2009年10月30日金曜日

『まんがタイムきららキャラット』2009年12月号

『まんがタイムきららキャラット』12月号、昨日の続きであります。いやね、実は昨日の昼の時点で力尽きるに違いないって予測ができていて、いやね、どうも体調が悪いんですよ。喉が痛くってですね、もしかしたらインフルエンザ!? まだ身近に新型インフルエンザに罹患した人はいないのですが、別部署にはすでに何人も出ているらしく、それに学校なんかは休校したりしてるって聞いて、もう本当に時間の問題だなって思っている次第。なので、大事をとって今日は休みにしたのですが、昼まで寝て、いや、午後4時まで寝て、多分大丈夫とあたりをつけて、けどインフルエンザならおそらく明日明後日くらいにがつんとくるんじゃないかな。

といったわけで、ちょっと体調に心配があった。ほんと、この文章をお読みの皆さんも、気をつけてください。

『Aチャンネル』で、るんちゃんがナチュラルにMIXジュースを作っていますが、ドリンクバーを頼んだ時は、私もミックスジュースやってしまいます。全部まぜるのはさすがにあれですけど、二三種類を混ぜるってのはやっちゃうんですよね。だから、これは別にるんはそんなに変じゃないと思います。でも、猫に炭酸はないよなあ。

『ねこみみぴんぐす』が、なんだか妙にシリアス展開? 一年前にさかのぼって、そしてなんだか不穏な関係。プライドがあるために、選ばれなかったことが納得できなくて、意固地になっちゃったんだろうなあ。それが桜。今の副部長。深刻といえるほどの話ではない。けれど、本人には譲れなかったり納得できなかったり、けれどその考えはよくないってこともわかってる。わかってても素直になれないのは、それだけ卓球が彼女の中で大きなウェイトを占めてるからなんでしょうね。なんだかいい話でした。蘭の愚直といってもいいようなアプローチ。その真っ直ぐさもよかったです。でも、なんで突然こんな展開? と思ったら、これが前振りだったというのだから驚きました。大会に参加とのこと。じゃあ、次回から大会編なのかな。楽しみです。

『かためで!』、ゲストです。女子高生が帯刀する世界が舞台。こちらにおける携帯電話のようなポジションにあるらしく、でもなんだかよくわからない。これは、最初にインパクトを与えたいという点ではいいのかも知れないけれど、出落ち的な、一発ネタ的な、そんな印象もあって、だから続くほどに帯刀という設定は重荷になるんじゃないかなあというような印象です。もし、この先、帯刀設定を生かし続けることができたら、すごいと思う。だから、ちょっと期待してみたいと思います。

『ぽっとらっく』は、漫画家兼雑貨屋のお姉さんのお家に下宿することになった娘さん三人の話でした。今回は引っ越しをする。けれど、荷物がぬいぐるみしか届かなかった。といったわけで、メイドの衣装を貰いましたというような回でした。まだプロローグといった感じで、実際に話が動くのは次回なんでしょうか。今回も動きはじめている雰囲気、登場人物の個性を伝えようとするエピソードもあったのだけど、けれどまだ本格始動という感じではありません。だから、次回を楽しみにしたいと思います。

空の下屋根の中』。おおおお、やめたのか。普通に皆で食事、飲み会なのかと思ったら、歓送会なんじゃないか。バイトを辞めてしまったかなえ。思い切りがいいのか、要領が悪いだけなのか、多分後者なんだろうなあ。ちょっと普通の人と常識が違ってるような娘です。でも、かなえのいうこともわかります。今、生活がなんとかちゃんとできている、そんな状況にあると、やりたいことや、やらねばならないこと、それに向けて踏み出す気持ちが薄れてしまうのは確かにそのとおりなんです。このままずるずる状況を先延ばししててはいけないってわかってても、今の最低ではない状況を捨てられず、時間ばかり過ごしてしまっているうちに、状況はだんだん最低に近付いていくことにもなってしまうんですよね。後先考えずにバイトをやめたことは私も過去にあるけれど、ほんと、むずかしいですね、仕事というか、生活するってことは。貯金が多少あったから、できたのかもしれない。けれど、今はあんなこともうできない。けれどそれではいかんのだろうなあ。やりたい事が仕事になっていない一人として、そう思います。

『ひよぴよえにっき。』、理想的といってもいいのでしょうか、ひとつのストーリーとしてまとまっている、良い回だったと思います。ハロウィンのお面を学校で作ることになった。できあがったお面の、意図しない怖ろしさ。けど、子供の作るのってこういう感じになりやすいですよね。というか、これはスプー的な怖ろしさがあります。あのスプーを描いた人は、子供じゃありませんでしたけど……。

対して、あの可愛くできた方、友達が手伝ったからっていう、その差がまたちーちゃんのお面の味わいを深くしていたと思います。それで、家に帰ってからのこと、はるの反応も面白ければ、またちょっとほのぼのとした気持ちにもさせてくれて、そして最後の自分のお面に驚くっていう展開もとてもよかったです。地味ながらも、この雑誌の中では異色ながらも、安定した面白さ、よさを保って、とてもいい漫画だと思います。

ふら・ふろ』、食べ物と見せかけてだます。それは、人をちょっと本気にさせてしまう危険な行為だと思います。うん、人は食べ物に関しては、本気にならんではおられないものです。そして、歯医者。実は私は酷い虫歯になったことがなくて、だからこうしてまで歯医者を忌避する気持ちが理解できません。最初の、しみるかな? ってくらいで受診しておけば、ちょいちょいってやって、特に痛みもなく治るもんなんですが、そこで我慢して、我慢して、もうこれ以上悪化したら命に影響するってくらいになって受診するから、治療も大変なことになるんじゃないかなって、いつもいつも思っています。ほんと、初期虫歯だと、削るにしても麻酔なんていらないし、一二回で終わる楽なもんなんですよ。

『アヤシげ?』、ゲストです。見た目に怖い、それで誤解されている女の子。本当は怖がりで、可愛いもの好きっていう、こういう設定ももはや定番になってますね。この漫画では、そこに妖怪を加えて、このお嬢さんと、見た目可愛い妖怪がどういう風に関係していくんだろうという、そこに独特の感じが出るのかな、そうなったらいいなって思いました。

『かんぱけ』、終わりです。ぎゃーっ! 結構好きだったんだけどなあ。あ、終わるのは来月、今回は最終回の一回手前です。タイトルのかんぱけ、その由来が明かされて、放送に使えるカンパケ、完全パッケージを作りなさいという課題に取り組もうという彼女らの様子は悪くなかったと思います。そこで完全オリジナルでないというのは、一種のアマチュアっぽさを感じたりしたのですが、けれど憧れているものがあって、その憧れに近付きたいという気持ち、それが原動力になっていたのだとしたら、こうしたのも不自然とは思わない。でも、この憧れに接近しつつ、それを超えていけたりすると本物になれるのかなって思うから、うん、そういうところにまで展開していってくれることを期待してたんだと思います。

好きな漫画だといいました。だから、やっぱり終わるのは寂しい。残念。けれど、好きだったからこそ、次回を心待ちにしたく思います。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第5巻第12号(2009年12月号)

2009年10月29日木曜日

『まんがタイムきららキャラット』2009年12月号

『まんがタイムきららキャラット』12月号、買ってます。表紙は『GA — 芸術科アートデザインクラス』、カートゥーンっぽい表現と、日本漫画の表現が折衷されたような絵はちょっと面白く、リキテンシュタイン思わせる網点表現あり、けれどトーンワークっぽくもあるという、この見せ方、とてもいいと思います。ちょっとコントラスト強めでめりはりのある色彩、躍動感のある構図。白黒原稿と彩度の低い背景は地味といってもいいくらいだというのに、その地味さが如月を浮かび上がらせて、動きはあるけど派手でなく、落ち着いた雰囲気だというのにビビッドでもあるという、やっぱり面白い表現になっている表紙であると思います。

GA — 芸術科アートデザインクラス』、本編ははがきの話。絵はがき作ろうという話であるのですが、その前段として如月がお婆さまと絵手紙文通やってるというエピソードがあって、しかしそこにちょっとした謎を持ってくるのがらしくてうまいです。白いはがき。それが伝えるのはなんなのか。そこに自分はなにを見ようというのか。観賞という行為は、対象を仲立ちとして自分に問い掛ける、そういう営為であるのだなあと思わせる展開はとても素敵で、そして表現とは伝えたいものをかたちにする行為であると再度確認させられる。そんな展開は、伝えたい思いと、感じ読みとりたい思いの反響するそこに芸術という営為は成立するのだという、ものごとの基本に立ち返らせるものであったと思います。

で、落ちまでおいしい。いい漫画です。

CIRCLEさーくる』は軍人将棋を紹介して、これ昔、スーパーのおもちゃ売り場で見て、欲しくて、やりたかったんだけど、買わずじまい、やらずじまいで今まできてしまいました。軍人将棋の問題は、プレイヤーふたりに判定役ひとり、三人必要ってところなんですね。その後、ファミコンのソフトで『帰って来た!軍人将棋なんやそれ!?』というのが出ましてね、やっぱり欲しかったんですけど、普通の軍人将棋も買えない子供がファミコンソフトなんて買えるはずがない。だから、こんな風に部活でわいわい遊べるっていうのはちょっと羨ましいなって思います。やっぱりボードゲームは、人とやるのが楽しいですよね。

『チェルシー』。友人がバイトしているとわかると、皆で押し掛ける、これは基本だと思います。私も高校の時分、やったもの。喫茶店でバイトしている先輩をひやかしに、四人くらいでいったんかなあ。それはそれで集客になるからいいんだろうけど、また、あんまり酷いことすると復讐されるから、おとなしくしてましたね。懐かしい。しかし、『チェルシー』の面々は、おとなしくしてるとはいえ、やっぱりちょっとわいわいとして、華やかでいいなあ。そう思います。でもさ、友人から突然大声とか出さないでと釘さされるっての、いろいろ問題のあるお嬢さんだなあと思います。

キルミーベイベー』は、めずらしくソーニャちゃんが劣勢で、やせがまんするなんて、らしくないなって、けれどなんかいつもと違う様子がよかったです。というか、やすなのパンチってそんなに効くのか。あるいは、ソーニャちゃんって鍛え方たりなかったりする? まあ、筋骨隆々のソーニャちゃんとか見たくないので、そのままでいて欲しいと思います。ところで、マジ泣きやすな、ちょっと可愛いなあ。可愛くて面白い。ああいう、やりすぎて泣いてっていうの、子供そのもので、見てて本当に楽しいです。

ひだまりスケッチ』、巣立ちの話。ナイーブななずなと、ちょっと荒っぽい乃莉と、ちょっとふたりがいい感じ。ゆっくりでも、変わっていける。そういう気持ちの描かれて、なんだか悪くない雰囲気でした。

『アクアリウム』、連載になったようです。きっとなるんじゃないかなって思ってました。これまで目立っていたのはヒロイン、熱帯魚店の娘と、そしてなんか不調法な男子。けどそこに、それぞれの友人、関係の輪を広げていくという様子がうかがえて、ちょっとこれは面白そうだぞと、そんな気分になっています。私はまだこの漫画のテンポにのりきれていないのだけれど、うまく歩調があうようになるといいなって思っています。

うらバン!』、劇中でもいわれてたことだけど、この時期から新部員募集するんだ。ちょっと驚きました。そして、なんだか非常識な新キャラの気配をさせて、いやいくらなんでもスカートは忘れんだろう。いや、作中でも非常識と認定されてるから、これはこれでありです。しかし、今回の見どころは、ちゃんと授業やってるところ。それは冬美、コハルもそうだけど、そう、黒目先生ですね。やっぱりこの人、音楽の教員だったのか。出鱈目な大人といわれてるけど、ちゃんとするときにはちゃんとしてるんだなあ。その意外な側面、といっちゃあ失礼だけど、ちゃんとしたところもいいなって思って、ええ、なおさら好きになりました。

そして、新部員。ケースからしてトロンボーン? はじめての中音域? いいじゃん。アンサンブルとしてのかたちができていきそう。なんかわくわくさせる展開でありますよ。今回のばたばたとしてにぎやか、楽しい雰囲気に、ちょっとした期待させてくれる要素が加わって、これからどうなるんだろう。いい回だったなって思います。

