2009年8月28日金曜日

『まんがタイムオリジナル』2009年10月号

『まんがタイムオリジナル』10月号が出ましたよ。発売は昨日のこと、そして今日は2009年8月28日。そう、『まんがタイムきららキャラット』の発売日、でもあるんですけど、Mac OS X 10.6 Snow Leopardがリリースされたんですよ。もちろん、うちにも届いてまして、まあこのへんは一般の四コマ漫画読者にはどうだっていいことだろうとは思うのですが、影山先生的には大騒ぎさ! そんなわけで、Blogの更新終えたら、インストールするんだ……。

ラディカル・ホスピタル』はちょっといい話だったように思います。気持ちの持ち方で人生は違ってくる、そんなことをいっている話であったのですが、病気になれば誰でも気は弱りがち、そこでどう気持ちを持ち上げられるか、そのお手伝いをできるか。ええ、いい話だったと思います。

私なんかは、結構くよくよしがちな性格なので、それではいけないね。無理をすればいいってわけじゃない。けれど、ただ落ち込んでいじけてるなんてのはよくない。ちょっと気分をリフレッシュさせてくれる回でした。

『今日から寺バイト』の旦那、いい感じに本領発揮して、持ち前のスキルでもってシステム作っちゃおうっていう、その意気がいい。でもって、数字が苦手な奥さん、目を回してみたり、それから働く旦那に惚れなおしてみたり、なんというキュートさでありましょう。今回は、なんかいつもと立場逆転って感じ。けど、それがすごくしあわせな感じをつくっていたと思います。

しかし、嘉永五年にまでさかのぼらんとする遡及入力。旦那、死ぬよ? 去年の締め日のデータを基本値にして、今年の頭からやるとかしないと、死ぬよ?

『ささきまみれ』、ささちゃん、インドにいくがよいよ。インドではふくよかな女性が美人だそうだよ? ところで、バイト探しスキル。これは正直羨ましい。こういう、最低限度の暮らしを確保するためのスキルは、いくらあっても困ることないと思います。正直、弟子入りしたいくらいです。

『十三番館EX系男子』、ゲストです。亡き祖父から譲り受けた屋敷にはエキセントリックな男子が何人も! 正直、この設定だけでは私にはちょっときつい。でも、きらら系では女の子ばかりでちょい百合みたいなのが流行ってましたけど、そんな感じで、男の子ばっかりでちょい薔薇みたいな展開するのだったら大歓迎です。がつんといっちゃってください。

『ひよりすと』、これもゲストです。姉弟もの。長姉が一番子供っぽい外見で、中2の妹はなんだかちょっと大人っぽくて、って、ついこないだ同じようなこと書いた覚えがあるよ? でも、テイストはずいぶん違います。こちらの方がお姉ちゃんの小動物度合いが高くって、そうした傾向の可愛さがなかなかに効いていると思います。ところで、目玉焼きを見てひよりのペチャパイみてーだなーとつぶやく弟、もちろん私はこの時、目玉焼きのイラスト見て、ちゅうちゅうできないじゃないか! を思い出しているわけです。ちゅうちゅうするのか? 草介、お前は姉を思いながら、一体なにをしようというのだ!? とんだ変態だな!!

次いきましょう、次。

『先生のたまご』、大人気ゲストだそうです。大人気なら、連載にしてくださいよ。これ、やりたい放題傍若無人のふたり、化野先生と保取先生と一緒に行動してるたまこ先生が、なんだか点目だったり、もくもくとアイス食べてたり、小ネタなんですけど、こういうのがすごく面白いです。舞台の中央に出て、場を動かしかきまわすのは化野、保取で、けれど主役はきちんとその存在感を残している。こういうのいいなって思います。ぱっとクローズアップされたときに、ちゃんと輝く、そんなところもいいなって思います。

L16』の、昔の記憶を取り戻そうとする奈々香のやけっぱちの表情、ちょっと素敵でした。しかし、お姉ちゃん、どれほど妹が好きなんだろう。でも、こうした記念物を残したくなる気持ちはわかります。

『おかまん研』、やったー、ゲスト期間を乗り切った! と思ったら、またゲストなの? なんてこったい。この漫画、回が進むにつれて、キャラクターは落ち着いて馴染んできたし、絵も話も整理されてわかりやすくなってきたしで、なかなかにいい感じだと思うのです。腐女子といっていいものか、けれどそんな彼女らもその年頃の娘さんで、わあわあと楽しそうにやっている。その雰囲気は、なかなかによかったです。これでコアなネタもまじるようになれば、すごくいいな、そんな感じに思っています。

