2009年10月23日金曜日

「けいおん!」第4巻

 アニメ『けいおん!』、待望のBlu-ray Disc第4巻が出ましたよ。しかし、なぜ待望なのか? それはですね、私の大好きなエピソードが収録されているからなんですね。やっぱり『けいおん!』は演奏があってこそ楽しい。そんなこと思う私ですから、もちろんお気に入りのエピソードは第7話「クリスマス!」で決まりですよ! いや、嘘じゃない。「クリスマス!」大好きなんです。本放送時、地上波で何度もリピートして、BSでまたリピートして、もう何度見たかわからないエピソードなんです。そして、第8話「新歓!」。ああ、あの回は泣ける。あの回は本当によかった。大好きな回なんです。

って、そもそもあんたに嫌いな回があるのかいって話でもあるのですが、これらエピソード、どちらも好きだっていうのは本当です。どこが好きなのかというと、まず「クリスマス!」、これ、序盤の紬がですね、とんでもなく素晴しいんですよ。クリスマス会をやるよって話が出たとき、まず唯がやろうやろうってはしゃいで見せる、それに追随して紬もやろうやろう! ってはしゃぐんですが、それが本当に唯のやったそのままで、ああこの子は本当にこうした普通のことを普通にやるっていうのが楽しいんだなって。それで、喜んだ顔がちょっと変になってて、あのきゅってなった感じ。嬉しすぎて、目がきゅってなってるの。あの表情。もう、りっくりっくと喜んでる、そんな感じが最高で、大好きなんです。

もちろん、これでとどまるわけがありません。商店街のくじびき、あそこで紬が大当たりを出してるわけですが、あの出会った瞬間に紬がわっと相好を崩すところ、その表情、くしゃくにゃって感じ、私、あの時の紬が一番原作の雰囲気に近いって思ってるんですけど、最高だった。もうなんて可愛いんだろう。なんて魅力的なんだろう。

で、ここにジングルベール、ほい。ジングルベール、いえーと書いたら、前にも書いたとおりになってしまうので、別の話題。憂の腹話術。あの、唯が、本気にしちゃったの? ごめんねと謝ったときの憂の返答。ぬいぐるみに「いーよー、気にしないでー」ってしゃべらせるところ、ピンポイントで見ても楽しい、嬉しくなる、すごくお気に入り。他にも見どころはいっぱいあったと思うんですね。何度見ても飽きないエピソードです。

そして「新歓!」。これは、やっぱりあの演奏がよかったですよね。あの、リフレインで左右に揺れながら歌うふたり。あれが本当に楽しそうで、やあ、これは素晴しいなって。Blu-ray Disc特典のコメンタリーによると、唯が歌詞を忘れたことを受けて澪が歌い出すところは、本当にそんな感じになるようにレコーディングしたと日笠陽子さんが。豊崎愛生さんは、この曲はふたりで歌うことになるってわかってたから楽しみで楽しみでって。やっぱり演じている人も楽しみに思ってたんだなって、そうした様子がまたよかった。ええ、あれは屈指の名シーンだったと思います。

キャストコメンタリーは、クリスマスの思い出、もらって嬉しかったプレゼントなど、キャストの個々人にフォーカスが当たっている、そうした話はやっぱり聞いてて楽しいです。犬のエピソードなんてすごくいいなって思えるものだし、電子ピアノのエピソードもなかなかに味わい深くて、味わいといえば、年末年始の過ごし方、寿家はなんか楽しそう、本当に面白かった。それから、やっぱり映像に対する感想、Tシャツとかさ、あとかたつむり。そうそう、あの折り紙の輪っか繋げるのとか。「新歓!」では、リボンの色が学年で違う話とかね、面白い。ジャージの色とか、上履きの色とかに派生して、けれどあの学校も上履きの色、学年で違ってるんだけど、そこには目がいかなかったみたいでちょっと残念でした。梓が出てくるたびに、あずにゃーん、あずにゃーんっていうのは、もう定番って感じ。正直、コメンタリーは2倍欲しい。もっと聞いていたいと思ってしまうくらいです。