『アイノテ』。ネガティブな女の子が、田舎に転校してきた話でしたね。学校では起きられないけど、好きなアニメなら起きられる。その気持ちはわかります。最近、アニメでは起きられなくなってる私ですけど。だらだらとして覇気のない、そんな娘がヒロインだけど、新しくできた友人につれられて、あちこち、お寺など見てまわって、それは事件というのでもイベントというのでもない、そんなささやかな体験だけれども、ささやかなことにもささやかながらの楽しみや面白さがある、そんな雰囲気に私も楽しさ面白さをおぼえる思いでした。

『ラッキー・ブレイク』。不況から芸大中退を余儀なくされたヒロインが、バイト先での出会いをきっかけに仕事を決めた。はたしてその会社とは? デザイン会社でした。ところで、この漫画の舞台、大阪みたいなんですけど、ってことは大芸大? と思ったけど、名前からすると京都精華大? まあ、そんなことはどうでもいいや。はじめての職場、はじめての仕事に、戸惑ったり舞い上がったりする様は、なんかいいですね。憧れた職業といってもいいのか。そうした現場に立って、技量を発揮していくところはすごくいい。そんなヒロインに嫉妬を感じる人もいる、そうしたところもすごくいい。嫉妬だけではあかんけど、けれど嫉妬や悔しさがないのもあかん。そう思います。天真爛漫なヒロインの思った以上の能力の高さ。そいつを目の当たりにして、このちゃこという人はどう対していくんだろう。

まあ、人の能力に嫉妬したり、落ち込んだりすることはあるんだけどさ、それでも自分にできることをできるようにするしかないわけで、不器用なら不器用の、歪ならいびつのありかたを見付けるのがいいんだろうなって。そうした話になったらいいななんて思って読みました。

かくしてここで力尽きて、残りはまた明日。最初からわけるつもりだったから、全部にコメントしようと思ったけど、やっぱり無理。明日はとびとびにします……。

  • 『まんがタイムきららキャラット』第5巻第12号(2009年12月号)

2009年10月28日水曜日

『まんがタイムオリジナル』2009年12月号

『まんがタイムオリジナル』12月号、発売されてます。表紙にはカニを食べる山下、その表情がもうやたらめったらしあわせそうで、見てると私もカニを食べたくなってくるくらいですが、でも実はそんなにいうほど、カニは好きじゃなかったりして。そして、師長。なにされてるの? 今号表紙は鍋とお酒がテーマなのか、ふたりで鍋をやっているらいか竹田組があれば、ひとり酒を飲んでいる榊、なんか色っぽいのはいいけど、むしろ危険な感じがするカナさん。って、髪まとめてるのカニじゃないか。あれは飾りなのか、飾りと見せて確保しているのか、いずれにしても後ろからは見たくない姿だと思います。

『ささきまみれ』、いつぞや笹木まみのバイト探しスキルの高さが羨ましいだなんていってましたが、けれどそれは運がいいとか要領がいいとかいう話ではないんだなというのが今回わかって、なんと毎日面接に落ち続けられる人、それが笹木まみであったというんですね。そうかあ、簡単に見付けられるのではなくて、失敗を怖れず、失敗してもくじけない、それが笹木まみであったのだなあ。雑草みたいだけれど、そうした生存にかかる意識の確かさ、それはちょっと羨ましく思います。というか、見習わないとな。

『今日から寺バイト』、やっぱりあの奥さんは可愛い。で、この奥さんの常識人であるところ、あるいは寺の娘としての意識がいわせてるのかも、不幸が仕事になる、それを喜ぶかのような反応は駄目だよと、夫に、そして弟にきつくいってきかせる、その態度の凛々しさ。素晴しいですね。ところでこの弟、かなり駄目なんじゃ……。奥さんの可愛さだけがいいってわけじゃなく、それこそお寺、僧侶の仕事のひとつである葬儀においての風景描いて、雰囲気を重くさせず、けれど葬儀のしめやかさも少し感じさせて、など。悪くなかったです。

あ、思い出した。私、女性のどんな格好が好き? って聴かれたら、喪服って答えるような人間でした。そりゃ、奥さん、魅力的なわけですよ。あの、記帳お願いしているところの表情、大変に素晴しかったです。

開運貴婦人マダム・パープル』は伸子大活躍。微妙に能力の高い伸子、相変わらず味わい深いキャラクターだと思います。そして、まさかの反魂香。こんな展開になろうだなんてちっとも思わず、やられました。でも、ゾンビになって返ってくるだなんて、ちょっとした『猿の手』展開ですね。

『恋は地獄車』。後藤さん、素晴しいな。社内一のモテ子かどうかは知らんが、私はああいう女、大っ嫌いでありまして、それを後藤さんったら、流石だ。けど、私はああはいわん。ああいうこというと、女子の派閥に巻き込まれかねんからな。しかし、この漫画に出てくる人、男も女もろくなのいないなって感じなんですが、そのろくでなしどもがこんなにもおかしくて、こんなにも愛おしいと感じられるのはなぜなんでしょうか。とりあえず、万里子は魅力的だと思う。それで、高橋君。彼のことちょっと好きになってしまいそうです。まあ、身近にいると困るタイプなのは確実なんですけども……。

ただいま勉強中』。良い子が好きです。あの掃除中の上だけジャージ姿、旅行代金差額についての疑問呈するところなど、素晴しく魅力的であります。さて、本編、修学旅行のいきさきの疑惑なんですが、よくこういう展開にしてみせたもんだという、ナンセンスなんだけれど、それをぎりぎり現実的なラインに置いて、あっちにこっちにいったりきたりさせられるような感じがよかったです。しかし、理事は面白い人だなと。この人がでると、ありえない、ありにくいラインがありえると思えてしまう。そうしたところが最大限に発揮されたと思わせる落ちでした。

『たまき恋愛妄想族』。四コマ誌にまたも眼鏡ヒロインが増えました。芳文社って眼鏡強化年とかに入ってるの? 失恋をして、男を避けようと異動を希望したヒロインが配属されたベビーブランド、そこは男だらけだった。しかもいい男ぞろいという。恋愛体質のヒロインは我慢できるのか? そんな話であるみたいです。

『ハッピーエンドではじめよう』は、いわゆるコレクターといわれるような人には共感できる話のように思えて、ええ、私もこの主人公の思ったようなこと、時に思うんです。自分は過ぎ去るものを、過ぎ去るままに送ることに耐え切れなくて、ものを手放せずにいるんですね。記念物型のコレクターなんだと思います。失われること、損われることがつらくて、けれどいずれすべてを手放す日がくるってことはわかってるんですね。今までためこんだもの、それだけでももう消費、観賞しきれないのに、まだまだ増えていくだろうという、この無意味。この虚しさに気付きながら、捨てられないのは弱さなんでしょうね。解放。この漫画では生まれ変わりがあることになっているから、死んで解放でいいけれど、現実にはそんなことないんだから、だから、死んでから解放では遅いんです。わかっちゃいるんです。わかっちゃいるんです。

L16』。おおお、千本兄弟の運命が動き出したのか? きっと芽は出ないだろうって思うんだけど、どうなるんでしょう。基本はふたりだけで充足している姉妹。それがためか、千本兄のアプローチにはちっとも気付くことなく、だからもしかしたら次回は上司同伴とかか!? スムーズに運ぶにしても、とんだひっくりかえしがあるにしても、どちらにしても面白そうです。

『(仮)アイドル!』。やっぱり往年のアイドル白井さくら、社長じゃん! 元タレントという経験ゆえか、それとも能力なのか、リアクションについて実演してみせる社長。そしてカラオケ。ところで、私、思うんですけど、社長に関しては、アイドル時代よりも、今の方がずっと魅力的じゃあないかって。まあ、好きな女性の格好はって聞かれると、フォーマルなスーツって答える人間ですからね、私は。そりゃ、社長の姿の方がいいっていうのも、当たり前かも知れません。

『マチルダ! — 異文化交流記』。バードコールだけど、これ知らない人いそうだな。思い立って製作。柱を削ったら、家の強度が下がっちゃうじゃんか。しかし、やりたい放題のマチルダだけど、悪気がどうもなさそうというところがいいのか、見ていて嫌な感じはしないです。肌スコープから鳥の餌。そして肌の拡大写真。ナンセンス、確かにナンセンスなんだけれど、そのナンセンスさがすごく好きです。

『アトリエZOOへようこそ!』、終わっちまうのかと思ってハラハラしました。いや、ゲストか。いずれにしても怖ろしいな。次号最終回と告げられてモチベーションを低下させる先生。テンションさがるのはなんだかよくわかります。けどアシスタントがはげまそうとがんばってくれたりするところ、人望はあるんだ。そして、悪事の告白。これ、めちゃくちゃ面白いな。対応しきれなくなってる、その様子が電話ごしにありありとわかる。めちゃくちゃ面白かったです。基本的には空騒ぎ。けれど、空回りにはなっていなくて、読んでいてすごく楽しいです。

『おかまん研』、だんだんまとまりがよくなって、すっきりしていって、読みやすくなったのはいいけれど、最初のあの混沌としたノリも捨てがたい。キャラクターは可愛くて、岡山という土地がそうなのかどうかはわからないけれど、地味に落ち着く、そうしたところも悪くないです。がんばろうという姿勢を見せて、けれどぎらぎらとしていない、そうした塩梅がどうも気にいってるみたいです。

『ひよりすと』。この弟、妹は、どんだけお姉ちゃんのことが好きなんだろう。目がクリっとしてショートヘアで小さい子が好きよ、って、これだけだとなんだか凶悪だな。でも、このお姉さん、扉絵のとおりなら、ただちんまくって可愛いわけじゃないんだと思う。普通に、あたりまえに可愛いのだと思う。だもんだから、そりゃ弟があんなに怒るのもわかる気がします。愛する相手なら、吐瀉物もしっかり受け止めるがよいよ。

『先生のたまご』、やったぜ、連載だ! お昼ご飯をめぐる騒動。というか、弁当忘れて財布も忘れる化野先生がわるいのか。というか、ボールが出てくるってどういうシチュエーションなんだろう。大学の先輩のお家が、高校の食堂を経営してるんだけど、こんなに皆が食べてくれるんなら、さぞ商売としてはおいしいだろうな。大きく発展したりはしないと思うけれど、つつましく生活するにはよさそうだな、なんて思ってしまった自分がちょっと悲しいです。しかし、食事に関してのことはどうも人間を本気にさせるところがありますよね。この間、職場で注文した弁当の配達が遅れたんですが、そのときの皆の絶望感思い出して、だから化野先生も保取先生も、あの落胆、そしてあの幸福感、大げさでもなんでもないなって思いましたよ。しかし、シンプルな騒動。楽しくっていいですね。ああ、こんな学校なら、私も働きたいくらいです。

そこぬけRPG』、困った社長だな、相変らず。こういうわたくしと経営をごっちゃにするような会社は危ないと思います。って、そうか、だからか……。ところで、妻と姑の話。私は母に、もし自分が結婚することがあったら、あんたは間違いなくその相手を悪し様にいうに違いないから、自分は妻の人の味方をするよと、絶対あんたの味方はしないよと既に宣言してあります。でも問題は、当面結婚の予定がないところだな。それどころか相手もいないところだな。

悲しくなってきた……。というわけで、また来月! とはいきません。もうちょっとがんばる。

『花咲だより』の卓上コンロは、この作者の真骨頂だと思います。こういう無茶、思い付いてもやらないこと、それどころか思い付きそうもないこと、しかしやろうと思えばできること、それを絵にしてくれる。このシンプルに絵で笑わせるという基本がすごくいいと思っています。そして鍋奉行ならぬ鍋独裁者が登場して、けれど失脚。子供っぽい、そんなお姉ちゃん、実にこの人の味が出ていて面白かった。ところで、コーンフレークだけれども、プレーンすなわち味のついていないものなら、そんなに酷いことにはならないように思います。どうなんだろう。絶対試したくない。だからその答を知る日は私にはきっとこないと思われます。

  • 『まんがタイムオリジナル』第28巻第12号(2009年12月号)