『アトリエZOOへようこそ!』。先月号、ラストで原稿の落ちたことに驚いてましたが、どうやらこれ毎回落ちるのか。爆発落ちじゃないけれど、原稿落とし落ち? 毎回どたばたを用意して、その結果落ちるという、そのお定まりにいたるまでのバリエーションを楽しむものというのだったら、これはありだと思います。実際、今回、面白かったです。その面白さは、前回の落ちがあって、それで今回の落ちがあってという、その効果によるところも大きかったと思います。

『マチルダ! — 異文化交流記』、『おたママ』の茶崎白湯の新作、ゲストだそうです。海外からやってきたマチルダ、異質な彼女にひっかきまわされる日常、っていう漫画になる感じです。でも、最初の写真見て、ロビーの大ゴマを見て、ああ、彼女がマチルダか、って納得してしまった私は、次ページでのインパクトを味わうことができなくて、ちょっと残念でした。これがどんな風に展開するか、それはまだわからないけれど、期待したいと思います。

そこぬけRPG』、こりゃ駄目だろう。ゲボキュー、かわいすぎだ。どう見ても男という体格、そこにあの衣装。なんと凶悪なイラストかと思いましたよ。しかし、それでコンパニオンに溶け込むとは、なんという順応力。凶悪すぎです。で、後半は社長のおおくりする辛いステージ。すごいキャラクターがそろってるなあ。本当にそう思います。

『超訳星の王女さま』、貧乏に苦労する姉妹の話。素直で前向きな姉、策略に長けた妹、こうしたキャラクターの魅力もあるけれど、脇にいる、サンマを焼く借金取りとか、妹におまけ戦略で負け続ける八百屋の大将とか、そうしたキャラクターもまたいいと思います。こうした周囲の人たちが、なんのかんのと姉妹に気を配っているようにも感じられる。それが、一種救いのない設定に、優しげで和らいだ雰囲気を与えていると思います。

『SPさん』のSPの、ひょうひょうとして、けれどどことなくおかしなところ。それが持ち味かと思いますが、にしても最後の黒子、あれは面白かったです。最後の最後に台無しといった状況に、マチのつっこみが駄目押しになって、すごく面白かったです。

『恋は地獄車』、やっぱり面白い。姉の困った恋人。妹の困った、恋人にしたくない人。なんというのか、こんな男実際にありそうだけど、身近には絶対いてほしくないタイプだなあという、その強烈な印象がたまりません。でも、あの姉はあのカメムシ集める彼が好きなのか。たまらん。この駄目さ加減がすさまじいです。でも、本当になんでカメムシなんだっていう、なんでよりによってカメムシなんだっていう、嫌がらせにしては凶悪というほどではないけれど、でも決して生易しくもないっていう、この絶妙さが最悪で、面白かったです。

『花咲だより』の、お姉ちゃんが体重計を蹴飛ばすところ。いたーっ、なんて思ってたら、ちゃんと次の一コマ目にそうした描写がはいってて、笑ってしまいました。そりゃ痛いよね。しかしこの漫画、後先考えないお姉ちゃん、面白いなと思って、けどこの人、結構弟のこと好きで、しかも頼っちゃってるっていう、そこがいいんだろうなって思います。ダンベルに笑って、そしてバスタオルで抱き留められることに憧れてるっていうのでまた笑って、ちょっとしたところに、意外性や共感のようなものをもよおさせる。それがうまいなって思うのです。

『花の委員長』。これもなかなかにいい感じで、ちょっと気にいっています。そうか、0.3mmのシャープペンシルってかっこいいんだ。この、いかにも常識ありますっていう風を装ってる委員長が、実に装っているだけっぽいところがすごくいいと思ってて、あの素振りの迫力、卵に向かう真剣な表情。ギャップなんだろうとは思うんだけど、これは面白いです。花と委員長、ふたりが友達ってのにも納得いきます。似てないようで似ているふたり。いい感じです。

  • 『まんがタイムオリジナル』第28巻第10号(2009年10月号)

引用

  • 魔神ぐり子「ひよりすと」,『まんがタイムオリジナル』第28巻第10号(2009年10月号),50頁。

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