪に入れてもらえていないんですけど。しかし氷上さん、美しい。この素敵な女子が、この兄に思いを寄せているだなんて。それが簡単に伝わらないというのが、栗園のガードの固さ、なるほどもどかしいのですね。
『クールな氷上さんは迫りたい』
せっかくのデートに兄が介入。いい雰囲気だったのに台無しだ。それはともかく、氷上さん、気になることがございます。栗園が頭をなでてくれた。その真意やいかなるものだったのか。
メンタルケアの一環だった? 考えて考えて、それでも答の出せない氷上。ただ心残りは、栗園のなでなでをもっと堪能しておけばよかった!
って、そんなに開眼なさらなくとも! というか、その状況で夜はよく眠れましたの? ほんと、いつになくクールさから離れてしまっている氷上です。
翌日、木下とちょっとした反省会みたいになっていますよ。デートはおおむね成功。しかし望ましからぬ闖入者のせいで台無しに。氷上の兄と聞いて興味持った木下がキラキラかわいくなってるんですが、詳細知れば即撤退。相当な兄さんですよ。
氷上が兄への恨みを募らせているその頃、栗園は日帰り出張に出ていました。ここでまさかの、氷上の頭に手をやった理由が判明するとは。さらには栗園の、恋愛に関する苦い思い出も描かれて、そして夏井さんなる人物が登場。
この人、栗園がかなり好感持っている模様。となれば、かつてのなんらかの相手? って、恩義のある上司とかかな? ともあれ、栗園、氷上の周辺に、またひとつ動きやなにかが生じそうですよ。
『うちこもり妻はコスプレ配信者』
いい話だなあ。このエピソード、完全保存版だと思う。というのも、ひずむによるコスプレジャンル講座ですよ。夫氏、駿が知ってしまったのです。コスプレというのは露出の少ないものもあったりする!?
いやいや、夫氏、コスプレ観に偏りがありすぎる! というのも、妻のそれが偏っていたからなのかもしれませんけど、それにしてもコスプレ=露出というのも健全ではない。ということで、ひずむ先生がいろいろ教えてくださったというのです。
この説明でですね、いぶき、亜子、ひずむによる実例カットがあったのが実によかったと思うんですよ。亜子様のお仕事コスプレと趣味コスプレ。その違いや際立って、なるほど、仕事だから露出多めの衣装を着たけど、普段はこういうのは着ません。趣味では甘い女児アニメコスがメインなわけですね。で、これがまあなんというか、控えめにいってもめちゃくちゃかわいいときたもので、亜子様、最高だと思う。いやもう、致死量に達するかと思いました。もし次のページも亜子様なら絶命していたことでしょう。
次のページはひずむのコスプレ。メインは男装。まれに女装もしますよというの、女装、めちゃくちゃかわいいねえ! とはいっても、亜子様とはまた違うベクトルのかわいさで、こういう多方面への多様性、実にいいと思う。実際、第一弾のいぶきもすごくかわいかった。この人のかわいさは、あの爛漫と屈託のない笑顔にこそ宿っていると思います。
ともあれ今回は最高でした。かわいさがこれでもかと詰まっていました。でもって、亜子様からもっとワガママいってもいいんじゃないかといわれた夫氏、駿がですよ、いぶきのエプロン小さく掴んで、一緒にゲームしたいって、なんだよ、めちゃくちゃかわいいじゃんよー!
もうね、もうね、どうしたらええのん、コスプレなしでもかわいさ特級って、駿ちゃん、ずるいよね。ええ、もう、最後に全部持ってっちゃいましたよね。
『となりのフィギュア原型師』
いい話でした。模型造形の即売会にて、売れ行きかんばしくない半藤です。気にしないようにはしてたけど、じわじわダメージは蓄積していて、でもその気持ちが見事に塗り替えられる後半戦。
怪獣島での出会い。ちょっと変わりもの? お嬢様しゃべりのかわいい、かわいいアマチュア原型氏、銀城ムクとの出会いが、半藤の意識にふたたびフレッシュな風を吹き込ませたのですね。
ものすごい情熱で、怪獣、特撮について語るムクさん。半藤も決して特撮のこと知らないわけじゃないのだけど、はるかに上回る情熱、知識でもって圧倒してくる。
美少女原型師である半藤には、なかなか手出しできないジャンル、特撮。スーツのシワ、質感、自分には、これは作れない。
そんな半藤に、ひたすれこねればなんとかなると諭すムク。さらには、怪獣ディーラーとしての心意気。資料、知識の物量で押し込んでくる。強い、ほんとに強い人だ! と思ったら、お客さんにも猛者がおる!
ムクの知らなかった情報を提示しつつ簡単に造形のミスを指摘をしたおじさんが、それはそれとしてひとついただけますか? 怪獣フィギュアをお買い上げ!
ムクのディーラー、クラーコフからひとつフィギュアが売れました。
これはすごいことなんですよ! 数多あるディーラーの数多ある造形から、まさか私の作ったものが売れるだなんて! 世間的に見れば、自分レベルの造形なんてざらにある。売れなくてあたりまえと、卑下するでなく本心から語るムクが、感動し、興奮を隠せないでいる。
ずっと、自分の理想のために手を動かし続けていたムクが、腐ることなくただ自分の喜びのために作り、イベントに出ていたムクが、まさに日の目を見たのだと思う。売れなくてもかまわない、それもムクの本心。売れて嬉しいのも、当然本心。趣味を趣味として楽しんでいる人の自給自足的喜びのステージと、自分の趣味が世間に受け入れられ共有、共感してもらえるステージの交差し、並立しているこの地平は、なんとすばらしいのでありましょうか。
おそらくは半藤もそうだったのでしょう。ムクという人の輝き、まぶしさに、したたかやられてしまいました。この人のようにありたい、そう思わないではいられませんでした。
- 『まんがタイムオリジナル』第45巻第9号(2026年9月号)

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