引用

  • 魔神ぐり子「ひよりすと」,『まんがタイムオリジナル』第28巻第12号(2009年12月号),112頁。

2009年10月27日火曜日

レンタルきゅーと

 はじめまして、こんにちは! お馴染みの人もこんにちは!! 『レンタルきゅーと』が出ましたよ、というわけで買ってまいりました。なんだかすごく懐かしい。思えば、『ROM-レス。』と『レンタルきゅーと』が、この人の出世作というか、お目見えだったんですよね。代理原稿だったかゲストだったかとか、そういうことは覚えていませんけど、なんだか印象に残る、そんな漫画で、気付けば単行本も巻を重ね、そしてついに『レンタルきゅーと』も出版されました。やれ、ありがたいことであるなと思って、しかしこの漫画は他のに比べてもずいぶん毛色が違ってるなと思います。底にあるものは一緒、風合いもそう変わるところはないんだけど、けれど開けっ広げな面白さというのが最大限に発揮されているように思います。

中盤くらいから、アクセルの利きがよくなったというか、これは!? というようなネタがばんばん出てくるようになった『レンタルきゅーと』。いや、もともとから、ちょっと狙い目、際どい目のネタが多めの漫画だったように思うんだけど、一気にそうした傾向が加速したと感じられる時期がありまして、あの首輪とかさ、もう思いもしないもんが思いもしないように突き付けられて、笑わずにはおられない危険さです。これ、ちょっと人前では読めないなって、我慢できずにきっと笑ってしまうから、そんな具合なんです。で、カバーをとった下、恒例の解説ですが、それを見ると、加速したと感じられるところ、そのあたりで連載になってるんですよね。それまでがちんたらしてたみたいなことは決してないのですが、連載になってからのノリはそれまで以上に前向きにテンポよくなって、ああ、このテンポのよさはよいなと思ったりするのでした。

さて、レンタル・キュートっていうのは、ヒロインらびたちが働いているお店の名前です。この世界には、ハーフペットという人と動物の合成種が存在していて、彼ら彼女らとの交流を求める人たちのところへ、らびたちハーフペットが派遣されるという、そうしたサービスがなりたっているんですね。うさぎのらびや、犬のポチ、ほかにも猫、インコ、狐とあって、彼ら彼女らが中心となって活躍するってわけなんですが、その活躍というのも、種の能力を生かしたものあり、あるいは幼さや世間知らず、あるいはただただその当人の個性発揮するものありといった多様さで、ちっとも飽きさせない。むしろ、個性の見せ方、立たせ方がうまいものだから、種の特性なんてものも個性に溶け込ませるようにして自然に見せて、ただこんな能力持ってます、ってだけに留まりません。ええ、面白いです。ポチとらびの確執に発する大喧嘩、ちまの恋心、などなど、そこにはもととなる動物のらしさが描かれ、ハーフペットという設定にもとづいた展開が見られ、そしてそれらをキャラクターの魅力が包み込んで、ほかのなにでもない『レンタルきゅーと』の面白さを作り上げているんですね。ぴりりと辛かったり、ほろりと苦かったり、けれどとてもスイートな、そんな味を楽しませてくれるのです。

悪ノリっぽいもの含めて、すごく面白くて、けれど最初の数年は、これがこうして連載化するなんて思ってなかったし、ましてや単行本になるなんて夢のようだって思います。いや、ほんと、ありがたい。こうしてまとめて読めば、想像以上の破壊力。気楽に読めるのに、気付けばぐいぐいと引き込まれてしまってる、そんなところがある漫画であります。

あ、そうだ。こないだの『MAX』で一話扉と見比べてみようっていう話ありましたよね。見比べましたよ。いや、なんだ、どちらも悪くないですよ。笑うなんて、ありえません。今の絵の方が目が縦に大きくなって、こころもち可愛さが強くなっているって感じなのですが、じゃあ昔はどうだったんだっていわれたら、ちょっとお姉さん風、これはこれですごく魅力的と思えます。いや、悪くないですよ。これはもう好みの問題で、今がいい、昔がいい、両方いい、ちまがいい、いやほんと、悪くないです、よかったです。

  • 白雪しおん『レンタルきゅーと』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

2009年10月26日月曜日

『月刊アフタヌーン』2009年12月号

 『月刊アフタヌーン』、今月も買っております。それから、もちろん先月も。いやあ、すっかり書くの忘れてましたよ。買った時には、きっと書くつもりだったと思うんだけど、Sweet Homeに押し退けられたみたいです。さて、今月はうまいことKRコミックスの発売が明日、一日あいたものですから、忘れずにすみました。『アフタヌーン』は忘れてしまうほど印象が薄いとか、そういうわけではなくて、この雑誌はいつも発売日前に店頭に並ぶから、そのタイミングで読んで、公式の発売日は写真の更新をするのが常、その一日あくために、意識からこぼれてしまうみたいなんですね。ともあれ、今月は忘れずにすみました。

『日下兄妹』、面白かった。読み切りです。野球やってる少年、肩を故障してしまった。ここまではよくある漫画かなと思ったら、ここからがちょっとよそにはないという雰囲気がぷんぷんとしてまして、まずこの肩壊した少年が、別に衝撃受けるでもなく、妙にひょうひょうとして達観していて、そしてそんな彼のところにやってくる謎の物体? ほんとによくわからない。その奇妙な物体は成長して、彼の妹というポジションにおさまるのですが、けれどそれは萌えとか理想の妹とかではなくて、ずっと謎の奇妙ななにかであり続けて、けれど読み終えようとする頃には、なぜかすごく身近に感じられる。そんな感触は信じられないほどにあたたかで、ほっとさせる、そんな優しさ、思いやりか? そうした気持ちにあふれてて、ちょっと泣けましたよ。いい漫画だったと思います。なんとなくパラパラ、ページめくってたらひっかかった。ひっかかってよかったと本当に思える漫画でした。

無限の住人』、主役そっちのけで展開。けど気になりません。逸刀流を追う燎と伴が、果心居士の罠にはまるまでを描くのだけど、この燎、吐の娘ですけど、危機に際してそれを乗り切るだけの実力はあるみたいだけど、なんだかあかんたれで、変なキャラクターだなっていうのが前面に出て、もっとシリアスでハード志向と思ってたんだけどな……。でもこの漫画らしいなと思います。次回、伴は死んじゃうんかな?

『友達100人できるかな』、友人の弟と友情を育もうという話なんだけど、ああ、確かにどんなにいい子でも、こうした年少の頃は残酷さを持って動物に相対するものですよね。成長して、とりわけ大人になってからは、そうした残酷さ、無邪気さには付き合いにくいと思えるようになって、と、そういう話でした。いつもは、自分よりも親愛度の低い相手に向き合うのが、今回は逆というのも面白かったのだけれど、小さな子に付き合って過ごした時間が新しい気付き、あるいは忘れていたものを取り戻させて、なんかいいラストでした。子供のころっていうのは、見るもの、知るもの、すべてが輝いていたんだろうなと、取り戻せない時間を懐しむ、そんな思いにさせてくれました。

そして『百舌谷さん逆上する』。ついに運動会当日がやってきて、これ前回からの続きなんだけど、百舌谷さんに対する皆の態度に嫉妬? 千鶴が復讐とでもいうべきか、後ろ向きに進んでしまったその状況が、やわらかに千鶴を苦しめるという、その空回り感、もがいている感じが素晴しくて、まさに裏目ってやつです。どうしても千鶴は苦しむほかないという展開は、しかしその実、むしろ状況をよくしているという、妙な両面性を抱えていて、そして千鶴の百舌谷さんへのアドバイス。これが将来に効いてくるんでしょうね。しかし、本当の騒動は次だと思うんです。千鶴の仕掛けた罠、それがまだ回収されてない。どうなるんだろう。ほんと、どうなるんでしょう。

いもうとデイズ』、おお、赤毛のアン的展開だ。けどさ、まあ色がついてない漫画キャラだからかも知れないんだけどさ、金髪カッパなディアナ、めちゃくちゃ可愛いじゃないかと。姫盛りとやらよりもはるかに可愛いじゃないかと。過剰な装飾がなくても可愛くなるようデザインされてるってことなんだろうとは思いますけど、素朴で素直な綺麗さがあって、そしてそうしたいじらしさはどんな時にでも発揮されて、あのお母さんとの会話、いいですね。それを見たお兄さん、彼もまたいいですね。この漫画は、ディアナの可愛さもあるけれど、このお兄さんの人のよさ、真面目さ、それも魅力だわってつくづく思わされるんですよ。

2009年10月25日日曜日

Creeping lady's-sorrel (retouched), taken with GR DIGITAL

Creeping lady's-sorrel月末恒例となりましたGR Blogトラックバック企画。今月のテーマはレタッチであります。ああ、レタッチ! なんてことでしょう。私はレタッチもトリミングもしない。ただ撮るだけというのを数年やってきて、つまりレタッチに関してはなんの経験の蓄積もない。どうしようか、今回はパスしようかと一度は思ったけれど、まあなんでもチャレンジしてみればいいじゃないか。といったわけで、トラックバック企画 レタッチ に参加します。

参加しようと思えたのは、ちょっとこれは面白いかもと思える写真が撮れたからということもありまして、その写真というのは、冒頭にかかげておりますカタバミです。雨の日の外出、植え込みの下、カタバミに雨の雫がふりかかっておりまして、いいなと思って撮ってきた。左肩には黄色い花もあって、けどここにもピントがあってたらよかったね。などと思うけれど、メインの被写体は葉の表面に玉となっている水であるわけですから、まあ花はこれでいいや。

といったわけでレタッチしてみました。

Creeping lady's-sorrel (retouched)

まずは、トーンカーブで補正。若干全体に暗くしたあと、カーブがS字になるよう、つまりコントラストを強調しました。次いで全体に軽くノイズを加えて、そしてレベル補正でグリーンのガンマを補正して、少し緑が強くなるようにしました。最後にトリミング。これで完成です。

コントラストを強調した以外の修正は、本当に若干量。よく見れば違ってるかな、そんな程度に留めています。私がレタッチをあまり好まないのは、レタッチを続けるうちに、補正がだんだんと過剰になりがちになるからで、そうなると写真の自然さは失われてしまいます。今回のカタバミにしても、レタッチ後の方がぱっと目をひいて印象深いですけど、こんな色のカタバミはないやろと。カリカリすぎて気持ち悪いやろと、そんな風に思うので、過剰なレタッチはやっぱり好きじゃありません。

普段からレタッチするなら、ここまで強調するのではなく、さらっとした、軽いものにとどめるだろうと思います。でも今回は折角の機会ですから、ちょっと思い切ってみました。たまには、こんなのもいいななんて思ったりしています。

2009年10月24日土曜日

『まんがタイムきららフォワード』2009年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』12月号は本日発売です。表紙は前号に引き続き『夢喰いメリー』であります。で、やっぱり主人公が表紙に出ないというね。いや、主人公はメリーでしたか。どうも私は夢路が主人公と思いがちでいけません。背景に流星が描かれてるのは、今、ちょっと話題のオリオン座流星群が意識されてるのか、それともただの偶然なのか。どちらかわからないときは、意図的と思っておいた方がいい。なので、この表紙はオリオン座流星群なんだって思うことにします。

さて『夢喰いメリー』本編は、絵を描くサナと、そしてエンギのもとで特訓する夢路。ふたつの場面が描かれて、しかし夢路は当初に思っていた以上に努力型主人公で、なかなかに恐れ入ります。この漫画は敵がどうこうよりも、圧倒的な状況でも立ち向かおうとする、そういう登場人物の心情がいいなと思って、夢路なんかは本当にそんな感じ。前向きな姿勢というのは、それだけでなにかひきつけるものがあるのかも知れません。そして、メリーの描いた絵。そこになにか次への展開の鍵があるようで、動きがあるだろうと予想させる、そんなところがちょっと次回を楽しみにさせるのでありました。

S線上のテナ』。オスティナートを連れて逃げるデュオンの意図があきらかとなって、そうか、そこになにかはかりごと、裏切りの影などを見てしまっていましたが、それは考え過ぎであったようです。そうしたものよりも、もっと純粋で素朴な思いがあったのだなっていう、こういうところは岬下部せすならしいっていっていいのだと思います。

