本日、『けいおん!』Blu-ray Disc 第2巻が届きました。と同時に、『けいおん! 名場面線画集』も到着です。これ、アニメの原画からピックアップして一冊にまとめた本なのですが、表紙がですね、沢庵使って紬のまねする三人と当の紬が描かれたものなんですが、もうお嬢様が可愛らしくってですね、流石は紬お嬢様でございます。ちなみに、唯の持つご飯茶碗に書かれた文字はほかほか。四人が集まって、みんな仲良さそうで、そんなイラスト、一枚絵なんですが、その一枚にしっかりと各人の個性、性格が現れてるのは、やっぱりさすがだなあ。プロの仕事だと感服します。
さて、各ページの構成はといいますと、ページ上部、というか中央かな? そこに原画がありまして、一枚絵として見せようというものは大きくひとつ、動きを見せようというものは、連続して何枚もが載せられています。フッタといっていいのかな? 下部には絵コンテと完成した絵が載っていて、つまり、絵コンテから始まって、原画になって、そして完成。そのプロセスを簡単になぞった気分になれるという寸法です。
しかし、正直なところ、これはファンアイテムみたいなものかと思っていたんですけど、見てみるとすごく面白くて、買ってよかった、そう思っています。原画というのは、一連の動きのキーとなる絵で、その合間合間を動画スタッフが埋めていくんでしたっけ? しかし、その絵がいいの。例えば、律が見学にきた紬の前で小芝居打つシーン。諸手を振り上げる律の見せる迫力! ダイナミズム! すごくかっこいい! 私はこのシーンでは、主に律の表情、あのくるくる変わるキュートなやつね、そっちばかり見ていて、身体全体で表現されている動き、そちらに気がまわっていませんでした。ああ、あかんかったー。次に見るときは、きっとこれまでとは違うところに目がいくだろう。そうした気付きの得られること頻繁で、これは気に入ったアニメなら何度見ても苦にならないタイプの人間には実にうってつけである、そう思ったのでした。
面白いのは、原画、その動きだけでなく、指示とかもですね、もそうなのですが、絵コンテもなかなかに味わい深いものがありまして、幼稚園児唯が、唯ちゃん上手ねー、って褒められるシーンですね、あそこ、絵コンテには、うちうまいねん! とか書いてあって、めちゃくちゃ可愛い。そして、次のカット、高校生唯の表情には、よっしゃーガテンがいったぜ。もちろん、実際に唯はそんなこといわないんですけど、簡素にカットの説明をする絵コンテにおいて、絵で、台詞で、ト書きで、さらにはこうした落書きで、なるたけを、ありったけを伝えようとしている。そんな風に感じられて、またこうした表現が、スタッフ間での雰囲気の共有を促進することにもつながるのでしょうね。
というわけで、次は美術背景集だ、デスクトップアクセサリーだ、という気分なのですが、できたら絵コンテ集も出たら嬉しいな、なんて思ったりして、宮崎駿の劇場アニメとか、文庫で出てたりしましたけど、そんな感じで出たらきっと楽しいだろうなって。まあ難しいだろうとは思いますけど、まあ、希望するだけは自由ってことで。
しかし、こうしたものの面白さに気付きはじめると、いよいよのっぴきならなくなってきたなという感じがしてきます。ほんと、アニメからは足を洗ったつもりだったんですけどね。
- 『けいおん! 名場面線画集 SideA』宇治市:京都アニメーション 京アニ出版部,2009年。
- 『けいおん! 名場面線画集 SideB』宇治市:京都アニメーション 京アニ出版部,2009年。
- 『けいおん! 美術背景集』宇治市:京都アニメーション 京アニ出版部,2009年。
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