今回のスタッフコメンタリーは、7話コンテ・演出の北之原孝将さん、撮影の山本倫さん、8話背景の篠原睦雄さん、以上の三名なのですが、北之原さん、めちゃくちゃ面白い人ですね。「クリスマス!」の演出をされたわけですが、サンドイッチのところだったかなあ、唯と憂がじゃれあってるところで、めっちゃ仲いいよなあ、ふたり、とか。プレゼントを買いにいったファンシーショップ、骸骨に対して、ピンクは思い付かんかったわ、俺、とか。和が唯の家にやってきた場面、さわ子先生に襲われる澪の姿を見て和が発した台詞に、声優さんの演技がよくて、めっちゃ笑ってもうたわ、とか、こんなのりなんですね。唯の服については、でんでん虫、季節外れやけどそれが唯らしいかなとか、色もいろいろ試して、これが可愛かったなどの解説があったかと思えば、折り紙の輪っか、学校とかしょっちゅうこんなん作らされるよな、とか、味わい深すぎます。ちょっとファンになってしまいそうです。

「クリスマス!」の見どころは、綺麗で優しいさわ子先生の秘密が、軽音部外者である和にまで知られるところ。コメンタリーでも触れられていました。そして、あの破壊的なさわちゃん。でも、女性らしさを失わないようにとの配慮があって、握りつぶされたびっくり箱の人形、よく見たら指の跡が残ってる。って、おっしゃるとおり、あれはわからんです。いわれんとわかりません。

撮影においては、7話冒頭は回想なので、四隅にケラレのような光量落ちをやっているとか、回想フィルターとかおっしゃってましたっけ、それから冬の吐く息ですね。出方、消し方に工夫をするとか、そして雪。研究が進んでどんどんよくなっているそうですよ。背景については、光は窓など外から射し込む自然光を意識しているようなところがあるとか。天井から落ちる光だけでなく、斜光、逆光が多く見られる。光の回り込みを意識して、色鉛筆で表情をつけたりなどなど、これもいわれないと気付かないです。帰りのシーン、夕方の空の表情。合格発表のシーン、桜が咲くには早いのだけれど、やっぱり桜が欲しいからと描かれた桜がいい感じ。緞帳のおりたステージでは、蛍光灯の光を受けて緑かぶりしている、その緑のつけ方で怖くなったりするので結構難しいなどなど。そして、8話は演奏シーンの後半、学校の風景が次々と映し出される、あそこでは背景こそが主役であるから、だから4巻のコメンタリーには篠原さんが選ばれたのかな、なんて思ったりもしました。

8話といえば、あの着ぐるみも印象的ですが、最初に絵コンテだったっけか見せられたときは可愛いかと思ったのに、実際にはあのインパクト。あれは怖いわ、これも怖いわ。で、めっちゃ笑ったわ、という感想がきて、いや、本当に楽しいコメンタリーでした。

長くなりすぎたので、そろそろ終わりにしましょう。『うらおん!』は、ちびゆいちゃん。面白かったです。そして、8話についてもうひとこと。この回、クラス分けのシーンとかですけど、大胆に水平を傾けているような構図があって、あの絵にはひかれるものがありました。安定を崩す、けど不安定にはしない。あれはうまくやらないと危険だなあと。で、ここで可愛い娘さんがいたとか、オカルト研最高とかいいだしそうになるところをストップして、今日はこれまで。

Blu-ray Disc

DVD

CD

原作、他

  • かきふらい『けいおん!』第1巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2008年。
  • かきふらい『けいおん!』第2巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • かきふらい『けいおん!』第3巻 (まんがタイムKRコミックス) 東京:芳文社,2009年。
  • 以下続刊

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