『トランジスタティーセット — 電気街路図』は、エミ太くん、大暴走。いや、別に暴走したわけじゃないけれど。数ページにわたり、上半身裸で過ごすエミ太くん、けれどちっともいやらしくならないっていうところが、彼女のいいところだと思います。私は、この漫画ではほかならぬエミ太くんがお気に入りなのですが、可愛いものにあこがれて、けれどちょっと縁がないみたいに描かれるけれど、実際、この人は充分以上に可愛いよな、いつも見ていてそう思います。だから、この人がこうしてメインで活躍すると、私はちょっとしあわせ気分です。

純真ミラクル100%』は、以前からの不穏な動き、その詳細がだんだん見えてきて、しかしそこで二宮さんの恋心もばれてしまうっていうところ、いや、実にいいじゃないか。私はなんでか二宮さんがお気に入りで、不器用そのもの。現実に存在するタイプの、しかも悪いタイプのツンデレ。女性、すなわち末澤の側のドロドロとした感情に比べ、なんとストレートで飾り気がないのだろう、二宮のそれは。やっぱり私は彼が好きだなと思わないではおられませんでした。

ところで、無粋なつっこみするけれど、あのタイプのギターは、たとえエレアコであっても、普通に音出るので、シーンってのはさすがにないです。でもまあ、本編に描かれるもの、彼彼女らの心の動き、絡みあい、そうしたものには関係のない瑣末な部分であります。私は気にしません。

『少女素数』は、すみれの戸惑い、有美との確執、それが深まるのかどうなのか、一触即発の気配がぐっとたわめられたままに進行するものだから、なかなかの緊張感。で、読者である私だけでなく、この漫画の男性陣、兄貴さんもぱっクンもそうだっていうところ。気にして、気になってしかたなくって、それで気もそぞろ、目の前のことに集中できなくなって、ああ男はしょうがねえなあ、と思う。自分もおんなじなんですけどね。

今回は、女子三人の意思の疎通、意識の確認が再度なされたっていうこと、それから思いもかけなかったあんずの狼狽。ああ、これまではすみれのウィークポイントが表立つことが多かったけれど、今回描かれた、こうしたところにあんずのウィークポイントはあるのかな。どちらもこれから、発展途上の彼女らの、言葉にして気持ちを咀嚼して飲み込むだけの段階にいたっていない、そんなところの色合い、そしてそこから変化していく様、といったあたりが魅力となりそうです。けど、きっと変化していったら寂しく思ったりするのかも知れませんね。特に兄貴さんあたりが。

『となりの柏木さん』は、柏木さんの友人が動いて見せて、しかし柏木さん、ああした面を見せている友人があったのですね。趣味においては、もっと孤独なのかと思っていました。そして主人公。カマかけられて、しかし誠実を貫いて、まあいつも真っ正直であるのがいいかといえばむつかしいところだけど、こと今回の件に関しては、桜庭いいじゃんと。おびえながらも、きちんとした対応。いいやつじゃん。そう思わせてくれました。けど私はあのカマかけた友人、清花がなかなかによいじゃないかと。あの手管! なかなかに印象的でありました。

『大江山流護身術道場』、ゲストです。いや、ほんと、これが『まんがタイムきらら』系列誌でよかった。もしこれが成年誌掲載なら、あれですんだとは思われません。睦月も夏も本当に運がよかったです。しかし絵柄がちょっとそれ系に思われて、でもってヒロイン睦月が痴漢やら変質者の類いに狙われやすいときているものですから、当然それっぽいシーンも描かれて、私にはちょっと過剰と思われました。でも、話の流れは結構嫌いじゃなくて、やっぱり悪いのんがばたばたやられるってのはいいなと思う。まあ、ちょっと物騒だけどさ。でも実際、ああいうシチュエーションで身を護るとなれば、なにより多勢に無勢という状況を解消しないことには勝目が出ないわけだから、殺しちゃったらごめんね? となるのも仕方ないよなあ。仮に殺しちゃったとしても、正当防衛が成立しない? あの状況で過剰防衛とはならんと思うけどどうなんだろう。

ゲスト掲載で、この印象。もしこれが連載になるなら、同様の傾向で続くことになるのかも知れないけれど、『きらら』系列誌でこういうのはちょっとつらいように思います、とりあえず私が。やっつけました、めでたしめでたし、といった楽観がなくて、やっつけました、逆恨みされました、ふたりは付け狙われます、ってなることがしっかり描かれて、まあこういうのは現実味があるんですけど、けれど私は現実的ななにかを見たくてこの雑誌を読んでるわけじゃないからなあ。中学生の女の子が木刀手にして悪いやつらをボコボコだ! っていう、それだけでよかったんじゃないかなんて思うんですね。それで悪いやつらは改心する、そうでないと、なんか爽快さがない。陰湿な暴力性がふたりにつきまとうというのは、やっぱりちょっと読んでいてつらいんです。安全が脅かされた状態が、一時的に緩和されただけに過ぎないっていうのがね、やっぱり不安を解消させず、ゆえにすっきりさせない、そんな風に思います。

キャラクターは結構好みなのになあ。いや、そうだからこそ、すっきりしないのかも知れません。それが証拠に、悪い彼らが大変なことになってるの、どう考えても後遺障害は免れないくらいにやられてるというのに、ちっともなんとも思わない。それこそ、汚物は消毒だー、くらいでちょうどよかったんじゃないのか。そんなこと思ってるくらいです。うん、消毒しちゃえばよかったんですね。とりあえず、最初の三人の段階で消毒しとけばよかったんですよ。というわけで、次回があれば、消毒方向でよろしくお願いします。あ、それから、欄外の解説はないほうがよかったと思います。そのへんのことは、本編、漫画で充分に表現できていたと思います。

据次タカシの憂鬱』、おおう、『ラブプラス』っぽいものが……。私の知るかぎり、漫画でこれを扱ったのははじめて? いや、ゲーマガですでに出ているのか? わからんけど、一般誌一番のり? どうなんでしょう。

どうでもいいけど、でーえすを前にしたタカシ、めちゃくちゃキュートなのが気になります。そしてこの展開、ええと、つまりは勘違いの連鎖と、そこで取り残されたわかな、そして暴走する周辺。これはなんか急展開する? 私はこのところ、ちょっと急展開を怖れるようになってしまっているのですが、これも今回もちょっとそんな感じで、ちょっとはらはら。なにごともなく普通に続いていってくれたら、それで満足なんだけどな。もちろん、タカシに彼女ができて、それで続いていってくれてもかまいません。安定して面白い漫画です。気に入ってるんですよ。

銘高祭!』、これまでの準備の期間に描かれた、銘高祭に関わる皆の心情、それが祭の日を迎えて、はたしてどのようなものとなったか。まさに実りの収穫といった様子。もう大きな事件もなさそうで、大団円目前といった感じに、読んでいる私もなんだかほだされて、ええ、よい雰囲気ですよ。以前、私が、この人どうだろうといった灰原先生も、やっぱりこの人どうだろう、プロとして、教育者としてどうだろうとは思ったりもするのだけれど、けれどこうして素直さを見せて、ああ、だからやっぱりこれはこれでいいのかも知れませんね。そして、ちょっと切ない情景も。ああ、桐原。すべてなにごとも丸く収まるわけじゃない。それもまた青春であろうと思われて、ああ、桐原。私はあんたのこと嫌いじゃないよ。いや、別に嫌われたってわけでもないんだろうけれどもさ。

かくして、祭の夜はふけて、高校の学祭で花火なんていうのは夢だけれどもさ、そうした夢を描いたものとして、『銘高祭!』は悪くない。そう思うのですね。

『暴君!日下部ゆう』、前回の続き? ゲストなのか連載なのかはちょっとわからんのだけど、曖昧なのはあんまり好きじゃないから、じゃあいっそ連載でという風にはならんものかな。ともあれ、下僕にされた少年が、解放を目指して奮闘、可愛いもの好きの日下部ゆうに猫の写真で迫ったりと、いろいろがんばるんだけれどむくわれない。いや、下僕として確保されているというその状況が、すでにむくわれてるってことじゃないのんか? という私はだいぶ駄目になってしまっているようです。

とりあえず、猫の写真を入手すべく、殴りとばした上に踏み付けにする、その踏み付け時の表情、おお、なんとかわいらしいのだろう。私も踏み付けにされたいものだ、なんてことはいわないけれど、実際この漫画は、日下部ゆうの可愛さにドライブされているなと思います。

引用

  • KAKERU「大江山流護身術道場」,『まんがタイムきららフォワード』第3巻第12号(2009年12月号),242頁。

2009年10月23日金曜日

「けいおん!」第4巻

 アニメ『けいおん!』、待望のBlu-ray Disc第4巻が出ましたよ。しかし、なぜ待望なのか? それはですね、私の大好きなエピソードが収録されているからなんですね。やっぱり『けいおん!』は演奏があってこそ楽しい。そんなこと思う私ですから、もちろんお気に入りのエピソードは第7話「クリスマス!」で決まりですよ! いや、嘘じゃない。「クリスマス!」大好きなんです。本放送時、地上波で何度もリピートして、BSでまたリピートして、もう何度見たかわからないエピソードなんです。そして、第8話「新歓!」。ああ、あの回は泣ける。あの回は本当によかった。大好きな回なんです。

って、そもそもあんたに嫌いな回があるのかいって話でもあるのですが、これらエピソード、どちらも好きだっていうのは本当です。どこが好きなのかというと、まず「クリスマス!」、これ、序盤の紬がですね、とんでもなく素晴しいんですよ。クリスマス会をやるよって話が出たとき、まず唯がやろうやろうってはしゃいで見せる、それに追随して紬もやろうやろう! ってはしゃぐんですが、それが本当に唯のやったそのままで、ああこの子は本当にこうした普通のことを普通にやるっていうのが楽しいんだなって。それで、喜んだ顔がちょっと変になってて、あのきゅってなった感じ。嬉しすぎて、目がきゅってなってるの。あの表情。もう、りっくりっくと喜んでる、そんな感じが最高で、大好きなんです。

もちろん、これでとどまるわけがありません。商店街のくじびき、あそこで紬が大当たりを出してるわけですが、あの出会った瞬間に紬がわっと相好を崩すところ、その表情、くしゃくにゃって感じ、私、あの時の紬が一番原作の雰囲気に近いって思ってるんですけど、最高だった。もうなんて可愛いんだろう。なんて魅力的なんだろう。

で、ここにジングルベール、ほい。ジングルベール、いえーと書いたら、前にも書いたとおりになってしまうので、別の話題。憂の腹話術。あの、唯が、本気にしちゃったの? ごめんねと謝ったときの憂の返答。ぬいぐるみに「いーよー、気にしないでー」ってしゃべらせるところ、ピンポイントで見ても楽しい、嬉しくなる、すごくお気に入り。他にも見どころはいっぱいあったと思うんですね。何度見ても飽きないエピソードです。

そして「新歓!」。これは、やっぱりあの演奏がよかったですよね。あの、リフレインで左右に揺れながら歌うふたり。あれが本当に楽しそうで、やあ、これは素晴しいなって。Blu-ray Disc特典のコメンタリーによると、唯が歌詞を忘れたことを受けて澪が歌い出すところは、本当にそんな感じになるようにレコーディングしたと日笠陽子さんが。豊崎愛生さんは、この曲はふたりで歌うことになるってわかってたから楽しみで楽しみでって。やっぱり演じている人も楽しみに思ってたんだなって、そうした様子がまたよかった。ええ、あれは屈指の名シーンだったと思います。

キャストコメンタリーは、クリスマスの思い出、もらって嬉しかったプレゼントなど、キャストの個々人にフォーカスが当たっている、そうした話はやっぱり聞いてて楽しいです。犬のエピソードなんてすごくいいなって思えるものだし、電子ピアノのエピソードもなかなかに味わい深くて、味わいといえば、年末年始の過ごし方、寿家はなんか楽しそう、本当に面白かった。それから、やっぱり映像に対する感想、Tシャツとかさ、あとかたつむり。そうそう、あの折り紙の輪っか繋げるのとか。「新歓!」では、リボンの色が学年で違う話とかね、面白い。ジャージの色とか、上履きの色とかに派生して、けれどあの学校も上履きの色、学年で違ってるんだけど、そこには目がいかなかったみたいでちょっと残念でした。梓が出てくるたびに、あずにゃーん、あずにゃーんっていうのは、もう定番って感じ。正直、コメンタリーは2倍欲しい。もっと聞いていたいと思ってしまうくらいです。

