2009年8月1日土曜日

『まんがホーム』2009年9月号

8月です、8月。もう、あっという間に時間が過ぎます。かくして、本日は『まんがホーム』の発売日でありまして、毎月2日発売の雑誌なのですが、明日は日曜日、といったわけで、一日前倒しになったのですね。表紙は夏らしく浴衣で統一されて、浴衣、そして縁日といったところであります。私も子供のころは、近所の神社の参道に並ぶ屋台を楽しみにしていたものでした。でも、こっちに引っ越してから、ああいうのどこでやってるかわかんないな。こっちではやってないのかな? そういや、地蔵盆みたいなのもやってないな。そんなことはないと思うんだけどな。

恋愛ラボ』において、気になる発言が。そう、簡単そうなのだけピックアップする「ひいき」って思われるかも…しれないっていう心配が、実は私にもあって、でもしゃあないよね。気に入ってるものでも、状況によっては取り上げないこともあるし、取り上げると好き、取り上げないすなわち嫌いというわけでもないんですが、といきなりいい訳じみたこと書いているのはなんでなのだろう。

意識すると怖くなるマキというのは、もはや定番って感じになっているけれど、こうした努力工夫が裏目に出るというこのパターンが、どこまで進化(悪化?)するのか見てみたいという気持ちもあって、いや、もう、最高でした。小ネタ以外では、やっぱり新聞部を糾合する動きがあって、そしてまさかここでタイトルが出てくるとは思いませんでした。そういえば、メンバーが揃うのもえらい時間かかったものなあ。このスローなテンポで、けれどギャグやコントに関してはぽんぽんと小気味いいテンポで、ゆったりと、けれどかしましく、展開していくとよいなと思います。しかし、7名になるのか。結構な大所帯っぽい?

『いろどりーまー』、いい感じじゃないですか。こうして、キャラクターに動きがあると、やっぱり面白いと感じるのは自然なのかもって思える、そんな雰囲気があって、こうしてヒロインのそれぞれの性格というか位置付けがはっきりとしてきたら、より面白くなったりするのかな。そんなこと思いました。とりあえず私は、アイドル志望の人をよく知りたい、なんて思っています。いや、一番好きなのは玲子ですよ。もう、ジャージ最高だ。

『あかるい夫婦計画』は、影田くんが他人とは思われないほどに共感してしまって、いやね、「悩みのモト」、それはまさしく私の物欲解消の手段ではありませんか。のろのろしているうちに売れる。残念と思いながら、安心する。どうしても欲しいなら、躊躇なく動くのが私ですが、欲しいけど、ちょっと迷う、そんな場合には影田くんメソッドで対処しています。でも、すごく残念感がつのって、ちょっと後悔することも。いや、まあ、そんなのは時が解決してくれるもんですよ。ところで、拾う神。たしかに希望しちゃいますね。うん、すごく共感するわあ。

『お江戸とてシャン』の牡丹、まさか彼女が普通にレギュラー化するとは思いませんでした。比較的現実的と思わせる、そんな路線でいくのだと思っていたから、なおさら意外と感じて、いや、けど面白いからオッケーです。

意外といえば、『となりのなにげさん』。まさか、ここでこうした設定めいたものが出てくるとは、本当に意外でした。ずっと、正体不明の謎の人でいくものだと思っていたから、それこそ、なにかありそうと匂わしこそすれ、明確な解答のようなものがあるかも知れない、そんな展開がくるなんて夢にも思っていなかったから、本当に意外でした。さて、私なら2番が欲しいです。いや、いい子ぶってるわけじゃないですよ。

『夢でも、夢でも』、現代風の人魚姫なのかな? しかし、あのいっそさらってしまおうかの台詞はロマンティックだけれども、現実問題として、恋愛はロマンだけでは動かしきれるものではないから、こうした煮え切らないようなもどかしさ、しかたないんだろうなと思います。どちらにも、それまでの生活やしがらみがある。えいやと捨てる日がくるのかも知れないけれど、その踏ん切りはなかなかにつかない。なんかわかる。しかし、この漫画、そうしたもろもろを捨てないといけないってなったとき、昔は女が多くを失う側であったわけだけれど、現代では男が多くを失う側になることもあるんだよ、みたいなものを読みとりたくもなる、そんな含みを感じてしまって、なかなかに面白かったです。

