2009年8月31日月曜日

「けいおん!」イメージソング 琴吹紬

 予告どおり、本日は琴吹紬のイメージソングであります。『Dear My Keys ~鍵盤の魔法~』、Humming Bird、そしてお馴染み『レッツゴー』、この三曲です。一曲目は、タイトルにも入っているようにキーボードをフィーチャーした曲。二曲目はキャラクターのイメージに基づいたもの。そして、『レッツゴー』は同じ曲をボーカル持ち回りで歌っているという恒例のものですね。しかし、琴吹紬のイメージソング、これだけなんだかちょっと異色です。もちろんよくできてる。曲調は可愛いし、綺麗だし、可憐だし、魅力にあふれてる。でも、他の四タイトルとちょっと違うように感じるのです。

なにが違うんだろう。それは、歌われている内容、なのではないかと思っています。いやね、他の四人の曲は、劇中からそのキャラクターを特徴づけるようなシチュエーションやキーワードを拾いあげて、歌に反映させていた、そんな感じがあるのですが、なぜか紬に関してはそうじゃない。もちろん、バンドのキーボーディストで76鍵を使ってて、友情に篤く、そして作曲を担当している。そうした要素は盛り込まれています。けれど、なんだか他のイメージソングのように、そうした要素を前面に押し出して、いかにもこのキャラクターです! というような風にはなっておらず、すごくさりげなく、むしろなにかを暗示するかのような、そんな用い方になっているものだから、そう、『けいおん!』というタイトルや琴吹紬というキャラクターから独立させても問題ないんじゃないの? ってくらいにできあがっちゃってるんですね。

だから、すごく異色に感じたんです。

あからさまなキャラクターソングを期待してた人には、ちょっと物足りないかも知れないんじゃないかな、なんて思う気持ちもちょっとあったりします。いやね、すごく綺麗に纏まってるのはいいのだけど、平沢唯なんて、もう強烈にキャラクターのイメージを押し出してきてたでしょう。ああいう感じで、こういうのがムギです! って、恥ずかしいくらいにくるのかなって思ってたら、わお、すごく普通だ! みたいに感じてしまいそうです。それは実際私にもちょっとあって、けど、そうした反面、曲自体は気に入ってたりもするんですね。『鍵盤の魔法』の歌い出しなんてすごくいいと思う。それから、世界を讃えちゃったりするところとか、すごくよくって、でも、なんかこの人、世界を相手にしちゃってるよ! それこそゴロゴロ転がってアルファルファ出してる人とか、鯛焼きでごまかされちゃってる人がいるのに、紬だけなんかすごくスケールがでけえよ! やっぱり異色かもなあって思うんですね。

それでも、じっくりと歌詞を気にしながら聴いていたら、そのスケールの大きさ、歌詞のとらえる範囲の大きさの中に、劇中の紬のらしさなんてのを感じとることはできるんです。その心情といったものが、ちゃんと歌われているのですね。なので、充分にキャラクターソングとしては成立している。その上で、より広い領域に踏み出しているところがある、そんな感じであるのですね。

さて、『レッツゴー』の最後にシャランラがきたのには笑った、じゃなくて、ジャケットアートですよ。これ、素晴しいものがあるね。見返り美人ってやつですか? シュシュにとめられたアクセサリー、これがTRITON Extreme。豊かな髪が肩を通って流れていく、その途中、シュシュ、アクセサリー、ビーズのストラップがアクセントになってる。そして、肩越しに振り返るその視線に釘付けですよ。ああ、もう、なんて美しいんだろう。うっとりします。夢見心地です。

CD

Blu-ray Disc

DVD

原作

  • かきふらい『けいおん!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • かきふらい『けいおん!』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

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