今回のスタッフコメンタリーは、7話コンテ・演出の北之原孝将さん、撮影の山本倫さん、8話背景の篠原睦雄さん、以上の三名なのですが、北之原さん、めちゃくちゃ面白い人ですね。「クリスマス!」の演出をされたわけですが、サンドイッチのところだったかなあ、唯と憂がじゃれあってるところで、めっちゃ仲いいよなあ、ふたり、とか。プレゼントを買いにいったファンシーショップ、骸骨に対して、ピンクは思い付かんかったわ、俺、とか。和が唯の家にやってきた場面、さわ子先生に襲われる澪の姿を見て和が発した台詞に、声優さんの演技がよくて、めっちゃ笑ってもうたわ、とか、こんなのりなんですね。唯の服については、でんでん虫、季節外れやけどそれが唯らしいかなとか、色もいろいろ試して、これが可愛かったなどの解説があったかと思えば、折り紙の輪っか、学校とかしょっちゅうこんなん作らされるよな、とか、味わい深すぎます。ちょっとファンになってしまいそうです。

「クリスマス!」の見どころは、綺麗で優しいさわ子先生の秘密が、軽音部外者である和にまで知られるところ。コメンタリーでも触れられていました。そして、あの破壊的なさわちゃん。でも、女性らしさを失わないようにとの配慮があって、握りつぶされたびっくり箱の人形、よく見たら指の跡が残ってる。って、おっしゃるとおり、あれはわからんです。いわれんとわかりません。

撮影においては、7話冒頭は回想なので、四隅にケラレのような光量落ちをやっているとか、回想フィルターとかおっしゃってましたっけ、それから冬の吐く息ですね。出方、消し方に工夫をするとか、そして雪。研究が進んでどんどんよくなっているそうですよ。背景については、光は窓など外から射し込む自然光を意識しているようなところがあるとか。天井から落ちる光だけでなく、斜光、逆光が多く見られる。光の回り込みを意識して、色鉛筆で表情をつけたりなどなど、これもいわれないと気付かないです。帰りのシーン、夕方の空の表情。合格発表のシーン、桜が咲くには早いのだけれど、やっぱり桜が欲しいからと描かれた桜がいい感じ。緞帳のおりたステージでは、蛍光灯の光を受けて緑かぶりしている、その緑のつけ方で怖くなったりするので結構難しいなどなど。そして、8話は演奏シーンの後半、学校の風景が次々と映し出される、あそこでは背景こそが主役であるから、だから4巻のコメンタリーには篠原さんが選ばれたのかな、なんて思ったりもしました。

8話といえば、あの着ぐるみも印象的ですが、最初に絵コンテだったっけか見せられたときは可愛いかと思ったのに、実際にはあのインパクト。あれは怖いわ、これも怖いわ。で、めっちゃ笑ったわ、という感想がきて、いや、本当に楽しいコメンタリーでした。

長くなりすぎたので、そろそろ終わりにしましょう。『うらおん!』は、ちびゆいちゃん。面白かったです。そして、8話についてもうひとこと。この回、クラス分けのシーンとかですけど、大胆に水平を傾けているような構図があって、あの絵にはひかれるものがありました。安定を崩す、けど不安定にはしない。あれはうまくやらないと危険だなあと。で、ここで可愛い娘さんがいたとか、オカルト研最高とかいいだしそうになるところをストップして、今日はこれまで。

Blu-ray Disc

DVD

CD

原作、他

  • かきふらい『けいおん!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • かきふらい『けいおん!』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • かきふらい『けいおん!』第3巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

2009年10月22日木曜日

『まんがタイムスペシャル』2009年12月号

『まんがタイムスペシャル』12月号、発売です。表紙は胡桃ちのの『ミッドナイトレストラン7to7』。大皿片手にして、そして見れば、他のイラストカットもオムライス? そしてケーキを乗せた皿、つまりは食欲の秋なのでありましょう。食べる、太る、ダイエットの流れもきちんとできあがっており、このあたりも秋の定番です。でも、実をいうと私は、食べても太らない体質だったりします。むしろ減っている。このままでは、いつかなくなってしまうのではないかと心配するほどです。

『スーパーメイドちるみさん』は、なんだかこのところ順調に演劇漫画化していますが、裏方ながらもがんばる大樹に、がんばりたいけれどがんばれる余地がないお嬢さん紅林、なかなかによい青春って感じです。さて、今回はといいますと、大樹にいいところ見せたくてがんばりたかった紅林、なんという可憐さだろう。というか、大樹ってめぐまれてるよな。真面目にいっている自分に幻滅です。紅林が出てくると、やっぱりちゆりも出てきて、当然ふたりが絡むのですが、そっけなく見せて全然そうじゃないちゆりは今回も健在。このふたり、いい関係だなあと、いつも思います。ところで、佐々木。いつになく必死で、面白かった。そうか、妹が敵なのか。

『あつむトイタウン』は、ちょっと懐しいベーゴマの話題。ベーブレイド、ええと、ベイブレードのことでしょうなあ。私はこれを遊んだ世代ではないのですが、また懐かしいものが出てきたなと、そう思ったら、なんと、今また新しくやってるんだ。おもちゃはいくらでもリバイバルするんですね。と、ベーゴマですが、実は私はベーゴマで遊んだことがありません。普通のコマならあるんですけどね。ただ、ベーゴマは高校のころ、誰に習うこともできないまま、とぼしい情報を頼りに見様見真似で練習したことがあって、そうか、あのやり方、正しかったんだ。ようやく疑問が晴れた。そのように思います。

ふたご最前線』、懐かしい人! けど、実は最初ちょっとわかりませんでした。忘れちゃうものなんです。しかたないです。しかし、はにかみ南帆、久々のように思います。そして、マセてる北斗、南帆の氷の微笑、怖ろしい子らだ。まさにアンファン・テリブル。けど、そのこしゃくなところがいいですね。

あいどく!』、驚きの最終回!! って、本当に驚いたよ。ろくでもない社長。そしてかずやの正体も明かされて、うん、実はこの展開は予想してました。けど、ここまで駄目な男だとは思っていなくて、だからきっぱりと見限る展開になっても、むしろそれでオーケーといった具合でありました。そして女の都さん。私はこの人の乙女なところ好きでした。なんか、唐突に恋愛的状況にシフトして、それでなんだか成就しそうな感触で、ちょっと駆け足なのは残念だけれど、でもこうあるべき終わり方であったのかもなって思っています。

恋愛ラボ』。ヤンが本領発揮。正直、ここまで駄目な男だと思ってなくて、だから存分に振り回されて酷い目にあえばいいんだと、むしろそれでオーケーといった具合になりました。けど、ヤンのような奴は危ういよね。こういう、自分は人よりできる、優秀なんだというプライドでもって自分を支えてるような奴は、そのプライドの根拠が損なわれると立ち直れなかったりする。そのへん、変な女マキは優秀であるけれど、駄目なところもちゃんと出してる。マキの方がバランスよかったりするんですね。そして、ヤンはというと、変な女と見下してた相手に負けるかも知れないとなって、いよいよ危ういかも。多分、いい感じに回収されて、なんか改心するでもないけど、人として成長したりするんだろうと思うんですけど、展開しようによっては、この漫画最大の落ち込みを見せるキャラクターになりそうで、ちょっとはらはらと同情しかねない状況です。

『ベツ×バラ』は、冒頭のミリミリミリ、これだけでもう面白かった。で、本編は結膜炎。2色を最大に活用できる、そんな話であったと思います。なんか今回は、たまちゃんがしっかりセンパイだったなと、そんな風に思える展開でした。

『ミニパトっ!』、思い出されない後輩の名前。これは、このまま名前が思い出されないキャラクターになるのか!? と思ったけど、そこまでじゃなかった。それよりも、春香がメールをやったことがないという、さらにはケータイ持ってないという。でも、ケータイないって、別に普通よね? いや、普通じゃないの……? そうか、持ってないと驚かれるのか。で、ケータイを仲介にして春香と奏太が接近するという流れなのでしょうか。あの、ちょっと恥じる春香は、なかなかに魅力的であったと思います。

『蝴蝶酒店奇譚』。いや、これが『まんがタイム』系列誌でよかった。もしこれが、ええっと『シグルイ』の載ってる雑誌ってなんでしたっけ? ええと、『チャンピオンRED』か。そういった系統の漫画なら、あれですんだとは思われません。マンナは本当に運がよかったです。でもって、オーナー、なんのかんのいって、面倒見のいい、いい人ですよね。

陰影香は本人が最も恐れる未来を見せるとのことですが、こうしたものが実際にあるなら、私はどんな夢を見るんだろう。そんなことを思って、私は私の深層心理の底を覗いてみたいと思っているようですよ。

『視界良好』が帰ってきました。やったあ。今、この漫画は、『ラブリー』で掲載されたりしていますが、そちらはOLになった成田。こっちは、学生時分の成田。私は、学生成田の方が好きかなって思います。いや、OLが嫌いなわけじゃないです。

本編後半では、眼鏡といえばどんなイメージ? 委員会所属眼鏡について語られて、でも眼鏡の典型は知的であるのもそうだけど、鈍臭くってできが悪くて怠けものというのも典型ですよ。私が眼鏡に開眼したのは、まだ幼稚園児だったころですが、それはその駄目な眼鏡少年があったためでした。でもって、運動神経のいい眼鏡。それはさすがに典型ではないけれど、陸上に打ち込んでる眼鏡少女というモチーフもないわけじゃない。それはそれでとてもよかったりしたから、やはり眼鏡というものは規格、典型なんてものを超越して素晴しいのだと思います。もちろん成田も素晴しいです。

『さんサンと!』。困った姉ちゃんだな。でも、渾身のボケを、ちゃんと可愛くアレンジしてしまうところ。この無駄にしないところ。いいですね。ところで、制服はヒザ丈だと可憐だねえ。げにまっことそのとおりだと思います。で、お姉さんのシスターみたいな服。子供っぽい、確かに子供っぽいかも知れないけれど、それはそれで似合ってるんだからいいじゃないか。そのようにいっておきたいと思います。

『姫ちゃんのOL日和』、おおう、みおピンスタイルときましたか。もちろん前身は『レイさんのお局日和』であります。入社11年の柴崎麗さん。先月までは彼女が主役。けど、今月からは後輩の長谷川姫が主役となって、いや、いいんだ、レイさんさえお元気なら。この主役交代は、やっぱりみんな若くて素直で可愛い女性が好きってことからなんでしょうが、ええ、そりゃもちろん私も好きです。でも、レイさん好きなんです。いや、眼鏡だからじゃないよ? 姫が主役となって、レイさんは頼れる先輩に、そして眼鏡の向こうの目、美人度がアップしてる、ってまたレイさんかよ。といった具合に、どうしても私はレイさんが気になるみたいです。だから、あの三宅くんとやらは、見どころのある青年であると思います。まあ、一種のマニアだよな。

『コトノハ』。ゲストです。極度に人付き合いが苦手な女性がヒロイン。対面が苦手、電話対応も苦手。ある種、典型的なキャラクターです。これで話が広がるならいいのかなって思っています。現時点では、いまいちなんともいえない、そんな状況。次を楽しみに待とうと思います。

『瞬け!シャイン』。もう様式美の世界だと思います。齢800歳にして、若さを失わないビクニさん。というか、そろそろ落ち着いてください。今回の白眉は、当社には同性同名が3名おりまして、だと思います。特に何もしてない山田。そういって紹介されるために、いつも同じことを聞かれてしまう。悲哀感じさせるけれど、でもこういわれると、やっぱり何かしないの? って聞いてしまいたくなるものだと思います。でもって、ゴノレフ。新たな局面を迎えて、素晴しいな。ところで、東京五輪が実現してたら、きっとゴノレフもオリンピック競技になったでしょうに。それだけがただただ残念と思っています。

『MISHIMAデパートメンズ館』。結婚したというのに、まるでなにごともなかったかのようにいつもの展開。で、最後の四コマですけど、確かに今のなんたら男子とかいうの、この漫画でおちょくり気味に取り上げられたものの中に、多々ありそうですね。で、これって確かに先見でありますが、一部界隈で発生していた前駆状況をすくいあげる、そうした嗅覚が優れていたってことなんでしょうね。あるいは、作者の所属するコミュニティと、そうした流行を仕掛けた人間の属しているコミュニティが近接していたってあたりなんだろうかななんて思ったりしています。