『OHでりしゃす!!』、あー、今年はうなぎ食べてへん! でもいいや、うどん食べたし。食べ物にまつわる話を継続し、ちょっとした豆知識も提供し、それだけではない、娘さんたちの交流の楽しさ、そうしたものがもはやメインといってもいい、そんな雰囲気がとてもいいと思います。最後の一本、真魚の、祖母の言葉に切なさを感じたという、その切なさを一瞬わかりかけて、けれどわからなくなってしまって、その切なさの正体とはなんだろう、考えはじめて、もう私はそいつを失ってしまったんだなと思ったのでした。共感は、考えてどうこうしようとして、できるものではないのだと思う。だから、私はこの最後の話の切なさに共感を覚えることは、もうできないのだろうなって思って、それがちょっと切ない。でも、いい雰囲気であったと思うのよ。

『イエス・マスター!』、剛造の過去が少しあきらかにされて、ひとりの女性をめぐる曲折があったのだろう、その果てに、剛造は人から距離を置くことにもなったのだろうか、そう思わせる展開で、けれどそれでも剛造の中には変わらず彼を友人と思う気持ちが残っていたのだろうな。そんな話でした。

『ちまさんちの小箱』の雪宮は、もうどうしようもないくらい、いい男じゃないか。超優良物件とかいったら下世話だけども、能力実力があって、人柄もよくて、ちょっといい男。かっこいいねえ、お花も似合ってる。

『コンビに天使』は、ちょっとコンビニからはなれた話もあったけれど、むしろコンビニに固定され続けるよりも、こうした日常の生活が多く描かれるほうが、話がふくらんでいい感じ、かと思いました。キャラクターもそうなのだけれど、漫画自体からもひょうひょうとした雰囲気を感じさせて、この感じがとてもいいと思っています。

『てんたま。』が最終回。なんか、しんみりとさせる最終回。けれど、きっぱりと完結させた、これまでの関係性にきっちりとピリオドを打った、そんなラストは切なくともちょっと前向きで、わるくないかも知れないなと思ったのでした。まとめて読みたいなあ。そう思ったり。

『ウチの神さま!?』、ナンセンスな漫画。このナンセンスさを、淡々と続けられると、だんだんに面白さが増してきて、屈服させられるように笑ってしまうんじゃないかな、そんな感じです。悪くないと思います。自称神さまのうさんくささもそうですが、息子龍之介の現金さ、それがよいなと思ってるようですよ。

『ごめんあそばせ』のエコやら経済に関しての感覚は、わりと私に近いものがあるような気がします。ランニングコストを考えると、新型にした方が長期的には得なのかもなあと思ったりするし、けれどぽいぽいと捨てるのは気がひける。不況において買い控えするとそれはそれでまずい、なんていって、実際私は不況、というか、大不況になってからの方がずっともの買ってます。これは経済のためなんだよ、っていういい訳がついたために、歯止めが弱くなったのかも知れないなあ。まずい、ちょっとブレーキかけないといかんかもって思います。

『ひなばと』、終わりました。私は尾形未紀の漫画は結構好きなので、ちょっと残念、けれど、充分に描かれたかなっていう気もするから、ちょっと満足です。実際、面白かった。それで、皆がうまいことしあわせになって、だからよかった。そんな感じです。

『ふぁみにゅ?』はなでしこさん登場で、ちょっとしあわせ気分。それはそうと、プライバシー的にひどい、というか、実におかんらしくなってしまっている母さんがすごい。やはり、立場が性格を作ってしまうのでしょうか。しかし、きいろ君のむくわれてるんだかどうなのかわからん、そんな頑張りが、ちょっとずつでも状況を前に進ませる力になってるんだっていうのが描かれたのは、よかったです。

『夫婦な生活』、田中さんが目玉焼きをかちかちにしてしまった時、やっぱり夫は、ちゅうちゅうできないじゃないか! っていったのでしょうか。いやね、目玉焼きを見ると、どうしてもあの映画を思い出してしまって、ええ、思い出したんですよ。あれは、本当にインパクトのあるシーンでした。また見たい映画です。

  • 『まんがホーム』第23巻第9号(2009年9月号)

引用

  • 宮原るり「恋愛ラボ」,『まんがホーム』第23巻第9号(2009年9月号),16頁。
  • 仙石寛子「夢でも、夢でも」,同前,84頁。

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