『ゆたんぽのとなり』。私、吉谷やしよの漫画では、これが一番好きであったりします。で、今回は外食の話。が、外食!? いや、本当に外食。で、テーブルマナーなど、定番っぽい流れを感じさせながら、この漫画固有のらしさに落ち着けるというところ、やっぱりいい漫画だって思います。ゆたんぽさんのとにかくいい人ってところ。世間知らずであるかも知れないけれど、大切なことは知っているというようなところ。そして、非常識でけれど常識的でもある兄妹、みんないい感じ。好きだなと思いながら読んでいる、ほんと、いい漫画です。

『卓上雑貨店あるにかや』。姫草かやさんのネットショップ繁盛記。売れない、それで空回り、そう思わせて、けれど今回は売れたっていう、そうしたがんばりがむくわれるような描写は、読んでいてこちらも嬉しくなってくるようです。面白かったのは、あのゴマ油のびんを花瓶にするっていう話。ああいう、ちょっとした工夫がなんでもないものをよく見せるというの、ありそうだなあって思わせて、よかったです。空き瓶が売れたらいいけど、売れないっていうのがもどかしくて、そういうところもよかったです。

  • 『まんがタイムスペシャル』第18巻第12号(2009年12月号)

引用

  • ゆふこ「さんサンと!」,『まんがタイムスペシャル』第18巻第12号(2009年12月号),118頁。

2009年10月21日水曜日

「けいおん!」イメージソング 真鍋和

 アニメ『けいおん!』関連CD、最後の一枚にたどりつきました。キャラクターイメージソング、真鍋和。ああ、なんだか感慨深いですね。主題歌、Cagayake!GIRLSDon’t say “lazy”からはじまって、そうか、あの2枚は4月のリリースだったんですね。半年のお付き合い。CDが出るたびに、どんな歌だろうとわくわくして、ああだこうだと感想書いて、楽しかった。そして、最後のCD。収録のタイトルは、Coolly Hotty Tension Hi!!、そして『プロローグ』。最後の最後にプロローグとくる。やっぱり、狙ってのことかな。だとしたら、このセンス、とてもいいと思います。

真鍋和。唯たち軽音部員の友人。これまでイメージソングは、キャラクターの担当楽器がモチーフになっていたわけですけれど、憂と和はそういうわけにはいきません。だから、憂はお姉ちゃん、和は眼鏡になるんじゃないかなあ、と予想してたら、憂に関しては大当たり。では和はというと、最初にいった友人としてのポジションがあって、そしてちょっとだけ眼鏡にも触れられて、だから中当たり?

和に関しては、他のキャラクターのように劇中に印象深いエピソードが少なかった、わけでもないんだけど、結構重要なポジションではあるものの、こうしてイメージソングに印象をちりばめるようなものはなかったのかな。そのためなのか、2曲ともにすごくニュートラルな感じにしあがって、そしてその未来を志向するような歌詞は伸びやかな歌唱をともに広がって、その素直さ、色付けされていないまだこれからの人であるという印象が素敵でした。真鍋和がそうなのかも知れない。けれど、彼女だけでなく、同年代の人たち、可能性を持っている誰もの心情を歌っているように思われて、そして、あるいは、真鍋和を演じ、この歌を歌っている、藤東知夏という人がそうなのかも知れない。

アニメ『けいおん!』はとうに放映を終え、あとの展開はこうした関連商品の発売スケジュールを消化していくのみ。新規の展開は、年末12月30日のライブイベント、それからBlu-ray Disc / DVD最終巻に収録される新エピソード。そうした、徐々に終わりに近づいていく、片付いていくという印象が強まる中、『プロローグ』という歌は意味深で、ああ、プロジェクトとしての『けいおん!』は確かに終わってしまうのだけれど、彼女らはこれから未来に向かって進んでいくんだって、そんなメッセージがのせられていると感じられて、なんだか涙が出そうになる。そういえば、アニメ『けいおん!』がそうだったように思います。見えない未来に対し、心配することはないよと。不安もなにも乗り越えていけるよ。だから、前に進もう。そういって、手をとって駆け出すような、そんなみずみずしさがありました。なんだか完成されたように見えた彼女らだったけれど、まだまだ発展途上、できあがってなんかいない、未来はこれから先に開かれているんだよと、あのアニメはいっていた。そうしたことを『プロローグ』は、そしてCoolly Hotty Tension Hi!!も、同様にいっているのかも知れない。この終局とも思える状況を前にして、あらためて彼女らの世界を開こうという、そんなタイトルが「けいおん!」イメージソング 真鍋和であったのかも知れません。

聴くほどに、伸びやかな歌声が心に沁みてきます。これは、これからを生きようという人への応援歌です。未来を目指し、明日を開こうとする、そうしたすべての人に向けられたメッセージソングであります。

CD

Blu-ray Disc

DVD

原作、他

  • かきふらい『けいおん!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • かきふらい『けいおん!』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • かきふらい『けいおん!』第3巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

2009年10月20日火曜日

「けいおん!」イメージソング 平沢憂

 アニメ『けいおん!』、関連商品もいよいよラストスパートかなといった状況。明日はキャラクターイメージソング、待望の平沢憂、真鍋和の発売。ああ、こうしてCDが先にゴールして、残るは芳文社から出る『TVアニメ公式ガイドブック』、そしてBlu-ray Disc / DVDを残すのみ。でも、BD / DVDももう折り返しでしょう? こうして次々と一段落ついていく、なんか寂しいかもなって。けど、人気が出た、それこそ私の事前に予想したどころではない人気が出た、そのおかげでこうして憂や和といった、もしかしたら普通の当たりでは出なかったかも知れないCDも出たわけで、だから寂しがるだけでなく、こうして触れることができることを喜ぶほうがずっといいなって思います。

さて、正式な発売日は明日、です。平沢憂、キャラクターイメージソング。大変申し訳ないんですけど、フライングで一日はやく触れることをお許しください。

平沢憂、収録曲はLovely Sister LOVE、『Oui!愛言葉』の二曲です。憂のことだから、きっとお姉ちゃんソングでくるんだろうなあって覚悟していたのですが、Lovely Sister LOVE、想像以上のお姉ちゃんソングでした。

憂の人、可愛い声質で歌う、そのはつらつとした感じはとてもポップで、聴いてて心地いい。なんかね、きゅっと心を掴んで離さない、そんなキュートさがあって、それでさ、これですよ。

好き! 好き!! 大好き!!!
お姉ちゃん大好きっ

なんだ、この威力。もう、なんだ、ちょっとあらがえない、そんな力にあふれていて、けれど私はこのフレーズを口にすることはできません。だってよ、実姉がある身です。誤解されてはたまらない。そりゃ、姉が唯ならかわいくて ほっとけないと思いますよ、私だって。けどなあ、うちの姉はそんなんじゃない。それこそ姉のどこがいいんですか? と真顔で問い掛けたくなるようななにかだ。

話がそれました。

この歌がはじまると、なんでかわからんのだけど、アニメ3話「特訓!」の、澪ムギ律の想像にあらわれた、ゴロゴロ憂の「おねーちゃーん」を思い出してしまって、笑いそうになってくるんだけど、聴いているうちにそうしたの消え去って、あの劇中の憂の笑顔の数々がまぶたに浮かぶように思える、そんな多幸感に襲われるんですね。いや、いいよ、これ。すごいよ。歌詞がアニメ本編の印象的なシーンをうまく拾い上げているのは、これまでのイメージソングに同様なんだけれど、歌詞に呼び起こされる憂のイメージがほぼすべて同一のラインに並ぶものだから、ブレなくまっすぐ憂のキャラクターが浮かんでくるようなんですね。それで、好き! 好き!! 大好き!!! でしょう。君、どんだけお姉ちゃんのこと好きなんだ、っていいたくなってくるくらいに、お姉ちゃん大好きってのが伝わってくる。で、2番がこうですから。

好き? 好き?? ちょっと好き???
がんばる自分が好き…!?

ああ、もう、なんという可愛さだろう。いや、これ、キャラクターのイメージを浮き上がらせて、補強して、ほんとよくできてます。ちょっと、中毒性のある、そんなところもあって、あかん、気付けばくちずさんだりしそうで、危険極まりないです。

『Oui!愛言葉』は、Lovely Sister LOVEとはうってかわって、スローテンポの曲調。こっちはお姉ちゃん色もなくて、憂個人の素直で家庭的でいい子という、そうした面がクローズアップされてるのですが、あのメールのところとかね、それこそ誘ってくるのは男子でも友達でもいいんだけど、なんでか唯しか思い浮かばんのは、ちょっと私に問題がありそうです。

しかし、原作でもアニメでも、よくできた妹、天才肌という印象の強いアニメ姉を上回る妹、けど姉を超えようとはしない。そっとそばにあって支えている、けどそれは日陰とかではなくて、ふたりともに魅力をたたえて、さんさんと輝いている。そんな憂の、唯とともにある時のお姉ちゃん子としての表情と、まっすぐに前向きでほがらかな女の子としての表情と、両方ともをしっかりとらえて、描いた、そんな2曲、すごくよかった。すごく好きになれる、そんな2曲でした。

CD

Blu-ray Disc

DVD

原作、他

  • かきふらい『けいおん!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • かきふらい『けいおん!』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • かきふらい『けいおん!』第3巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

引用

  • 大森祥子『Lovely Sister LOVE』。
  • ぶらぱ「R18!」,『まんがタイムきららMAX』第6巻第12号(2009年12月号),152頁。
  • 大森祥子,同前。

2009年10月19日月曜日

『まんがタイムきららMAX』2009年12月号

『まんがタイムきららMAX』12月号が発売されました。ああ、もう年末、年の瀬ですね。っというには、まだ少々はやいような気もしますが、さて『MAX』今号の表紙は、実に秋らしいイラストで、おいも食べてるかなと代理であります。で、裏表紙は、ここ数ヶ月お馴染みのみかでありまして、この前も後ろもはるか好み。しかし、代理は私も好きだったりするから困ります。いや、代理だけがことさらに好きなわけでもないけど。それに、本当に困ってるわけでもないんですけどさ。

さて、巻頭『かなめも』は、しょっぱなから微妙に危険なネタからスタートです。こういうのに関しては、別に伏せる必要ないですよね、個人のBlogだし。これ、押し紙ってやつですね。新聞業界の暗部というか、ノルマとして送り付けられる余分の部数がこれで、二割とかいくことあるって? もちろんただでくれるわけじゃなくて、お金取るのね、販売店から。

昔、うちに新聞が二紙届いてたことがあって、新しく契約したのかと思ったらそうではなく、ひと月だけお試しで無料で配達されてたそうです。こういうのは店の負担にはならんのかなあ、なんて漠然と思っていたんだけど、今から考えれば、そいつは押し紙の処理でもあったのかもなって。それこそ、持ってても廃棄するしかないものなんだから、無料で配っても痛くも痒くもない。それが新規契約になればラッキーっていうようなものだったのかも知れないなあ、なんて思っています。

とまあ、冒頭のあれはそういう話です。ひなたはそういう話のまずさを知ってるわけですな。最近も、新聞社が押し紙問題を扱ったフリージャーナリストを訴えて、負けてました。著作権侵害で負け、名誉毀損でも負けたんでしたっけ? まだ裁判は続くみたいですが、こういうきな臭い話があるって、知った時にはなんだろうなあって思ったもんでしたよ。

さて、さて、本編、本編。本編は、金がないのは首がないのと同じ、みたいな話でありまして、原付が欲しい、金がない、エアコンが欲しい、金がない、チラシ折込機もビニール袋に入れて閉じる機械も金がないで導入されない。しかし、280万とかすごいですね。人件費と比べてどっちが安いか、その判断ってところなんでしょうけど、機械ならではの不備がもとでクレームになるっていう話、その怖ろしさ。そんなことでクレームになるんですね。手間が嫌か、理不尽なクレームが嫌か。クレームが嫌かなあ。いや、どうだろう。いや、ちょっと判別しにくいな。やっぱりクレームが嫌か……。

以前からも、業界のもろもろが描かれたりしたことはありますが、そういう話は面白いなって思います。当事者じゃないからかも知れません。当事者なら、笑いごとではすまなかったりするのかも知れませんね。

『くすりのマジョラム』。なんてこった。意味深な扉。なんてこった。こんな魅力的なお姉さんに助けられたら、そりゃ好きになってしまってもしかたないだろう。あの、ふにゃとかなんだ、もう。で、錠くんも半レギュラー化するのかな? こうして人物が増えるほどに面白くなるかなって感じで、今、いい感じに登ってきているところだと思います。

ぼくの生徒はヴァンパイア』。カミラとブラム先生の関係、いったいどうなるんだろう、と思ったけど、一方的に先生が意識しただけで、そんなに進行したりはしないみたいです。それよりも、クローディア、先生の幼馴染みが出て、しかも先生のことが好きみたいで、もしかしたらブラム先生とクローディアが関係を持って、それを知ったカミラは吸血鬼として覚醒。ひとつの街を滅ぼし、しもべと化した先生を伴って森の深くに消えていくのでありました。

そのXデーがお祭りの日!

って、ま、これはないよね。

フィギュ☆モ』は、秋葉原巡り。はいいんだけど、私、秋葉原は一度しかいったことないから、よくわかんないよ! なんとなくはわかるけど、ルートとか、正直わからんです。これ、詳しい人なら、このルートだけで個性が読めたりするのかなあ。だとしたら、うらやましいです。休憩で、メイド喫茶かと思ったら、自販機横のベンチというのはちょっと新しかったです。昔の電気街とか、喫茶店みたいな気のきいたものなかったから、それこそ自販機休憩みたいなのは普通だったなあって思い出します。

『ヒメとトノ』。クールそうに見せているお嬢さん、意外と積極的、というかちょっと変態ちっくに……。ツンデレなのかクーデレなのか、そういうのは正直よくわからんし、そういう分類に押し込む必要もないと思うけれど、好きを表立って表現するのにためらいながらも、その気持ちを抑えきれず、ときどきに暴発気味になるっていうのは、なかなかに面白いです。むしろ素直さが目立つ御姫、彼との対比であるんでしょうね。

『はる×どり』。勉強のできるできないっていう話ですが、ヒロインはるのやればできる子っていう話。私も昔はそういわれたものでしたが、これって結局、できるというのにやらないんだから、トータルすればできないってことになるんではなくって? 自分を振り返ってそう思います。けど、はるは私と違って、油断しそうになりつつも、がんばろうという気持ちを持続させている。この心境、気持ちの動きの描かれかたは、ちょっと好みでした。

『ハッピーステッチ』、ゲストです。被服の話。私、母が洋裁やってたから、こういう裁ち物とか、ミシンとか、自然に身の回りにあったんですね。それで小学生の時分、家庭科の授業、完璧に課題を仕上げたら、親がやったと判断されたんでしょうなあ、2がつきまして、ええい、もう学校なんて信じない! 人間、ちょっとしたことで曲ります。私の場合はすでに曲ってたから、大曲りです。さてさて、指を針でついてしまった時は、裁ち鋏の柄で叩けばいいと母から習いました。そんなだから、この漫画、いいですね。私はちゃんとやってないから服とか作れないけど、作れたらいいよね。なんか、読んでいてわくわくします。

ところで、チャコペンの名前、そうだったんですね。はじめて知りました。学校の家庭科では鉛筆様のものを使いましたけど、うちで馴染んでたのは三角形のでした。で、今、調べてみたんだけど、チャコってテイラーズ・チョークのチョークがなまったものなんだって。ごめんよー、粗探しみたいなことする気じゃなかった。素直に、へーそうだったんだー、って思って、懐かしくて調べちゃったんですね。思い出すものがある。調べてみたくなる。そうした刺激が嬉しかったのです。

『ラッキーストライク!』。いいじゃないか。冒頭でいきなりリスタイについての解説があって、思いっきり真面目に熟読。あれは、手首の固定が目的なんですね。しかし、1ゲーム目では調子のよかったレン、彼女の不調になる理由もちゃんと描かれていて、こうした結構真面目なところがいい。それで、ボール2個投げとか、そういう無茶も描いてというところ、真面目ばっかりでもない、いいと思いました。で、数百万なのか。世の中、金がないのは首がないのと同じだな……。

レンはハンデ100ピンで負けましたが、私なら150ピンで負ける自信があります。にぎやかなボウリング漫画。続くと嬉しいなと思っています。よく知らない世界を知るというのは、わくわくするもの。楽しいです。

『もっかい!』。ゲストです。ちょっとラフな印象を与える絵。けど見ると手の表現とかちゃんとしてるのね。独特なタッチ、印象。内容はひょうひょうとして、あほなことを真面目にやる、そんなところ。もうちょっと見て、馴染むと、よくなったりする? 実はちょっと気にいってるみたい。あの、黒を単純に塗り潰さなかったりするところ、気になってるみたいです。

『ぽすから』。ちょっと話は変わります。昨日、関西コミティアいってきたんです。初コミティアー! そしたら、結構な熱気で、で、めちゃくちゃ面白いのね。かたっぱしから買ってしまいそうになる、そんな自分を押し止めるのが大変といった感じ。あの、雰囲気、大好き。で、出展してる友人から、あちらにはコミティアの委託がありますよって教えてもらって、そうしたら、この作者さんの本が、本が!

いやね、絵を見た瞬間に、あ、あの人だ! ってわかるっていうのは、やっぱり強いなって思うんです。『ぽすから』と、買った本『ドラゴンステーキ!』は、現代日本ものとファンタジーもの、全然違うジャンル、雰囲気もそうなんだけど、でも絵を見たら、中村哲也だとわかる。で、『ドラゴンステーキ!』は5巻6巻しかなかったんだけど、ああ、調べたらやっぱり既刊は品切れかあ。将来、まとめて一冊になったりすることを期待するしかないなあ、って思ってたら、え、なに、この人ってライアーソフトに関係してる人なんですか。うわ、本当だ。どうしよう。『腐り姫』! 知ってたけど気付いてなかった。私もまだまだです。とりあえず、ダウンロード購入してみようか、どうしようか。

『ぽすから』。本編、本編。みんなで着せ替えしましたといったような話なんですが、服装というのは、ぱっと普段の印象を変えてしまう。がっかりする時もあるかも知れないけど、こと今回のような服装、私は大好きです。で、眼鏡? 眼鏡? ええ、愛がアップしますね。

『夏色スニーカー』、出だしの雰囲気、すごく好みです。なんか典雅? 風雅? しっとりとしたもの感じさせて、けど実は私習字なんてしてたくせに、古典とか全然駄目なんです。充分に味わいきれない自分がもどかしい。そして、典雅の雰囲気は過去へとおいやられて、なんかダジャレ合戦みたいになってます。ところで、ぺぺぺという呼び方、何度読んでもなんか面白い。そうした、細部ばっかり見てしまうのはどうかと思うけど、でもこの漫画は、細部に感じる雰囲気、そいつがいいと思います。

『R18!』。ちょっと待て。なんか聞き捨てならん台詞があった。嫌いな人がいるというのはわかる。けど、全体に人気ないって、なんだ、それは。それこそ登場人物に対する眼鏡の割り合いは、古典なら『終末の過ごし方』、最近なら『だめがね』くらいでちょうどいいと思ってるほどなのに。最近の四コマ漫画では、眼鏡ヒロインを見ることがやたら増えてるものですから、ブームなんだと思い込もうとしてたのに、そっち界隈ではそうじゃないんですね。残念です。

最後の話、理想の妹を探していた友人を思い出しました。私はまだ、理想の姉を探す旅に出る予定はありません。いや、それは現実の姉で満足しているとかいう意味ではなくて。

『レンタルきゅーと』は、扉がえらいことに。なんという自虐。でも面白いなあ、こういう趣向。笑うつもりはないけれど、1巻買ったら、きっと見比べてみます。で、本編は、もしもしばりの小ネタ15連発。全体にシニカル。もしもが出るたびに、面白さはあがっていく。不謹慎であるほどに面白くって、ほんと、いい味出してるなって思います。ところで、最後にヒロインが死んでるんですが。死ぬのはポチだけかと思ったのに、思いっきりのヒロイン死亡。素晴しいなと思いました。

『でびるステイ!』。ゲストです。独特の絵柄。わりと面白くて、あの犬抱いて再登場するところとか、素直に楽しかったです。悪魔のお嬢さんと、DVDの悪霊なの? 三人での生活もの? なんか、普通の生活ものにはならなさそうな雰囲気があります。それがよい方向、ちょっと毛色の違うと思える方向にむかえばよさそうかも。独自な感じが強くなれば、よいかも。なんて思います。

超級龍虎娘』。結婚式の話なんですが、龍楼の可愛いこと。扉が可憐、ご祝儀の振り返りがキュート、式当日の正装がプリティ、ってそれはちょっとやりすぎだ。可愛すぎて、自分の範疇からはずれたぞ。で、かわりに日高さんがインです。ところで、龍楼の不断着は、やっぱり不断着で正装にはならんのですね。

変化を予感させるモノローグがあって、けれど今はまだ現状がいいという、その今の楽しさ。それは私も同じく思います。それはわいわいとした楽しさだけでなく、なにか落ち着けるような、そうしたものも合わせ持っているように感じていて、この雰囲気、すごく気にいっているんです。変わらないといけない日、変化の時は、いつかくるのかも知れません。それはわかっているのだけれど、だからこそ、今のしあわせを長く感じていたい。そう思うのは、人の情として自然なように思います。

『魔法少女☆皇れおん(仮)』、最終回です。ササ、成就! なんだかいい話で終わるのかなと思ったら、そうでもなかった。むしろ、これまでどおり。いや、これまでよりもひどい感じに暴走して、といった終わり方。この漫画の、れおんを可愛くしたいという基本をあらためて確認したといった感じです。でも、私は旧れおんの方が好きなのでした。

独特の雰囲気のある漫画だったと思っています。そして、私は、嫌いじゃなかった。ばかばかしくて、楽しかった。その気にいっていた要素を最後にまでひっぱってくれたのは、むやみにしめっぽくなるよりも、ずっとよかったかもって思っています。お疲れさまでした。

表色89X系』は、紅葉のシンデレラの絵本からひろがって、誰がシンデレラに向いてるか。ひとりひとりの場合を次々と重ねていくの、テンポがよくて楽しかったです。原話のシンデレラとか、あれって魔法使いとか出てこなかったような。弟が殺されて、木になってたような。グリム版とかペロー版とかで、いろいろ異同があるそうですね。私が読んだのは、グリム版かな。

『89X系』では、ヒロイン葵が好きな私ですが、最近は雨音が実にいい役割りを演じていて、一筋縄ではいかない娘。そして健啖。魅力的かもなって思っています。落ちでは紅葉にお鉢が戻ってきて、そしてロードショー。あったら見にいきたいな。でも、このラストの紅葉は、サブタイトルとあいまって、魅力数割増しってところだと思います。素気なく見せて、実はそうばかりでもないっていうのは、いいと思います。どちらにも足がかかってるからか? いや、どうなんでしょう。わからないけど、紅葉は魅力的なお嬢さんだというのは確かだと思います。

  • 『まんがタイムきららMAX』第6巻第12号(2009年12月号)

2009年10月18日日曜日

『まんがタイムファミリー』2009年12月号

『まんがタイムファミリー』12月号、買ってます。ほんとなら昨日書くつもりだったんですけど、ちょっとショックなことがあって、それどころではなくなってしまいました。けど、大丈夫。一夜たって、落ち着きました。どんなに悲しくて辛いことがあっても、生きて暮らしているかぎり、変わらずやってくる日常に落ち着くようにできています。さて、『ファミリー』の表紙は、収穫? 実りの秋がテーマである模様です。葡萄をつまんでいるお嬢さん。『はちみつカフェ』のヒロイン、蜂谷まりもですが、この人はじっとしてると美人ってやつなのかも知れませんね。

『はちみつカフェ』本編では、じっとしてないのでちょっと美人ではない蜂谷さんが大活躍です。これまで蜂谷を一顧だにしなかった常連に、ぐいぐいと押し込んで、ついにコミュニケーションに漕ぎ着けた。こうやって、店の雰囲気を変えていってというのがこれからの流れなんしょう。うまくいい雰囲気にたどりつくとよいなあって、思っています。今のところはいい感じかなって思って、だからちょっと安心です。

ラディカル・ホスピタル』はハロウィンを話題にして、けれどハロウィン以外の季節のイベントもろもろ、食、旬といった定番ものから、乳がん月間といった新規かつ医療ものまで広く展開したうえで、最後にすごい落ちを持ってきて、これ、いいなあ、なんかかっこいいよ。いや、防菌のマスクと思うじゃんか。それがこれで、しかもいつにない正装っぷり。最高でした。これは笑ってしまいます。

『教師諸君!!』、やっぱりこれ危険だ。これ見てると、教師講師の口を探したくなってきます。さて、西名先生、社会科の先生ですが、この人、地理は苦手なのか。歴史の人、そして比較文化、民俗学の人なのかな? そして話題は部活へと移って、被服部、茶道部、やっぱりなんか楽しそうだなって思います。ところで、私は道を聞きやすい人みたいです。でも、以前ローマで聞かれた時は参りました。いや、どう見てもアジア人だし、どう見ても観光客だろ? 道を聞きやすい人の雰囲気は、万国共通みたいですよ。

『うのはな3姉妹』、豆腐屋の三姉妹。出戻り次女。なんかクールで、なんか横着そうなお嬢さんなんだけれど、あの結婚の日の風景、ああ、なんかしあわせそうで、ああ、女の人はやっぱりしあわせそうにしているときが、一番魅力的だなって思いました。あの、カメラを手にしたドレスのカットとかね、もう、素晴しいものがありました。でも、だらだらごろごろしてるところもちょっと好きです。

『オシャレのきほん』、久保田順子の新作、ゲストです。下着通販会社で働くお嬢さんの話。悪い感じはしません。結構、地に足ついたと感じさせる安定感があって、わかりやすく、読みやすかったです。仕事をしているっていう感じがちゃんと伝わってくる、そんなところもいいなって思いました。

『椿さん』、『ハニーtheバンドガール』の楯山ヒロコの新作ゲスト。優秀、けれどちょっとマイペース、変わりもの? の家政婦さんがヒロイン。口数少なく、けれど妙に存在感のある。そんな椿さんは面白く、一癖ある、その癖がとてもいいです。

『ひとみとコットン』。着ぐるみさんに恋するお嬢さんふたり。ひとりはいい年した花咲ひとみ、といっても19歳か。もうひとりは、みよちゃん、5歳。ふたりで着ぐるみさんをプチストーキングして、しかしこのふたりがそう変わらないってところ、5歳がませてるのか、19歳が幼なすぎるのか、このどっこいどっこいな感じはちょっと面白いです。しかし、最後に、すべてお見通しだった着ぐるみさんの正体があかされて、そうか、みよちゃんは着ぐるみさんの正体知ってるんだ。このふたりの関係、ほのぼのとしてなんかいいですね。でも、ひとみもほのぼのとしてる。罪がない感じ。あたたかな感じ。それがいいのだと思っています。

『リフォーム!』、おーはしるいの新作です。ちょっと、中山思わせるお嬢さん。笑顔が怖い。さて、赤城茜の働くリフォームの店、そこにやってきたやり手、けれどPC使えない青木穂高、このふたりの関係に焦点が当たっていくのかな。ちょっと懐かしい感じになるのか、それともまったく違った風に展開していくのか。ちょっと楽しみに読みたいと思います。

『貴子のお茶のこさいさい』、怪我をしたダーリン。あの、妻に感謝するコマ、ちょっと色っぽくていい男よね。なんか、不安みたいなのもちらほらと面白おかしく描いているけど、それでもなんか大丈夫そうに思わせてしまうのは、ふたりの間に、感情、気持ちがちゃんとつながっていると感じさせるからなんじゃないかと思って、うん、いい夫婦だと思います。

『どっきゅん♥乙女荘』。ゲストです。最初、扉を見たとき、これは駄目かも! と思ったんですが、読み進めるうちに、いや、意外といけそうと思えてきて、乃々の弟が欲しい理由の酷さと、その妹音々のなんだか切ない独白。まさかそうくるとは、思いませんでした。動きは少なく、地味と思えるけれど、せりふに感じられる微妙ながっかり感。それがいいなと思いました。

『くるっとまわって営業中』、馬渡かの子に対する主任の態度、いいかわいがりかただなって思えて、そういえば大学のころ、鼻息荒い、私は出来る! みたいな感じを全身から感じさせるお嬢さんがやってきたとき、一二回ほど挫折を経験したらよくなりそうって思ったことがありました。で、その旨、助教授にいったら、いや、もうちょっと必要かなって。ええ、馬渡かの子も、がつんがつんぶつかりながら、丸く、そしてよくなっていくんだろうと思います。けど、この人が丸くなっちゃうと、漫画終わっちゃう? 今回の落ちで、またひとつかの子は壁、現実にぶつかって、いや、いいじゃん、気付けたんだから。こういう落ち込んじゃう素直さ、それがこの人のかわいさなんだろうなって思います。

『つれづれいーの』。マフラーを編む話なんだけど、やっぱりなんというか、メルヘン調シュルレアリスティックな展開。あの、ドーナツがほどけるところとか、ちょっとそのほどけたのを食べてみたいと思わせるものがありました。ほどける時の、ホロホロッ、ていうのがらしくっていいですね。でも、洗濯表示を気にするあたり、この人の独特さ表われてて、よかったです。しかし、この漫画の味にもすっかり馴染んでしまいました。最初はついてけるかな、なんて思ったものでしたが、心配することなんてちっともなかったんですね。楽しんで読んでいます。

『まかないガール』。ヒロイン、マイとともに働くしずく。おおう、可愛いなと思ったら、次のコマでダサいといわれて、おおうショック。超可愛いじゃん、とは思ったんだけど、よく考えたら、私はちょっとダサめの女の子が好きだったのでした。この垢抜けなさ。最高だと思います。そして、面白かったのは、あ それ空き瓶!! マイの気迫、それが空振りしてのがっかり感。シンプルだけど、確かに伝わるものがあって、よかったです。マイのキャラクターもそうだけど、店長のそれも負けず劣らずだなって思って、それが面白かったんですね。

おはよ♪』、ちょっと驚いた。まさか明ちゃんの思いが雪乃さんに通じる日がくるなんて。まあ伝わっただけなんですが。ちょっと意識しはじめたのか? なんか進展する日はくるのか? いろいろ思わされて、けど、本当にこんな日がくるなんて想像もしませんでした。応援はしません! それはうまくいかないほうが自然と思うからで、けどうまくいってもそれはそれでいいなあ。なんて思ってます。

  • 『まんがタイムファミリー』第27巻第12号(2009年12月号)

引用

  • 樹下次郎「まかないガール」,『まんがタイムファミリー』第27巻第12号(2009年12月号),159頁。

2009年10月17日土曜日

悲しくてやりきれない

 思い出せないくらい昔のことなんだけれど、たぶん栄養剤だったっけ? チオビタあたりかのコマーシャルで使われてたことがあって、その耳に残る切ない旋律をすっかり好きになってしまったのでした。『悲しくてやりきれない』。この歌自体はずっと以前から知っていたんだけど、それが『帰って来たヨッパライ』のザ・フォーク・クルセダーズの歌だって後で知って驚いて、それでこの歌のできた曰くを知ってまた驚いて、これ、『イムジン河』の発売禁止を受けて作られたんですってね。『ヨッパライ』は早回し、『悲しくてやりきれない』は『イムジン河』の逆再生。発表機会を握り潰されたくやしさが反映された歌なのだとか聞いたことがあります。ゆったりとして、切なくて、とても美しい歌。作詞はサトウハチロー、作曲は加藤和彦です。

加藤和彦は、フォークやってる人にはおなじみの人ですよね。フォークルの加藤和彦。あるいはサディスティック・ミカ・バンドの加藤和彦。多くの曲を作り、プロデュースし、プレイヤーとしても活躍していました。

だから、辛いんだと思うんだ。過去の人じゃなかった。今もなお輝いている、そんな風に思っていたから、辛いんだ。いったいなにがあったのか、それはわからないけれど、だからどうしてもその選択は避けられなかったのかも知れないけれど、けれど聴くほどにショックは深い。ああ、本当にそうでなければならなかったのかなって、今、私は、悲しさに胸がつぶれそうです。

『悲しくてやりきれない』は、何年か前に集中的に練習していたことがあって、まるまる覚えるほどにやったから、もしかしたらどこかで歌ったのかも知れない。その時の楽譜はもちろん残しているから、また歌ってみようと思います。

2009年10月16日金曜日

天秤は花と遊ぶ

  あああ、『天秤は花と遊ぶ』、終わっちゃいましたね。私ね、この漫画が好きだったのですよ。『まんがタイムきららフォワード』に連載されていた漫画。舞台は全寮制の女学校。綺麗な絵、綺麗な女の子がいっぱい。ヒロインはミステリアスな美少女、愁と、元気いっぱいの女の子、謡子。ただ綺麗だからひかれたわけじゃない。このふたりの間に動き揺れる感情、それがあんまりに魅力的だったから、もう目が離せなかった。誰にも心を開いていなかった愁に、ぐいぐいと詰め寄っていった謡子があって、そしてついに愁のかぶっていた猫がとれた! それからのふたりの関係には、もうどきどきさせられっぱなしだった。ほんと、好きな漫画でした。

それだけに、終わったときにはショックでしたっけ。ほんと、予測なんてまったくしなかった。なんか不穏な動きがあるかな、そんな風に思ってたら、どんと終わって、いや、ちょっと待ってよ。ああ、もうちょっと読みたかったなあ。がっかりして、ちょっと落ち込んだりもしましたけど、だって私にとって『天秤は花と遊ぶ』は、『フォワード』で一二を争う、それくらいに好きな漫画だったんです。『天秤は花と遊ぶ』が読めてしあわせだなあって、いつも思ってた。それが、ねえ。ああ、あの日私は、ちょっとだけふしあわせになったんです。

けれど、悪いばかりでもないんです。この漫画最大のギミックである、愁の吸血症。18歳になるまでに摂取した血液の、男女比率によって愁の性別が決定されるというものなのですが、最終話において愁はきちんと自分はどう思って、そしてこれからどうしたいか、結論を出しているんです。その思いはおそらく成就するだろう、そうした予感をさせる要素もちゃんと劇中に用意されていて、それだからこそ惜しい、もったいないとも思うのですが、しかし中途半端に投げ出されたというような感覚はありません。ちゃんと拾われるべき感情が拾われていたというところは、すごくよかった。苦しんでいる愁のもとに、駆け付けた謡子。そのシーンには胸を射貫かれる思いで、そしてそれからの展開には身悶えせんばかり。ええ、いいラストであったなと思う。その気持ちは確かであるのです。

いいラストであったという、それはラストに向かっての流れが丁寧に描かれていたからなのでしょうね。愁を中心とした感情の動き。素直でないながらも彼女が謡子に傾いていたことは、充分に感じとれましたし、そうした感情の動きをフォローする周辺の出来事、蓮宮のアドバイスや愛華とリコの関係、そしてほかならぬみそらの介入などなど、そうした多くの人の思惑や行動が、愁の気持ちの流れを整えて、ラストのあの感動的なシーンに向かわせていたと思えるのですね。そして、この先に起こるだろう出来事は、描かれこそはしなかったけれど、おそらく蓮宮の過去に経験したであろうこと、そして今、彼が置かれている状況を思うと、なんとなく愁もそうなるんじゃないかなって思ったりしましてね、ええ、やっぱり愁の決意が叶って、そして愁の望みが叶って欲しいなって思うわけですよ。だから、きっとそうなるのだと、信じてしまうのです。

しかし、本当にいい漫画でした。もし機会があれば、謡子の身のまわりのことや蓮宮の過去にあった出来事なんかも読んでみたい。また、みそらの気持ちの行方も気になるし、といった具合に、思いが広がってしかたないのですね。ほんと、いい漫画でした。登場人物がみな気持ちのいい、ほんとによい漫画でした。大好きでした。

  • 卯花つかさ『天秤は花と遊ぶ』第1巻 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2009年。
  • 卯花つかさ『天秤は花と遊ぶ』第2巻 (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ) 東京:芳文社,2009年。